スクワラさんに護衛を依頼した翌日、私は早速行動を開始した。
時刻は日付が変わる5分前。格好はこの街にきて初日のSM201装備である。眼下には四方を壁に囲まれた200坪ほどの敷地があり、その中には二階建ての屋敷が一つ。出入口には門番役だろう組員が二人立っていた。
「ふむ、カメラは通常品のみ。赤外線センサーとかは無さそうだね。」
便利な機能を詰め込んだ特注ゴーグルで屋敷とその周囲をチェックする。
科学が発達している現在、拠点にはほぼ確実に監視カメラが設置されている。しかしそれは普通の人間を想定したものだ。地上の通路は死角なく撮っていても、上空までカメラを向けてる事はまずない。
つまりデメちゃんに乗って空に浮いている私には誰も気づいていないということだ。
「やっぱ裏でこそこそするより、こうして実際に行動する方が楽しい。ねっ、デメちゃん?」
『んぎょー! んぎょんぎょっ!!』
ひゃー! 待ち切れねぇ!! そんな顔で跳ねるデメちゃん。私は一緒になってテンションを上げると、バックパックから装備を取り出した。
「さーて、ちゃっちゃと壊してお邪魔しようね~。」
まずはサイレンサー付きのライフルで外の監視カメラをすべて破壊。次に仕掛けておいた爆弾で電線を切り電気の供給をストップさせる。これで機械的な監視はしばらく使い物にならなくなった。
私はすぐにデメちゃんを降下させ、音もなく敷地内に降り立った。
「おいおい何だこれは?」
「分かりません兄貴、何もしてないのに壊れました。」
バレてない事を確認し、半身で壁の角からこっそり入り口の様子を窺う。するとまるでパソコン初心者みたいなことを言い、カメラを見上げている門番役がいた。隙だらけだが誘っているのだろうか。
私はすぐに駆け出しながらその背中に向かってナイフを投げる。両手で一本ずつ。
「はぁ↑うぅ↓あっ↑!?」
「あ、兄貴の中……あったかいなりぃ。」
ナイフは狙い通り二人のお尻にプスプスと命中。刃にはたっぷりと麻痺毒を塗っているのでしばらくは動けないだろう。ちょっと汚いがどうせこの投げナイフは使い捨てだ。
門番役の男達はビクビクしながら重なり合うように倒れた。殺さないのは相手の手間を増やすためである。死なない程度の傷を負わせる事でその介護に人が取られる。戦場でスナイパーがよくやる手だね。
しかも今回は治るまで下の方が垂れ流しになっちゃうので、同時に彼らの尊厳もボロボロになる寸法だ。メンチちゃんの家庭をボロボロにしたのだ、ならお返しにコレぐらいはやっとかないとね。
「お邪魔しまーす。」
私は倒れた二人を乗り越え正面から侵入する。声はボイスチェンジャーで変えているので聞かれても問題ない。まぁどうせ覚えてないだろうけど。
屋敷の中は予想通り真っ暗だったが、特注ゴーグルのサーモグラフィー機能で視界は確保できている。
「これでもうちょっと見た目がどうにかなればなぁ。」
ただし白い仮面の上に付けているので見た目はとてもカッコ悪い。だが暗闇でもしっかりと周囲を視認できるのは、それを引いても余りあるメリット。特に【円】の範囲が小さい私には必需品だ。
「さてまずは下から片付けていこう。」
それから私は組員を見つけ次第お尻にナイフを刺していった。一階に居た組員は全部で6人。ナイフは沢山用意して来たのでこのペースなら十分に足りるだろう。
「ここは絶対死守するぅーー!!」
「残念だったな、ココは行き止まりだ。」
それから二階へ向かおうとすると、階段には登りきった所からこちらに銃口を向けている二人組がいた。暗闇に眼が慣れてきているのだろう。普通なら登ろうとした所を蜂の巣だろうが、残念ながら念能力者に常識は通用しない。
「これがバグ技の二段ジャンプだ!!(ゼルダ感」
私はすぐさま足にオーラを集めてジャンプ。撃ってきた銃弾を途中で一度壁を蹴ることで躱しながら、いっきに階を上がって彼らのすぐ後ろに着地。そのまま逆手に握ったナイフを後ろに突き出せば、組員二人は麻痺しながら階段を滑り落ちていった。
そうして組員を荒方片付け終わったら、ついに組長の部屋へ突入だ。
「く、くせものだぁー!!」
「構えろぉおおおお!!」
扉を蹴り破って飛び込むと、中には組長と思われる男と4人の護衛が居た。手にはフルオート射撃可能な散弾銃だ。
護衛達は私に向かって一斉にトリガーを引いた。ショットシェルと呼ばれる特有の弾丸が連続して発射され、その中に詰まったペレット(金属の塊)が撒き散らされて部屋の装飾品をボロボロにしていく。
「しねぇええ!!」
「絶対にここで仕留めるんだァあああ!!」
個人的には中々に良い銃のチョイスだと思う。私も散弾銃は大好きだ。だが残念なことに念能力者に散弾はあまり意味がない。オーラによる防御を貫くには、手数より一発の威力が重要だからだ。これがスラッグ弾だったら話は違ってたんだけどね。
私は慌てずオーラと防弾服によって弾幕を防ぐ。さらに暗歩を応用した無音高速移動を使い一人ずつ護衛を仕留めていった。ついでに【円】での探査も並行して行い、見つけた隠しカメラを壊しておく。
「4人掛かりで5秒……中々の忠誠心だね。」
それが終わればようやくこの屋敷で一番偉い人と話し合いである。ただし床に引き倒して頭に足を乗せたまま。
「て、てめぇ、どこの組のもんだ!? このケーイチ様が雛見会の長だって分かってるのか?」
頭をグリグリと踏んで立場を分からせてやってるのに、それでも相手は自らが優位だと信じて疑わない。
こうなるとマフィアもその辺の一般人と変わらないね。襲われてる最中に警察がどうこう言い出す学生みたいだ。他者に依存した暴力は来るまで時間が掛かるって分からないのかな?
「私は……SM201。これは報復。ゼンジ組長の命令できた。」
「SM201……ゼンジ……ま、まさかSMクラブ201号室のチンコが黒い死神!?」
何処の誰だよ!? チンコが有名って、まさか竜玉のパイパイみたいにコメカミに黒いチンコを刺して相手を殺すんか!? ビュッ、ズンッって!! ……おっといけない。今はそんな事を考えてる場合じゃない。
「そ、そうだ。私が、その、黒いチンコ(仮)だ。これからお前を尋問する。」
「チンコは! チンコだけはやめてくれぇえええ!!!」
何か誤解して組長さんがすごい叫びだしたけど、私は聞かなかったことにしてコメカミに自白剤を打ち込んだ。いちいち拷問とか面倒だからね。そんな手間を省いてくれる科学アイテムは最高だね。
それから全てを聞き出した私は、アヘアヘになった幹部のお尻にナイフを2本刺すと、すぐさま金目の物を回収して回った。
「おっ、これめっちゃ高いワインじゃん。ついでにもらっていこ。」
最後に絵画の裏にあった金庫にゼンジの組の組員バッジを放り込んでおく。来る前にちょっと寄って借りてきた物である。
当たり前だが普通に行っても雇ってもらえる訳ないので、このバッジがゼンジに雇われたという動かぬ証拠である。これでヘイトは全部ゼンジの組に行くだろう。
「よし、まずは一組目完了!!」
全てを終えると屋敷の電話から救急車にコールして外に出る。続けて扇組の方へも同じ様に襲撃を行った。こちらも拠点は似たような屋敷だったので、同じように外の監視を潰して正面から突撃だ。
「おらおら、十老頭直系組頭! ゼンジ組長の命令でエントリーだあああ!!!(雇われたとは言っていない」
「敵襲だぁああああ!!!」
構成員は拳銃とサブマシンガンで武装していたが全く問題にならない。発射される9mm弾は念能力者からすれば遅い。
だってここは声が届く前に反応して耳をふさげる世界である。盗賊団の
「て、てめぇ、どこの組のもんだ!? このカナメ様が扇組の長だって分かってんのか?」
「ちょっとぐらい言うことアレンジしろや(マジレス」
組員を全員のしたら組長のセリフが全く同じで草生えた。せっかくなのでナイフを多めに刺しておいた。予想より構成員が少なかったんだよね。もしかして人望ないのかな? まぁこれで彼の括約筋は1ヶ月は開いたままだろう。満足した私はそのまま
そうして初日は六組目の襲撃を終わらせたところで切り上げた。ゲートのおかげで保管されていた物資は丸ごと頂いてきた。金目のものから違法な薬物、そして銃器まで全部である。
一番のお目当てだったレストランの権利書も無事に手に入った。これであとは両親を説得(脅迫)すればメンチちゃんの体は晴れて私のものになるだろう。
沢山の物品を手に入れた私は、ホクホク顔でホテルに戻った。
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シズクに精孔をこじ開けられてから一週間後、メンチは久しぶりに登校した学校で再びピンチを迎えていた。
(なんで? これってどうしたらいいの?)
最初は良かった。学校へ出てきたメンチに対して、イジメっ子3人組はまた絡んできた。だがオーラを込めながら睨み返すと震えながら去っていった。
担任も同じだ。偉そうな事を言ってきたので、シズクを真似して鼻で笑い返してやると、今度はピーピー怒鳴りだした。しかし結局はそれだけだ。メンチが何も反応を返さないと分かると、乱暴にドアを締めながら教室から出ていった。
(すごい、本当に世界が変わっちゃった!!)
あまりの違いにメンチは驚いた。ただし実際には変わったのは世界でない、メンチ自身の方である。
前までは登校するだけで鬱になってしまっていたが、今はもう何を言われても心が揺れることはなかった。念を覚えたことでメンチの視野は広がり、心に余裕が出来たのだ。教室における強者と弱者の立場はとっくに入れ替わっていた。
そうなればもはやイジメっ子などキャンキャン煩い子犬である。それも躾のされていない駄犬だ。シズクが雇ってきた護衛の人(スクワラ)が連れている犬達に比べれば、ウルサイだけで全く可愛くない。
(フフン、貴方達は一生そのままよ。世界にはこんなすごい力があるのに。それを教えてもらえないなんて。……ざまあみろ。)
むしろ念を覚えた分だけ(気分的に)上からマウントが取れてご満悦である。まだ小学生だからね、しょうがないね。
それからメンチは授業が始まるまで、シズクの教えを思い出して過ごした。
『いーいメンチちゃん、念におけるオーラとはずばり生命力そのもの。つまり女の子にとっての母乳だよ。』
シズクは軽い冗談のつもりだった。しかし念について全く知識が無いメンチは、完全に本気にしてしまっていた。何度か両手で乳首を撫でると、いつものイメージ修行を始める。
(おっぱいの先端から出た液体が、全身を回るイメージ……。)
メンチは教わった通りに自らの胸を意識する。すでに意識せずともオーラは維持できるようになった。だがもっと練習は必要だ。【纏】はギリギリ及第点と言われているし、何よりシズクに比べれば何もかもが未熟だからだ。
メンチはちらりと隣に座るシズクに視線を向ける。
「ん~、どうしたのメンチちゃん? あっ、今良いところだから、読みたいならもうちょっと待ってね。」
そこには机に足を載せ椅子を傾け、フーセンガムを膨らませながら漫画雑誌を読んでいるシズクがいた。驚くことに彼女は担任が朝礼している時からこうなのだ。薄々分かっていたことだが余りにも精神が図太い。
「いや別に漫画はどうでもいいの。……シズクってすごいね。」
「今更気づいたの? もっと褒めてもいいのよ?」
そんなオーラなど全く意識していないだろう状態でありながら、シズクの【纏】はメンチとは比べ物にならないほどスムーズだ。オーラは淀みなく全身を回り、圧縮されているのか色も濃い。それはつまり質・量共にメンチを圧倒的に上回っているということ。
(シズクは生まれた時からこの力が使えたって話だし。……私も早く追いつけるように頑張らないと。)
メンチは再び気合を入れ直し、目を閉じてスムーズなオーラの流れをイメージする。
そんな事をしている間に一時限目の時間になった。担任とは別の教師が教室に入り、手慣れた動作でプリントを配る。それが全員に行き渡ったところで宣言した。
「――ではこれより期末テストを始める。」
「えっ」
当たり前だが念とは肉体を強化するものであって頭が良くなる訳ではない。特にこの一週間、念の訓練に没頭していたメンチはテストの範囲すら知らなかった。オマケに頼りの綱のシズクは3分経つ頃に退出してしまった。
(なんで? シズクだって全然勉強してなかったのに……どうしたらいいの?)
シズクの意外な頭の良さに焦りが募っていく。それから時間ぎりぎりまで粘るも問題は全然解けなくて――メンチは泣いた。
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教室を退出した後、私は別の部屋に移動して寛いでいた。
期末テストは白紙のまま提出した。名前すら書いていない。歴史科目だったけど、この国の歴史なんて全然知らないからね。そういえばメンチちゃんがショックを受けてたけど問題が簡単すぎたのかな? まぁテストは受ける意味ないし、今日はこのままココで過ごしたほうがマシだろう。
「えーと、昨日のニュースっと……おっ、もう載ってるじゃん。」
私はソファーに寝転んだまま、お腹の上に乗せたノートパソコンを操作する。
携帯用の回線を利用すればどこでもネットに接続することが出来る。それに外付けのカードリーダーを使えばハンターライセンスの使用も可能だ。要はカードの磁気情報を読み取って送れれば良いわけだからね。
「さすがに(情報ハンターは)仕事が早いなぁ。」
画面に映っているのはハンター専用サイト。金を払ってページを進めていけば、そこにはもう昨夜の出来事――六組のマフィアの拠点が襲撃された事件が掲載されていた。
(よしよし、良い感じに拡散してるね。)
中にはしっかりゼンジの組の事も書かれていた。その事に満足した私はパクってきた高級ワインを飲む。のど越しがよく後を引かない。中々飲みやすいワインだ。
このまま一週間ほど襲撃を続ければマフィア界隈は大騒ぎになるだろう。ついでにお金も沢山稼げそう。つーか今更だけど、もし旅団ルートで盗賊になっていたらエースになれたかもしれない。私の能力って物資を奪うことに対して適性が高すぎる。
えっ、今もやってる事が強盗と変わらないって? 良いんだよ。だって今回手に入れた物の半分は献上しちゃう予定だし。ていうか送りつけるんだけどね。宛先はすでに知ってる。
(まさか十老頭全員の住所から電話番号まで乗ってるなんてね。金払えばプライベートの予定表も見れるみたいだし、情報ハンターまじパネェ。)
もちろんその相手は十老頭の一人である。ゼンジの上にいる人だ。その時にはしっかりとゼンジの名前を使う。襲われた組は悔しがるだろうが、一度トップに献上されてしまえば返せなんて言えないだろう。
それに手柄にしちゃえばゼンジももうそれは違うなんて言えないよね? 言ったらせっかくの手柄が無くなる。そして残るのは組の名前を使って好き勝手やられた事実だけだ。ゼロに戻るどころか一気にマイナスである。
それなら手柄ということにして裏で犯人を探すだろう。そしてその間は滅茶苦茶恨まれるのは間違いない。ゼンジの組を中心にヘイトが広がり、恨みがクルクル回り、マフィア界全体も釣られてぐるぐる回る! これが本当の地獄のメリー・ゴーラウンドだ!!(悪魔感
(憎しみの連鎖って外から視てる分には最高の娯楽だよね。……巻き込まれたらだるいけど。)
そうして騒がせれば十老頭から何らかのアクションが有るはずだ。
その時はどうなるか分からないが、どうにかして和解したい。どうせコネを作るなら一番上が良いよね。裏カジノで遊びたいし、ブラックオークションを始めとした違法物の売買も利用したいのだ。
それから数年後に出回る緋の眼対策も。餌にすればクラピーは大抵の事に折れてくれるらしいからね。頑張って出来る限り回収しとかないと。彼にはぜひ真っ赤な三角ビキニでアヴァロンっぽいボートに乗ってもらいたい(モーちゃんの声優的な意味で)。
「まっ、まだ初日だし今はこんなとこかな。」
満足した私は画面を一般のニュースサイトへ切り替えた。目を引いたのはザバン市での連続殺人事件。被害者は万力のようなもので体がバラバラに。ってこれはジョネスだね。もうちょっとしたら捕まえに行こう。
他には特に目を引く情報は無かったのでノートパソコンの電源を切る。それから私はソファーに深く体を預けた。柔らかながらしっかりと体を受け止めてくれる。流石に
「で、そろそろどうするか決めた?」
私はパソコンの画面を見ていたときとは変わって、冷めた声で床に這いつくばっている老人に声をかけた。
「そ、それはその、わ、わたしでは判断がつかないといいますか」
そう言いながら顔を上げたのはこの学園の長である"ジャミトーフ=パイマン"校長だ。彼は滝のように汗を流しながら床に正座したまま体を震わせていた。
その理由は来賓用の机の上に置かれている4つの物である。
「それこの書類みた上で言ってるの?」
「い、いえそれはその……。」
一つ目はこの学園の不祥事の証拠。この学園に転校すると決めたときから集めていたものだ。今の教師がやっていることから、歴代の校長が闇に葬ってきたものまで盛りだくさん。もし一部でも漏れてしまえば彼の首は飛ぶだろう。下手したら物理的な意味で。
「つーか貴方
「本当に私は助かるのですか?」
二つ目は契約書。上記の不祥事の調査を
「これ以上時間かけるなら額を減らす。」
「……。」
三つ目は金。現生で1億ジェニー。これはこの人への慰謝料だ。だって完全に巻き添えだからね。でも欲しがらないはずはない。
当たり前だが1億というのは軽い金額ではない。普通の人であれば何十年も汗水たらして働き、一生をかけてようやく稼ぐことが出来る額なのだ。まぁこれは昨日マフィアの金庫からパクってきた金だけどね。
「それともマスコミに全部ぶちまけられたいの?」
「それだけは……それだけは勘弁して下さい。」
そして四つ目がハンターライセンスだ。思っていた以上に効果は抜群だった。出した瞬間に校長の体が固まり、眼の前でデスクを真っ二つに割ってみせたら態度が激変した。それからはずっと土下座のまま。
弱みを握られているとはいえ、60過ぎの大人がその1/5も生きてない小娘にこれってやばいね。……正直、ちょっとライセンスの効力なめてたかも。
「このままだとどうなるか分かるよね? じゃあちゃっちゃとサインして。」
「……分かりました。」
だがそんなライセンスを私はガンガン使う。脅しながらカードサイズのそれでほっぺを軽くペチペチだ。
「これでよろしいですか?」
「OK、これで貴方の潔白は保証された。事が起きる時には連絡するからそれまで待ってて。」
そうして遠回しに脅せばジャミトーフ校長は油の切れたロボットのような動作で契約書にサインした。これでもう後には引けないぜ!
まぁ1億も上げるんだし? これから学園が吹き飛んだり、マスゴミさんが連日押しかけてくるけど許してくれるよね!! あっ、不祥事は全部あの担任のせいになるんで校長はたぶん大丈夫だよ!!
「あ、あと今やってるテストなんだけど。」
「まだ何かあるのですか?」
「私のは全教科
ついでにテストもどうにかしてもらおう。校長権限で命令させれば平教師なんてイチコロだ。まぁメンチちゃんは自力で解いてたっぽいからそのままで。イジメっ子3人組には本当の権力というものを見せてやろう。
「じゃあお互いに合意も成ったことだし乾杯しよっか。」
私は用意しておいたグラスにワインを注ぐ。お互いの器を合わせて乾杯したとき、校長は今すぐ死にそうな顔をしていた。
Q.メンチちゃんのおっぱいからビームは出ますか?
A.残念ながら出ません。ミサイルも。
なお、メンチの【纏】の誤解はしばらくそのままな模様。