たまには地球がチート臭くても良いのではないかと   作:ヤマトとトマトはなんか似てね?

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今回は前半と後半で空気が大きく違います。

前半は、油断ならない二人のある意味において「ギリギリ」の会話。

後半は、久しぶりにエロ注意です。これは真面目に。
湿度、体臭、危うさ(きょうき)みたいなものが感じてもらえたら嬉しいなーと。







第98話:”嵐の前の一幕。あるいは2つの舞台のコントラスト”

 

 

 

 さて、パーティーの始まる前のほんの一幕……

 

「これ、羽川さんや」

 

 パーティールーム(ヤマトは驚くべきことに大小の多目的ホールが完備されている。今回使用するのは小の方)に付属した控室で、槙原康介はそう翅川巽に呼びかける。

 

「なんでしょう? 槙原議員」

 

「政治的殲滅戦も、政治的蹂躙戦も、政治的焦土作戦も大いに結構。機会があるならどんどん使えとさえ思う」

 

「はあ……」

 

「だが、時と場所と相手は選んだ方がいいぜ?」

 

「……どういう意味です?」

 

 槙原は壁に背を預けながら腕を組み、

 

「ガミラスはまだ”その段階にない”ってこったな。政治的駆け引きってのは、通用する相手に仕掛けなきゃ意味がない」

 

「言いたいことは分かります。ですが、ガミラスは国家として認定でき、なおかつ”敵国”の条件を満たしています。そして、我が国と現在進行形で戦争状態にあり、外交戦を仕掛けない理由がありませんが?」

 

「羽川サンよ……連中(ガミラス)が、本当に外交できる状態にあると思うか?」

 

「……ないでしょうね。十中八九」

 

 翅川もわかってはいるのだ。だが、

 

「ですが、それは相手国の事情。攻められるときには攻めるべきでは? そして交渉で国益を勝ち取るのが”外務省の戦い方”です」

 

「それは否定せんよ。何も俺は相手国の事情を考慮しろと言ってるわけじゃねえんだ。相手国の状況、ちゃんと見えてるか?って話だ」

 

「何を見ろと?」

 

 素直に聞いてしまうあたりに、まだ若さがにじみ出る翅川だったが、

 

「ユリーシャ・イスカンダル……ありゃ、引っ搔き回す気満々だぞ? おまけに地球連邦(おれたち)じゃ制御できん。おそらく”飼い主”である古代大尉もだ。いや、違うな。古代はそもそも止める気はないだろう。阿保娘が例え”何をしでかす”としてもだ」

 

(これだからハーレム系男主人公気質ってのは厄介なんだ。のべつ幕無し女を惹きつけ、覚悟ガン決まりを量産しやがる……)

 

「そこまで警戒する案件ですか? 確かにパフォーマンスとして自分の立ち位置を明確化するというのは想定してましたが……」

 

「イスカンダルの影響力を過小評価し過ぎだ。”()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()”ってのは、それだけの意味がある。羽川サンよ、アンタには信仰ってのはあるかい?」

 

 すると翅川は首を静かに横に振り、

 

「知識としては知っていますが……シャパリュ人(キャーティアン)にそんな物あるわけないじゃないですか。信じるに値するのは、己の才覚のみです」

 

「”この世に信奉すべきは剛力のみ、ただ独つ”ってか? 確かにテレサもそんなところはあるが……」

 

 試しに脳内で張維新のコスプレをテレサにさせてみる槙原……死ぬほど似合わなかった。ただ、”萌え袖”はちょっとかわいいと思ってしまったが。

 そして、割と脳筋(少なくとも槙原にはそう思われている)事も判明した。

 

「だが、信仰ってのは存外に恐ろしいもんだぜ? なんせ究極の刷り込みで思い込みだ。理屈なんて通用しない。知ってるか? 地球単独時代の旧世界じゃ、自爆テロは”殉教の証”と称され、嬉々として行ってた連中もいるんだぜ?」

 

 一つだけ書いておきたいが、絶対国防圏の維持に失敗し、1944年8月15日に条件付き降伏を受け入れたこの世界線の大日本帝國は、当然のように神風特攻を行っていない。(終戦3ヶ月前の1944年5月のビアク島の戦いにおける体当たり攻撃は「例外的事例」とされた。皮肉なことに実はこの事例こそが、日本が早期終戦を決断した一因ともされている。自殺強要は当時の軍部でさえも本意ではないとされた)

 

 なので自爆攻撃は「日本がパイオニアでオーソリティ」という訳ではない。

 蛇足だが、戦後に兵器開発を禁じられるどころか自陣営に取り込むため「米国規格に対応した兵器開発の継続」を命じられた当時の日本で、桜花や梅花など、違う世界ではいわゆる”特攻兵器”として有名なこれらは、ケ号自動吸着弾やイ号一型誘導弾シリーズと統合(リソース集中)され、日本初の空対艦/艦対艦/地対艦誘導弾シリーズとして翌年1945年には製造が開始され、第二次大戦末期の米ソ太平洋方面軍事衝突に投入され猛威を奮ったとされる。

 また、戦後に赤色勢力が多くの対地/対艦ミサイル開発に熱を入れたのは、この時の戦訓からとも言われている。

 

 

「……ガミラスもそうだと?」

 

「ガミラスはそっち系じゃねえが……」

 

(自爆と言えばガトランティスだが、イスカンダルからの報告には無かったな……まだ、自爆コマンドや装置が実装される前ってことか?)

 

「だが、連中にとってイスカンダルの認識は”絶対なる庇護者”。リアリストであるはずの軍人だって、無意識にそう思っていやがる。イスカンダルの名を出した時の反応見たろ? ありゃ”千年前の命の恩人”に向ける感情じゃねえよ。信心深いわけじゃないだろうが、かと言って神聖視はしてるってところか?」

 

 無自覚無意識に「ガミラスは、イスカンダルの大いなる恩寵(アメイジンググレイス)を受けた唯一の民族」と思い込んでいると、槙原は言っていたのだ。

 

 そして、ユリーシャ・イスカンダルはそれを自らの行動で、「裏切り」を見せつけるつもりだと。

 

「つまり、今交渉しても……」

 

「ユリーシャ・イスカンダルの行動如何によっては、根本からひっくり返される可能性があるってこったな」

 

 ふぅーっと翅川は深くため息を突いた。

 考えてもみれば納得できなくはないのだ。現に自分たちは「ユリーシャ・イスカンダルが流すべき情報を隠匿した」というだけで、地球連邦/ガミラス共々に混乱させられたのだ。

 

「ユリーシャ・イスカンダルが情報を意図的に流さなかったのは?」

 

「職務怠慢ではなく”わざと”だろうな。間違いなく。その方が自分にとって都合がよいと判断したんだろうさ」

 

「ユリーシャ・イスカンダルは、停戦交渉自体を潰す気はあると思います?」

 

「ねーな。イスカンダルにもユリーシャにもデメリットしか無い。だがな……」

 

 槙原は頭を搔き、

 

「だが同時に、ただの交渉仲介役で終わる気も毛頭ねーよ。羽川サンよ、ちょっと覚悟しておいた方がいいぜ?」

 

「何をです?」

 

「努々イスカンダルを甘く見ないことだ。連中に政治的思想や外交センスがない……なんて考えない方がいいぞ? 頭より先に子宮で物事を考えるような奴は、ただそれだけで厄介だ。手段は選ばない上に躊躇がない。あの手の連中は、自分の目的を達成するためなら、他のことなんざお構いなしだぜ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

************************************

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 さて、一方同じく”ヤマト”艦内、古代進の私室(ネスト)で『()()()()』をしている二人は……

 

 

 

「ねえ、レイ。鎖、首輪じゃなくてこっちのピアスにつけてもらった方がいいかな? レイのピアスと繋げてもらってる時みたいに」

 

 とユリーシャ・イスカンダルは胸の先端や脚の間に輝くウリバタケ謹製のピアスを指さした。

 ピアス同士を細い鎖で繋げて二人離れられないようにされ、敏感な部分を引っ張り合いながら愛でられるのが、最近のお気に入りだ。

 

「私はそれでも良いと思うけど……進さんに鎖で引かれて人前に引き出されて、ユリーシャ、正気でいられる自信ある?」

 

 ちょっと想像する。

 敏感な部分に差し込まれたピアスを強く引っ張られて、衆人環視に晒される……それを想像するだけで、

 

”どろりっ”

”ぷしゃぁぁぁ”

 

 メス汁が溢れた。ついでに漏らした。

 物理的に締まりが……といわけではないが、随分”緩く”なってしまったようだ。

 例えば本来、排水機能しかない部分もまだ”受け入れる”ことはできないが、排尿のたびに(特に見られながらだと余計に)快楽を感じる肢体に”二人まとめて”開発されたようだ。

 いや、その表現は些か語弊がある。「勝手に、あるいは好き好んでこうなった」という方が現実に近い。

 古代進は、この二人の”性的好奇心”に応えただけだ。快楽を貪る二匹のメスを彼は愛おしくてたまらない。

 そのささやかな願いを叶えるためなら、倫理観や常識など、太陽風に流される宇宙塵よりも軽いのだろう。

 

うん、無理♪

 

「ここはオーソドックスに行ったら? あくまで政治的なパフォーマンスなんでしょ?」

 

「はーい。そうするね。レイ、ありがとう♪」

 

「どういたしまして。ところで、”約束”忘れないでね?」

 

「わかってるよー。えーと、『見込みがありそうな娘がいたら、ご主人様(ススム)に献上する』んでしょ?」

 

 山本玲は頷く。

 彼女は、「群れの大きさが群れ長のステータス」というアルミラージ人(ラビティアン)の価値観にとても忠実だった。

 

「ユリーシャ、私は貴女のことをとても好ましいと思ってるけど、群れが2人しかいないのは物足りないの」

 

”CHU♡”

 

レイ、好きって言ってくれて嬉しいよぉ♡

 

 

 

 雌の匂いを充満させた2つの影が妖しく蠢く……彼女たちの淫慾(よくぼう)が何を生み出すかは、まだ誰も知らない……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




槙原康介は、見えています。ですが全てが見えているわけではありません。

翅川巽は知ろうととしてます。でも今の彼女は全てを知ることはできません。

二人、いや古代進を含めて一般的なものの見方をするなら「正気(まとも)」じゃありません。
ですが、現実が見えてないわけでもなければ、自分たちが何をやろうとしているのか理解してないわけでもありません。

とまあ、こんな感じでしょうか?w

舞台背景も描いたことだし、いよいよ次回は”パーティー(せんじょう)”かなぁーと。

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