トレーナー式雑ご飯とウマ娘   作:コジマ汚染患者

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久しぶりにぶっ飛んだことは何もない、文字通りのヤマ無しオチなし回。トレーナーが、いやトレーナー【は】はっちゃけてもない超珍しいお話でけた。

休日が切に欲しい(血涙)お盆?働いてましたがなにか?
作者のテンションが色々ともう上下に振り切ってるので誤字脱字超展開がヤバいかもです。遅くなった分文量多めだからユルシテ…
というか休暇欲しい(強欲な壺)

タグにもあるけどキャラ崩壊については作者の下調べが甘いからだ。だが私は謝らn(無言の腹パン)
大丈夫、もちろん闇深は無いよって大本営が発表してた。



シンボリルドルフと休日のお昼

pipipipi、、、 pipipipi、、、

 

「・・・んぅ?」

 

朝の日差しが窓から差し込む中、目覚ましが設定していた時間にアラームを鳴らす。目をこすりつつ、隣の部屋のウマ娘に迷惑がかからぬよう少しだけ急いでアラームを止め、のそりと体を起こす。時計が指し示す時刻は午前5時。学校に行くにも、朝練をするにしてもよほどのスピード狂でなければ早すぎるといえる時間。だが今日は日曜日、トレーニングも学業も完全に無いお休みである。

もそもそといまだ眠気を訴える頭を起こすため頭をガシガシかきながら、目をこすりそっと足をベッドから下ろし抜き足差し足で洗面台へと向かう。シャコシャコと歯ブラシを動かしながらコップの水を含み、きれいに念入りにすすいでいく。ようやく覚醒してきた頭と目を、今度は冷たい流水を掬ってかけることで一気に覚ましていく。

 

「・・・準備、しないと」

 

鏡で自身の顔を見つめ、ウマ娘ーーーシンボリルドルフはキリッとした表情の、いつも学園の生徒が見る威厳ある会長としての顔を作って頷く。なお、その頬は朱に染まっており若干の寝癖がピンとそそり立っていて完全にいつも通りとはいかなかったようである。

 

「うむ、やはりこちらの方が・・・しかし、これでは浮かれすぎていると思われるだろうか。やはりこちらの方が・・・いやいや、これはいかん!攻めすぎだ!」

 

洗顔を終えたルドルフは、ベッドの上へと手持ちの服を引っ張り出してうんうんと唸っていた。目の前には、ここまで都合1時間かけて選び抜かれた二着が並んでいるが、そこからの選択が困難を極めていた。シンプルにいつも着ている私服と、少し前の休日に友人のマルゼンスキーに促されるまま買った新品の服。背中が空いておりいつもの服と比べると大分攻めた服になっており、買うときにも最後まで迷っていたが『チョベリグよ!』とのマルゼンスキーの太鼓判に衝動買いしたものである。そこからさらに長時間悩みぬいたルドルフだが、結局これから出かけるにあたって出会う相手のことも考えていつもの私服で行くことに決め、いそいそと服を着始めるのだった。

 

 

 

 

「・・・む、いかん!時間が!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「トレーナーくーん、ちょっと失敗して頭頂部の毛根だけを急速に老化させる薬ができたから試飲してくれたまえ・・・おや、いないのか」

 

「・・・ん、タキオンか」

 

数時間後、部室のドアを開けてやってきたアグネスタキオン。その手には何やら煙を吐いている怪しげな蛍光グリーンの試験管を持っており、明らかによからぬことを考えている。トレーナーを求めてやってきた彼女だったが、部室で出迎えたのはオグリキャップだった。机の上に朝食のドーナツを30個ほど盛った皿を置き、やってきたタキオンの方へと顔を向けた状態だ。どうやらほぼ食べ終える寸前の状態のようで、彼女の座る椅子の横には空になったドーナツの持ち帰りの箱が山のように積まれている。

その奥、部室に設置されたベンチプレス(ウマ娘仕様)では、朝練代わりにとミホノブルボンがバーベルを上げ下げしている。集中しているようでこちらはタキオンが入室したことにも気づいていない。

 

「やあオグリキャップ。トレーナーくんを見なかったかい?」

 

「むぐ・・・すまない、今日は休日朝練がないという事だけ連絡が来てそれっきりだ」

 

「ふむ・・・私のところに来た連絡と同じか。全く、折角傑作の試薬ができたというのに・・・」

 

「・・・っ、規定回数の筋力トレーニングを完了。休憩に移行・・・?タキオンさんがなぜここに?」

 

「やあ、ブルボンくん。なに、ちょっとした用事があってね。ところで・・・」

 

バーベルを置き、あふれる汗をタオルで拭いながら起き上がったブルボンがタキオンの存在に気づく。やあとダボついた白衣に隠れた手を挙げて挨拶しながら、先ほどと同様の質問をブルボンにもするタキオン。しかしこちらもトレーナーの今日の予定を知らない様子だった。そのまま休憩がてら朝食のゼリーをズゴゴゴと吸いだしているブルボンとすでに皿の上のドーナツが消えているオグリをよそに、部室内をうろつきながらタキオンは思考する。

 

「ふーむ、トレーナーくんがいないのでは仕方がないな。今日のところはおとなしく休日を享受するとしようかな」

 

「私もだ。自主トレーニングが終わったらタマを誘ってラーメンでも食べに行こう」

 

「今日の予定を確認・・・この後の予定に空白を発見。早急にこの後のトレーニングを検討します」

 

「いやブルボン、君は流石に休みたまえよ」

 

呆れた様子でトレーニング狂のブルボンへとつっこむタキオン。三人ともにこのまま部室にいる理由もないと席を立ったその時、ものすごい勢いでーーー内開きのドアを外開きに開いてーーー釣り竿を手に登山バッグを背負いシュノーケルと麦わら帽子をかぶったゴールドシップが飛び込んできた。

 

「おいおいおい!お前ら集合!緊急事態!」

 

「うるさいよ、ゴールドシップくん。そんなに叫ばなくても聞こえてる」

 

「これが叫ばねぇでいられるかってんだよタキの字!」

 

「だれがタキの字だい!?」

 

完全にゴールドシップのペースに巻き込まれてツッコむタキオン。しかしそんな場合じゃねぇ!と自分で身につけていた山なのか海なのかどっちに行きたいのかわからない装備を脱ぎ捨てて、部室に置かれた机へと積み上げていくゴールドシップ。

オグリとブルボンも特にしゃべってないだけであわてるゴルシという異常な光景に関心が高まるのだった。何だかんだで気にはなっているタキオンも含めて三人は机の前に集まり席に座る。三人が席に座ったことを確認したゴルシは、おもむろに自分も上座のトレーナー用の椅子に座りゲンドウポーズでどこからか取り出したグラサンをかけ神妙な表情で話し出す。

 

「実はついさっき、休日ってことで企画してた阿蘇山登山と熱海でのダイビングにトレーナーを拉t・・・おっと。誘おうと思ってたんだがな?」

 

「とんでもないハードスケジュールじゃないか。というよりも今拉致と」

 

「まぁ聞けって!そんで、トレーナー寮の入り口で出待ちしてたんだがよぉ」

 

ゴルシのいつもの頭おかしい奇行予定に慣れつつもうんざりした様子のタキオンのつぶやきを抑えつつ、尚も真剣な表情でゴルシは続ける。他二人は話を聞いてはいるが既にこの後の休日何しようかを考えているようでかしこさGの表情をしている。

 

「それで一向にトレーナーの野郎出てこねーから、もう一人でいこーって思って学園の出入り口に行ったんだよ。そこで何見たと思う!?」

 

「もういいよゴールドシップくん。無駄な話を聞くくらいなら今日はもうカフェと紅茶を買いに出かけるとs」

 

「ゴールドシップ、もういいぞ。早くしないとタマとラーメンを食べにいk」

 

「ゴールドシップさん。それ以上の言葉は不要かと。今日はこの後、ライスさんとウララさんに合流し出かけr」

 

 

「そこで見たのがよ、トレーナーの車に二人きりで乗って出かけるトレーナーと会長サマだったわけよ!

 

「詳しく!」

 

「「・・・?」」

 

予想外に食いついたタキオンと、口をポカンと開けて賢さGな表情のブルボンをよそに、ゴールドシップはにやりと笑いながら作戦を伝えるのだった。

 

 

 

 

一方その横で、オグリは爆弾おにぎり(トレーナー製直径20㎝)を食んでいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「すまないな、遅くなってしまったよ」

 

「んにゃ、別に気にしてないぞ。(色々と面倒なことになるのを想定して時間は早め早めに考えてるし。ゴルシとかゴルシとかゴルシとか)」

 

チームの部室でそんなことが起きているとはつゆ知らず、ルドルフとトレーナーは車の中で和やかに会話していた。ゴールドシップが見た通り、朝から二人っきりでのドライブである。・・・ある意味は。

 

「にしても、ルドルフがわざわざついてこなくても・・・たかがチームの備品の買い出しなんだが」

 

「そう言わないでくれ。いつも生徒会業務等でこういった買い出しは手伝えなかったからな。せっかく時間もあったんだからこの機会にトレーナー君の負担を和らげるべきだと思っているだけだよ」

 

「トレーナーとしては普通なことなんだがなぁ・・・まぁいいや、助かるよ。ありがとなルドルフ」

 

「ルナ」

 

「・・・はい?」

 

「二人きりの時はそう呼ぶ約束だろう?」

 

「ああ、そーだったな。改めてありがとなルナ」

 

「フフフ、ああ。こちらこそ」

 

ウフフアハハと談笑する二人。表面上は仲良くドライブといった様相だが、その実ルドルフの方は胸中で荒れに荒れていた。

 

(ああああああなにがルナって呼んでほしいだああああああああ!!!お、落ち着けルドルフ!生徒会長として、威厳を保て!ただの買い出しの同伴、そう買い出しだ!決してその、ででで、でーとっとととととではない!そう、あくまで普段のトレーナーさんへの感謝の為だもん!?お手伝いだから、うん!ルナ頑張る!)

 

(なんで急に来る気になったんだ?まぁいいや、持って帰るときの運搬の手間が省ける)

 

外面は完璧にいつも通りで窓の外を眺めるルドルフと、運転しつつも買い出しのリストを頭の中で考えるトレーナー。温度差でグッピーが死ぬんではないかと思えるような状況の中、そんなことなどお構いなしに車はショッピングモールへと向かうのだった。

 

 

 

 

 

 

「トレーナーくん。こっちの蹄鉄の方がいいんじゃないか?」

 

「うーん・・・いや、そのメーカーはあまりなぁ。お、こっちの方が良さげだ、どうだルナ」

 

「ふむ・・・なるほど、こちらの方が少し頑丈そうだ」

 

「だろ?それにこっちのダンベルも、グリップが持ちやすいしこれにするか」

 

「待ってくれ、そっちにあるシューズ、見てもいいだろうか。好みのメーカーのものなんだ」

 

(ねぇ、あれ中央の会長さんじゃない?ほら、あの人!)

 

(本当だ!シンボリルドルフさんだ!・・・じゃあ隣の男の人が・・・)

 

(ああ、あの中央一の奇行種って噂されてるトレーナーさんだね。雑誌のインタビュー写真で見たことある)

 

(こうして見て見ると結構普通のひt・・・待って何でウマ娘用の重い蹄鉄あんなに入れてかご持てるの・・・?)

 

(さすがはトレセン学園最強(?)のトレーナーさん・・・)

 

ショッピングモールへとやってきた二人。相談しあいながら買い物を続ける二人の持つ買い物かごには、すでに重量が人間の持てる重さを超えるであろう量の蹄鉄やシューズ、その他トレーニング用の機材などなどが詰め込まれている。そんな異様なトレーナーを連れていることもあってか、多少の変装はしていると言っても中央の会長であり最強のウマ娘であるシンボリルドルフの持つ存在感に他の客が気付き始める。

 

「・・・そろそろ一度車に置いてくるか」

 

「む・・・ああ、そうだな。ではそっちは私が持とう」

 

「いんや、ルn・・・ルドルフには車に先に行って空けといてもらいたい。会計してくるから」

 

「む・・・わかった」

 

「わるいな」

 

周囲の視線に気づき、帽子を深くかぶりなおし、そろそろ出ようとかごを持ち直したトレーナーにルドルフが声をかけ、代わりに持とうと手を差し出す。しかしトレーナーは人ごみの中に一瞬視線を向けてからカゴの代わりに車のキーをルドルフの手に落とした。

呼び方が不満なのか、トレーナーにムッとした表情を向けるルドルフだったがすぐに気を取り直し、分かったと言って先にスポーツショップを出て駐車場へと向かうのだった。

 

「わるいな・・・今はちょっとまずいんだよ」

 

会計をしつつそう呟くと、トレーナーはちらりと背後を見る。その視線の先には、隠れる気があるのかないのかわからないレベルのお粗末な偽装をした見慣れたウマ娘の耳が三人分。

 

「む・・・もう出るようだぞ。なぁ、そろそろこのサングラス外していいだろうか」

 

「我慢したまえよオグリキャップくん。私だってこんなノースリーブの服は好きじゃないが我慢してるんだぞ。全く日焼けでもしたら・・・」

 

「ミッションの状況は良好。対象に気づかれた様子はありません。このままマスターの追跡を続行します」

 

「・・・ブルボン、君のそれはサングラスじゃなくてひげ付きの眼鏡だろう?まさかそれつけてきたのかい?」

 

「肯定。集合からここまでの間、変装の為にたまたまダ〇ソーで発見したため購入し装着していましたが」

 

「よし、離れてくれ。私は今の君と知り合いには見られたくない」

 

「?理由が不明。これ以上ない完璧な変装であるはずですが・・・」

 

(なんであいつら来てるんだよ・・・!練習無いって指示はしといたろうが・・・!)

 

背後から聞こえてくる隠しきれてない声に頭を押さえてがっくりとうなだれるトレーナー。確実に背後でアホ漫才をしているのは自分の担当達だと分かるため、続いてトレーナーは良く周囲に気を配る。

 

(あいつらが来てるってことは、ゴルシが来てるってことだ・・・どこだ?探せ、今の俺なら見つけられるはず・・・!)

 

「お待たせしました~」

 

会計を終え、買ったものが入った袋を手に取ったトレーナー。背後のポンコツ三人衆はともかく、未だに見えぬゴールドシップ(イレギュラー)を警戒するトレーナーは、何度も人ごみの中を見渡すが、未だにゴールドシップの姿も気配もわからなかった。覚悟を決めたトレーナーは、まずは後ろ三人をどうにかすべきと一度袋を置き屈伸する。

 

「・・・仕方ない、先に振り切るしかないな。重量はまぁ、ハンデとするか」

 

そう呟くと、トレーナーはずしりと重い袋を両手にしっかりと結び付け、床を蹴り走り出した。そのスピードはウマ娘にははるかに劣るものの、一般的なヒトと比べればずっと早い。

 

「「「!」」」

 

突然の猛ダッシュに尾行が気付かれたと察した三人は、急いで追いかける。しかし、普段のレース場や屋外ならいざ知らず、ショッピングモールではモノや露店、人混みがあってウマ娘本来の速度で追いかけるわけにもいかない。最初の内はトレーナーのかぶっていた帽子を目印に追いかけていた三人だったが、その帽子が不意に見当たらなくなり、トレーナーが完全に視界外へと消えた。

 

「くっ、オグリキャップくんそっちは!?」

 

「・・・ダメだ。人ごみにまぎれた。もう見えない」

 

「先ほどまでマスターがかぶっていた帽子を発見。どうやら脱いで逃げたようです。それとこのメモが挟まっていました」

 

「メモ?」

 

ミホノブルボンが拾った帽子には、小さなメモが挟まれていた。そこには一言、『明日の練習量倍な。おやつは抜き』と書かれていた。

 

「・・・もう私は帰る」

 

「私もだ」

 

「私もこれ以上の深追いは無理であると判断します」

 

そして3人は、翌日のトレーニングとおやつを思い、肩を落として帰るのだった。

 

 

 

 

「ふぅ、さすがにきっつぅ・・・」

 

一方、上手く3人を撒いたトレーナー。重く手にのしかかる買った物の重量に辟易しつつ車へとたどり着くと、わざわざ車の外で待っていた様子のルドルフが気づき、ペットボトルを手渡す。

 

「お疲れ様。・・・まさか彼女たちも来ているとは思わなかったよ」

 

「・・・ゴルシが来たか」

 

うんざりした表情で、断定するように尋ねたトレーナーへルドルフは苦笑しつつ頷く。がっくりと肩を落としたトレーナーに代わって買ってきたものを車のトランクへと入れていくルドルフ。トレーナーは運転席へと座り受け取ったペットボトルをあおっていた。そうして少し気分を落ち着かせていると、ルドルフが助手席へと座りシートベルトをしながらトレーナーへと笑いかける。

 

「私が車についた時にはすでにゴールドシップが来ていてね。さすがの私もあれは驚いた」

 

「くっそ、絶対揶揄いにくるから撒いてきてたってのに・・・どこで見られたんだか」

 

「彼女は私にこのペットボトルを渡すと帰っていったよ。あとはごゆっくり、と言ってね」

 

「そもそもくんなよ・・・あいつには自主練しろって言ってたろうが・・・いや、むしろもう来てもらって買い物手伝ってもらうか?」

 

どうせまだ近くいんだろー。あいつらもいるし呼ぶか・・・そう言ってトレーナーはスマホを取り出し、ゴールドシップのアドレスをタップしようとした。すると助手席からサッと手が伸びてきて、トレーナーの腕をつかむ。

 

「いやいや、彼女たちも休暇を楽しんでいるだろう。わざわざ呼び出す必要はないさ」

 

「え、いやでもどうせ近くまで来てるし送迎してやることも・・・」

 

「いや、ゴールドシップはみんなでバスで帰ると言っていたよ。だから大丈夫、流石に彼女も公共交通機関でバカをやるほど愚かではないだろうさ」

 

「いや愚かて・・・まぁいいか。んじゃ、とりあえず次は百均でコピー用紙とかの適当な雑貨を買ってこよう」

 

「わかった。では行こうか、トレーナーくん。私と、わたしと二人で」

 

「?おう、そうだな」

 

やたらと急かすルドルフに首を傾げつつ、トレーナーは車のキーを回す。窓の外を見ながら、ルドルフはため息とともに複雑な表情を浮かべるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~トレーナー合流の数分前~

 

「よーう、カイチョーさんよ!一杯やってるぅ!?」

 

「やあゴールドシップ。あいにくと未成年だよ。珍しいな、君がこんなところに一人で来るなんて」

 

「いやいや、アタシだってたまには一人の時間ほしくなるって」

 

そう言ってゴールドシップはペットボトルをルドルフへと投げる。片手で受け止めつつ、ルドルフは表面上は微笑んで、瞳の奥はやや敵意をのぞかせてゴールドシップへと顔を向ける。

それを見るゴールドシップも笑ってはいるが、いつものような陽気で奇行の目立つ絡み方ではなく、ルドルフからやや距離を取っており決して手の届く距離に近づかない。

 

「・・・」

 

「別にんな顔しなくても、今日はマジでアンタの邪魔する気はないっての。・・・半分くらいは」

 

「やれやれ。おおかた他のメンバーも巻き込んだんだな?・・・ウララは巻き込んでないだろうな?」

 

「おう。そこは抜かりねぇよ。今はマックイーンちゃんと一緒にパフェでも食いに行ってんじゃね?」

 

「ならいい。彼女を巻き込んでいれば、生徒会権限を振るわなければならないところだった」

 

「アタシにだってやっちゃいけない事の分別はあるっての」

 

第三者から見れば楽しくとはいかなくても談笑しているように見える二人。であるにもかかわらず二人の間には火花が散っているような幻覚が見える。近場にいたスズメの集団が慌てて飛んでいき、駐車場にいた他の人たちも謎の悪寒を感じその場を離れていく。二人は無意識に片足をザリザリと後ろへと蹴っており、地面に軽く跡ができる。耳はピッタリと後ろへ流れており、明らかに不機嫌だ。

 

「・・・()()()()()

 

「・・・()()()()()()()()()

 

その言葉を最後に、二人の交錯した視線は外れ、ゴールドシップはその場を去っていくのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

時は戻り、トレーナーとルドルフ。

 

「よっし、これで今日買うものは全部だな」

 

「ああ、それじゃあそっちの荷物は私が運ぼう」

 

「頼む。こっちのウマ娘用バーベルは俺が持ってくから」

 

((((((あ、そっちが運ぶんだ・・・))))))

 

買う予定のものをすべて買い終えた二人は、車へとモノを詰め込み終わると、両手を空へ向けて伸びをする。車にはもはやヒト2人が乗れるだけのスペースしかなく、やや窮屈な状態になっている。

 

「さて、後は帰るだけなんだが・・・」

 

「?何かあっただろうか」

 

トレーナーが意味深げな視線を送ってくるのに首をかしげるルドルフ。彼女へとニヤリ、いたずらっ子めいた笑みを向けつつトレーナーが荷物の中からカゴを一つ取り出す。

 

「飯にしよう。せっかくだし青空の下で食おうと思って作ってきたんだ。ちょうどそこに公園もあるし」

 

「ああ、それはいいな。正直お腹がすいてきたところだったんだ」

 

トレーナーの手料理、ということでルドルフは嬉しそうに微笑み、耳と尻尾がゆらゆらと上機嫌に揺れる。

2人は早速連れだって駐車場の近くにある公園へと足を向けるのだった。

 

 

 

 

 

「今日は何を作って来たんだい?トレーナーくんの作るものは基本美味しいから何でもいいが」

 

「うれしいこと言ってくれるじゃん。今日はほれ、いつもの丼シリーズだ」

 

公園のベンチへと座り、待ちきれないとばかりに身を寄せてきたルドルフへ、トレーナーがカゴから取り出したのは大きな丼。ラップに包まれたそれを受け取ると、ラップ越しに丼の上部が見える。

 

「これは・・・豚肉か?」

 

「ああ。まぁ、ただの豚丼じゃあねぇぞ~?」

 

そう言って、ルドルフへと割り箸を渡すと自分の分の丼を取り出すトレーナー。箸を受け取りながら丼を眺めていたルドルフだったが、周囲を見渡して吹き出すように笑う。

 

「・・・どした?」

 

「いや、何でもないよ。ただ、外で食べるのに丼をチョイスするというのが君らしいな、と思ってね」

 

「うるせぇ、うまいモン食うのに場所なんて関係あるか。場所に応じたマナーはあるが、今必要なもんじゃねぇ」

 

そう言ってトレーナーは先にラップをとり両手を合わせいただきます、と言うや否やかきこむ。それを見てルドルフも自分の分を食べ始めた。

 

(ただの豚丼ではない・・・か。見た目にはソースやタレはなさそうだが)

 

丼のラップをはがすと、ほわりと米から立ち上る湯気が顔にあたり、米の香りで鼻腔をくすぐる。丼の上部はやはり豚肉が敷き詰められており、灰色に焼けた肉はご飯の湯気の勢いをかろうじて抑え込んでいるようにも見える。パキリと割り箸を割り、そっと肉を持ち上げると下にはさらに千切りキャベツが敷かれており米の蒸気を受けてしんなりとしている。そして、豚肉とキャベツの間を埋めるように、そこには灰色と黄土色を混ぜたようなどろりとしたソース状の物が挟み込まれていた。

 

「これは・・・ソース?」

 

「ゴマドレだよ。胡麻ドレッシング」

 

「ド、ドレッシングか?」

 

「食ってみな。実は結構いけるぞ」

 

そう言って誘うトレーナーは、美味しそうにハフハフとかきこむように食べていく。その様子にひかれるようにルドルフは割り箸を丼へと差し込み、豚肉とキャベツ、米を掬いとる。

 

「・・・はむっ」

 

ためらいはほぼなく、意を決して口に運ぶ。シャキシャキさを失ったしんなりキャベツと固くなりすぎない程度に焼かれた豚肉。その弾力ある食感と米が合わさり口内を踊る中に、味を決めるメインである胡麻ドレが酸味を含んだ香ばしいゴマの風味をもたらす。

肉とキャベツへと絡んだドレッシングががっつりしつつもどこかさっぱりとした印象を与え、一緒に詰め込んだ米と共に口内で混ざり合う。

 

 

「・・・なるほど、少々新鮮だな」

 

「だめだったか?」

 

「いや・・・美味しい」

 

こちらをうかがうトレーナーに微笑みながらルドルフが二口目を運ぶ。米にドレッシングという不思議な感覚を味わいつつ、焼肉のたれやソースとは違ったあっさりとした丼というこれまた不思議な体験を楽しむルドルフ。

食べ進めると、不意にトレーナーからレンゲがヌッと出てくる。

 

「?な、なんだトレーナーくん?」

 

「実はこっちとそっちで入れてるドレッシング変えてんだよ。だから一口やる。ほれ、あーん」

 

「あーん!?」

 

突然の事態に驚くルドルフ。あまりに慌てすぎて、危うく丼を落としそうになる。

 

「いいいいい、いやそれはトレーナーさんのだし!?わたしはほら、こっちも十分美味しいし!」

 

「?別に一口だけだし俺の分なら心配ねーぞ。ほれ」

 

「だ、だがそれ間接キ・・・」

 

お構いなしに首を傾げつつレンゲいっぱいに乗せた豚丼を差し出すトレーナー。必死にのけぞりつつ何か言い訳はないかと考えるルドルフだったが、座っているため逃げるのにも限界があり、ついに口に触れそうなところまで持ってこられる。

そこまで来てとうとう観念したルドルフは、そっと口を開いた。

 

「あ、あーん・・・」

 

「ん。ほれ、どうだ?」

 

どうにか口に頬張ったルドルフに、トレーナーが感想を聞く。それどころではないレベルで動揺するルドルフだったが、必死に口を動かし味わう。豚とキャベツ、ホカホカの米は変わらず。しかしトレーナーの言う通り間のドレッシングは別物のようで、すっきりとした胡麻ドレッシングより強い酸味と青じその風味が口いっぱいに広がり、より引き締まった味をしている。

 

「・・・ほ、ほいひいぞほれーなーふん」

 

「だろー?青じそを使ってみたんだが、これがまた割と引き締まった味わいで丼ものなのにすっきりしてるんだよ。まーあんまり大量に入れると米が食えたもんじゃない味になるから気をつけねーといけないがなー」

 

コクコクとトレーナーが自慢げに語るのを聞きつつ、ルドルフは自身の顔がいま真っ赤であろうことを感じていた。そしてゆっくりと、味わうように長い間噛みしめるのであった。

 

なお余談ではあるが、トレーナーはレンゲは使っておらず割り箸で食べているため決して関節何某ではないのだが、ルドルフは口の中の物を咀嚼するのに夢中で気づかなかった。

 

そんなこんなで、二人の青空の下の昼食は進んでいくのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「カイチョー・・・?」




トレーナー:あんまりはっちゃけなかった(当社比)トレーナーくん。いつもの買い出しでは普通に一人で買いに行く。お腹がすいたら一人で焼肉食べ放題とか行ってた。店は死ぬ。車はつい最近に大型に乗り換えた。原因はゴルシ。運転の技量は豆腐屋の倅レベルだが、自分の足で走るときはカーブが苦手でよく転ぶ。

ルナちゃん:トレーナーはあげません!ってするけどゴルシに揶揄われているだけとは気づけてない。この後帰ってからやっぱり自室で悶絶した。最後までレンゲについては気づいてない不憫可愛い

ゴルシ:会長イジるの超おもしれーwwwの精神。なお本心は不明。後に三人衆を連れてちゃんと帰った。

尾行三人衆:結局おやつもらえたし練習量も増えなかった。その代わりちょっぴり練習がハードになった

ハルウララ:「鋼の意志」「ブルーローズチェイサー」「貴顕の使命を果たすべく」のヒントがマックスになった。すっごーい!それもらうね!(純心)

前回のかまぼこ丼
材料
かまぼこ:大量に!
タレ:お好みのもの!ぶち込め!
目玉焼き:半熟がおすすめ!
ひたすら米の上にのせてしこたまタレかける!以上!実際味はタレだけで事足りるし量が調節しやすい!丼最高!

ワクチンうったら翌日に熱出てたけど数時間で平熱に戻った。なんで?(現場猫)マイファミリーみんな熱すら出てなかったので作者は家族内最弱と呼ばれる。みんなコロナ気を付けてね!

お盆とは・・・休みとは・・・ゲッターとは・・・。
次回 ひぐらしのなく頃に 皆〇し編(嘘)

ポロッと設定漏らし:実はトレーナーの裏設定は闇深まみれ。だからこの作品内でトレーナーの名前も過去もあんまりでない。・・・予定
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