生産職になりたいのでDEXに極振りしたいと思います。   作:紙吹雪

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顔合わせとクエスト

「あ、あの・・あっさり決めてほ、本当に良かったんですか?」

「問題ない。どうせなら趣味の合うやつが居るギルドに入りたいしな。

『集う聖剣』のペインは甘味には興味無さそうだったし、『炎帝の国』のミィもそんな奴じゃ無さそうだったしな」

「・・・そうですか」

 

しばらく歩いているとギルドホームに着いた。

中には全員揃っていて、見知らぬ双子の子が居た。

 

「あ!おかえり、ミルフィー!」

「おかえりなさいミルフィーちゃん・・・あら?」

「おいおい・・・まさか彼氏か?」

「ち、違います〜!そ、そんなこと言われたら気まずくなっちゃうじゃないですか〜!///」

「いえいえ、ただの甘味好き仲間ですよ」

 

ジェラートさんはすごい落ち着いて対応していた。なんか大人っぽい感じがする。私も見習わなきゃ。

 

「そそ、そうです。ただの甘味仲間です・・・」

「で?その人はミルフィーが勧誘してきたの?」

「う、うん。」

「ジェラートだ。貴方がギルマスのメイプルさんか?もし貴方さえ良ければこのギルドに入れて欲しい。」

「うん!もちろん良いよメイプルって呼んでね!」

 

メイプルは誰とでもすぐに仲良く出来るんだなぁ・・・

 

「ねえねえ、2人は何処で会出ったの?」

「ああ、彼女とはスイーツのお店で会ったんだ。彼女がふと此方を見てきてな」

「わあ!もしかして一目惚れかしら?」

「だ、だから違うんです〜!///」

 

イズさん揶揄わないで!?

 

「ははは・・・彼女と私の注文が全く同じだったからだよ。そうだろう?」

「は、はい!」

 

ジェラートさんのフォローに全力で乗っかる。

すると、サリーが口を開いた。

 

「へー。因みに2人とも何頼んだの?」

「「いちごのタルトにガトーショコラ。あとモンブランとマカロン」」

「え・・・?いくらゲームだからって多くない?」

「え、現実でもこれくらい食べますよ?ねぇ?」

「ああ。勿論だ。」

「ははは・・・ミルフィーちゃんが連れてきた奴も変わった人材だったな・・・」

「私はそんなに変わっているだろうか・・・?」

「別に、普通では?」

「結構、気が合うみたいだね・・・ミルフィーはかなり人見知りするのに」

「甘い物が好きな人に悪い人は居ませんから!」

「そうだな」

 

割とジェラートさんは、このギルドに早く馴染めそうだった。

良いことです。

 

 

 

 

◆◆◆◆◆◆

 

 

 

 

次の日、メイプルが新人のマイとユイと一緒にレベル上げに行くと、双子の子が妙なスキルを獲得してきた。

 

「えっと……【破壊王】?と【侵略者】?」

「聞いたことのないスキルだな・・・」

 

「【侵略者】はSTRを二倍にするんです!取得条件は、一定時間内にボスを決められた数だけ倒すことで・・・」

「【破壊王】は両手の装備スロットを必要とする武器が片手で装備出来る様になるんです!条件は規定時間の内にダンジョンをクリアすることです!」

「え?あ、じゃあ、今後2人のSTRは常に二倍になるのか?」

「しかも、両手じゃないと持てなかった武器が、片手で持てるようになる!?」

「「はい!」」

「攻撃極振りの2人にぴったりなスキルだよねー!」

 

メイプルが絡むととんでもないことになる・・・

私も負けていられません。明日から街に繰り出してクエスト探しに行ってみましょう!

 

 

 

街に繰り出したのは良いけど、特に行くあても無い。困った。

 

「う〜ん、掲示板でも覗いてみましょうか・・・」

 

掲示板にはパーティメンバーやギルドメンバーの募集以外にもクエストの情報なんかも載っている。

とは言え、そこに載っている物の大半を私は覚えているから未知のクエストがあるかどうかは分からないが・・・

 

「うーん・・・にゅ?」

 

一つ、私の知らないクエストがあった。

なになに・・・『落ちぶれ騎士の後悔』?

このクエストの内容は、ボロボロの騎士NPCのお願いで、

色んなものを作って持って行くおつかい系クエストらしい。

作るものは全部【裁縫】で作れる物みたいだ。

 

「これ、やってみようかな・・・」

 

ちなみに、作成はそのNPCのいる建物にある作業場でやらなければならず、クエストを受けないとその作業場は使えないらしい。素材の持ち込みは出来るようだ。

 

「よし、行ってみよう!」

 

手持ちに必要な素材があることを確認して、私はそのNPCの居る建物に向かった。

 

 

 

 

◆◆◆◆◆◆

 

 

 

 

情報によると、この建物にそのNPCが居るらしい。

その建物は割とボロボロで大きく、街の外の北側にあった。

中に入ってみると瓦礫が大量に散らかっていて、奥の方に全身を鎧で固めた騎士風の人が座り込んでいた。すごく、弱々しく衰弱していることが伺える。おそらく目的のクエストのNPCだろう。

 

「・・・あんた、【裁縫】に自信はあるか?」

「えっと、はい」

「そうか。ならいくつか頼みを聞いてくれるか?」

 

頼みと言うのは事前情報の通り、洋服を作って欲しいだとか刺繍をして欲しいだのだった。このゲームの【裁縫】スキルは刺繍もできる。

それにしても、何でこの人はこんなことを頼んでくるのだろう?

まあ良いや。とっとと終わらせてしまおっと。

ぱぱっと作って持って行く。これを合計5回繰り返せばクリアらしい。

ただ、後味の悪い終わり方をする。

何故か、そのNPCは自殺してしまうそうだ。ほわい?

4回目の納品の時までは何も変わらなかったそうだが、一体どうしたのやら・・・

 

 

 

「ああ、裁縫の頼み事はこれで全部だ・・・感謝する」

「あ、はい・・・?」

 

全然生きているんですけど?あれ、事前情報と違う・・・?

 

「・・・少し、昔話をしよう。私は元は騎士だった・・・」

 

NPCの話に耳を傾ける。大体、こんな感じだった。

・昔自分は騎士で、それなりの階級だった。

・しかし、国の命令より自分の家族を優先した為家族諸共国を追われた。

・国から逃げる際、家族を親友だった男に斬られ、自分も斬られたから自分はもう長くない。

・自分の子供は洋服や髪飾りが好きだったから、最期に天国に居る子供や妻に送ってやりたい。

 

「・・・だから、あんたに頼んだ・・・」

「・・・・・・」

 

お・・・重い、重いよすごく。

 

「俺の親友はある魔剣を持っていてな。それに切られると魔物になってしまうのだ。だから、早くここから離れなさい。」

「ええ!?」

 

だ、だから通常なら自殺していたって言う事!?

 

「そそ、そんなことできません!」

「裁縫は得意でも戦闘は不得意だろう?だから、早く去りなさい。」

「それは大丈夫です!」

「・・・そうか。済まない。もう一つだけ頼みができてしまった。」

「え?」

 

'エクストラクエスト 悲劇の騎士の本懐 が発生しました。'

 

え?エクストラクエスト?なんですか、それ?

・・・もしかして、早くクリアしたから・・・?

取り敢えず、私はYESを選択する。

 

「・・・ありがとう。頼みと言うのは、私を殺してくれる事だ。」

「・・・やっぱり。」

「難しいかもしれないが、頼む。」

「・・・分かりました!」

「では、参る・・・があぁぁぉぉぉぉぉ!!!」

 

騎士の姿が変わる。先程の弱々しそうな雰囲気は吹っ飛んだ。

鎧は見るからに禍々しい代物に変わり、いつの間にか直剣を握っている。

戦闘開始だ。

 




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