凍てつく翼の報告記   作:VerT-EX

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オオナズチ討伐20体、サイレント☆オオナズチウェルテさんです。出来立てのポップコーン食べたい。

 早速キャラ募集の方への応募、本当にありがとうございます。あまりの速さにめちゃくちゃびっくりしてます。あとめちゃくちゃ嬉しいです。ひゃっほい!!!!!!!


二枚目・雪の森

「でえええぇい!!」

 

 巨獣剣が一閃。傷を負い、「これはまずい」と判断したのか、ギアノス達は一目散に逃げていく。

 

 

「ふぅ、こんなものか」

「ああ、全部逃げて行ったみたいだ」

「つったく、面倒かけやがって……」

 

 ネーギルガは巨獣剣を納刀すると、ため息をついた。

 

 洞窟を抜けた俺達は、ユアンシキリの街を目指して雪の森を歩いていた。村から街まで、だいたい平均4日。今は4日目、街までもう少し……のはずなのだが、先ほどからやたらとギアノスの群れに絡まれていた。多分今追い払ったこれで、ひと段落だろうが。

 

 

「あとどのくらいだ?」

「もう1時間ほどまっすぐ行けば見えてくるはずだけど……」

 

 雪の上の足跡は、ギアノス以外には特に見当たらない。ヒトもそうそう通らない道だ。迷わないように気を付けなきゃな。

 

 

 ……というフラグを建ててしまったのがいけなかったのだろう。

 

「……ここどこだ?」

「えーっと……どこ?」

 

 そう、俺達は盛大に迷っていた!どこなのここ!!!

 まだ森の中で一応開けた場所なのだが、わからん。そもそも開けた場所に出るのは森を抜けた時だけのはずだ。

 

「えっ、そのはずだよな?」

「言いたいことはわかるし、俺の記憶ならその通りだ。だが、ここは知らんな……どこだここ」

 

 わからん、さっぱりわからん。俺よりも通ったことのあるはずのネーギルガも分からない様子だ。

 空を飛んで見たいところだが、人間では翼がない。手段はあるにはあるが、そういうのは緊急用だし……。

 ああ、木を全部氷漬けにして砕いたら早いんだろうな……やらないけど。

 

 まあそれはそれとして、今考えるべきはどうやって迷子から脱出するかだ。

 

「えーっと、いまギリギリ見えてる太陽があっちで……」

「年輪的にもこっちが北だな。ちょっと木に登って見てくるか」

「頼んだ」

 

 ネーギルガがもこもこしたガムート装備にもかかわらず、身軽に木に登る。村のある、つまり「ゆきがみさま」の山の位置を確認するためだ。

 

 少しして戻ってくる。

 

「あっちが山だな。だったらユアンシキリの街は……」

「だいたい……あっち側だ!」

「行くか!」

 

 なんとかなりそうだ。時間はかかりそうだが、とにかく進もう。

 

 

▼▼▼

 

 

 森の先に、街の影が少し見えた。よかった、間違っていなかったようだ。

 

「もう少しだな」

「それじゃ、陽も傾いてきたし、急ご――――うっ?!」

 

 背中に衝撃。なにか投擲物が当たったのだ。ガムートの毛で織られたコートでよかった。でも痛いものは痛いし、なんとなく痺れる。

 前に倒れたが、すぐに立ち上がる。

 

「ちぃ、何だ?!」

 

 ネーギルガが巨獣剣を抜刀し、周囲を警戒する。

 俺も同じく周囲を警戒する。簡易的なライトボウガンもどきに装填する。通常弾だけど。

 

 

 森の奥の方から、ゆっくり歩みを進めてくる大きな黒い影。

 狼のようなシルエット――――ジンオウガ亜種が、現れた。

 

 

「"獄狼竜"?!」

「た、確かに何度か「ゆきがみさま」の山に来ていたからいてもおかしくないけど……!」

 

 おかしくないけど、こんな人里近くまで来るのか?!というか、いつの間にこんな近くまで来てたんだ?!

 

「流石に俺の実力では相手にできんぞ……だが、このまま逃げるのも至難……」

「なんとかして追い払うしかないけど、ジンオウガ亜種はえーっと」

 

 全力で脳内の知識を探る。

 確か弱点は雷と水で、こっちの攻撃手段は通りが微妙な氷のみ。龍光を纏っているので通るには通るが、だとしてもどうしろって言うんだ 

 

 おそらく俺がぶつかったのは『蝕龍蟲弾』だ。

 昔の性質を若干受け継ぐだのなんだのあの真っ白トカゲは言っていたが、本当にそうなのか、龍属性エネルギーでちょっと痺れてる。麻痺して動けないって程ではないので、よく生きてるな俺。

 

 

 幸い、ガムート素材の装備には龍耐性がある。属性的な面での防御はまあ大丈夫だ。ぶっちゃけ問題は、その凶悪すぎる物理攻撃力と、機動力だ。一時的でもいいので、何かしら妨害できればいいのだが……

 

 

 

 とか考えているうちに、ジンオウガ亜種がいわゆる「お手」を繰り出してくる。

 ネーギルガが前に躍り出て、その盾で受け止める。

 

「オラッ!」

 

 そのまま盾の後ろから、巨獣剣を振るう。が、硬い甲殻に阻まれて弾かれる。

 それでも衝撃は来たのか、ジンオウガ亜種は一度飛び退く。

 

「やっぱり硬いな……」

「無理はするなよ」

「分かっている。が……っ!」

 

 ジンオウガ亜種の攻撃を盾で受けつつ、回避も織り交ぜている。無論、俺も狙われるがそれは紙一重でだが回避できている。

 

 このままではジリ貧だ。おそらく、ジンオウガ亜種が諦めるより俺達がぶっ倒れるほうが先になる。どうすれば……

 

 

 

「――――目を瞑りなさい!」

 

 女性の声。反射的に目を瞑ると、瞼で閉ざされていても分かるほどの強烈な光が周囲を覆う。

 おそらくは、閃光玉。

 光がおさまるや否や目を開ければ、目がくらんだのかジンオウガ亜種はあらぬ方向へと攻撃を繰り出していた。

 

 

「こっち。いいから、早く!」

 

 再度、声。その方向を見れば、ミディアムボブの金髪を持った、マフモフ装備の女性ハンターがいた。

 

 どうしよう、と一瞬悩んでネーギルガと顔を見合わせると、真っ直ぐに女性ハンターの方へと走った。




ヴェルカのレポート

【ジンオウガ亜種】
・雷ではなく龍のエネルギーを扱う"獄狼竜"。雪原にも火山にもいる。
 ウユリ村周辺に稀に出没していたが、だいたいそういうのはゆきがみさまがペーンとぶっ飛ばしてた。
 弱点は雷>水。氷は龍光まとい中じゃないと通らない。蝕龍弾、痺れるから好きじゃない。




※キャラクターデータは本格的に登場した初回に掲載させていただきます。その際に原案者様のお名前も掲載します。
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