随分前に書いて投稿するのを忘れてた作品です。
ある日の放課後
(寝てたら授業終わってるじゃねぇか。誰か起こしてくれよな。起こしてくれる友達いませんね、はい)
(由比ヶ浜も起こしてくれりゃいいのに。雪ノ下にまたどやされる…)
そんなことを考えながら、小走りで廊下を移動していると、曲がり角で誰かにぶつかった。
「キャッ」
『ドンッ』というより、『フニッ』とした感覚。
「すいません、急いで…平塚先生…」
「比企谷か。廊下を走るな」
「す、すいません」
「気をつけてたまえ」
「それにしても、平塚先生って、可愛い声出すんですね」
「!!!」
「はっ!」
「ヒキカヤニカワイイッテイワレタ」
「い、いや、それは…」
「コホン。で、ではな」
「はい…、て、先生、血が」
「ん?こんなもん舐めれば治る」
「いやいや、保健室行きましょう」
「いや、大丈…」
「ほら、行きますよ」
「!!!」
平塚の手を無意識にとる比企谷。
「ヒキカヤトテヲツナイデル」
〈保健室〉
「消毒しますね」
「っつ!」
「しみました?」
「い、痛くしないで…」
「可愛い…。はっ!」
「ヒキガヤニカワイイッテイワレタ」
数日後、奉仕部
「由比ヶ浜、居るか?」
「平塚先生、ノックを」
と、いつものやりとり。
「先生、なんですか?」
「この前の小テスト、ヒドイぞ」
由比ヶ浜の前に座る平塚。
答案用紙を出し、間違えた部分を指摘する。
えへへと笑う由比ヶ浜。心配なのか答案用紙を眺める雪ノ下。我関せずと文庫本を読む比企谷。
「クチュン!」
「ずいぶんと可愛いクシャミだな。腹でも出して寝たのか、由比ヶ浜」
「わ、私じゃないよ」
「ん?じゃあ、雪ノ下か?」
「いえ、私でもないわ」
「じゃ、じゃあ…」
「////」
顔を真っ赤にして俯く平塚静。
「ヒキカヤニカワイイッテイワレタ」
ジト目で比企谷を見る雪ノ下と由比ヶ浜…。
しばらくして、いい時間になる。
「今日はもう終わりにしようか」
平塚の号令で席を立つ。
比企谷が床に落ちたペンを見つけた。
「あ、ペンが。なんかファンシーなキャラクターがついてて使いにくそうだな、可愛いけど。ほら、由比ヶ浜」
「え?私のじゃないよ」
「ゆ、雪ノ下…」
「私のはパンさんよ」
ゆっくりと平塚先生の方を向く三人…。
「マタヒキガヤニカワイイッテイワレタ」
「さ、さいならー!!」
脱兎のごとく走り去る比企谷。
「そんなに可愛いと思うなら貰ってくれ~!!」
猛追する平塚静…。
呆然とする、雪ノ下と由比ヶ浜。
数年後、満面の笑みでウエディングドレスを着る平塚静とひきつった笑顔でタキシードを着る比企谷八幡の結婚式がおこなわれた。
「どうしてこうなった…」