生産職になりたいのでDEXに極振りしたいと思います。 作:紙吹雪
なんとか怪鳥を倒した私達は、その怪鳥の巣らしい場所にいた。そこには、メダルが5枚と何かの卵が3つあった。
「これは、怪鳥の卵でしょうか・・・?」
「いや、二つは大きさも色も違うし…何処かから拾ってきたとかも……何の卵かも分からないかな」
「これも持って帰れるのかな?」
卵はそれぞれ深い緑色、白色、鮮やかな黒色をしている。
「どっちにする?」
「メイプルさんが先に選んでいいですよ」
「じゃあ……緑が好きだからこっちで!」
「それじゃあ、私はこっちのね」
「では、私はこれを」
私が貰ったのは鮮やかな黒色の卵だ。卵の情報を確認すると、
【モンスターの卵】
温めると孵化する。
とだけ出た。
「情報が少ないですね・・・」
「もしかしてテイムできるのかな!?ペットみたいに連れ歩いたりとか!」
「ペット!?いいね!」
ペットか・・・私はペットなんて飼ったことないからちょっと不安だ。
ふと下を覗くと転移の魔法陣が3つ現れていた。
「とにかくここから移動しようか。転移先、選べるみたいだけど」
「しばらく戦闘がないところが良いなぁ」
「それは同感・・・」
「戦闘になったら主に私が戦いますよ。お二人は私に任せて下さい。今回はあまり活躍も出来なかったので」
「その時はお願い!」
そんな問答の後、私達は魔法陣に乗り込んだ。
◆◆◆◆◆◆
その後、特に戦闘もなく、強いて言うなら崖から降りる時にメイプルがメダルを一枚見つけたくらいで無事にイベント三日目を迎えた。
しばらく川辺に座って卵を温めていると、卵がパキパキと音を立てて割れ始めた。
「「「わぁ・・・!」」」
深い緑色の卵から生まれてきたのは卵と同じ色の甲羅を持つ亀だった。亀だからか、動きはゆっくりとしている。
白の卵から生まれてきたのは雪のような白の体毛を持つ狐だった。狐は体の感覚を確かめるように数回伸びをした。
鮮やかな黒色の卵からは真っ黒な体毛を持つ黒猫が生まれた。狐と同じように伸びをしている。
三匹とも私達に擦り寄ってきた。
「「かわいい〜!!」」
「か、かわいいです〜!」
三匹のかわいさに悶えていると、卵の殻が指輪になった。手に取って見てみると、【絆の架け橋】というアイテムだった
【絆の架け橋】
装備している間、一部モンスターとの共闘が可能。
共闘可能モンスターは指輪一つにつき一体。
モンスターは死亡時に指輪内での睡眠状態となり、一日間は呼び出すことが出来ない。
「あはは、くすぐったいよー!」
「んー、もふもふ〜・・・あっ、この子のステータスが見れるようになってるね」
指輪の効果でしょうか?たしかに自分のステータス表示の下にもう一つステータスがあるので確認してみます。
ノーネーム
Lv1
HP 60/60
MP 60/60
【STR 60】
【VIT 10】
【AGI 150】
【DEX 75】
【INT 45】
スキル
【引っ掻き】
流石はモンスターなのか、ステータスはプレイヤーよりもかなり高いです。
「ノーネームってことは…名前をつけてあげないとだね!」
「そっか、それもそうだね」
「わ、私はそういうの苦手です・・・」
「この子の名前はシロップ!むふふ…私と合わせてメイプルシロップだよ!」
「じゃああなたは朧、朧でどう?」
「えーっと、えーっと・・・エクレア!エクレアはどうかな?」
黒猫ことエクレアは名前を付けてもらって嬉しかったのか、顔をさらに擦り付けてきた。かわいい。
「AGI150!?」
「あ、メイプルとミルフィーよりも速い・・・」
「い、いや、私は絲使えばもっと速いし・・・」
結局その後は、三匹のレベル上げだけで3日目は終わった。
◆◆◆◆◆◆
イベント4日目、私達は砂漠に足を踏み入れていた。エクレア達はレベルアップして【休眠】と【覚醒】というスキルを覚えた。【休眠】は三人の指令で指輪の中で眠って安全に体力を回復させるスキル。【覚醒】は三人の指令に応じて指輪から出てくるというスキルだ。現在は三匹は指輪の中で眠っている。砂漠だと三匹とも不快だろうしね。
しばらく歩いていると、オアシスが見えてきた。
「あ!あそこで休憩出来そう!」
「蜃気楼じゃないと良いけど・・・」
「多分本物だと思いますが・・・にゅ?」
「ん?どうかしたの?」
「・・・木の影に誰か居ます。ここは、知らないふりをしてのこのこ出てきたところを襲いましょう」
「・・・ミルフィーはなんだか発想が物騒じゃない?」
「そうでしょうか?」
普通のことだと思うんだけどなぁ・・・それよりも。
「絲を斬られた。砂漠だと保護色で気付からにくいはずなのに、ね。」
「多分、かなり強い人ってことかな?用心して行こう!」
「うん!」
そして、オアシスに到着した時。
「前回2位のミルフィーと、3位のメイプルだな。」
「えっと、どちら様でしょう?」
「・・・本当は気付いていた癖に」
む、流石にそう思われるだろうな。なにせ、絲を認識されているのだし。
そこにいたのはやってきたのは和服を着た女性だった。桜色の着物に紫の袴。そして刀を一本装備しているのがぱっと見て分かる特徴だろうか。
「持っているのだろう?金のメダルを・・・」
「たしか、この人は・・・」
「前回イベント八位のカスミさん、ですよね?」
「ああ、そうだ」
しばしの間、構えで睨み合う。
「・・・三対一では分が悪過ぎる、か。」
「喧嘩売っておいて、はいそうですかって逃すと思う?」
「喧嘩は・・・相手を見てするものですよ?」
・・・・・・・・・
「・・・【超加速】!」
「【超加速】!」
・・・・・・あれ?
「え?えー!?待ってよ〜」
「置いていかないでください〜」
私とメイプルさんは仲良く二人でノロノロと2人を追いかけ始めた。
卵は「3つ」あったッ!!
評価、感想お待ちしております!
カスミ「蟲の呼吸 一の太刀 陽炎!」
サリー「混ざってる混ざってる」
10/25 誤字修正しました。指摘してくれて方ありがとうございます!