【うたわれるもの】 Re:マシロ様は過去のトゥスクルに飛ばされた様です   作:黒鉄ナオト

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19 暗躍する闇

 

どこかの皇室——

 

「カカッ そうか、トゥスクルと、クッチャ・ケッチャに火種を蒔いてきたか…… それは上々……ククッ」

 

ゴクゴクと、何かを飲み干す青年。 なぜか、その顔には、笑みがあり、争いが起きることを嬉々としているようだった。

 

男の見た目は青年そのものだ。 若者らしい覇気もあれば、闘志もある。 だが、その所作は、歳を重ね、経験を得た者の振る舞いだった。老獪と表現してもおかしくはないだろう。

 

「——して、 其方は、何故それを俺(ワシ)に伝えに来た?えぇ? エヴェンクルガ(・・・・・・・)の武士よ》」

 

飲み干した盃を笠を被った者に話しかける。男は青年の方を見ないが、言葉を返す事にしたのか、口を開いた。

 

「悪の親玉に、事の顛末を伝えなければ、お前さん、ここまでの順序全てを無視して、言ってしまうだろう? それは勿体無い。 暗躍すると決めたのなら、最後まで暗躍をして貰わないと俺が困る。」

 

ぐいっ

 

渡された盃を飲み干し、 残った盃を地面に投げ捨てる。

 

「今回の毒(・・・・)は、神経系を麻痺させる薬物を入れたか」

 

平然と語る男、 わかっていたのか、焦ってはいないようで、 その毒も聞いてないように見える。 青年はその光景を見たかったのか、老人のように笑いこけた。

 

「カカッ、 その程度の毒(・・・・・・)では、汝を跪かせる事は叶わんか! 良い良い。 もっと強力な毒を作るとしよう。」

 

空になっていた盃に再度酒を入れる。 自分の盃には、毒が入っていないのか、 ドンドン飲んでいく。

 

「……折角若返ったというのに、随分と酒を飲むのだな。」

 

「なぁに。 この世は乱世。 いつ死んで、いつ生きるのかは、当人である俺(ワシ)が決める事よ。 そこは誰にも譲る気はないわい。そういうお主は、どうなのだ?」

 

男の問いに、剣士は言葉を返さない。 答えるつもりがないのか、それとも、 答えることが出来ないのか。 男にはわからない事だった。

 

「……」

 

「カカッ まぁ、良かろう。俺(ワシ)らは仲良くする為に此処にいるわけではないからな。 そうじゃろう?」

 

「そうだな。 俺たちは、お互いに足を引っ張って、お互いを蹴り殺す仲だからな。 仲良く等、死んでもしたくないね。 こんな若作りしてるジジイ(・・・)とはな。」

 

男は、実に愉快そうな顔をする。この状況すら愉しんでいるようだ。

 

盃を用意されていたテーブルに戻すと、剣士は刀を腰に携え、席を立ち上がる。

 

「そろそろ戻るのか?」

 

「あぁ、クッチャ・ケッチャの剣客がこれ以上この場にいるわけにも行かないのでな。 行かせてもらう」

 

「分かった。 此度の宴はここまでということにしょう。」

 

「では、俺は忘れる。アンタと裏で繋がっていた事(・・・・・・・・・・・・・・・・・)がバレるわけにはいかないからな」

 

剣士は立ち去る、足音も立てずに。 その場には、殻となった盃のみ置かれていた。

 

再び、男は酒を飲む。ゴク、ゴクと。

 

暫く一人で酒を嗜んでいると、奥から影が現れる。 男はその影に話しかける。

 

「おう、遅かったじゃねえか。」

 

笑いかける男。 その影が姿を表そうとした瞬間。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「これ以上の観測は許されていないぞ 疾く失せよ。 観測者」

 

 

 

これ以上の観測は許されていない。

 

 

キャラのセリフは台本式か名前なしどっちがいい?

  • 台本式
  • 名前なし
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