私は気ままにデュエルがしたい   作:紙吹雪

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展開に悩み過ぎて頭フラッピィになりそう。

アクションフィールドがすっげー邪魔だ……
フィールド魔法が実質禁じられているんだよなぁ……


35話

 

 懐から手鏡を取り出して顔を確認し、手でむにむにしながら弄る。週に1回か2回やっていることだが、やはり手間だ。まあ決めたことだから仕方ない。正直、鏡を見るのはあまり好き好んでやりたい事でもないが。

 

「うーん」

 

 この作業が不必要になれば良いのだが、一生無理だね。ま、このくらいの手間に文句を言うほど幼稚でもない。

 

 さて、と。

 

 唇の端を弧を描くように曲げてみる。まだ人形みたいだ。目を細めさせる。嘲笑に感じる。眉を垂れさせる。悪くない。口角を上げさせる。

 

「……ヨシ!」

 

 ()()()()()()()()()()()。私★復活ッ!! 素良きゅんがどうなったのかも気になるけど、まずは遊矢くんとユートの様子を確認するか。あと、社長の方にも連絡をしなければ。

 

『……ふむ』

 

 あ、もしかして全部聞こえてた? うーん……まあいいか。あの人隠し事得意そうだし。それにお喋りなタイプでもないしね。

 

『……君という人物に対して少し興味が湧いたな。それは後にするとして紫雲院素良はどうなった?』

 

「たしか監視カメラで見てるんじゃありませんでしたっけ? 見たまんまですよ。と言うか私にも何が起こったのかイマイチ分かってません」

 

 結局なんで突然消えたのかな。たしかカードを現実にするデュエリストとかアニメにいたらしいけど……強制脱出装置でも使ったのかな?

 

 いや待てよ、先程の社長の発言……今までは私のデュエルの腕前だけ見てた……ってコト!?

 

 いやどうでもいいや。

 

 ……なんか投げ槍気味だな私。ちょっと引き摺られてるみたいだ。外面は普段通りでも内面はそうじゃないようだ。

 

『なるほど……それで、もう片方のデュエルも終わっているぞ』

 

「うぇ? ああ、その通りですね」

 

 たしかに遊矢くんとユートは2人ともデュエルディスクを閉まっていた。取り敢えず私は遊矢くんの方に駆け寄った。勝敗は……いや、これ途中で辞めたみたいだな。素良が居なくなったからデュエルする理由が無くなったのか。

 

「先生、素良は一体何処に行ったんだ?」

 

「……見てたの? でも、私にもそれは分からないわ」

 

 何というか、テレポートしていったようにも見えなくはないけど……うん、考えても分からん。大人しくユートに聞こう。

 

「まさか、お前が素良を……!?」

 

「奴は融合次元に戻った。奴は元々、向こうの世界の人間だ」

 

「向こうの世界って……さっき言ってたやつか!」

 

「そうだ」

 

 ……向こうの世界、か。存在自体はあの人に聞いてたから知ってたけど、やっぱり存在するんだねぇ。何というか、作品内に元々そう言うのがあるのが結構以外と言うか……いや、私のいた世界ともまた違うのは分かるけどね。えーん、複雑。駅に降り損ねたらなんか異世界に来ちゃいましただからね私。

 

「本当にあるのか? 融合次元やエクシーズ次元が……っ、それじゃあ、もしかしたら!」

 

「ああ、確実に存在する。シンクロ次元も……」

 

 ……今のセリフ、ネットで聞いたことあるぞおい! なんか色々ネタにされてた気がするぞおい!

 

 私がそんな事に気を取られた、その瞬間だった。私の頭上で突如、眩い光が出現した。

 

「……なんだ?」

 

「何よこの光……」

 

 

 眩しさに耐えながら振り返ろうとしたその時。

 

 

「……ぐぎゃあぁ!?」

 

 何か……重い物が私の上から降ってきた。

 

 痛い痛い痛い! これ、下手したら、死ぬ……っ!?

 

『監視カメラが全て壊れた。其方はどうなっている? ……おい、どうした? 応答しろ。どうなっている?』

 

 私が最後、微かに見えたのは、白いバイクとそのバイクに乗っている者の足だけだった……

 

「先生っ!?」

 

「白い……バイクが……」

 

 

 

◆ ◆ ◆

 

 

 

 とてもうるさい。私と目の前の相手は何も喋っていないのに。外野が騒がしい。関係ない癖に……いや、関係はあるか。寧ろ元凶と言っても過言ではない。

 

 デュエルにはなんとか勝った。敵の妨害は激しかったが、どうにかなった。だが、何故こんなにも虚しい。

 

 私は、こんなデュエルがしたかったのか?

 

 それだけは絶対にない。ボウリングでもしてた方がまだマシだ。私がやったところでガターを連発するのがオチだろうけど。ついでに突き指もするだろうね。

 

 人間はいつの時代でも醜悪だ。でも、皆が皆そうじゃないのを知った。私は……こんなくだらない世界で何をどうしたいのだろうか。別に滅ぼうがどうしようがなんとも思わないだろう儚くつまらない世界に。

 

 デュエルは好きだ。私が1番心が安らぐ趣味だ。しかし、あくまでゲームとしてしか見ていない。この世界の皆とはかなり異なる世界だったから。それが、ほんの少し気掛かりだった。

 

 でも、この世界なら……もっと別の見方を思い付けるかもしれない。

 

 私は本当に見つけたいのだろうか。自分で自分がわからない。あんなデュエル、2度と見たくもないのに……何故私は新たな視点を求めるのだろう。

 

 私のことを1番知っているのは果たして私だろうか。恐らくその問いはYESだろう。でも、私に知らない部分を他人が知っているかもしれないし、誰にも気付いていない私もあるのかもしれない。

 

 その部分は……私はきっと知られたくないのだろう。

 

 だから私は、笑う。くだらないことに、可愛い女の子を見て、トップ解決で、ソリティアで……笑うんだ。

 

 友人と一緒で——

 

 

 

◆ ◆ ◆

 

 

 

「……ん、夢か」

 

 昔の……あまり思い出したくない記憶だ。もう慣れたつもりだったけど。そうでもないみたいだ。寝覚めの悪い……

 

「目覚めたか……」

 

「んあ?」

 

 ベッドの横では社長が立っていた。辺りを見回すと、どうやらここは病室らしい。即死じゃなくて助かったな……

 

「もう3日も起きないので死んだと思った」

 

「え、ほんと?」

 

 休日を一日中寝て過ごしたことならあるけど3日っておま……重症だぞおい。身体は動くかな? まさか欠損とかしてないよね?

 

 念の為背を起こして身体を見渡したけど、特に欠損とかもない。割と快調だ。少なくとも連勤明けよりも体力はある。クソゴミだけど。

 

「……身体については心配ない。もう動ける筈だ」

 

「え、3日も起きなかったのにですか?」

 

 どう言うことなんだってばよ。

 

「医療班によると、身体には既に問題はないので起きないのは精神によるものではないかと言われていたな」

 

「……」

 

「まあそれに関しては今は聞くまい」

 

「……助かる」

 

 誰しも聞かれたくないことくらい、あるものだ。はぁ、やれやれ。

 

「今日は第3回戦の日だよね多分?」

 

「ああ、まさにそれに関して話そうとしていた」

 

 ふむふむ、3年前に融合次元であった少女のセレナに昨日出会った? え、なにそれ元カノ? それで、その子を捕まえる為の追手が来るだろうからこの街を護る為に街を封鎖して第3回戦をバトルロイヤルにした?

 

「……なんか凄いことになってない?」

 

「君にも動いて欲しいと思っていたが……無理そうならいい」

 

 ふむ……ベットから降りて立ち上がっても問題ない。普段と特に変わらない感覚だ。全然運動してないのが功をそうしたか!(?)

 

「多分、問題ないよ」

 

「そうか。ならその無表情を直してから来なさい」

 

 ん? ああ、そうか……

 

「鏡、ある?」

 

「脇に置いてあるだろう」

 

 それだけ言って社長は病室から退室して行った。社長の言葉の通り、私の使ってる手鏡が置いてあった。

 

「……」

 

 一応、いつもよりも丁重にやっていこうか。

 

 

 

◆ ◆ ◆

 

 

 

 それで、社長の指示に従って街の中を移動している。バイクでだけど。なんでも別に侵略してくるであろうアカデミアの連中の相手をする部隊は既に編成しているらしい。なんか、ユースクラスのエリートとかなんとか。

 

 私の役目は索敵とできれば殲滅。部外者の私が街を彷徨いて良いのだろうかと聞くと、カメラにはなるべく映らないようにとのことだ。もしカメラに部外者が映ったらカメラの映像を切るらしい。カメラの位置なんかは貰ったデータに乗ってるから問題はない。

 

 それと、ユースクラスとは別に事情をある程度知っているバトルロイヤル参加者もいるらしい。忍者の兄弟とか言ってたな……絶対そいつら使用デッキ忍者だろ。格好から入ってるだけでなく実際に忍術とか使えそうだなぁ……

 

 話は変わるけど、ソリッドビジョンってヤバいねこれ。何故この技術を軍事利用しないのだろうか……マグマとか出てるもんほら。こんなんヤバすぎるでしょこれ? これ落ちたら死ぬの?

 

 ……よし、気にしないようにしよう。考えると泥沼にハマる気がする。

 

 さて、社長の話ではセレナちゃんとやらがエクシーズの残党……多分、ユートと黒咲かな? その2人を探しているらしい。彼女は誰なのか分からないから手さぐりで探しているとかなんとか。何と言うか、破天荒な性格っぽいね。

 

 荒っぽい女の子か……いいぞもっとやれ。嫌いじゃあない。

 

「あっちぃ……お水飲も」

 

 暑いから桃の天然水が美味い。そう言えば、聞きそびれたけど遊矢くんとユートはどうしたんだろうか。突然の死とか遂げてないといいけど……

 

 とと、ここら辺は足場が少ないな……仕方ない、一旦降りるか。

 

「しらばっくれるな!」

 

 む、この声は……誰だ? 一応、見に行くか。

 

 声のした方に足を運ぶ。然程遠くない場所に声の主はいた。

 

 その子は、社長に見せて貰った女の子……セレナだった。それに、知らない男の子と柚子ちゃんも近くに居た。

 

 これは、どう言う状況だ……? 取り敢えず、間に入るか。もうカメラは切られてる筈だし。

 

「これはどういう状況なの?」

 

「お前は誰だ!」

 

「先生!? 良かった、ちゃんと生きてて……」

 

 柚子ちゃんは驚いた様子だ。その反応からすると、あの日気絶した私を目撃していたのかもしれない。心配させちゃったな。

 

「身体の方はもう問題ない。それで、その子の……セレナの相手は私だ」

 

「急に出てきて……何者だ貴様は!」

 

 すっごい当たり強いなこの子……まあいいか。

 

「私は……そこの女の子の先生だ。私も質問だけどなんでそんなに殺気だってるのよ」

 

「決まっている。そこのエクシーズの残党を倒す為だ!」

 

 セレナちゃんはこの場にいる男の子の方を指差してそう言った。その男の子は困った様子だ。勿論、黒咲でもユートでもない。なのに、エクシーズの残党ってどう言うことだろう。

 

 いやまあ考えるまでもなくセレナちゃんの早とちりなんだろうけども。ここは、彼女を落ち着かせる為に……デュエルしないと。うん、私もこの世界に馴染んで来たな。

 

「なら、代わりに私が相手だ。私が知る限り、その男の子はエクシーズの残党ではない。君が私に勝ったらその人物を教えようじゃないか」

 

「なんだと? ……ふん、まあ良いだろう。誰が相手だろうと薙ぎ倒してやる!」

 

「先生、あの、なんでここに……?」

 

 あ、やべ……説明してなかったか。でも馬鹿正直に言う必要もないし、多分その暇もない。

 

「説明は後でするからここは任せてくれ。君もそれでいいか?」

 

「勿論OKだよ。僕達は見守っていようか。観客がいた方が盛り上がるしさ」

 

 なんかエンターテイナーみたいな事言ってんな? まあ今はいいや。

 

「あ、そうそう。1つ言っておくことがあるのよ」

 

「なんだ? とっととしろ!」

 

「いや君乱暴だね。それは置いといて……私、実は病み上がりでね。だからリハビリも兼ねて——」

 

 

「——多少、本気で戦わせて貰おうか」

 

「ふん、全力でかかって来い!」

 

「では、お言葉に甘えて……」

 

 

「「デュエル!!」」

 





石投げられそうですがこんな展開に……ナストラル、無力な私を許してくれ。
あ、石投げないで! 原始生命態ニビル投げないでぇぇぇぇ!!
ちょ、おま、Gはもっとやめtうわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!?

※トマトはナスビとのデュエルに夢中で先生の変化に一切気が付いていません。気づいてるのは素足マフラーだけです。クロワッサンも訝しんではいます。
※先生の友人は割と重要ポジです。今後も出ます。

後書きでやってほしいコーナーってありますか?

  • 今日の最強カード
  • 次回予告と言う名のネタバレ
  • ややこしいルールの解説的なやつ
  • 没シーン集
  • 何も無くてええで
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