私は気ままにデュエルがしたい   作:紙吹雪

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最近、アンデット族と捕食植物の新規が出るようです。
どれもこれも中々面白そうです。色々と。
今回はデュエルはないです。ごめんね。


18話

うーん、デュエルは途中で中断だったけど……まあ、久しぶりに暴れられたしスッキリしたかな。かなり疲れたケド。いや、それよりも、だ。

 

「…………」

 

遊矢くんの様子がおかしい。なんだか、落ち込んでいるように見える。そーいやネットで振り子メンタルとかなんとか言われてたっけ……うーん、これは正直私が何とか言って立ち直せられるものなのかな?私、ただのOLよ?教師の経験なんてちっともないよ?たまに職場で新人に仕事教えたりした事はあるけどさ?

 

それに……連絡が入った時のあすみん、慌ててた。一体全体何があったのか。私、気になります!

 

デュエルスペースから出ると、柚子ちゃん達がこちらに走り寄ってくれる。遊矢くんだけはやや下向きのまま落ち込んだ様子で歩いてくる。ゴーグルもしてる。なんで?

 

「先生っ!」

「お疲れ様、先生!」

「痺れたぜ!」

「凄かったよ!」

 

いやー小さい子達の賞賛はいつ聞いても良いものだねー。……遊矢くんは心配だけど。まあ、この程度なら修造先生の方がどうにかしてくれるかな。あの人と同じ名前なだけあってン熱血指導だァ!ってしてくれそうだし。いや、何か今混ざったような?

 

「あれ、遊矢お兄ちゃん?」

「どうしたの遊矢?」

 

「ペンデュラム召喚は……俺だけの……」

 

いや、そんなオンリーワンがあったら嫌だわ……て思うのは私がOCG次元出身のデュエリストだからだろうか。アニメの遊戯王カードは高価だったり世界に1枚しかないカードがあったりするから……

 

「……くっ!」

 

あ、遊矢くんが逃げ出した。

 

「お前まで何処に行く気だ?」

 

しかし回り込まれてしまった。いや、腕を掴まれた。修造先生に。

 

「逃げても現実は変わらんぞ。お前の言う通り、もはやペンデュラム召喚はお前1人だけのものじゃない!」

 

……1人だけ使えるカード、か。それを言ったら私の持ってるカードってOCGのだけなんだよね。今のところアニメオリカらしいカードなんて出てきてないけど、これから先出てくるかもしれないし……

 

「ペンデュラムカードは自分だけに与えられた力。なのに他にも使うやつが現れた……それがショックだと言うわけか」

 

遊矢くんはぐぬぬ……と言った感じで黙っている。

 

「赤馬零児と先生がどうやってペンデュラムカードを手に入れたのかは分からない……先生は拾ったって言ってたが、本当のところは言いたくないだけかもしれない。もしかしたら彼の会社が開発したのかもしれない」

 

なんとなく察してくれたのか、熱血なだけかと思ったけどそれなりに気は利くんだなぁ。

 

「くっ……先生は何故、ペンデュラムカードを……」

「それはね、気が付いたら持ってた、としか言えないかな」

「何でだよ!?ペンデュラムは俺だけの……!」

「黙らっしゃい!」

「!?」

 

私が大声出して驚いたのか遊矢くんは驚いている。

 

「あのね、遊矢くん。本音を言うとね、少なくとも私にとってはペンデュラムなんて大した力じゃないよ」

「……え?」

 

「「「え?」」」

 

「エクシーズもシンクロも融合も、後は儀式だってそう。全部あくまで1つの手段に過ぎないわ。なんならどれも使わなくてもデュエル出来るし勝てる。それなのに、ペンデュラムだのなんだの……はっきり言うとね、そんなのはデュエルで勝つための『手段』に過ぎないよ」

 

なんとか落ち着かせようとしたけど遊矢くんは……逆に怒ってる。私が何を言っても届かなさそう。

 

「先生……あれだけ使っておいて、そんな事言うのか!才能もあって、特別で……!」

 

「遊矢!俺とデュエルだ!」

 

ん?

 

「ちょ、お父さん!?」

 

……この人が出てくれるなら、何とかするんじゃないかな?それより、私には気になることがある。

 

「ああ、それなら私はちょっと用事があるんだけどいいかな?」

「えぇ!?このタイミングで!?」

「うん。あのね、素良きゅんが居ないんだ」

「「「……あっ」」」

 

いつの間にか、彼は居なくなってる。ちょっと目を離した隙に……全く、何故消えちゃうかなぁ?逃したりしないからねぇ?

 

「と、言うわけで行ってきまーす!」

「ま、待てよ!」

「あ、大丈夫!何処に行ったのかは匂いで分かるから!」

 

あの子最後に見た時もお菓子食べてたし、きっとその匂いを辿れば行けるでしょ。

さぁ、この場は男に任せて私はショタ成分の補完のためにも素良きゅんを探すぜ!

 

 

◆◆◆

 

 

——翌日。遊矢くんは完全に立ち直っていた。これならもう大丈夫だろう。やはり塾長に任せて正解だったね。流石熱血。

 

「ああ、眠い。今日の空はまるでコンクリートみたいだぁ……」

 

今日は、と言うか午前中は大体暇なので毎日午前は散歩してる。近所の地理の把握という目的もあるけど、基本的には自由に特に何も考えずに歩いてる。が、今は違う。

 

「素良きゅうん……どこぉ……?ここぉ……?」

 

「お母さん……」

「しっ!見ちゃいけません!」

 

今は素良きゅんをずっと探してる。……一旦帰って休んだものの、殆ど寝ていない。

 

「あ〜蝶々〜……」

「あっ!見つけた!もう、先生ったら何処に行ってたのよ!心配したんだからね?」

 

……あれ?

 

「いつ柚子ちゃんは私のお嫁さんになったっけ?」

「はぁ!?な、何言ってるのよ!?寝ぼけてるの?」

 

パシンッ!

 

あだ!

 

「は!?ここは、現実世界……?」

「どんな夢見てるのよ……あ、素良も見つけた!」

「な、何ぃ!?」

 

何処だ!……そこか!私も見つけた!

 

「おぉぉぉぉい素良きゅうぅぅぅぅん……」

「!?な、何、先生?」

「ぉぉぉぉぉぉぉ」

 

やっとだ……300年だ……(誇張あり)休暇はもう十分楽しんだだろう……?

 

「というか、やっぱりここに居たわね素良!赤馬零児が気になるからって……」

 

あ、よく見たら前の建物LDSって文字がある。

 

「うん、まあね……先生はどうしてここに?」

「馬鹿は貴方よ!先生は昨日は夜通し素良を探してたのよ!」

「えぇ?そ、そうなの?ごめんなさい……」

「可愛いから許す!」

 

これ、真理。

 

「それにしても先生は何故ここに……」

「もしかしたら、無意識に素良きゅんの匂いを追っていたのかも……」

「先生、流石にそれは気持ち悪いよ」

 

ま、真顔でディスられたぁ!?こ、これは……

 

「ぐっ……!イイ……!」

「……もう、先生はいいわ。素良!私と来て!」

「ど、どこに行くの!?」

「いいから!」

「あ、ちょ、置いていかないでよ〜!」

 

手を引いて走る2人を必死に追いかける。きぃぃぃ!あの泥棒猫!……なんて。

 

 

◆◆◆

 

 

「何なの?こんなとこに連れて来て」

 

素良きゅんが連れてこられたのは人気の少ない倉庫だ。柚子ちゃんは扉閉めた。ま、まさか……?

 

当たり前っちゃ当たり前だけど、なんとか私も追いつけた……私はまあ、殆ど寝てないからしょうがないね?

 

「お願い!私に融合召喚を教えて!」

「え、ここで?」

「私が塾で教えるけど?」

「強くなりたいの!」

「なんでまた……」

 

柚子ちゃんは割と必死な様子だ。体力は私より強い……って、どうでもいいよそれは。

 

「私、デュエルは先生に頼ってばっかりで……私も、遊勝塾を守る力になりたいの!」

「おお……」

 

若いのに立派だね……私も若いよ?嘘じゃないよ?ホントウデス。

 

「それで、私や素良きゅんを頼ったと……」

「うーん、いいのかなぁ?僕が教えたら絶対強くなっちゃうし……」

「ならいいじゃない。強くしてよ私を!誰にも負けないくらい!」

「いや、でも……いいのかなぁ?」

「別にいいでしょ?」

 

私としては生徒の頼みだから聞いてあげないとって感じだけどね。

 

ふーん、なら……

 

「なら、まずは実践を交えて教えていこうかな?」

「あ、先生がよくやるやつだー」

 

別に私は教員免許持ってないし、教えるのに自信があるという訳でもない。だから、こうやって実践から入った方が多分分かりやすいと思うんだよね。

 

「なら、僕が相手をするよ!」

「うん、それでいいわ。早速——」

 

 

 

 

「ちょっと待ちなさい!」

 

 

 

 

……!こ、この声は……!

 

「真澄ん!?いらしてらっしゃったのね!」

「ちょ、先生?なんだか口調がおかしくなってるよ?」

「これは生理現象だから仕方ないね」

「ええ……?」

 

おっと、それより。

 

「えっと、真澄んはなんでここに?」

「その呼び方を許した覚えは……まあいいわ」

 

あ、公認もらったー!やったぜ。

 

「……本当は、マルコ先生をやったやつを探してたんだけど……」

「やったって?」

「……それは」

 

真澄んの話によると、どうやら真澄んの先生だった人(羨ましい)が行方不明らしい。しかし、何故かデッキやデュエルディスクなんかは残っていたそうだ。落ちていた場所は別の倉庫らしいが、それでも真澄んは探しているそうだ。

 

「……ふむ、ここまでは分かったよ。それで、『本当は』ってのは?」

「……その今からするデュエル、私が相手してもいいかしら?」

「……ふむ、何故?」

「私は……」

「いや、いいわ。なんとなく分かるよ」

 

なんとなく理由は分からなくもない。犯人はもしかしておそらく多分どうせデュエルでマルコ先生とやらをどうこうしたのだろう。それなら、デュエルの腕を磨きたいと思うのは当然だろう。

 

「ちょ、ちょっと!勝手に進めないで……」

「僕は別に構わないよ?」

「そ、素良!」

「丁度4人だ。タッグデュエルにしよう。それでいいかな?」

「ええ。構わないわ」

「さ、3人とも……!ええい、やるだけやってやるわ!」

 

そうそう、それでいいんだ。まだ中学生なんだ。私はこんな小さい子達に世界の命運とか握らせたくない。

 

「さて、と。みんな、準備は出来た?行くよ……」

「ええ」

「うん!」

「いつでもいいわ!」

 

じゃあ、行くか!

 

「「「「デュエル!!」」」」

 

真澄 & 素良 LP 4000

  VS

先生 & 柚子 LP 4000

 

 




ユート「あいつがいるなら大丈夫だろう。別の意味で不安ではあるが……」

腹パンマンことナスビくんは空気を読んでクールに去りましたとさ。

来年もよろしく!良いお年を!
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