凍てつく翼の報告記   作:VerT-EX

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MHST2発売ひゃっほい、ウェルテさんです。相変わらずドスランポスがかわいい。

 キャラの応募や村の方への応募、本当にありがとうございます。できる限り原案を踏まえて登場してもらうので、どしどし応募お待ちしております( ˘ω˘ )
https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=263061&uid=242786


三枚目・寒空の街

「着いたわ。ユアンシキリよ」

「ありがとうございます」「感謝する……ます」

 

 金髪の女性に連れられて、なんとかユアンシキリの街へとたどり着くことができた。

 ユアンシキリの街はウユリ村やポッケ村ほどではないが雪が積もっており、寒冷地に向いた装備……例えばウルク装備とか、ザボア装備とか……そういう着こんだ装備のハンターが目に付く。

 

 この女性ハンターもそうだ。この人のおかげで、なんとかジンオウガ亜種から逃げきれたのだ。

 

 

▼▼▼

 

 

 時はさかのぼって数時間前。

 

 閃光玉による目つぶしのせいであらぬ方向に攻撃を繰り出しているジンオウガ亜種の唸り声を耳にしつつ、声の主である金髪の女性ハンターのもとへと、俺達は走った。

 

 そしてたどり着くや否や、頭を抑えて茂みに隠される。

 

「お、おいっ?!」

「シッ!……静かに」

 

 女性ハンターは暴れ回るジンオウガ亜種の様子を見、閃光玉の効果が切れてジンオウガ亜種が匂いで俺達を探そうとしているのを確認する。

 すると、なにやらもう2つ手投げ玉を取り出すと、まあまあの距離だというのにジンオウガ亜種の鼻の辺りに命中させてみせる。

 

 片方はどぎついピンク色をしており、その玉の片方は割れるや否や強烈な……えーっと……かぐわしい臭いを放ち、ジンオウガ亜種の嗅覚を麻痺させる。

 その臭いを嫌がったのか、獄狼竜はスタコラサッサと森の奥へ逃げていった。

 

 

「……よし。もういいわよ」

 

 その言葉を受けて、俺達は茂みから立ち上がる。めっちゃ葉がついたけどそこはいい。

 

「っ……だああ!!なんなんだ?!なんなんだ!!!!!」

「落ち着け落ち着け!!」

 

 キレるネーギルガをなだめるために、ポーチの中からハチミツを取り出して口にシュートする。すると落ち着いたのか、おとなしくハチミツを飲み込んだ。……アオアシラとか思ったのは内緒だ。

 

 女性は呆れたように一つ息を吐く。

 

「大丈夫?」

「あ、だ、大丈夫です」

「そう、それならよかった。ジンオウガ亜種、やっぱりこんな近辺まで来ていたのね」

 

 「報告を入れなきゃ」と女性は呟く。ジンオウガ亜種の情報自体はあったらしい。

 

「助けてくれてありがとうございます」

「いいの。目の前で死なれちゃ寝目覚めが悪すぎるわ。どうして森の中に?」

「俺達はウユリ村からユアンシキリの街へ向かう所なんだが、迷ってしまってな……」

「なるほどね、この森は予めの情報が無ければ迷いやすいものね……いいわよ。私もユアンシキリに行くつもりだし」

 

 聞けば、この女性ハンターは調査の依頼を受けて来ていたらしい。「"獄狼竜"が出現したが足取りが掴めないから痕跡を探してほしい」というものだそうで、痕跡を見つけて帰還しようとしたところに俺達を見つけたそうだ。

 

「ありがとうございます。ぜひお願いします。えっと……」

「エルネロッテ。ハンターよ。君たちは、新人?」

 

「俺はネーギルガ。ヴェルカともどもウユリ村から来た。俺は新人ハンターだが……こいつはハンターじゃないな」

「ヴェルカです。色んなとこを見て回るためにもハンターではないです」

 

「なるほど。ギルドの誓約とかあるものね。ユアンシキリには遠方への交通手段もあるから、どちらにせよ向かうのがいいわ」

 

 そんな感じで、エルネロッテさんにユアンシキリまで送ってもらったのだ。

 

 

▼▼▼

 

 

「一時はどうなるかと思ったけど、何とか無事ね」

「本当にありがとうございます……」

「いいのよ。それより、ネーギルガくんはハンターの本登録だったわよね」

「あ、ああ」

「なら、ついでに連れてってあげる。この街、まあまあ迷いやすいからね」

「本当か!」

「ええ。でも、口調は頑張ってね?」

 

 エルネロッテさんの申し出に、ネーギルガが食いつく。敬語がなってないのを指摘されて「うっ……」となっているが、頑張ってみる様子だ。

 

「んじゃあ、此処でお別れになるかな」

 

「だな。なら、またどこかで会うまで……」

 

「ああ」

 

「「またな!」」

 

 そう言って、俺は雑貨屋の方へ、ネーギルガとエルネロッテさんはギルドの方へ。

 

 さて、何処へ向かおうか。まずは閃光玉とか護身用のアイテムを買っていくか――――

 

 

 

 

 ――――とか言って別れたはずなのだが。

 

 

「「お前もこの竜車かよ?!」」

 

「いやー、これには驚きね……」

 

 南の方に向かおうかなと思って乗った竜車に、なんと別れたはずのネーギルガとエルネロッテさんも乗っていた。

 

 いやビックリした。まあ確かに、南側には雪原がある。そこにはクリスタル系の素材があると聞いているが、目的はその辺りだろうか。

 

「あー、あんな別れ方したのがこっ恥ずかしくなってきた……」

「俺もだよ……」

「まあ、そんなこともあるわね」

 

 聞いてみれば、エルネロッテさんに勧められ、雪原での小型モンスター討伐依頼に、素材あつめがてら行くことにしたのだとか。

 エルネロッテさんもエルネロッテさんで、雪原への調査依頼のために雪原へ向かうとのこと。

 

 そういえば、雪の森で助けてもらった時も調査依頼だったとか言っていたっけ。

 

 そう思っていたのが口に出ていたのか。

 

「情報は大切よ。それは旅先でも、モンスターでも変わらない。狩猟するにも、相手のことをしっかり調べないと、防げるものも防げないわ」

 

「なるほどな。俺達は雪の森に獄狼竜がいることを知らなかった……だから、何も対策できず、エルネロッテ先輩がいなかったら……」

「ふふっ、そういうことかもね」

 

 エルネロッテさんは、眼鏡を拭きつつ笑った。ミステリアスな印象だ。

 

「そういや、ヴェルカはどこに向かってるんだ?」

「俺は、とりあえず南の方に行こうかなって。そこの村経由で、次の目的地でも探そうかな」

「南……フェルト村ね。どのみち雪原を経由するからこの竜車に乗っていたのね」

「そういうことです」

 

 

 ガタゴトと竜車が揺れる。先導する車を引くポポがかわいいなあと思いつつ雑談しているうちに時間は過ぎていった。




キャラクターデータ

【エルネロッテ】※原案:オリーブドラブ 様.
・「情報」の重要性を重んじる、眼鏡をかけた知的な美女。情報収集の一環として、調査依頼を引き受けることが多い。
 つかみどころのない印象を受けるが、集めた「情報」を人々を護るために活かしたいという思いは本物であり、いざとなれば装備も気に留めず強敵に立ち向かう。
 装備はマフモフ装備、武器はボーンククリ。出身はポッケ村。

ヴェルカのコメント:『ネーギルガの先輩にあたる人物。利用できるものをなんでも利用する頭の回転の速さは、ある種経験と才能の集合体だと思う』


拠点データ

[ユアンシキリ]
・ウユリ村から最も近い大きな街。近辺に「雪の森」と呼ばれる森があり、度々獰猛なモンスターが現れるため、モンスター情報の収集を置く別依頼としてよく張り出している。
 ハンターズギルドの支部があり、ウユリ村含む雪原地帯の中で最も多い。
 街のシンボルはクシャルダオラの翼を模した灰色のもの
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