魔神の子のダンジョンライフ 〜最強を目指して〜   作:やってられないんだぜい

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 皆さんお久しぶりです!

 マジでびっくりしました。急にアクセス人数が増えるんだもん。しかも投稿した翌日にあんなになんて。やっぱりランキングに乗ったのが大きいんだろうな。それもこれも皆さんが読んでくれてお気に入り登録してくれて評価してくれたお陰です!

 これからも頑張るのでよろしくお願いします!
 
 では本編どうぞ!


家族って良いな

 「ヘスティア様、これを見て普通なんて言うつもりはないですよね?」

 「えっとぉ………成長期なんだよ!きっと」

 「んなわけあるかああああ!!」

 

 これは『豊穣の女主人』から帰った後にエルのステイタス更新をした際の出来事である。【ヘスティア・ファミリア】は所属人数が2人な為、毎日ステイタス更新する。だから前回更新してから1度しかダンジョンに潜ってないのだ。『豊穣の女主人』で色々あったとしてもその推移は明らかに異常だった。では、何故こんな事になったのかをご覧いただろう。

 

 

 

 「おはようございます、ミィシャさん少し良いですか?」

 「良いよ。わざわざ声掛けるなんて何か知りたい事あるの?」

 

 ギルドに行くとエルはミィシャに声を掛ける。目的は恩人の名前を聞く為だ。

 

 「実は、助けてくれた人の名前を聞き忘れちゃって」

 「あぁ、『剣姫』の事?」

 「剣姫?」

 「アイズ・ヴァレンシュタイン。神々の付けた二つ名が『剣姫』なの」

 

 『アイズ・ヴァレンシュタイン』、エルは彼女の名前だけ知っていた。有名だからとか、噂とかではない。彼女の名前を知ったのヘスティアから聞いたから。覚えていたのは自分と似た魔法を使えるからだ。自分と似た魔法を使っている人は一体どんな戦いをしているのか気になったのだ。

 

 (【ロキ・ファミリア】とは聞いていたけど『剣姫』なんて強そうな二つ名が付けられる人物だったんだな。1度会ってみたいな。それであわよくば俺の知らない付呪(エンチャント)の使い道を教えて欲しい)

 

 彼女の事を考えているとミィシャの顔ががギルド職員の顔から恋バナ好きの若者の顔に変貌を遂げていた。

 

 「どうしたの?そんなに考え込んじゃって。もしかして『剣姫』に会いたいだとか?」

 「まぁそうですね。会って話したいです(戦いについて)」

 「………エル君って平然とそういう事言うんだね。もう少し照れたりしないの?」

 

 エルがなんの動揺もせずに言った事にミィシャは少しつまらなそうにする。思春期の年齢なのだからもっと初々しい反応を期待していたのだ。だが、エルの場合はそもそも恋バナと認識すらしていない。もしこの興味が異性としての興味だとしたら彼もそれなりに照れてしまうだろう。だが今回は異性としての意識は全く無い。

 

 「照れる?そんな要素何処にあるんですか?盗めるだけ盗みますよ(技を)」

 「盗めるだけ盗む⁈(心を)」

 

 ミィシャは『あ、この子将来有名な女誑しになるな』そう思った。確かに可愛い顔をしている。強さも2週間で8階層へ行く程で、将来有望だ。きっと大人になったらイケメンで第一級冒険者になって女性にモテまくるのだろうなと予想する。しかし自分は決して堕ちないと誓うミィシャであった。

 

 ギルドを後にしたエルは早速ダンジョンへ潜った。しかも昨日ミノタウロスと出会った8階層にだ。あんな事があった翌日に同じ所に潜るのはとても勇気のいる事だろう。

 

 彼は8階層でモンスターを狩り続けた。モンスターは休む暇を与えずに次々と襲ってくる。だが、モンスターを狩って行く中で、エルは思った。『あまりにもモンスターの手応えが無い』と。8階層で狩りを始めたのは一昨日。数日前までは中々の相手であったのに、今では単体相手では無傷に等しい。

 

 (あのステイタスの急激な伸びが原因か?)

 

 思い当たるのはステイタスの急激な伸びだ。お陰で戦いが楽になった。それこそ、この階層で戦う必要が無くなったくらいに。耐久に至ってはモンスターの攻撃力が急に弱くなったと感じる。ミノタウロスの痛みを知っているのであれに比べれば大した事ない。それでも適性階層を破っているので痛いものは痛いが。

 

 しかし、喜ばしい事だけではない。ステイタスが急激に伸びている故に今までとの僅かな感覚のズレがあるのだ。筋力や魔力は感覚のズレがあっても気にならないのだが、問題は敏捷だ。立ち止まっての戦闘では無く、常に動き続けての戦闘を得意としているエルにとって、敏捷の急激な上昇は危険なのだ。勿論、感覚のズレを修正した後は良いが修正する前は違う。現に、GからFにワンランク上昇しただけで、本来モンスターを横一文字でモンスターを通り過ぎ様に真っ二つにする筈が。剣を振る前に体がモンスターを通り過ぎてしまい、タイミングがズレて斬り込みが浅くなってしまった。この様に敏捷に関してはステイタス更新した後は小まめに感覚のズレを修正しなくてはいけなくなったのだ。だが、何も悲観した事だけでは無い。

 

 「これでズレあるんならランクアップした時の感覚のズレってどんなだよ」

 

 いつか来るであろうランクアップ。レベル2にはどうやってもレベル1では勝てないと言われる。それ位差があるのだ。つまり、ランクアップすると今までとは比べ物にならない位強くなるのだ。GからFになっただけで感覚のズレがハッキリ分かるくらい強くなった。ならランクアップしたらどれほど強くなれるか、そう思うだけで笑みが溢れた。

 

 そしてエルは8階層での探索を止めて、9階層への階段を探す。8階層で戦っても強くなれないと思ったからだ。しかし、9階層への階段を見つけるのに時間が掛かってしまい、9階層での戦闘に時間を割けなかった。1時間程度で今日は引き上げる事にした。

 

 魔石を換金してから家に帰ると、丁度ベルが教会から出て来た。装備を着けていない所から察するにこれからダンジョンに行く訳ではなさそうだ。

 

 「?ベルか。何処に行くんだ」

 「⁈……ちょっと」

 「……」

 

 ベルはそこから逃げる様にそそくさと歩き出す。そこには以前の仲の良い兄弟の姿は無かった。別にお互いに嫌いな訳では無い。好きか嫌いかで言われると好きと答えるだろう。ただ、昨日の出来事の所為で互いに気まずいのだ。特にベル。ヘスティアに当たり、大した努力もしてないのに小さい頃から頑張ってた兄と比べて、自分だけ辛い目にあったと喚き散らした。恥ずかしくて、情けなくて今はまともに目も合わせられないのだ。エルもそれを分かっているからこそ、何も追求しない。

 

 ベルの後ろ姿を数秒眺めてからヘスティアの待つ地下室へと降りる。

 

 「只今帰りました」

 「お帰りエル君」

 

 自分が帰宅すると、ヘスティアが出迎えてくれる。この光景が彼等の日課となっていた。

 

 「丁度ベルとすれ違ったんですけど何か知ってます?」

 「あぁ、ベル君なら何処かで食べて来るって言ってたよ」

 「ならヘスティア様は?行かなかったんですか?」

 「君が帰ってきた時に家に誰も居なかったら困るでしょ」

 

 母親の様な笑顔がそこにはあった。母親を知らないエルにはとても新鮮で嬉しく思えた。

 

 ベルはあの時は興奮して酷い事を言ってしまったが彼だって分かっているだろう。家に帰ると必ず暖かい笑顔で迎えてくれる彼女の有り難さを。彼等は知っている。家に帰っても誰も出迎えてくれない虚しさを。確かに彼女は冒険者では無い。自分に命の危機が迫っていても助ける力はないだろう。それでも彼女は彼等にとって大切な存在なのだ。彼女の笑顔は自分達の心に安らぎを与えてくれるのだ。これからも彼等に色んな災いが降り掛かるだろう。恐怖し、絶望するかも知れない。それでもまた立ち上がる事が出来るだろう。我が家に出迎えてくれる彼女がいる限り。

 

 「ヘスティア様って何か食べたんですか?」

 「ん?まだだけど?」

 「なら折角ですし食べに行きません?」

 「え⁈」

 

 エルの誘いにヘスティアは驚愕する。そして顔が赤らむ。しかしそれを見たエルは溜め息を吐く。

 

 「なんですか?赤くして言っときますけどデートじゃ無いですよ。ただ今朝ダンジョンに行く前に美味しい料理店の噂を聞いただけです。デートしたいならベルとでもして下さい」

 「ふふ、そういうのを世間ではデートって言うんだよ。全く素直じゃないんだから。それに良いの?そんな事言っちゃって。本当にベル君と行っちゃうよ?こんな美少女を他の人に取られても良いの?しかもその相手が弟なら気まずいんじゃ無い?」

 「大丈夫です。確かに好きな人だったら気まずいでしょうけど、相手はヘスティア様でしょ?心から祝福してあげますよ」

 「なんだい!僕にはそんなに魅力が無いかい!確かに神々(みんな)から幼過ぎるって言われるけどは、しょうがないじゃん。神は不老不死なんだから。僕だってヘファイストスやフレイヤみたいなみたいな高身長になりたかったさ。ここは誰に見せても恥ずかしくない自慢出来るモノを授かったけど、これじゃアンバランス過ぎるよ。」

 

 ヘスティアは自分の容姿にコンプレックスを抱いていた。確かにたわわなそれは異性から見れば魅力的、同性にとっても羨望眼差しを向けられる事だろう。しかし、それとは裏腹に彼女は余りにもそれ以外の容姿が幼過ぎる。そのため、彼女はあまり異性として見られない事が多いのだ。友神であるヘファイストスやフレイヤがあの見た目な為余計に意識してしまう。

 

 ヘスティアはボソボソしながらエルに背を向けて自らの胸を持ち上げる。そんな彼女の行動理由が分からないエルは本題に戻る。

 

 「それで、どうするんですか?」

 「うーん、ベル君の誘いを断った手前、エル君の誘いを受けるのもな」

 「では自分は食べに行きますんでお留守番よろしくお願いします」

 「ええ⁈わ、分かったよ!行くよ!いや、連れてって下さいいい!」

 

 エルとヘスティアは料理(シルも)が待つ『豊饒の女主人』を目指す。この時、ベルの目的地と一致していた事はまだ知らない。そして、会いたいと言っていた人物との再会が近い事も。

 

 




 ご愛読ありがとうございました!

 実際1回の更新でワンランクも上がったら結構なズレがあると思いますよね。まぁ普通そんなに伸びないんですけどね。

 てか気付いている人もいますでしょうが今作のヘスティアに意中の人はいません。ベルもエルも両方好きです。現時点ではね。これから彼女がベルを好きになるか、それともエルか、はたまたま第三者かは分かりません。

 そして次回はとうとう豊穣の女主人です!お楽しみに!

魔神王の魔力『支配者」についてですが、今作ではあらゆる物理魔力に対して反応しますが、原作では魔力だけどの事でした。『支配者』の魔力をそのままにするか、原作同様、物理は関係無しにするかアンケートを取ります。変更してもあの時のセリフが一部改変するだけで、それ以外は矛盾が生じませんので安心して下さい

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