この素晴らしい天使に祝福を!   作:meigetu

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投稿遅れてすみません。
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一三話 エルキア大図書館2

周りが光に包まれ、まぶしさから俺は目を閉じる。

気が付くと、先ほどのウィズ魔道具店の店内は跡形もなくなくなり、バニルに渡された本数冊とともに草原に寝っ転がっていた。

 

「ここは...」

 

と、周りを見渡す。すると、

 

「え、あれって...」

 

と、まるで飛行機から街を見たように小さな町が広がっている。

下を見ると薄く青い膜のようなもので、覆われており、地面からすごく離れていることが分かる。

 

「おいおい、マジかよ...」

 

と、空島の中心に視線を向ける。

そこには、大きな建物がそびえたっていた。

屋根はドーム状になっておりとても、きれいだ。

と、見ていると、唐突に誰かに声をかけられた。

 

「いらっしゃいませエルキア大図書館へ。サトウカズマ様。」

 

そちらの方向に振り向くと、そこには一体の天使がいた。

そこには、紅魔族の里に行ったときに戦っていた、ジブリールその人が、現れた。

片手には本を抱えており、紅魔族の伝説で聞いた通り知識の天使であることを雰囲気よりひしひしと感じる。

服装は、歓楽街のサキュバスに近い服装をしており、スカート代わりといわんばかりに二本の紐が腰から伸びている。

頭には、あいも変わらず魔法陣のような天使の輪がまわっており、白く輝いている。

そのように観察をしていると、

 

「いかがされました?」

 

と、聞かれる。

 

「いや、天界にいた時と比べて服装が全く違うなっと、思ってな。」

 

天界では、もう少し落ち着いた服を着ていたはずだ。

少なくとも今のような恰好ではなかったはずだ。

 

「ああ、そのことでしたか。天界では、露出が多い服は控えるようにというものがありまして、普段はとても動きやすい今のような恰好をしていますよ。」

 

と、にこやかに返される。

返事からも、駄女神などとは違う、エリス様に似たヒロイン感をすごく感じる。

 

「ああ、そうだったのか。」

「そうですね。では、こちらにいらしてください。」

 

と、俺はジブリールに連れられて、図書館内へと入った。

 

 

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

 

 

「本当にすごいな。」

 

図書館に入った廊下の時点で、隙間なく左右に本棚があり、その本棚にも空いているスキマがないほどぎっちりと本が詰められている。

さらには現在いる中央の部屋は特に本の数が多く、中には本棚が宙に浮いていたり、上が見えないほど積み上げられた本棚が目に入る。

 

「そうですね。かれこれ数百年、数千年かけて集めた蔵書ですから。こちらに座ってください。」

 

と、席を指さされる。

図書館の中央には丸い開けた空間があり中央には大きな丸い円卓があった。

 

「では、よくいらしてくださいました。勇者サトウカズマ。お茶を用意しますので、少しお待ちくださいね。」

 

と、自分が円卓に座ったことを確認すると、ジブリールは軽く一礼した後、本棚の奥へと消えていった。

俺は、周りを見渡す。

相も変わらず俺は円卓を中心に本棚に囲われており向こうには、書斎用の机があり山のように本が積まれていた。

 

「あんな量の本を読んでいるのか...」

 

と、軽く驚きつつも、周りを見渡す。そこで、見覚えのあるタイトルを見つけた。

 

「これは...ハリーポッター...なんでこんな本がここにあるんだ。」

 

と、近くの本棚にあった本を取り出す。

本は、シリーズ7巻全てありそのうえこの世界の言葉で書かれている。それも、一文字一文字、手書きで書かれている。

近くを見ると、()()()で書かれたものもあり、こちらも一つ一つ手書きされていた。

 

 

 

「お待たせいたしました。」

 

円卓で、先ほど見つけたハリーポッターを読んでいると、ジブリールが戻ってきた。

手には、お盆を持っており、そのうえに二つの紅茶と、饅頭がのっかっていた。

たしかあの饅頭は...アルカンレティアで見たことがある...

 

「あ、本を読まれていたんですね。どうですか?」

「まさか、元の世界にあった本を読めるとは思わなくてな。」

「そうですか...どうされますか? 少しお読みになられますか?」

 

ジブリールはにっこりと笑う。

その様子に軽く癒されながら、

 

「いや、大丈夫です。」

「そうですか...では、失礼して、」

 

と、紅茶と、アルカン饅頭を出される。

 

「では、お話を伺いますね。」

 

と、俺はジブリールから今までの冒険譚を聞かれた。

 

 

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

 

 

「なるほど...」

 

ニ、三時間ほど話を聞かれた後、俺は紅茶をすすっていた。

窓から入る光はオレンジ色に輝いており夜が近くなっている。

 

「とても面白いパーティーメンバーですね。一人は女神と自称するアクシズ教のアークプリースト。二人目は、爆裂狂の紅魔族。三人目は、ドMのクルセーダーですか。」

「そうなんですよ。できれば、もう少しまともな人が欲しくてですね...」

 

と、いつも思っている、ことを口に出す。

天使ジブリールは、軽く苦笑いをこぼした後、

 

「しかし、転生してからこんなスピードで魔王軍を倒されたのはあなたが初めてですよ。それも、大悪魔バニルまで倒したのですから。」

「そうなんですか?」

 

俺がかなり苦心はしているが、できているのだからほかの人もうまくやりそうなものだが...

 

「はい、いままで転生された方でも最高二体ですから。ここ数百年は誰も攻略はできていませんでしたね。」

「そうなんですか...」

「はい、今回の措置もかなり特例なのですよ。普段であれば、亡くなった後、天界へと送られた魂からお話を伺うのですが、まさか一年立たずに攻略されてしまうなんて...」

 

かなり、俺の功績がすごいらしい。

正直な話、単純に、俺は周りの仲間に振り回されていただけなのだが...

 

「さて...どうしましょうか? どのようにまとめてほしいですか?」

「どのようにとは?」

「いや、まとめ方としては、いつも通り、しっかりとした英雄譚としてまとめるのもよさそうではありますが、せっかくなのであれば、異世界珍道中のようにまとめてもよいかなと思いまして...」

 

珍道中?なんだそれは?

と、頭を傾げていると。

 

「ああ、すみません。いわゆる、面白おかしくまとめて、笑い話風にしてみるというものですね。ここまで、話を聞いて面白いのは何分初めてでしたので。」

 

ジブリールは、クスクスと笑う。

正直、俺の苦労話がほとんどなのだが、しかしウィズ魔道具店で読んだような天使ジブリールが書いた本は一度は読んでみたい。

 

「できれば、どちらも書いてもらえますか。」

「英雄譚と、珍道中、両方ですね。わかりました。では、書きあがり次第、お手紙同様に、エリス教の総本山のエウリエアのエリス教会より郵送いたしますのでお楽しみにしてくださいね。本日はありがとうございました。」

 

天使ジブリールに頭を下げられた。

同時に

 

「ジブリールいますか~。」

 

と、言う声が聞こえた。

 

 

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

 

 

「ジブリール。仕事終わりましたよ~。」

「エリス様。今...ちょっちょっと。」

 

と、廊下の向こう側で、エリス様は天使ジブリールに首に手を回して抱き着いている。

俺はなんか見てはいけないものを見ている気がし、目をそらす。

 

「せっかくなんで癒してくださいよ~。」

「ですから今は...んっ」

 

と、言う声とともに軽い水音が聞こえる。

俺は気まずさと、見たいという欲求で軽く本棚から覗く。

そこには、神エリスがおり、ジブリールに向かって背伸びをしてキスをしていた。

な、なるほど...天界に送られた際に、神エリスと、天使ジブリールが妙に仲が良かったのはそういうことだったのか...

と妙に納得していると、

 

「あ...え?」

 

どうやら、エリス様と目が合ったらしい。

エリス様は、素っ頓狂な声を出した後、とてつもなく慌てている。

 

「ジブリール。人がいるじゃないですか。」

「だから、朝申しましたよね。今日お客様がいらっしゃると。」

「...。」

 

エリス様は、見たこともないほど真っ赤に頬が染まっている。

はぁ。と、天使ジブリールは軽くため息をついた後、

 

「すみません。勇者サトウカズマ。見苦しいところを見せてしまいました。」

「何か、素晴らしいものを見せてもらいました。」

「うん?」

「い、いえなんでもないです。」

「そうですか...エリス様。ひとまず、円卓の方へ向かいますね。」

 

と、エリス様を連れ、ジブリールは向かってきた。

 

 

 

 

 

 




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