私は帰って来たぞー!
何気に幕間が番外編のところに合ったので位置を修正しておきました。
デュエル描写、久々だからちょっと変なところあるかも。
もし致命的におかしかったら私の代わりにトマトが切腹します。
——私の友は、かつてこう言っていた。
「生きているだけで、私は全てを愛おしいと感じる」と。
「貴方もきっとそう感じられるようになれる」と。
私には苦痛しかありません。他には何もいりません。
苦痛は私にいつも忠実だった。
なのに、どうしてお前を恨むことができようか。
◆◆◆
「うーん……」
気怠い身体を何とか気力で起こしながら何とか思考を回す。
私はたしか……あのユーリって子とデュエルして……白バイクを見つけて、それからなんか光って意識を失ったんだったか。
所持品は……ヘルメットとデュエルディスク、それとデッキケースがいっぱい。無くしてしまった物はない。
私が周囲を見渡すと、ここはどうやら何処かの都市みたいな街だった。なんか凄い発展してる。どうにも舞網市には思えないが、一体此処は何処なのだろうか? 少なくとも現代日本じゃないのは分かる。
すげー高層ビルとかめっちゃ並んでるのは壮観なんだが、下方になんか寂れた貧民街みたいなのが見える。なんだアレ? あれか、超格差社会なのか?
つーか……この街の建築技術ヤバすぎるだろ。この街やべーよ、ジャッジメントとか存在しそう。
そういや遊戯王5D'sってそんな感じの世界観じゃなかったっけ? ほら、なんかセキュリティってのがサテライトのクズゥ! (高圧的)って罵りながら蟹みたいな髪型の主人公とデュエルしたのは覚えてる。おい、デュエルしろよ。カードは拾った。って名言吐きながら。
もしかして異世界転移二回目とか? 今度はアークファイブから5D'sの世界観に来ちゃったのか? でも、なんか新旧闇属性鳥獣族対決がどうこうってのを聞いたことがあるような……なんか過去作のキャラも出て来るよーみたいな話はチラホラ聞いたんだよね。
私の他に人間は……うん、いない。あの白バイクの持ち主や柚子ちゃんとはぐれているのは分かる。一体何があったし。
柚子ちゃん大丈夫かな。あの白バイクの持ち主にNTRされてないだろうか……仮にそんなことが起きれば遊矢君がマインドクラッシュされてしまう。でも遊戯王ってそんな展開あるかな……あるかも。無いって言い切れないのが困ったところだ。
考えてるだけだと状況は好転しないし適当にぶらつくか……なんか初めて遊戯王ワールドにやって来た日を思い出すな。あの時は電車に乗った後眠くなって気付いたら舞網市にやって来ていたんだった。まるで如月駅みたいな感じだね?
それにしても……社長に貰ったバイクが見当たらないな。あれが無くなるのはちょっと嫌なんだが……歩くのだるいし。よし、暫定的な目標をバイクの発見に定めよう。歩き疲れて行き倒れるのはごめんだ。
——二時間後。
「あったよバイクが!」
でかした!
……うん、一人で漫才始めるくらいには諦めかけてたわ。なんかもう心が折れそうだったもん。もう日が暮れかけてたもん。
それでも結構探し歩いた結果ようやくバイクを見つけられたわ。なんかそこら辺にさも当然の権利の如く放置されてた。よし、これに乗れば随分と楽になるだろう。
軽く点検したが何処も壊れてないみたいだし、早速乗り回して……と、私がバイクに触れた瞬間だった。
「そこのお前、止まれ!」
「んあ?」
いきなり何者かに呼び止められてしまった。振り返ると、そこには妙な格好をした男がいた。
はて、何処かで見たことあるような……あ、そうだ。なんか牛尾って人と似てる。つまり、この人は……警察ってコト!?
「ま、待って! 無断駐車は謝りますから!」
「ええい、うるさい! そもそも俺は不明なDホイールを発見したとの通報したから来たのだ。これは貴様の物なのか?」
「え、あ、はい」
そりゃそうなるわな! うう、まさか犯罪者の烙印を押されてしまうとは……不覚。
「……しかもお前、さてはコモンズだな!?」
「へ? えっと、コモンズって?」
レア度か?
「問答無用! お前をデュエルで拘束する!」
「ちょ、おまっ、ええぇぇ!?」
あ、なんか勝手にデュエルディスクが起動してる!? うう、しゃーない。ここはやるしかない……のか?
でも、公的な機関とぶつかるのはあまり得策じゃない気もするが……
「はん、お前を逮捕して収容所にぶち込んでやる!」
ごめん物凄い嫌な予感するから抵抗するわ。なんかこう、カイジの世界観みたいな地下施設に送られそうなんだもん! 嫌すぎる!
不本意だが、不可抗力なので仕方ない……
「「デュエル!」」
デュエルチェイサー801 LP 4000
先生 LP4000
「先攻は私が貰う。私のターン!」
どう出てくる……? 今回は突発的なデュエルかつ相手の情報が殆ど無いにも等しいしデッキによってはかなりやばい可能性があるぞ。
「私はモンスターをセット。カードを1枚伏せてターンエンドだ。さあ、貴様のターンだ。早くしろ!」
む、あっさりだな……情報アドが足りないからもっと動いてくれた方が私としてはありがたいのだが致し方あるまいて。
「私のターン、ドロー……うーん」
この手札……あんまし動けんな。このターンは私もあっさり終わらせるか。
「私はガスタの巫女 ウィンダを召喚。カードを2枚伏せてターンエンドよ」
「ふ……すぐに引導を渡してやる! 俺のターン、ドロー!」
ほう、攻めてくるか……?
「俺はゲート・ブロッカーを反転召喚する!」
ふむ……壁モンスターか。
「更に私はジュッテ・ナイトを召喚!」
『御用だ!』
おお、喋った! すげー(こなみ)。
さて、レベルの合計は6か……まさか、元禁止のあいつでも来るのか?
「私はレベル4のゲート・ブロッカーにレベル2のジュッテ・ナイトをチューニング!
荒ぶる獣の牙をもって捕獲せよ! シンクロ召喚! レベル6、ゴヨウ・プレデター!」
おおっと、そっちか。
ゴヨウ・プレデター
シンクロ・効果モンスター
星6/地属性/戦士族/攻2400/守1200
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
「ゴヨウ・プレデター」の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが戦闘で相手モンスターを破壊し墓地へ送った時に発動できる。
そのモンスターを自分フィールドに特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターがプレイヤーに与える戦闘ダメージは半分になる。
てっきりガーディアンの方が来るかと思ったが……まあこっちはこっちで利点もあるしな。つーかリアルで見ると結構ビジュアルキツいな。体臭凄そう(偏見)。
「さあ、バトルだ! ゴヨウ・プレデターで伏せモンスターを攻撃!」
だが、生憎と私のデッキとあまり相性は良くないな?
ゴヨウ・プレデター ATK 2400
ガスタの巫女 ウィンダ ATK 1000
「ふん、雑魚モンスターを攻撃表示で出すとはな……やれ、ゴヨウ・プレデター!」
雑魚とはなんだ雑魚とは。ウィンダちゃん可愛いだろ。
ああ、小さな女の子がむさ苦しいモンスターに襲われてる……お労しや。
「……って痛ぁ!?」
先生 LP 4000 → 2600
「ゴヨウ・プレデターのモンスター効果発動! このカードが戦闘破壊したモンスターを私のフィールドに特殊召喚する!」
ガスタの巫女 ウィンダ ATK 1000
うわぁ……NTRって実際やられるとこんな気持ちなんだな。これからはコントロール奪取は控えよう……脳破壊は同人誌の方でやって欲しい。
つーかタイミング逃すからウィンダの効果使えないじゃん。
「はははっ、これで追撃して……」
「自分の表側表示のガスタが相手の攻撃によって戦闘破壊された場合、手札のガスタ・ヴェズルの効果発動。自身を特殊召喚する」
「何ぃ!?」
「来い、『ガスタ・ヴェズル』!」
ガスタ・ヴェズル DEF 1000
現れたのは緑色の羽毛を持つ鳥のモンスター。いたいけな女の子もいいけど愛くるしい動物も嫌いじゃないぜ。何気にコイツ見たことない新規モンスターなんだよな。私が居ない間にいつの間に強化されたんだよガスタ……嫌いじゃないからいいけど。効果も強いし。
「くっ……破壊されても後続が出てくるか。追撃はできない、か」
「そうそう、ウィンダちゃんは相手に戦闘破壊された時にデッキからガスタのチューナーを呼べる効果を持ってたけどタイミングを逃すから発動できないんだよね。そうそう、もし私がウィンダを攻撃して破壊したら、ウィンダは私の墓地に行くでしょ? その場合、「相手の攻撃によって」の相手が私になっちゃう。だから、ウィンダを奪ったのは別段ミスじゃないから安心して結構な訳」
「…何故私に唐突にそんな解説をするんだ!」
いけねっ、しばらく教師してたからつい癖がっ。
……いや、別にどうでもいいかな。
「私はガスタ・ヴェズルの効果発動。このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合、デッキからガスタモンスター1体を墓地に送れる。その後、手札からガスタを1体特殊召喚できる。私はデッキから2枚目の『ガスタ・ヴェズル』を墓地に送り、手札から『ガスタの神裔 ピリカ』を守備表示で特殊召喚する!」
ガスタの神裔 ピリカ DEF 1500
現れたのはウィンダちゃん同様可愛らしい女の子。リアルソリッドヴィジョンはこれだから最高なんだよなぁ。
「更にピリカちゃんの効果発動! この子が召喚・特殊召喚に成功した時、墓地の風属性のチューナーモンスターを効果を無効にして守備表示で特殊召喚できる! 私は今し方墓地に送ったガスタ・ヴェズルを特殊召喚!」
ガスタ・ヴェズル DEF1000
「私のターンの筈なのに……ここまで展開を行うだと!?」
「いやぁ、手札微妙だったからウィンダちゃん攻撃してくれて助かったわーw」
「き、貴様……!」
精神攻撃は基本。
「さて、ウィンダちゃんの攻撃力では私のフィールドに存在するモンスターをどれも突破できないよ?」
「くっ、私はカードを一枚伏せてターンエンドだ……次のターンで必ずお前をズタボロにしてやるからな!」
伏せ2枚に2400打点のシンクロモンスター、おまけにウィンダちゃんか。うん、まだまだ余裕はあるな。手札今ちょっと事故り気味だけどヴェズルのお陰でボードアドは負けていない。
「私のターン、ドロー!」
私のドローカードは……『ガスタへの追い風』。
……さあ、このターンで決着を付けようじゃないか?
ジャッジメントって入力しようとしたら予測変換に風紀委員って出たんですけど……why?
次回決着です。ガスタに関してある程度の理解がある方にはどうやって勝つのか丸分かりかもしれませんけども。
4/16 最初のなんかよく分からないけど意味深な部分を結構変えました。