それは、組織の土台を揺るがすものだった…
~黒の組織 某拠点~
「なあ知ってるか?あのジンの噂なんだが」
俺の名前はミード。いちおうこの組織では幹部ではある。下っ端に毛が生えたような立場だが。
その話を聞いたのは組織での仕事の報告をした帰りだった。
たまたま通りかかった休憩室で思わない話を聞いてしまった。
まあこの後に用はないから、ちょっと聞き耳を立ててみることにしたわけだ。
「あのジンって、ここの幹部の?」
「ほかに居ないだろ。でな、ちょっと聞いたんだが」
「あの人の本名は『渚カヲル』っていうらしいぞ」
思い切り吹いてしまった私は悪くないはずだ。
(いやいやそれ漫画のキャラクターだから!実在してないから!ってか本当だとしたらいつの間に闇堕ちしたんだカヲル君!)
「そうなのか?どこでそんなの聞いたんだよ?」
「俺もちょっと小耳に挟んだだけだけどな、幹部のキールさんが何か本を読みながらぶつぶつ言ってたんだよ。ジンが渚カヲルだ、とか何とか」
マジか、マジですか、マジなのですか。
たぶんそれ違うと思いますから。
共通点銀髪しかないですから。
目はカラコンですか?
「他にも聞いたんだが、バーボンっているじゃねえか。あの浅黒いやつ」
ん?バーボン?
あの俺より後から来て俺より早く幹部になったあいつか?
「何でもあいつ、イケメンゴリラのシャバーニ君の親戚らしいぞ」
思わず変な声が出そうになったぞどうしてくれる。
「バーボンの父方のいとこの一人がシャバーニ君なんだと」
えらい具体的だな!
つか種族違うからな!
バーボンは、あれ?ゴリラ?
「俺も噂聞いたことあるけど、ほんとか?あいつにゴリラの血が混じってるなんて」
それだとバーボン母、ゴリラと結婚してる事になるんだが?
「あ、お疲れー。何はなしてるん?」
「「あ、ビアさんお疲れ様です」」
こっそり話を聞いているうちに新しい人物が加わっていた。
あいつはビア。
まあ俺と同じ幹部の中では下っ端だ。
「いやー、今いろいろな噂で盛り上がってたんですよ」
「へー、そうなん?あ、じゃあこんな噂は聞いたことあるか?」
「ピスコって爺さんいるじゃん?あいつ同人サークル『カクテルサワー』の代表らしいぞ」
は?今なんて言った?
「え?それって大手サークルのあの『カクテルサワー』っすか?」
「BL系統じゃ最大手って言われる?」
「そ。その『カクテルサワー』の代表」
BL最大手ってあの爺さんそんな趣味があったんかい。
「イベント近くになるとあの人の屋敷の中から『締め切りがー!』って声が聞こえるらしいぞ。他にも屋敷の中にはウ=ス異本専用の書斎もあるらしい」
「うわー、もう俺あそこの本やアイテム買えないわー」
いや買うなよ。
「あとコルンにも噂があるんだが、あいつサイボーグらしいぞ。何でも本名はジェロニモって言うらしいぞ」
なんで005が出てくるんだよ!
元ネタ知ってる奴居ねぇだろ!
「ついでにアイリッシュっているじゃん。ピスコの部下に」
まだあるのかよ。まあ聞くけど。
「あいつ、夜トイレに行くのが怖いらしくてたまに紙オムツして寝てるらしいぞ」
アイリッシュゥー!
お前とんだチキンか!
俺はその後すぐにその場を離れた。
もう限界だった。
救護室に駆け込んだ俺は、頭の心配をされるほど笑ってしまうのだった。