なお、通常マーリンもいる模様
マーリンが二人来るぞアルトリア!!
目が覚める
「今日もいつもと同じ日常が始まったらしいな・・・」
長年の一人暮らしで染み付いた独り言をこぼしながら起き上がる
「んん?なんかおかしいような・・・」
ここで初めて男は違和感を感じる
「こういう時はとりあえず天井を見ろってじっちゃが言ってた・・・
知らない天井だ、いや天井がねぇ!」
どこまでも広がる青く美しい空 無限にも思える花畑
「まるで、アヴァロンのようだな・・・」
つぶやきながら立ち上がり自分の姿を確認するが
「うん、これたぶんマーリンだね。しかもプロト」
男・・・否、彼女は自分の視点から見えた服装と髪の毛からそう判断する
「てなると、ここは?・・・あながちアヴァロンっていうのも間違いではなさそうだが、見渡す限り塔っぽいのはねえな」
「ともかく、歩くしかないかな?」
心地よい風が吹き抜ける。咲き乱れる花々から離れた花弁が舞い踊り、実に幻想的
「なんか、いいなこういうの」
彼女のブラック企業ですり減っていた精神が癒えていく
「帰りたいとかは全く考えてなかったけど、ますます帰りたくないね」
「フォーウ」
「ん?君は」
いつの間にか肩に一匹の子犬のような生き物がいる
「キャスパリーグ?であってるかな」
「フォフォーウ」
子犬は彼女の言葉を肯定するようにうなずいた後、肩から飛び降りどこかへ駆けていく
駆けて行った子犬は時折こちらを振り返り止まる
「ついて来いってことだろうね」
ついていくと、そこは・・・
「キャメロット・・・なのだろうね」
なぜかそれが彼女にはわかった
数年後・・・・
「それを引き抜けばもうあとには戻れないよ」
「はい、もうとっくに覚悟は決まっていますから」
ああ!皆さん久しぶりだねえ、マーリンお姉さんことプロトマーリンだよ
私がこの世界に来てからそれはそれはいろいろな事があった・・・一番ビックリしたのが
この世界には普通のマーリンもいたんだびっくりだよね。性別が違うとはいえほぼ同じ存在、騒ぎになることは覚悟してたんだけど、まあマーリンだからっていう理由でみんな納得したらしい
なんか釈然としないけど、まあもう過去のことだからね
察しのいい人ならもう気づいているかもしれないけど、そう、今私はかのアーサー王の誕生の瞬間に立ち会っているのさ
いやー幼いときのアルトリアは可愛かったねー、一日中撫で回したいぐらい
彼女が辿り着く場所は知っているけど、それでも見守るものとして見届けようと思う
それが私の役割だから
アーサー王が私のことを呼んでいる。私は行くとするよ。次はいつ語れるかわからないけど
その時が来たら、こういう時は 因果の交差路でまた会おう だっけ?
ブリテンは滅びた。反逆の騎士も騎士王に討ち取られた。しかし、円卓の騎士もまた騎士王のみとなった
マーリンは塔に引きこもった。騎士王はカムランの丘で一人佇んでいる
騎士王は聞き覚えのある足音に振り返る
「やあ、アーサー。今の君にこんなことを聞くのは私でもどうかと思うけど、気分はどうかな?」
幼い頃から共にいたマーリンその片割れ
昔は常に一緒にいて姉のような存在。何度いたずらされたか覚えてもいない。でも、不思議と心地よかった
「私は・・・どうするべきだったのでしょうか」
不貞の騎士・反逆者・侵略者etc
「その質問に対する答えを私は持ち得ていない。その答えは他人が決めるものではない。自分自身で決めるものだよ」
「私は・・・私はこんな終わりは認めない!」
「それが、アーサーの答えなんだね」
「ああ、私は変えてみせる」
「そうか、じゃあここでお別れだ。私は旅にでるよ。また会えるといいね」
「ああ、よく仕えてくれた」
プロトマーリンはアーサーに背を向け歩いていく背後では、王が抑止力との契約を交わしたようだ
「さて、次に会えるのは第四次かな、それともカルデアでかな?どちらにせよ楽しみだ」
彼女は歩き続ける。世界が続いている限りその先の未来を目指して