それは、嘗て盤面から去りしもの。

 叡智を持って理へ至り、盤の上から旅立ちしもの。

 しかし長き時の果てに旅立ちしものは帰ってきた。

 さて、かのものが配置した駒は盤上の世界で何を起こすのか……。

 それは盤上から見下ろす神々ですらわからない。






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プロローグ

 光と闇、秩序と混沌

 

 

 そして、剣と魔法が入り混じり、神々が卓上の庭でダイスを触り合う世界があった。

 

 

 無敵の勇者も、金剛石の騎士も、大太刀の侍も、至高の神に祈りを捧げる剣の乙女もが

 

 

 初めは、誰しもが無力だったのだ。

 

 

 だが、そんな盤上の上にいつの間にか駒が一つ存在していたのだった。

 

 

 神々が気づいたときには、こんな駒いつ作ったかな?

 

 

 ま、いっかと、スルーしたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 始まりは突然だった。

 

 まずは俺について、いや私? 僕とよべばいいのか?

 とにかく自分自身について話をさせてもらおう。

 自己に関してはあやふや……いや、ごちゃまぜともいって差し支えないだろう。

 

 生まれた当初はひどく混乱していた。

 ごちゃまぜな記憶と知識、自身を定義する根本が定まっていなかった。

 ついでに言えばこの体も混乱に拍車をかけた。

 見た目は人間ではあるが、言ってしまえば人造人間、ホムンクルス等といって差し支えないだろう。

 

 

 とりあえず一人称をいったん私で統一。

 少しでも自己といえる部分を作らないと頭が沸騰してしまいそうだった。

 

 

 私を作った魔術師もこれがまたふざけたやつだった。

 

 この世界に関する知識もいくらか埋め込まれていたが、こいつは今の時代よりはるか昔、魔法の時代と呼ばれた世代の魔術師。

 それも盤上の世界から飛び出した現代では規格外の存在。

 

 

 そいつが世界を渡り歩き、歩き続けて、歩き続けたところでふと見つけたものがあった。

 それがこの世界の一部を切り取られたかのような本をだった。

 そしてその本こそが、私の生まれたきっかけだ。

 

 そして何を思ったかそいつは元いたこの世界に戻り俺を作り上げた。

 

 

 私の精神はおそらく、地球系列の適当な無数の人間の知識と精神をコピペの繰り返しで作ったのではないかと思われる。

 

 それをあいつは一つの意志として整え私を産み落とした。

 

 そして私が覚醒し、多少の事情説明をしてからまさかの教育と言うなのチュートリアルである。

 まあ、できたー! からのぽいされたら溜まったもんじゃないだが。

 それから始まったのはこの世界で生きていくために必要なことから必要でないことまで色々と。

 そしてやつがこの体に植え付けた知識が正常かどうかの確認作業なんかもあったようだ。

 

 

 その確認作業と教育で山奥での生活。

 山の中での採取をし、それを使って調合したり、時にはダンジョンに連れてかれたり、ゴブリン討伐だったり、調理したり、たまに無人島に放り込まれたりという生活をしていた。

 だがそれも5年ほど過ぎたあたりでやつはここを去っていった。

 

 

 そして去り際にこう言ったのだ。

 

「世界を知れ、そして俺が作ったお前が何を創り、何を形作るのか楽しみにしている」

 

 やつはそう言って虚空に消えていった。

 おそらく転移の魔法なのだろう。

 

 

 残されたのは山奥に残されたこの家といくつかの物品と幾許かの金と学院への紹介状。

 

 そして最後に私へのいくつかの『クエスト』を残して。

 

 

 

 

 

 まあ、そんなこんなで数年、あの魔術師――便宜上、今後は師匠と呼ぶことにする――が用意しておいたくれた金なんかで師匠からの『クエスト』を熟すための研究を続けながら学生をしていたのだ。

 

 

 学院生活はまあ悪いものではなかったが、研究するためには金が必要!

 その結果学院から斡旋された仕事や師匠に仕込まれた技術で金を稼いだりしながらなんとか無事、卒業することができた。

 

 卒業する前になんとか師匠からの『クエスト』、いや課題といったらいいのかもしれないが。

 それもなんとか一つ熟すことができた。

  

 そして卒業後、私は辺境へと旅立った。

 

 

 

 

 

 

 そして、私は出会った。

 

 

 夜の雨の降る中、ちょっと採取しながらフラフラと彷徨っている中、ようやくたどり着いた開拓村。

 だけどそこはゴブリンが襲ってる真っ最中!

 そんな開拓村の中で唯一ゴブリンと戦う一人の冒険者。

 

 そしてそれが、とても大きなターニングポイントだったのかもしれない。

 

 

 

 

 

 

 side:ゴブリンスレイヤー

 

 終わった、終わったはずだ……。

 あたりに散らばるゴブリン共の死体。

 

 

 そして、逃げ出そうとしたゴブリンを槍で刺し殺し、村を襲ってきたゴブリン共はこれで全部のはず。

 

(これで最後のゴブリンか……)

 

 だが

 

(これで終わりとは誰もいっては――)

 

 そう誰もそんなことは言ってくれないはずだった。

 

「周囲に潜んでるゴブリンはいないな、一人で25とは、大したもんだな。

 少なくともこの村を襲って来たやつはこれで終わりだ」

 

 

 これがあいつ、錬金術師との二度目の出会いだった。

 

 

 

 

 

 

 




 というわけで感覚を取り戻すために書き始めた何番煎じかわからないゴブリンスレイヤーのクロス物です。
 よろしくおねがいします。

 クロス先は最近のものから古いものもいくつか。
 ハガレンとかシンフォギアとかアトリエ系列のアイテムなんか色々です。

 アンチ・ヘイトは念の為で。
 それでもいい人はよろしくおねがいします!

 タグは話が進むたびにタグ追加の方針で。

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