企画で一時間で書いたヤツ、二本目です。
今回は少しだけ加筆させていただきました。

タイトルってどうやって考えるんだろうか…

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貴方は少し、人間を食べすぎている。

「貴方は少し、人間を食べすぎている。もう少し自重するべきです。」

 

 湖のほとりにて唐突に、そう、告げられた。

 

「え?急に現れて説教かい?閻魔様?」

「説教と言えば説教ですね。ですが、これはあなたに対しての忠告なのですよ?ルーミア。」

「えーっと、どういう事?」

「だから、さっきも言ったように貴方は人を食べる量をもっと減らすべきです。」

 

なんなんだこの閻魔は。今日はもう休もうとしていたところに現れて、しかも妖怪に対して人を食うなと説教とか。

 

「あーっとさ閻魔様、二つぐらい聞きたいことがあるんだけどいいかい?」

「私にこたえられることであれば許可しましょう。」

「じゃぁまず一個目。なんでここに?」

「今日は休日だったので、幻想郷の住人に対して正しき道を教えていたところです。そして先ほど紅魔館でもしてきたのですが、帰り道に貴方がいたので。」

 

 平然と答える閻魔様。こいつの性格どうなってるんだ?とかなり気なってしまうのだが、今は取り敢えず質問を続ける。

 

「んじゃぁ二個目、なんで妖怪である私に対してそんなことを言うんだい?」

「それは貴方のことを思って言っているのです、当然でしょう。」

「なんでそれが私のためになるのかがわからんな。あれか、『人を殺すのはよくないことです、地獄に行きたくないならば人を殺すのを止めて善業を―』とか言ってるつもりか。だけどさ、それって平等を謳う地獄にしては随分と横暴だと思うんだ。妖怪である私たちは基本的に喰ってかなきゃ死んじゃう。それに、種族によっちゃ人間が悪いことって定義してる事をやんなきゃいけない場合だってあるじゃない。天狗が子どもを攫ったり、鬼が喧嘩吹っ掛けたり、この間の天邪鬼もわかりやすい例ね。彼女も種族のサガに従っただけ。それなのに地獄行きとか、どうなんですかね、閻魔様。」

「何か長々と喋っていたようですが、別にそういうわけではありません。そもそも、妖怪が地獄に来た場合、人間と別の基準で裁きます。尤も、そういう事例はあまり多くありませんが。」

「んじゃ、なんで私に人間を喰うなっていったのさ?」

「だから、貴方のためを思ってです。」

「あのさぁ!」

 

なんなんだこの閻魔は。いきなり来て私のための一点張りで人間喰うなって、頭沸いてるんじゃないかな。

 

「私は理由を聞いてるんだよ、説教ってのは理由もなしにあれしろこれしろって言うのかい?」

「…。簡単に言うと、貴方の存在のためです。貴方が貴方としているために。…これ以上理由を深く語ることは出来ません。その理由も語ることは出来ません。申し訳ありません。」

「私のため?」

「ええ、そうです。ですが、自分で考えになる分には私は何も言いません。是非、自分のことについて今一度お考え下さい。」

「なんか納得できないんだけどさ、閻魔様が言えないってならそうなんでしょ。…少し考えてみるから帰ってもらってもいい?」

「ええ、お暇させていただきます。それでは。」

 

 

 

「自分で考えてみるとは言ったけどなぁ、どうすればいいんだか。」

 

閻魔が帰った後、私は一人で考えていた。とはいっても、現状ヒントが少なすぎて行き詰っている。

 

「うーん、やっぱり私の存在って話で言うなら、この頭のリボンなんかねぇ。となると、私一人だけじゃどうしようもないな。触れられないし。…もうこれ以上考えてもわかんないや、寝よ!」

 

 寝ようと思い、木の上に横になる。その時、ちょうど湖に月が映っているのが、見えた。

 

「今日は月が綺麗だ。丁度あの日もこんな感じだったか、とはいっても、今日の上つ弓張りじゃなくて、逆の下つ弓張りだったけど。」

 

 まぁ寝よう…眠気も丁度きたs…待て、今私はなんて言った?あの日?あの日とはいつのことだ?私の記憶にそんな日なんて…いや、よく思い出せ!………頭が割れるように痛い。思い出すことを拒否しているのか?いや、そんなこと気にしない。今思い出すことが出来なかったらきっともう二度と思い出せないから………

 

 

頭のリボンが消滅すると同時に思い出した。

そうだ、あれは今から丁度一億年ぐらい前だったか。『隙間の』と一杯月見酒をやったのだったな。まったく、封印されてたとはいえ忘れていたとは情けない。

 にしてもまぁ、私が言う事でもないかもしれないが、閻魔様が私にああ言って封印開放を促してもよかったんかね?…いや、『闇の象徴』の私が『只の人を喰う妖怪』に変質しちゃあ不味いとか考えたんかね。ハッ、なめられたもんだ。古の妖怪である私がこの程度で変質するつもりはないさ。けどまぁ、思い出させてくれたことは感謝しとくか。

 

 さて、思い出したことだし『隙間の』にでも会いに行くか。封印されていた力ももとに戻って私本来の存在…今の程度の能力としていうのであれば『闇を司る程度の能力』か…に戻ったわけだし、この状態なら久々な喧嘩をできるかもしれない。

 

 そんなことを思いつつ、私は闇を纏い、目的地に真っすぐと向かうのであった。

 

 

 

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「ねぇ、宵闇の。」

「どうした、隙間の?」

「私のためにあいつらに戦争を仕掛けてくれて、ありがとう。」

「隙間のが素直に感謝を言うなんて珍しいな。ま、私のためでもあるんだけどさ。」

「それはどういう?」

「あいつらが居ようが死のうが、それこそ月に行こうが私は構わないんだけどさ、あいつらが居てくれないと隙間のが存在を保てなくなるかもしれないじゃないか。そうしたら喧嘩相手がいなくなるだろ?」

「フフフ、貴方らしい理由ね。まぁ、そういう事なら、この戦争が終わったら私と自由に喧嘩させてあげるわ。」

「ホントか?」

「まぁ、ほどほどにね。」

「その約束、忘れんなよ?」

 




一億年前なら、まだ月人は地上に居たよね?

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