※ボーイミーツガール杯用の短編になります。
◇ COCOM財団 生物医学研究部門 遺伝子細胞研究チーム
本プロジェクトは財団総帥である森光蘭氏自らが推進するクローン人間製造計画である。対象は氏の養子である森紅麗(20歳・男性)。当該目標は一般的な成人男性の身体能力を著しく超えているほか、パイロキネシス(発火能力)等の超能力を有しているのを確認済。
氏の強い要望のもとに課せられた条件は以下五項。
1.人型であること
2.優れた容姿であること
3.超人的な身体能力を有すること
4.発火能力を有すること
5.耐火性能を有すること
これらを満たす実験体の完成・提供をプロジェクトの最終目標とする。なお、本プロジェクトの成果・実績・過程・副次的要因等のあらゆる記録が外部に漏れることはいっさい認められない。関係者は配布された書類にサインの上、所定の施設(日本・C県・財団私有地・殺陣導夢・研究室×棟)へ移動すること。
◇ 紅麗クローン計画 研究記録
『0001:既存のクローン人間技術の範疇にて生成する。森光蘭氏が目標を養子に迎えた年齢に到達後、実験体の頭部を中心に発火現象および空間温度の急激な上昇を確認。全身が炭化して死亡。廃棄』
『0002:発火能力の要因となる遺伝子を特定するために生成する。たび重なる実験に耐えきれず精神が崩壊するも、データの収集には問題なし。大脳および脊髄の一部から通常では存在しない波長を確認。該当患部の摘出と同時に死亡を確認。廃棄』
『0003:胎児の時点で前述の患部を除去する。結果、発火能力を有さないままに成長した。後天的に発火能力を獲得させるため、脳外科手術によって患部に移植したところ、実験体が発狂。心拍数の急激な上昇と同時に体内の水分が蒸発し、0001と同様に全身を炭化させて死亡した。廃棄』
『0004:発火能力のコントロールを実現するために移植量を減少させる。結果、発火能力の獲得と生存は達成したものの、対象の容姿が目標から著しく乖離した。ムンクの叫びに似た醜悪な外見に森光蘭氏の機嫌は直るも、実験としては失敗である。致死性ガスにより廃棄』
『0005:これまでの実験体では極めて完成度の高い個体であるが、発火能力を有さず、また精神面において幾らかの欠落が見られるために失敗作とする。当初は廃棄する予定だったが、魔道具の操作に傑出した才能を考慮し、森光蘭氏の部下として実戦部隊『裏麗』に投入。コードネーム『葵』と命名される』
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『0013:森光蘭氏の発案により、氏の養女・紅(故人)の遺伝子を組み込んだところ、故人に極めて酷似した容姿に成長した。身体能力・発火能力・耐火性能のいずれも条件を満たしており、森光蘭氏の要望に最も叶う実験体として提供する。氏自らが『煉華』と命名し、また0013の完成をもって本プロジェクトの終了を宣言された。今後の詳細は追って通達する』
00.
「よう、起きてるか? ハハッ、よだれ垂らしてグースカ寝てたのか。ならいい、そのまま聞いてくれ」
「俺はもう駄目だ。深入りし過ぎちまった」
「ヤバい橋を渡ってる自覚はあったさ。引き返すには遅すぎたし、そんな資格もない。研究のためなんていって、これまで何体殺したかも覚えてないんだ。始末されて当然だよな、裏社会なんだから」
「……お前、生きろよ。実験生物にどれくらい寿命があるのか、俺にもわからんけどな。それでも、いま殺される俺よりは長生きするだろうさ」
「いいか、忘れるな」
「森光蘭を騙せ」
「従順なフリをしろ。何もわからない、無知な獣を演じるんだ。いわれた事に従って、逆らわないで、尻尾を振っていればいい。そうすりゃ、当分は殺されずに済む。どんなに酷い扱いにしても、そのうちチャンスがくるだろうよ」
「……追ってきたか。八神め、点数稼ぎに励みやがって」
「じゃあな、廃棄物00××。せいぜい生きろよ。生きてりゃ、良い事のひとつやふたつ、きっとあるからさ――――」
01.
「それでね? 私がバーンってやったら、お兄ちゃんボンボンボーンって穴だらけになってね? そのまま海に落ちちゃったの! スゴイでしょ、私の力!? ねぇスゴくない!? ねー!?」
『ウン、オ姉チャンハ凄イネ。デモ、モウチョット考エテカラ動コウネ』
「ありがと沙羅ちゃん! なにいってるかわからないけど、たぶん褒めてる! きっとそう!」
『半分ハ伝ワッタケドモウ半分ガ駄目カー』
五人が横になってもまだ余裕のある超大型ベッドの真ん中にペタリと座った少女が、ニコニコと笑いながら両手を宙に広げた。ポッ、ポッ、ポッ、と淡く光る火の玉が浮かぶや、眼前にうずくまる巨体めがけて高速で飛来する。
花火などでは生ぬるい、多段式のミサイルじみた熱量を全身に浴びてなお、巨岩のような図体は健在であった。突然の害意にも激昂する事なく、穏やかに加害者を見つめる瞳には、はっきりと知性の光が宿っている。
「すごい、スゴイ、凄い!」
パァッと喜色満面の笑みを浮かべた少女が、力いっぱい抱き着いた。
「やっぱり沙羅は強いね! お兄ちゃんよりずっと強い! うん、いい子、いい子!!」
熊さえ絞め殺すほどの怪力でぎゅうぎゅうと締め上げられながら、巨体の持ち主がほんの少しだけ身をよじる。苦痛のせいではなく、少女の過度なスキンシップへの照れ隠しだった。
02.
私は実験生物である。名前はまだ無い。
どう生まれて、どう育ったのかはわからない。おおかた研究室にずらりと並んだ培養槽のどれか、細胞の一片から成長したのだろう。自我を獲得したのはさらに後、魂を失った同類達の抜け殻に埋もれている最中だった。
私はいわゆる失敗作として廃棄されたらしい。殺処分を受けたにもかかわらず蘇生したのか、食料もなければ水もない、腐臭ただよう室内で横たわっていた。
しばらくそのまま何をするでもなく過ごしていると、厳重に掛けられたロックの解除音とともに強烈な光が差し込み、ああこれが眩しいという感覚か、と顔をそむけていたら、ヒッ、という悲鳴をあげて白衣の男が尻もちをつくのを目撃した。
「ナ、ナンバー00××……蘇生したのか!? マジかよ、象十頭分の致死量を打ち込まれても仮死どまりか! すげぇな、さすがはサラマンダーだ! ハハッ!!」
うず高く積まれた死骸の中でちぢこまる自分と、部屋の入口で嬉しそうに笑うマッドサイエンティストの構図はなかなかに怪しいものではないかと後になって感慨にふけったものだが、この時の自分はそこまで思い当たらず、ボンヤリと男を眺めるだけだった。
「よしよし、大人しくしてろよ、00××。ここで静かにしてれば、俺が色々と調達してきてやるから……お前、けっこう頭良いな? 俺の話を理解してるのか! すげぇな、おいおいどこが失敗作だよ! 立派に成功してるじゃねぇか、森光蘭のクソバカヤロー! ざまぁみろってんだ!!」
どういうツテがあるのか、男はどこからか手に入れてきた新鮮な生肉やミルクを日に一度、私に持ってくるようになった。空腹に耐えきれず、ガツガツと食べる私を、男がニヤニヤ笑いながら見つつ言うには、
「お前も含めて、この部屋に転がってる連中はな、紅麗って人間のコピーを作るために生まれたんだよ」
紅麗。
その名前を聞いた瞬間、私の内部で得体の知れない感覚がそそり立つのをはっきりと自覚した――――が、飢えを満たす方が大事なので無視する。このミルクはなかなかに美味い。同じミルクなのに、昨日と今日のでどうしてこうも味が違うのか。つくづく食文化とは偉大である。人類の技術に我感謝。
「紅麗ってのは一種の超人でな、見た目こそ普通の人間だが、あらゆる身体能力のリミッターが外れてやがる。オリンピックに出たらひとりで全種目の金メダルが取れちまうだろうよ。おまけにパイロキネシスなんて超能力まで備えてるってんだから、神様ってのも贔屓が過ぎるぜ。一物どころか何物与えてるんだかわかりゃしねぇよ。顔のヤケド痕なんてマイナスにもならねぇ」
ぼやく男の顔はなるほど、他の人間を知らない私から見ても冴えたものではなかった。研究の行き詰まりで生活リズムが乱れにみだれ、長年の不摂生と相まって死相のような青白さである。食っても美味くないだろうな、と思うぐらいには不健康そうだった。
「この研究がまた難題でな、クリアする条件が毎日増えてくんだよ。ひとつの山を越えたら、あれもこれもで後から追加してきやがる。しまいには「男じゃムカつくから女にしろ。機能もそのままで」とかいいやがって。染色体に一本付け足してはいおしまい、じゃ済まねぇんだよド素人が! こっちはお前好みのドール作ってんじゃねーっての!! あーもうやだやだ、仕事ほっぽり出してゲーセンに籠もりたい! シューティングが俺を呼んでるのー!!」
大の男がひっくり返ってダダをこねる姿を見せつけられる身にもなってもらいたい。あるいはこれが社会の闇か。闇だな、実験生物に人権、いやモルモット権など存在しようもない。私にできるのは空腹をまぎらわせるのみ。この豚肉も素晴らしい、歯ごたえがたまらぬ。もっしゃもっしゃ。
そんな日々を送っていたのだが、幕切れは唐突に訪れた。先日からやけに地響きがするなと思っていたら(殺し合いのイベントが行われているそうな)、腹部から血を流す男がロックを解除し、ここから逃げるようにうながすのである。
「完成しちまったんだよ、クローンが」
それはいったい何の因果か、あるいは神の悪戯か。無理難題と思われた研究が実現してしまい、用済みになった研究員の全員が始末されたのだという。いち早く逃げた男も間に合わずに銃撃を受け、最後の力でここまで来たといって、通路の先を指さした。
「行け。このまま真っすぐ行くんだ。今なら決勝戦のドタバタ騒ぎでまぎれる。そのまま山にでも逃げ込めばいい。いいか、捕まるな、帰ってくるな。お前だってこの世に生まれてきたんだ、何かする事があるだろう。俺はダメだったが、お前には―――」
そこからは、生まれて初めての連続だった。
自分という意識を持ってから初めての外の景色を楽しむ間もなく、喧騒やかましい通路をドスドス駆ける。後ろから銃声と悲鳴が聞こえるも、男の助言に従い、まっすぐ走り続けた。
途中、どこからか逃げてきたらしい人間達とぶつかって盛大に悲鳴をあげられたりもしたが、構う余裕もなかったので無視。
「な、何だぁ!? ドラゴン!?」
「烈火の奴の一匹が逃げてんのか!?」
まったく自覚していなかったのだが、私は相当な重量らしく、一歩進むたびに地響きが走る。後にやらされた身体測定では体長2メートル50センチ、重量500キロと計測されたほどである。二足歩行では頭がぶつかってしまうため、四つ足で本能のままに駆けても狭いところはどうしようもない。
いくら混乱の中とはいえ、そんな生物がやみくもに施設内を走り回っては目撃証言が上がるのは当然であり、思えば私の迂闊であった。
03.
「これか、殺陣導夢から逃げたという生物は?」
「はっ。先程始末した研究員が逃がしているのを確認しました。どうやら廃棄物をかくまっていたようです」
「出来損ないに情でも湧いたか? くだらんな」
山に逃げ込んで右往左往している内に崖まで出てしまい、これからどうしたものかと途方に暮れていたら、あっという間に囲まれていた。実験生物である私の身体スペックは極めて高いと思っていたのだが、周囲の人間達の何人かは私と同じか、それ以上のようである。この世には思いのほか多くの超人が存在するらしい。
黒服の集団の中心で仁王立ちする中年男性、おそらく彼が森光蘭だろう。私を生み出したプロジェクトの発案者であり、総責任者。遺伝子はともかく、名義上は私の父か祖父にあたるわけだが……とてもそうは思えない。本人も思ってはいないだろう。出来損ないだから捨てられたのだし。
「やれ」
森光蘭の合図とともに、黒服達がいっせいに拳銃を構える。銃弾の雨が全身のいたるところに撃ち込まれ、サイレンサーが機能を失うよりも先にそれぞれの弾倉が底をつく。
のっそりとそびえ立った四つ足を埋める勢いで、鱗に弾かれた弾が落ちていった。
「ほう? 銃火器では駄目か」
初めて興味をひかれた様子で呟いてから、森光蘭がかたわらに立つ少女に顔を向けた。
「やってごらん、煉華。あの怖いお兄ちゃんにやったように、この獣を殺してみなさい」
「はぁい、パパ」
全身をすっぽり包む黒の法衣をはためかせながら、煉華と呼ばれた少女が私の前にテクテク歩いてくる。見上げるほどに高い自分の姿に少しも恐れを見せず、何が楽しいのかニコニコと笑みを絶やさない。
……どうにもちぐはぐだった。森光蘭と並んだ少女の身長差からして、一定の知能を得たとされる年齢には到達していると思われる。ところが目の前の少女からは、何の教育も受けていない―――私がいうのも何だが―――子供ですらない、赤ん坊がそのまま成長したような印象を受けるのだ。
加えて、この感覚。
初めて会ったにもかかわらず、極めて近しいモノに再会したような親近感。
(これは一体何だろうか?)
逃げるのも忘れて棒立ちになった私を前に、少女がひときわ大きな笑顔を浮かべてから、両手を宙に広げて見せた。
「死んでくれる?」
紫炎。
何十と浮かび上がった炎の矢が、一つ残らず私めがけて殺到する。先程の銃撃とは比較にならない衝撃だった。生まれて初めての痛覚が全身のあらゆる箇所から立ちのぼり、グルル、と無意識に呻き声が漏れる。自分がこんな声をしているのだと、この時初めて知った。何から何まで初めて尽くしである。
着弾の煙が晴れた時、変わらずに立ち尽くす自分の姿を見て、周囲の人間達の様子が一変した。この攻撃で自分が死ぬものと思っていたらしい。穴どころか傷ひとつない結果に動揺する者、ギラギラと殺気を放ち出した者とさまざまだ。
森光蘭の形相は一変していた。少女の実力を高く見積もり過ぎていたのか、頼りにしていた土台にヒビが入ってぐらついたような、内心の不安を隠しきれなくなっている。私の造物主は思いのほか感情が豊か過ぎる人物らしい。
一方、攻撃した少女はというと、その場の誰にも想定外の反応を見せた。
「すっごーい!」
ガツン、と顎にゲンコツを一発もらった。人間とは思えない膂力だが、自分には通じない。痛そうに手を撫でながら、もう一度少女が叫んだ。
「すごい! すごいよキミ! 私の炎でもパンチでも壊れないなんて、こんなの初めて! それにちょっとカワイイし!」
えっ。
予想もしなかった感想に、私の目が点になった。遠くの連中が「カワイイ?」「あれが?」「信じらんねぇ……」と呟いているのが聞こえる。2.5メートル・0.5トンの巨体でのし歩くドラゴンを見てカワイイと思える人間はレアだろう。他人事ながら、明後日の方向に突き抜けた少女の感性がいささか心配になる。
周囲の困惑をよそに、岩石を固めたような私の腕を抱えた少女が、勢いよくブンブン振り回した。ぬいぐるみなら綿ごともげそうな力である。先程のゲンコツといい紫炎といい、力の加減を知らないのかもしれない。
「パパ! 私、この子がほしい! ペットにするの! ねっ、いいでしょ!!」
少女の声に、森光蘭が一瞬だけ無表情になったのを、私は見逃さなかった。
(いつでも殺せるかどうか、値踏みされたのか?)
用済みになった部下をあっさり殺せる男である。銃では殺せず、炎でも傷つけられない、廃棄物にした実験生物を手元に置くことの脅威。リスクと少女のご機嫌取りにつり合いが取れるのか? 冷徹な計算がなされているに違いない。
それに気づいた瞬間、あの研究員の忠告が脳裏をよぎった。
『森光蘭を騙せ』
『従順なフリをしろ』
『無知な獣を演じるんだ』
なるほど、この時のためだったか。
合点した私は、ためらうことなく仰向けに横たわり、四肢の関節をたたんでみせた。四つ足の獣が強者に向かって示す恭順のポーズである。ついでに尻尾も振ろうかなと考えたが、土煙があがるのはマイナスかもしれないと制止した。
はたして私の演技が通じたのか否か、森光蘭はニヤリと顔を歪ませるや、私の前に大股で近づき、強烈なストンピングの一撃を腹部にかましてきた。痛くもかゆくもないが、こちらの腹だけは立つ仕打ちである。鬱憤が晴れたのだろう、森光蘭は私の腹を踏んづけたまま、グリグリと踵をめり込ませてから、少女を見てうなずいた。
「よろしい。逆らわないようにきちんと飼うんだよ、煉華?」
「はぁい! ありがとう、パパ大好き!!」
森光蘭が離れるやいなや、入れ替わるように少女が飛びついてくる。みぞおち目掛けて全体重の乗った膝が落ちてきたので、さすがの私もグエッと声が漏れた。後に聞いたところ、プロレスのフライング・ニー・ドロップという技らしい。たぶん少女も知らずに放ったのだろう。常人なら真っ二つに裂ける威力だった。
動くに動けない私の腹にまたがりながら、少女が近くの黒服を呼びつける。
「ねー、火のドラゴンで良い名前ってない?」
「『サラマンダー』なら聞いた事がありますが」
「おー! いいじゃん、それにしよう! でもちょっと長いかなー?」
んー、と悩んでいた少女だったが、やがて拍手をひとつ打ってから、私の首に抱き着いてこういった。
「サラマンダーだから沙羅! うん、君は今日から沙羅ちゃん! わかった!?」
『アッハイ』
圧倒的な体格差やら力量差を飛び越えて、何故だか絶対に逆らえないオーラをまとっての命令に、私はコクコクと頷くしかなかった。
紅麗クローン計画の完成体『煉華』。
廃棄物から生まれた竜型生命体『沙羅』。
これが姉と弟の初対面の一幕であったかと、数時間後に私は気付くのである。姉に逆らえる弟はいない。この時から私達の力関係は決まっていたのだなと、煉華に振り回されるたびに、私はつくづく思い知らされるのだった。
キャラ解説&ストーリーネタバレ
〇オリ主
0013こと煉華をもって終了した紅麗クローン計画の廃棄物から生まれた竜型生命体『サラマンダー』。通称は沙羅。体長2メートル50センチ、重量500キロの巨岩じみた身体を持つ。移動は基本的に四つ足、たまに二足歩行でズシンズシンと地面を揺らす。煉華を姉と慕う反面、あまりにも残念過ぎて目が離せない現実に気づいて頭を抱える。
ほぼ100%の炎耐性持ちだが外部に放出できず、体内に溜まる一方の力を活かす手段を中国拳法に求め、森の護衛の八神に師事。ここに八極拳を使うサラマンダーが爆誕した。好きな稽古は站椿(両膝を曲げて腰を深く下ろす姿勢)。尻尾で楽するんじゃない、とは師匠のお叱り。
ヘルオアヘブン戦で天堂地獄に取り込まれる寸前の煉華を救うも四肢を喰われ、炎耐性を得た天堂地獄に心臓を貫かれて倒れる。意識のない中、孤立無援で助けを求める煉華の声を受けて本物のサラマンダーとして覚醒。烈火&紅麗に続く三人目の炎術士となった煉華の火竜と化して天堂地獄に挑む。相変わらず炎は使えないので防御特化だが、攻撃一辺倒の煉華との相性は抜群に良い。
エンディングにて柳の力の余波で復活、竜体から脱皮して紅麗そっくりの人間体になる。その際、紅麗にボコられた煉華のトラウマが直撃し、わぁわぁ泣かれて(;ω;)になった。戦後は森紅麗の肩書きを継いでCOCOM財団の暗部の一掃に尽力し、森光蘭の被害者の慰霊に務める。煉華は毎日遊んで暮らしている。
〇研究員
ひと握りの良識だけ残っていたゲーセンオタ系マッドサイエンティスト。「火竜なんだから竜デザインでいいじゃん、何で人型にこだわるの?」のロマン全ツッパ精神でオリ主を秘密裏に生み出すも、方向性の違いから用済みとして森光蘭に始末される。彼の遺言にオリ主は最後まで従う。
お気に入りのゲームはアーケード版の『沙羅曼〇』。モンハ〇が発売されるまで存命していた場合、絶賛引きこもりニート生活を満喫したであろう超大型ケモナー属性持ち。
〇煉華
紅と紅麗の遺伝子から生み出されたクローンであり、人造の炎術士。有り余る才能はあっても経験がまったく足りず、森の玩具(あらゆる意味で)に過ぎない。与えられたぬいぐるみもおもちゃも壊してしまう中、何をやっても壊れないオリ主が気に入ってペットにする。
癇癪を起こしてもすべて受け切るオリ主のおかげで、森の護衛達のストレスはかなり軽減された。コミュニケーションの機会が増えたことで、原作よりもほんの少しだけ情緒がマシになっている。
天堂地獄封印の地戦からヘルオアヘブン戦までの期間、姉の意地にかけてオリ主より強くなるため、自発的にトレーニングを積むようになる。その甲斐あってかリベンジ紅麗戦で善戦し、紅麗も多少見直したとかしないとか。
本編後は子供心を失わない感性のままにモデル兼デザイナーとしてCOCOM財団広報部門で活躍。毎日のように飛び出す暴言でSNSがしょっちゅう炎上するものの、自分を曲げない姿勢が人気を呼び、お騒がせタレントとして世界を楽しませている。子供からの好感度は抜群に高い。
〇八神
森の護衛筆頭。魔道具で補正のかかった土門相手に体術で粘り、指の仕込み銃など暗器にも長ける武闘派。仕事の合間の鍛錬を見ていたオリ主が真似するため、暇潰しの一環として八極拳を仕込んだところ、面白いぐらい上達するので師として発奮。土門相手にオリ主とのダブル鉄山靠でサンドイッチしたりした。それでも倒れない土門がタフ過ぎる。
封印された魔道具と合体した森光蘭に喰われて死亡後、忠実な配下として産み直される。天堂地獄の細胞の影響で悪意が強くなってしまい、気が付けば拳士としての強さも誇りも失った事を自覚し、最後に残った理性でオリ主を破門した。この事がきっかけとなり、オリ主は森光蘭に対して明確に敵意を抱くようになる。
エンディング後、オリ主は彼と研究員の墓を建てた。
〇紅麗
原作中でも異次元の強さの人。殺陣導夢後に瀕死から復活するや、サイ〇人並のパワーアップを果たして並みいる強敵を蹴散らすアヴェンジャー。こいつの遺伝子細胞から生まれた煉華と葵が弱いわけがない。紅麗の炎操作は煉華、クレバーは葵、タフネスはオリ主が継承した。
ヘルオアヘブンにて紅麗vs煉華&オリ主で一戦を交える。鉄壁と思われた装甲をあっさりぶち抜いてくる強さに「私達のオリジナルつよすぎるんですけお!」とオリ主も悲鳴をあげた。相手が強ければ強いほど自分も強くなる戦闘民族気質なのでいよいよ手がつけられなくなり、万策尽きて撤退する煉華に向けて放たれた紅のビームが原作よりもごん太化。死ぬ気で肉壁となって守り抜いたオリ主に感心し、「あれには過ぎた保護者だな」とお褒めの言葉を授ける。
エンディングでは原作通りに時空流離。なお、直前に自分そっくりになったオリ主を見て複雑な顔になった。現世のやっかい事を押し付ける形になって同情したのだろう、とは音遠の談。
〇葵
コードナンバー0005。煉華の兄であり、オリ主の兄でもある。炎の資質が無いために失敗作とされるが、柳の記憶操作やヘルオアヘブンでの烈火の足止めなど、森の計画に最も貢献した人材である。
自分と同じ失敗作扱いの上に廃棄され、煉華のペットに甘んじているオリ主の境遇に共感しており、なにかと世話を焼いている。煉華の無遠慮な言動にカチンと来るのは日常茶飯事だが、ふたりの間でサンドバッグになるオリ主のおかげで原作よりも関係が改善された。
エンディングでは土門の花屋で働きつつ、オリ主のヘルプとして財団の事務を手伝う。一年で簿記・秘書検定・宅建・税理士の資格を網羅し、次は世界の主要言語の取得に励む予定。
○石島土門
作中で最も偉大な男と思われる。誰が呼んだか『愛の戦士』。非モテ街道バクシン中にようやく訪れたモテ期を振り切って初恋を実らせた姿に全読者が泣いた。鬼凛相手に煩悩爆発したのはしゃーない。誰だってそーする、俺だってそーする。
封印の地にて土門&烈火VS八神&オリ主のタッグバトルとなり、八極拳師弟の猛攻に防戦するも鉄丸発動で形勢が逆転。途中からオリ主との全力全開の肉弾戦を展開し、迫力満点の光景に風子から「ゴジ〇対キングコン〇じゃん」と評される。森光蘭の合体により勝負はお流れとなり、初戦は引き分け。
二戦目はヘルオアヘブン突入前に巡回していたオリ主と遭遇、サシでのプロレスマッチを敢行。場数の差を活かして立ち回り、ぶっこ抜きからのバックドロップで勝利をもぎ取る。「今までで一番キレイな勝負だった」とお互いの健闘を称えてから別れた。
……が、エンディングで脱皮・イケメン化したオリ主に血涙を流しながらの三戦目に突入。烈火も混ざっての殴り合いは柳によって没収試合となった。
〇森光蘭
諸悪の根源1号。2号は海魔。だいたい全部こいつが悪い。前世の因縁もなければ特別な能力もない、ただ一個人の欲望だけでラスボスにまで昇格した少年漫画誌に残る悪役。大好き。
煉華がオリ主を殺せなかった事でやや失望し、原作ほど構わなくなった。操り人形兼手駒として可愛がりはするが、オリ主を飼い慣らす主人であるように求める。かわりに食欲と性欲のはけ口が激増し、犠牲者は万の桁にまで届いてしまった。ラスボス戦がハードモード化したぞどうしてくれる。
ヘルオアヘブン戦までに吸収した莫大なパワーを有効活用するため、原作の数倍以上の分身体を作った上に生産工場まで稼働させるという暴挙に出る。あまりの数に人手が足りなくなった結果、空海やジョーカーのツテを頼って殺陣導夢戦の戦える連中が全員駆り出されたほか、リタイアした牙王や蛭湖、紀理斗、螺旋達までなし崩しに戦う羽目になった。
〇鬼凛
裏麗の一員。相手の心を読む魔道具の使い手だが、どうみても人間並みの精神を持つオリ主にドン引きして動揺を隠せない。「どうせ離反するんだからいいか」と報連相をサボタージュした。
〇門都
裏麗四天王にして最強の武闘派。魔道具も強いが本人のスペック自体が強い。裏麗との初顔合わせにて、オリ主と3分間のルール無用デスマッチを挑むが引き分けに終わって以来、連日のようにリベンジマッチを挑んでくる。結末は変わらず。
〇烈火
原作主人公。この世界線だといまいち関わらない。本編後は紅麗そっくりの顔になったオリ主を気にかけ、柳とともに新作の花火を持参するようになる。