堀さんと仙石の幼なじみ   作:Ssuv

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10話

「宮村あのさ〜・・・ もう少しで堀の誕生日なんだわ・・・」

 

「え そうなの?」

 

石川と宮村は卓球をしていた時に石川が堀の誕生日について話し始めた。

 

「なんかさぁー・・・ 一回フラれたのにプレゼントあげるとかぶっちゃけウゼー・・・ よな」

 

「そんなことないんじゃないかなー あげたいって思うのいけないことじゃないし」

 

「でも堀が喜ぶものって全然わかんねぇんだよなー・・・」

 

2人がプレゼントについて悩やみながら卓球をずっとラリーをしていてほかの人に止められた後。

 

 

「さっき何の話してたの?」

 

更衣室に向かう途中に空が話しかけてきた。

 

「あ! そうだ!! 空は堀が好きな物何か知ってる!?」

 

あまりに勢い良く聞いてきたので空も少し引きながら

 

「まだ諦めてなかったの? あんな凶器みたいな女。えーっと京ちゃんの好きな物ねー・・・・・・・・・」

 

長い間があった後、

 

「人を陥れることじゃない?」

 

と笑いながら言ってきた。

 

「そう言うのじゃなくて! ってかまだ諦めてないのって・・・」

 

「何か無いの?」

 

「そうだね。まぁあるとしても言わないよ。」

 

と言ってきた空に2人が驚いて聞いてみると

 

「だって京ちゃんの誕プレについてでしょ? そう言うのは自分で考えないとね。自分の気持ちを上手く伝えないと行けないんだよ。」

 

と言い先に歩いて行った。

 

「なんかあいつがモテる理由がわかった気がする・・・」

 

「僕も同じ気持ちだよ。」

 

と残された2人は転校してきた時からだか最近また女の子から呼び出しも増え始めた友達の後ろ姿を眺めていた。

 

 

 

 

 

「そう言いながら俺も何あげるか全く決めてなねんけどなぁー」

 

と歩きながら嘆いていたのは2人は知らない。

 

 

 

その日空はご飯を作るのがめんどくさいと思い堀家に寄る事にした。

 

「お邪魔しますー」

 

空がリビングに入ると創太が何か持って喜んでいた。

 

「空君!! あのね!! お姉ちゃんに貰ったの!!」

 

そう言って見せてきたのは創太の好きなアニメのCDだった。

 

「良かったじゃん。今から聞くの?」

 

「うん!! 空君も一緒に聞こう!!」

 

「良いよ。ちょっと待ってな。」

 

創太が元気よく言って来たので断れずに一緒に聞くことになった。

 

 

「空ってどういう曲聞くの?」

 

創太が荷物を片付けに行った時に堀が空に聞いてきた。

 

「どんな曲って言われてもね。最近はずっと自分で曲作ってるからね。だから邦楽はあんまり聞かないな。洋楽ばっかり聞いてるよ。」

 

「そうなんだ・・・ ちょっと気になってたんだけど宮村ってどんな曲聞いてると思う?」

 

堀の口から宮村の名前が出てきて少し驚き、その後考え始めた。

 

「伊澄君・・・ 流行りの曲じゃない? 分からないけど」

 

「分からないけどって何よ」

 

「だって伊澄君と音楽の話ってあんまりしないし。 する時もあるけど伊澄君大抵知ってるし。」

 

などと話していると創太が戻ってきて、お腹すいたと言い始めた。

 

「あ、もうそんな時間か。空は食べていくのよね?」

 

「うん。元からそのつもりだし。」

 

と言い空も食べる事になった。

 

 

「ねー 3月の長い休みに入ったらおにーちゃん毎日あそびに来るの?」

 

唐突に創太が宮村の事について聞いてきた。

 

「さすがに毎日は来れないよ。 まぁ空はどうなのか知らないけど」

 

「じゃあ空君は?」

 

「俺? まぁ来れる時も多いけど俺もちょっと用事もある時もあるしな。」

 

「そっか・・・ おにいちゃんも空君ももうここに住んじゃったらいいのにね」

 

「なーに言ってんの んなこと出来るわけないでしょ。」

 

「確かに創太には毎日会いたいけど俺は曲も作らないとダメだし。」

 

「そうよ、それに宮村にも帰る家はあるし、いつまでも来てくれるわけじゃないんだから・・・」

 

少し下を向きながら堀が言った。

 

「じゃあいつまで来てくれるの? 高校卒業まで?」

 

創太のその問いに堀はすぐに答えることは出来なかった。

 

「・・・そんなの、 私も・・・知らないわよ」

 

「・・・・・・おねえちゃんはおにいちゃん来なくなったら嫌じゃないの? 僕はすっごく嫌ぁー」

 

創太にそう言われて堀の頭の中には宮村の顔が思い浮かんだ。

 

「私だって嫌!!」

 

「おねえちゃんって素直じゃないよね」

 

「う うるさいっ」

 

そう言う堀に創太とずっと見ていた理央は笑い始めた。

 

「創太、大丈夫。俺は京ちゃんが結婚してもこの家に来るから。」

 

「本当!! やっぱり理央君大好き!!」

 

「俺も創太のこと大好きだよ!!」

 

「そんなことしなくていいから早く食えよ!!

それに2人ともにんじん食えってーの!」

 

「やだ!!」

 

「そうだよ。これは堀家に通う人間はこうなっていくんだよ」

 

「そんな伝統要らんわ!!」

 

と笑いあった。


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