私は気ままにデュエルがしたい   作:紙吹雪

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アァァァァァァァァァ!!!
ピュアリィ!きゃわわだよマジキャワワだよピュアリィたんはぁはぁ!


◆ ◆ ◆


失礼、取り乱しました。私って小動物系大好きなんですよね。メルフィーとか。あとゴーストリックとかも好き。

ふわんだりぃず?
害鳥ですが?



31話

 遊矢くんが選手権に出る為に必要な最後の試合。私はスマイリーとか言うなんか変なおっさんの頼みで塾から席を外していた。他にすること……と言うかしないといけないことがあったので私としては別にどうでもいい……って、その言い方だと遊矢くん傷付きそう。

 

 あんの社長が厄介なこと言い出したからね……色々とやることが増えてしまって試合の観戦には向かえない。いい加減彼の成長を確認したいと思ってたからか、ちょっと悲しい。

 

「ええ!? 藤野先生はいらっしゃられないんですか!?」

 

「ああうん……ちょっと赤馬社長に呼ばれててね」

 

「え、LDSの!?」

 

「いや、別に引き抜きとかの話じゃないんだけどね? ま、そう言うことで! 私が居ないからってヘタれた試合してたら遊矢くんを叱っておいてねー」

 

 一悶着あったけど、まあ普通に抜け出せた。いっつも試合見に行っていないから遊矢くんに嫌われてないといいんだけどね。まあ、私が判断する限り、社長の案件のが重要性が高そうだから此方を優先するけれども。

 

 ……なんなら話を聞かなかったことにもできたのだろう。でも、なぁ……アークファイブって評判やばかったやんか最期の方。私は詳しく知らないけど、そんな結末を少しでも変えられたら……って思うじゃん?

 

 だから、私は社長の話を聞いて協力している。正直、気は進まない。いや、やらないといけないのは分かってるんだけどね。夏休みの宿題の読書感想文みたいなものだ。

 

 さて、それはさておき……いや、さておけれてないんだけども。私は今、LDSにいる。ついでに言うなら目の前には赤馬社長が座っている。更に言うなら側に黒咲が立っている。

 

「それで、君の目で見て気になる者はいたか?」

 

「一応目は通しました。が、やはり一度見てみるべきでしょうね。実際に対面した時の対応力なんかは戦績だけでは確認できませんし」

 

「それはそうだろうな」

 

 はぁ……今夜は胃に優しい物食べよう。

 

「メンバーの選定に関しては君達に任せるつもりだ」

 

「……ふん」

 

「ああうん分かった……これは塾の応援してる場合じゃないなぁ。やれやれ……」

 

 なんでこんな面倒事に……そうだ、ここ遊戯王アニメ世界だった。平穏なんて概念は存在しない。どうせ世界の命運を賭けたデュエルが始まるんだろうなぁ……うう、身体が震える。

 

「ああ憂鬱……突然そんな重要そうな話を私に聞かせて、馬鹿なの?」

 

「君のことを信頼したまでだ。たしかに君ははっきり言って不審者だが……デュエルの腕前に関しては私をも超え得る程だ」

 

「だーれが不審者だ。たしかに住所不定暫定無職スレスレの行き遅れなのは認めるけどさ……」

 

 でも、そんな私を何故かこの社長は普通に信用している。こいつ絶対星のカービィの銀河に願いをやって最後にキレるタイプだろ。登場人物はちゃんと疑わないとだめだヨォ。

 

「まあ、それについてはいい。今日のところはもういい」

 

「はいはーい。さぁて、遊矢くんの試合でも見に行くかねぇ……」

 

 多分遊矢くんの方が勝つだろうけど、どうなってるかね。

 

「おい、待て」

 

「……では私はこれにて失礼する」

 

「だから待て! 失礼するな!」

 

 ぬわーん! あぁんもうなんなんだよお前よぉ!

 

「はぁ……何の用?」

 

「……もう一度、デュエルしろ」

 

「え、また? 昨日したばかりなのに……うーん」

 

 またか……意外と負けず嫌いだって思ったけど、遊戯王キャラって大概の人達が負けず嫌いな印象があるような。特に海馬社長とか……まあ、それはいいとして。

 

 うーん、反骨心的ななんかこうあれは嫌いじゃないんだよね。ライオンハートって奴かな? しゃーなし、断っても受けるまで言われそうだし、付き合ってやるか。

 

「しょうがにゃいにゃあ……まあいいよ、何度でも相手になるよ」

 

「……いや、相手は俺じゃない」

 

 んあ、黒咲じゃないのか?

 

「ユートがお前とデュエルをしてみたいと言っていた。だから、付き合え」

 

「あぁ……あの子ね」

 

 ユートか……たしか、使用デッキは幻影騎士団(ファントムナイツ)だったか。6ロンゴミは流石に無いだろうけど難敵だね。と言うか怠いな。妨害も防御も得意で長期戦向けな所為でデュエルが長引くし。ロンゴミはまず使ってこないことに感謝しよう。

 

「ふむ……まあ、よかろう。相手になってやろうじゃないか」

 

「ふん……一々上から目線な奴だ」

 

 え、それお前が言うの?

 

「ほう、君の仲間か……面白い。私もそのデュエル、観戦させて貰うとしよう」

 

 ……社長、思ったより暇なのかな。私がそんなことを思っていると、社長は誰かに電話をかけた。ああ、そう言えばデュエルディスクが電話機代わりになるんだっけ……私のいつの間にか持っていたディスクにも同じ機能あったっけ? 後で確認してみるか。

 

「私だ。午後の仕事は任せる——」

 

 おい。まあいいけど……

 

 

◆ ◆ ◆

 

 

 さて、やって来ました人気のない裏通り。なんでこんな所にまで来ないといけないんですかね。もう足腰がすんごいことになってるよもう。

 

 言うまでもないけど私はデュエルはできるけど運動神経は壊滅的だ。そこら辺の子供よりも酷い自負がある。社長とか黒咲とかのリアルファイト能力とは比べものにならない。こいつらの体力は私からしたら化け物にしか感じないよ。

 

 さて、そんな貧弱デュエリスト(笑)の私がひぃこら言いながらやってきた先にはたしかにユートがデュエルディスクを構えて待っていた。

 

「ああ、お待たせ……ぜぇ、はぁ……」

 

「貴様の体力の無さには呆れて物が言えんな」

 

 うっせーぞメローネ。じゃなかったクロワッサン。どれだけもやしだろうと、私はお前らがおかしいと主張を続けるぞ。

 

「おほん……私とデュエルしたいからと呼ばれて来たけど、合ってる?」

 

 デュエルディスクを構えながらユートに尋ねる。これ格好いいな。仮面ライダーみたいで。

 

「ああ……隼を倒したそうだな。その実力、この目でもう一度確かめたい。以前はタッグバトルだったからな」

 

 ……まさか今度は私と社長VSユートと黒咲みたいになるんじゃなかろうな? いや、この口振りだとなさそうかな。正直タッグデュエルはやや面倒臭いからありがたい。

 

「さあ……構えろ」

 

「その前に一つ。以前と同じようにモンスターが現実に影響を与えることはないだろうね?」

 

 下手したら私死ぬよ? それはもうあっさりと。私自身のライフなんて精々500かそこらだもん。ファイアボール一回で瀕死になるわ。何処かの団長よりも貧弱だよ。なんなら同じ声の凄いマフラーしている人が隣にいるよ。

 

「…………」

 

 なんだその沈黙は。え、なに、もしかしてオンオフできないのか?

 

「私、割と簡単に死ぬよ? 瓦礫が身体に当たっただけで絶命するよ? 私のか弱さ舐めないでよ?」

 

「…………デュエル!」

 

 おいぃぃぃぃぃぃぃぃ!!? こちとら死活問題なんですけど!?

 

「先攻は、お前でいい」

 

「あのさぁ……はぁぁぁ。止めとけば良かったかな。今更何言っても無駄そうだけど」

 

 全く、これだから最近の子供は……いや、スレてるし子供でもないか。遊矢くんはまだまだ子供な感じするけど。

 

 

 

「私のターン……私はピュアリィを召喚するね」

 

 現れたのは小さな……なんだろ、仔猫? 仔犬? とにかくケモナーが歓喜しそうな可愛らしい小動物の姿をしたモンスターだ。しかし、天使族である。レベルが1だからイーバのサーチ範囲内だね。

 

 レベル2以下の天使族を見たらイーバを連想する。これ、デュエリストの基本ね。

 

「ピュアリィの効果発動。このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合、私のデッキの上からカードを3枚めくって、その中からピュアリィ魔法・罠カードを1枚選んで手札に加えるよ」

 

 

ピュアリィ

効果モンスター

星1/光属性/天使族/攻 100/守 100

(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。

自分のデッキの上からカードを3枚めくる。

その中から「ピュアリィ」魔法・罠カード1枚を選んで手札に加える事ができる。

残りのカードを好きな順番でデッキの下に戻す。

(2):1ターンに1度、自分メインフェイズに発動できる。

手札の「ピュアリィ」速攻魔法カード1枚を相手に見せ、

そのカード名が記されたXモンスター1体を、

自分フィールドのこのカードの上に重ねてX召喚扱いでEXデッキから特殊召喚し、

見せたカードをそのXモンスターの下に重ねてX素材とする。

 

 

「さぁて、何が出るかなっと……」

 

 

オネスト

ピュアリィ・マイフレンド

ワン・フォー・ワン

 

 

 ……うん、1枚あれば十分だ。オネスト手札に加えてぇ。ダベリオン使って来そうだし。

 

「私はピュアリィ・マイフレンドを手札に加えて、そのまま発動! ピュアリィ・マイフレンドの効果。1ターンに1度、デッキからピュアリィカードを3枚相手に見せ、その中からランダムに1枚選んで手札に加えるよ」

 

 

ピュアリィ・マイフレンド

永続魔法

このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

(1):500LPを払って発動できる。

デッキから「ピュアリィ・マイフレンド」以外の「ピュアリィ」カード3枚を相手に見せ、

相手はその中からランダムに1枚選ぶ。

その1枚を自分の手札に加え、残りをデッキに戻す。

(2):自分フィールドの表側表示の「ピュアリィ」Xモンスターが相手によってフィールドから離れた場合に発動できる(ダメージステップでも発動可能)。

自分の墓地から「ピュアリィ」速攻魔法カードを3枚まで選んで手札に加える(同名カードは1枚まで)。

 

 

「私が君に見せるのはこの3枚だ。さあ、選んでくれ!」

 

 

ピュアリィ・デリシャスメモリー

ピュアリィ・デリシャスメモリー

ピュアリィ・デリシャスメモリー

 

 

「……どれを選んでも同じだな」

 

「そうだよ」

 

 パワーツールとかでよく見た光景だなぁ。団結団結団結……

 

「んじゃ、私はピュアリィ・デリシャスメモリーを手札に加える。そんで残りはデッキに戻すっと」

 

 余ったデリシャスメモリーをデッキに加える。自動でデッキがシャッフルされるのは便利だなこれ。ショットガンシャッフル並のスピードなのにカードは傷まないし。

 

「私はピュアリィのモンスター効果発動。手札の速攻魔法を相手に見せ、そのカード名が記されたエクシーズモンスター1体をこのカードの上に重ねてエクシーズ召喚扱いでエクストラデッキから特殊召喚し、見せたカードをそのエクシーズモンスターの下に重ねてエクシーズ素材とする」

 

「……随分と変わったエクシーズ召喚の仕方だな」

 

「刺激にはなるでしょ?」

 

「……ああ」

 

 ユートはゴーグルと変なマスクの所為で殆ど表情は伺えないけれど、割と好感触らしい。まあ、今回は可愛かったからこのデッキ選んだのであって別に他に意図があった訳じゃないんだけどね。うーん、たまには動物も悪くないかな。やっぱりショタロリの方が主食。

 

「私が見せるのはピュアリィ・プリティメモリー。そしてエクシーズ召喚されるのは……エピュアリィ・ビューティ!」

 

 ピュアリィが美しく成長した姿。それがエピュアリィ・ビューティだ。清らかな姿をしていて思わず撫でたくなる。そっと触れてみると、もふもふな感触がした。ってことはダベリオン出たらやっぱり衝撃が発生するんじゃねぇかこん畜生。

 

 

エピュアリィ・ビューティ

エクシーズ・効果モンスター

ランク2/水属性/天使族/攻1600/守1100

レベル2モンスター×2

(1):1ターンに1度、相手フィールドの効果モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターの効果をターン終了時まで無効にする。

このカードが「ピュアリィ・プリティメモリー」をX素材としている場合、

この効果は相手ターンでも発動できる。

(2):自分が「ピュアリィ」速攻魔法カードを発動した時に発動できる。

フィールドのそのカードをこのカードの下に重ねてX素材とする。

その後、相手フィールドのモンスター1体を選んで表示形式を変更できる。

この効果は1ターンに3度まで使用できる。

 

 

「私は速攻魔法ピュアリィ・デリシャスメモリーを発動する。フィールドのモンスター1体を選択し、そのモンスターを次のターンの終了時まで戦闘では破壊されなくする。それにチェーンしてエピュアリィ・ビューティのモンスター効果発動。自分がピュアリィ速攻魔法を発動した時、フィールドのそのカードを自身のエクシーズ素材とする」

 

 よし、こんなもんかな。

 

「ピュアリィ・デリシャスメモリーをオーバーレイユニットとして持っているピュアリィエクシーズモンスターは、攻撃力・守備力が所持しているオーバーレイユニット1つにつき、300ポイントアップする」

 

「エピュアリィ・ビューティのオーバーレイユニットは3つ……900ポイントの上昇か」

 

エピュアリィ・ビューティ ATK 1600 → 2500

             DEF 1100 → 2000

 

 まあ、悪くない数値ではある。オネスト構えたいけど(2回目)。

 

「私はカードを2枚伏せてターンエンド。さあ、君の番だ」

 

「……お前は、どの戦い方が本当のお前なんだ?」

 

 えー、私は回してて楽しそうなデッキ選んでるだけなんだけど。その質問は返答に困るよ。

 

「お前は様々なデッキを使い分けるデュエリストなのは分かっている。何故、そうする?」

 

「………楽しいから。私は色んなデッキを使って異なるカードを使っていて楽しいからってのはダメ?」

 

「……楽しいから、か」

 

 まあなんかデュエルで紛争してそうな人にそんな事言ったら腹パンされそうだけども。

 

「変わってる人だとでも思えばいいよ。実を言うとこの町に来る以前はあんまりデュエルしてなかったんだ」

 

「ほう、それは初耳だな」

 

 赤馬社長は興味深そうに私の話を聞いている。きっと私のことを探ってこの街に来る前までの私の記録がないから気になってるんだ。冷静に考えるとなんで私この人に信用されているのか分からないぞ。

 

「ええ、まあ、仕事が忙しくて。やる相手も居なかったし……だから、最近はこれでも結構嬉しいんだ。仕事からも解放されたし」

 

「働いていた会社に戻らなくても?」

 

「………………やめてくれ。その言葉は私に効く」

 

「そうか」

 

 くそお、適当に流しやがって……人のトラウマ抉っておいてなんて奴だこの社長は! マフラーに針金入れてる癖に……

 

 私が話しているとユートが意外そうな表情で語りかける。

 

「案外適当なんだな」

 

「適当って?」

 

「人生が」

 

 ユートまで辛辣ぅ!? 否定できないのが痛い点だな……

 




赤馬社長が不審者先生を信用する理由
・運動神経がいくらなんでもゴミ屑過ぎる
・スパイにしては性格が……と言うか一般人だとしてもおかしい
・デュエルの腕前は信頼できる
・赤馬零王もプロフェッサーも何も知らない
・深刻的な人材不足
・零羅大好きクラブの同志()

ピュアリィが可愛いので急遽書いた話。なのでデュエルの続きは皆さんのご想像にお任せします。最終的には多分先生が勝ってる筈……


え、全然急遽じゃない? はて……

8/24 最後の方をちょっとだけ修正。

後書きでやってほしいコーナーってありますか?

  • 今日の最強カード
  • 次回予告と言う名のネタバレ
  • ややこしいルールの解説的なやつ
  • 没シーン集
  • 何も無くてええで
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