ゆっくり英雄譚   作:青海老ハルヤ

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狂戦士は可愛い。強い。つまり最強。異論は認めるが可愛さに関しては譲らん。
ゆっくりしていってね!


ここがうちの家。のんびりのどかなところなん。

「大丈夫ですか?生きてますかー?」

恐る恐る目を開けると、一体のゆっくりと……1人の人間がいた。その瞬間、カッと身体が熱くなった。人間を憎しみの対象として。万全の状態だったら斬りかかっていただろう。

「人……間」

「はあ?姉さんをただの人間呼ばわりしないでもらえる?他の人間とは違うんだから」

暗くて良く見えないがゆっくりの方が何故か人間を庇う。洗脳されているのか。

「仕方ないわよー盗賊ちゃん。一応人間だしねー」

「ふん」

盗賊と呼ばれたゆっくりは不貞腐れているのかそっぽを向いた。帽子の上の猫耳も垂れている。ちょっと可愛いが、今はそれどころじゃない。それどころじゃない俺!

……なぜ人間がゆっくりと一緒にいるんだ。これがそう1番の疑問点だ。洗脳にしては感情が豊かだし、変な点は見られない。洗脳状態のやつにあったことは無いから分からないが。だが、意識が薄くなってきてよく考えられなくなって来てしまった。クソ。体力がもうない。

「とりあえずうち連れてきましょうか。盗賊ちゃんこれ持ってもらっていい?」

そう言って人間がゆっくりに何かを手渡すと、そのゆっくりは口をすぼめた。

「えー連れてくのー?」

「だってこのまま放置したら死んじゃうじゃない困った時はお互い様よ」

「んー!」

そこまでの会話を聞いて俺の意識は途絶えだ。ただ暖かい温もりに抱かれていたことだけは覚えている。

 

 

……。

 

 

 目を覚ますと、少し古ぼけた木の天井が目に入った。黒っぽく変色したような部分もある。

「あ、起きたー、ねーちゃーん!起きたよー!」

先程とは違う、子供っぽいゆっくりの声に目を向けると、オレンジ色の髪をしたゆっくりがいた。猫耳。可愛い。

「はーい。あ、起きたねー、良かった」

 思い出した!人間だがゆっくりといる!

 だが起き上がろうにも力が入らない。

「あー落ち着いて。別に私敵じゃないよ」

 人間が持ってきたお粥のようなものを一口だけ食べ、ニコッと笑った。毒味ということか。

「はい、あーん」

 抵抗する力もなく、口の中に押し込まれる。ほんのり甘いあんこの風味が口いっぱいに広がった。普通に食べるまんじゅうともまた違う美味しさがある。

「あー!食べさせてもらってるー赤ちゃんみたーい」

 さっきのオレンジの髪のゆっくりがコロコロと笑っている。可愛い。笑う理由はちょっと一言言いたいが。

「ね?美味しいでしょ?」

人間もニコッと笑う。くそう。

「ここにはね、私が連れてきたゆっくりがいっぱいいるのよ。今はお客さんもいるし、すごく賑やかで楽しいわよ」

 言われて隣の部屋から笑い声が聞こえてくることに気づいた。この声は人間じゃない。みんなゆっくりだ。

「安心して。体が回復するまではうちでゆっくりしてくといいわ」

 またニコッと笑って障子を開け、隣の部屋に行った。その瞬間、ゆっくりたちの笑い声が大きくなる。

「ねえ、ひとつ聞いてもいい?」

 猫耳のゆっくりに話しかけるとちょこちょこっとよってきた。可愛い。

「あの人間……君たちの『お姉ちゃん』って何者なの?」

 んー、と考える素振りを見せる。少し時間がたった頃ようやく口を開いた。

「分かんないけど、お姉ちゃんはお姉ちゃんだよ!私大好きだもん!」

 一生懸命考えたのだろうか、一気に喋った後、すーっと深呼吸をしていた。可愛い。

「そっか」

 まだ隣の部屋からは笑い声が聞こえる。するとまた障子が空いた。

「狂ちゃん?」

 そちらに向ける目はまるでスローモーションのように感じた。美しい金髪の髪の上には同じく金に光る輪っかが浮いていた。かつて祖母から聞いた、悪魔の双対にあるゆっくり。それは正しく、

「天……使……様……?」




ゆっくり天使って実際にいたらめちゃくちゃ綺麗な顔立ちしてそう。セラフィム強い。
この後はまあ1週間に1回頑張って投稿したい。1000字ちょいなら行けるっしょ(フラグ)
それではまた。
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