私は気ままにデュエルがしたい   作:紙吹雪

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記念すべき(?)50話。
なのに半年以上も投稿に時間をかけてすみません。
私がハーメルンの投稿を控えている間にドラグーンが帰って来るとは思わなんだ
アナコンダ君はエラッタしない限り永遠に帰って来なさそう



50話

 

 

「これで決まってしまうのか〜!?」

 

「……そんな訳、無いだろうな」

 

「え、それはどう言う?」

 

 

 視界がクリアになり、先生が視認できるようになった。

 

 

 先生のライフは、減っていなかった。

 ……倒し損ねちゃったみたいね。

 

「墓地からダイノルフイア・シェルの効果を発動させて貰ったぜェ? このカードが墓地に存在し、私のライフが2000以下で戦闘ダメージが発生した時、このカードを除外してその戦闘ダメージを無効にするのさァ!」

 

 

 

柊柚子 LP 4000 手札×2

フィールド フラワリング・エトワール、マイスタリン・シューベルト、アリア、エレジー、ローリイット・フランソワ

魔法罠 伏せ1枚

ペンデュラム ルフラン クープレ

 

藤野明美 LP 94 手札×1

フィールド レクスターム、ケントレギナ、天獄の王

魔法罠 伏せ3枚

ペンデュラム なし

 

 

 

「戦闘で破壊されたレクスタームのモンスター効果発動ォ! 墓地のダイノルフィア・ディプロスを特殊召喚するゥ!」

 

 

ダイノルフィア・ディプロス ATK 1000

 

 

「さらにディプロスのモンスター効果を発動ォ! デッキからダイノルフィアカード1枚を墓地に送る……私はダイノルフィア・インタクトを墓地に送るゥ! おまけに自分のライフが2000以下なら相手に500ダメージも与えるぜ!」

 

「きゃっ!?」

 

 

柊柚子 LP 4000 → 3500

 

 

 やっぱり手強い……

 でも、先生なら乗り越えてくるって予感はしていた。

 

 だから、私のバトルフェイズはまだ終了しない!

 

 絶対にここで決着を付けてやるんだから!

 

「罠カード光の召集を発動! 手札を全て捨てて、捨てた数まで墓地の光属性モンスターを手札に加える事ができる!」

 

「ほう……」

 

「私の手札は2枚! よって、2枚捨てて2枚手札に戻すわ!」

 

 

「……え、どう言う事?」

 

「貴女は鳥頭なの? さっき使われたモンスターの効果を覚えてないの?」

 

「ちょ、馬鹿にしないでよ! えっと、さっき使ったモンスター効果……幻奏の音女スコア……あっ!?」

 

 

「私は幻奏の音女スコアと幻奏の音女タムタムを手札に戻す! そして、ダメージ計算時にスコアの効果を発動するわ! 効果は、もう言わなくても分かるわよね?」

 

 

ダイノルフィア・レクスターム ATK 3000 → 0

 

 

 私のモンスター達の攻撃力は、たったの94に弱体化した。

 しかし、相手モンスターの攻撃力を0にしてしまえば……

 先生のライフより上なら、何も問題ない!

 

「行きなさい、幻奏の音女エレジー!」

 

 私がここまで強くなれた、感謝の気持ちを再び込めて!

 私の全力をもう一度!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ハハッ、チョロいね甘いねチョロ甘だねェ! 私がわざわざ墓地に罠カードを意味もなく送る訳がないだろうによォ!」

 

「っ!」

 

「墓地のダイノルフィア・インタクトをゲームから除外して効果発動ォ! その効果はさっきのと同じだがな!」

 

 また防がれてしまった。

 まさかここまでしぶといだなんて……!

 

 

「おおっとー! 柚子ちゃんの猛攻に何とか耐える明美選手です!」

 

「残りライフが100を切っているのに、粘り強いですね」

 

 

「ヒヒッ……こひゅー、こひゅー」

 

 ……先生の顔色が怪しい。

 真っ青、とまでは行かなくても大分気分が悪そうだ。

 それでも、口元は気持ち悪いくらい綺麗な弧を描いているけど。

 

 早く終わらせないと!

 

「レクスタームがフィールドから離れた為、私のモンスター達の効果が使用可能になったわ!」

 

 何としてでもこのターン中に決めてやる!

 

「フラワリング・エトワールのモンスター効果発動!」

 

「それにチェーンして、この罠カードを発動させて貰おうかァ!」

 

 っ、また何かするつもり!?

 

「罠カード、ハイレート・ドロー発動! 自分フィールドのモンスターを任意の数破壊し、破壊したモンスター2体につき1枚、デッキからカードをドローするゥ!」

 

「っ、私の効果のバウンスを嫌って自らの手で破壊する……」

 

 これは、一種のサクリファイス・エスケープね。

 全く……先生はデュエル中では油断も隙もないわ。

 

「私はケントレギナとディプロスを破壊し、1枚ドローする……ヒヒッ」

 

「……そして、私はフラワリング・エトワールの効果でフラワリング・エトワール自身とアリアをターン終了時までゲームから除外して、天獄の王を手札に戻すわ」

 

 これで、先生のフィールドはガラ空きになった。

 けど、出来れば天獄の王を手札に戻したくはなかったわね。

 このターン中に決めれなければ厄介な事になってしまうわ。

 

「破壊されたケントレギナのモンスター効果発動ォ……このカードが戦闘・効果で破壊された場合、墓地のレベル4以下のダイノルフィアモンスターを特殊召喚できるゥ……ケホッ」

 

 うっ、やっぱりわざわざ破壊したのには意味があった!

 だけど、何でも先生の思惑通りには行かないんだから!

 

「マイスタリン・シューベルトのモンスター効果発動! 相手の墓地のカードを3枚まで除外して、1枚につき攻撃力を200アップさせる! 私は……」

 

 

ダイノルフィア・テリジア

ダイノルフィア・テリジア

ダイノルフィア・ケントレギナ

 

 

「この3枚をゲームから除外するわ!」

 

 

マイスタリン・シューベルト ATK 94 → 694

 

 

「ふぅん……私はケントレギナの効果で特殊召喚するのは、ダイノルフィア・ディプロスだ」

 

 

「復活させられる前に先んじてゲームから除外しましたね。テリジアを蘇生されたら、またデッキから罠カードをセットされるところでした」

 

「壁モンスターの攻撃力は1000と、そこまで高くありませんが、柚子ちゃんのモンスター達は現在攻撃力が弱体化しています! これでは突破出来ません!」

 

 

「……くっ」

 

 先生のフィールドには、今復活したディプロス一体のみ。

 あの程度のモンスターにも太刀打ち出来ない程、私の歌姫達は弱っている。

 だから、もうバトルフェイズを続けられない。

 

 ……でもね、まだ攻めの手はあるんだから!

 

「メインフェイズ2……もう一度行くわよ! 天空に描け、光のアーク! ペンデュラム召喚! 現れて、幻奏の音女タムタム!」

 

 

「あれは、先程手札に加えたモンスターですが……」

 

「……」

 

 

「タムタムの効果で、墓地の融合を手札に加える……そして!」

 

 バトル以外でもダメージを与える手段はあるんだから!

 

「融合、発動! 私が融合するのは、幻奏の音女タムタムと、幻奏の音姫マイスタリン・シューベルト! 魂の響きよ! 流波の巨匠よ! タクトの導きにより力重ねよ! 融合召喚! 今こそ舞台に情熱の歌を! 幻奏の華歌聖ブルーム・プリマ!」

 

 

幻奏の華歌聖ブルーム・プリマ ATK 1900 → 2500 → 2800

 

 

 

 ブルーム・プリマの効果は戦闘にしか使えない。

 だけど、タムタムが融合素材になった事に意義がある!

 

 

「バトルフェイズが終わったのに、更なる融合モンスターを呼び出しちゃった!?」

 

「彼女の狙いは、融合召喚ではない」

 

「え、それってどう言う事?」

 

「いずれ分かるさ、いすれな」

 

 

 これで、決めてあげるわ。

 

「私は墓地の幻奏協奏曲 タムタムのモンスター効果発動! ブルーム・プリマの攻撃力を500下げて、相手に500ダメージを与える!」

 

 

幻奏の華歌聖ブルーム・プリマ ATK 2800 → 2300

 

 

「狙いはそれー!? これで流石に決まるんじゃない?」

 

「……」

 

 

 ここまで私の猛攻を防ぎ切って消耗している今なら、きっと通る筈……!

 

 

 

 

 

 

 私のそんな淡い希望は、あっという間に砕け散る事になる。

 

 

 

 

 

 

「っハッハー! 墓地のダイノルフィア・ドメインを除外して効果発動ォ! このターンの間、私への効果ダメージを0にするゥ!」

 

 

 

「っ、これも読まれてたの!?」

 

 まさか、ここまでしぶといなんて!

 ……念の為、幻奏協奏曲の墓地効果も発動しておいて良かった。

 

「幻奏協奏曲をデッキの一番下に戻してデッキからカードを1枚ドローする……」

 

 引いたカードは……幻奏のイリュージョン。

 よし、これなら先生の伏せたあの罠カードにも抵抗出来るかもしれない。

 

「私はローリイット・フランソワのモンスター効果発動。墓地の幻奏の音女スコアを手札に戻す。さらにカードを一枚伏せ、ターンエンド」

 

 打てる手は打った……まだ諦めちゃいけないわ。

 先生のフィールドはもうボロボロ。

 次の先生のターンさえ凌げば……!

 

「この瞬間、レクスタームの効果は切れて私のモンスター達の攻撃力は元に戻る。更に、フラワリング・エトワールの効果で除外したモンスターも私のフィールドに戻るわ」

 

 

幻奏の音女アリア ATK 1600 → 1900

 

幻奏の華歌神フラワリング・エトワール ATK 2800 → 3100

 

幻奏の音姫ローリイット・フランソワ ATK 94 → 2300

 

幻奏の華歌聖ブルーム・プリマ ATK 2300

 

幻奏の音女エレジー ATK 94 → 2000

 

 

 此方の備えは悪くない。

 アリアとエレジーのお陰で大半の効果には抗える筈。

 手札にスコアもあるから戦闘も問題ないし、フラワリング・エトワールの効果もある。

 それから、気になるのは……

 

「……ヒヒッ」

 

 あの、先生が天獄の王の効果でセットした罠カード。

 絶対に何かある……!

 

「私のターンだぁ……ふひ、ひひひ、ドロー!」

 

 先生の話し方もどんどん悪化してる。

 ……早くなんとかしないと!

 

「ンスタンバイメイン! 罠カードイタチの大暴発、発動!」

 

 早速来たわね!

 

「このカードは私のライフが相手のモンスターの攻撃力の合計よりも低い場合に発動でき、相手は私のライフ以下になるようにモンスターをデッキに()()()()()()()()()()ィ! ヒャハハ、吹っ飛べ!」

 

「なんですって!?」

 

 先生のライフはたった94……これじゃ皆やられちゃう!

 

 

「このままでは、柚子選手のモンスターは全滅! 一転して大ピンチです!」

 

「……」

 

 

「だったら! 罠発動、幻奏のイリュージョン! 私は」

 

「無駄無駄無駄ァァ! 授業が足りなかったか、柚子ちゅわ〜ん?」

 

「な、何!?」

 

「イタチの大暴発の効果は除去を強要する特殊なカード! 例え効果を受けないカードだろうがライフより攻撃力が上ならば問答無用でデッキに戻すのさァ!」

 

「なん、ですって?」

 

 そ、そんな……このままじゃ、私のモンスターは全滅……

 

 

「ちょ、何それそんなルール有り!?」

 

「……」

 

 

 うぅ……いや、まだ諦めちゃ駄目。

 希望を次のターンに残さないと!

 

「幻奏の華歌神フラワリング・エトワールのモンスター効果発動! フラワリング・エトワール以外の私のモンスターを除外するわ!」

 

「ふん、足掻くか……良いだろう、存分に醜く足掻いてみろよ! ヒャーハッハッハ!!」

 

 他のモンスターから大暴発を庇い、フラワリング・エトワールは私のエクストラデッキに戻ってしまった。

 まだよ!

 

「フラワリング・エトワールの更なる効果! このカードが相手によってフィールドを離れた場合、デッキ、またはエクストラデッキから幻奏モンスター1体を特殊召喚できる! 今こそ舞台に勝利の歌を! 現れよ、幻奏の華歌聖ブルーム・ディーヴァ!」

 

 

幻奏の華歌聖ブルーム・ディーヴァ ATK 1000

 

 

 戦闘と効果で破壊されず、戦闘ダメージを受けないこの子ならきっと耐えてくれる筈!

 

「ふぅん……そろそろ、終わらせようかァ? キシシッ……げほっ」

 

 せ、先生!?

 

 

「ああっと藤野明美選手、口から血が垂れているぞ!?」

 

「っ、今すぐにデュエルを中止しろ! これ以上は……」

 

 

 あの人が騒いでいるようだけど、デュエルは無慈悲に続行されて行く。

 

「手札の天獄の王の効果発動……自身を手札から特殊召喚する……」

 

 公開している状態で特殊召喚したじゃないから、デッキから罠カードをセットする効果は使えないようね。

 だけど、そのカードだけじゃ私の布陣は突破出来ないわ。

 

「速攻魔法、禁じられた聖杯をブルーム・ディーヴァを対象にして発動……対象のモンスターの攻撃力は400アップし、効果は無効となる……くけけ」

 

「っ!」

 

 

幻奏の華歌聖ブルーム・ディーヴァ ATK 1000 → 1400

 

 

「私はチューナーモンスター、エフェクト・ヴェーラーを召喚!」

 

「ここに来てチューナーモンスター!?」

 

 まさか、シンクロ召喚するつもりなの!?

 あのカードはたしか、相手のメインフェイズに手札から捨てる事で相手のモンスター1体の効果を無効にするモンスター。

 何度か使われた事があるから覚えてる。

 直接フィールドに出すのは珍しいわね……

 

 ……レベルの合計は11。

 前の試合ではたしか星態龍ってモンスターを出してたけど。

 でも、あのモンスターなら攻撃を食らっても私のライフは残る!

 

 ……そんな甘い妄想は砕かれた。

 

「私はレベル10の天獄の王にレベル1のエフェクト・ヴェーラーをチューニング! 終焉の時は今!! その罪をただし最後にして最高の罰を与えよ!! 現れよ、レベル11ィ! サイコ・エンド・パニッシャー!!」

 

 

 

サイコ・エンド・パニッシャー ATK 3500

 

 

「こ、これは……」

 

 現れたのは翼を持つ悪魔のような姿をしたモンスター。

 機械的な装甲を身に纏い、禍々しく緑色の雷を放っている。

 

 このモンスター見ていると、

 ……心が折れそうになるのは何でなんだろう。

 

「ラストバトルと行こうじゃないか……まず、バトルフェイズ開始時にサイコ・エンド・パニッシャーのモンスター効果を発動する……」

 

 もう先生の顔色が真っ青だわ!

 くっ、本当にもう時間がない、早くどうにかしなくちゃ……!!

 

「このカードの攻撃力を、自分と相手のライフポイントの差だけアップさせる……」

 

 

「と言う事はつまり……?」

 

「柚子のライフが3500、明美のライフが94だから……」

 

 

サイコ・エンド・パニッシャー ATK 3500 → 6906

 

 

 ……微妙だけど、全然微妙じゃない攻撃力!

 くっ、ブルーム・プリマを守備表示で出しておけば……!

 効果に甘えて油断した……!

 

「行け、サイコ・エンド・パニッシャー、ブルーム・プリマを攻撃!」

 

「忘れたの先生、私の手札には幻奏の音女スコアがある事を!」

 

「無駄なんだ……無駄無駄。サイコ・エンド・パニッシャーは自分のライフが相手のライフよりも低い場合、相手の効果を受けない」

 

「っ、だったら!」

 

 私はまだ諦めない。

 そこに可能性が1%でも残っている限り、諦める訳にはいかない!

 何より、先生をこれ以上戦わせるのは絶対に阻止しないと駄目!

 

「……見えた、あそこ!」

 

 数十メートル先にキランと光るアクションカード。

 私はそれ目掛けて一直線に車体を動かす。

 あれを取れれば、まだ……!

 

「……やあぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

 

「柚子選手、アクションカードをゲット!

 

 

 取ったカードは……アクションマジック奇跡!

 回避だと効かなかったと思うから、これなら私のライフは何とか残る……!

 

「私はアクションマジック奇跡を発動! 自分のモンスター1体を戦闘破壊から守り、戦闘ダメージを半分にする!」

 

 

「これなら、柚子ちゃんのライフは残る! ここから反撃だー!」

 

「耐えたか……?」

 

 

 よし……このターンのエンドフェイズには除外したモンスターが帰ってくる。

 あのモンスターはスコアが効かない以上、戦闘での突破は難しい。

 けれど、先生の残りライフは雀の涙。

 タムタムの効果を使えば……!

 

「先生、残念だったわね……え?」

 

 

 一瞬、会場のざわめきが静まり返ったような錯覚が私を襲った。

 先生は残った最後のリバースカードを発動させていた。

 淡々と先生はそのカードを発動させていた。

 

 

 

 

 

 

《神の宣告》

 

 

 

 

 

 

「嘘、でしょ」

 

 まさか、そんな事って……

 

「やれ、サイコ・エンド・パニッシャー。 停滞の終焉(スタグレイション・エンド)!」

 

 ほんの一瞬で諦めが私の身体を支配した。

 ごめんなさい先生、貴女を助けられなくて……

 

 やがて、凄まじい衝撃が襲い——

 

 

 

 

 私の身体は宙へと投げ出され、意識を失った。

 

 

 

 





ズァーク「ダイノルフィアなのに、我の出番がないとはどう言う事だ!?」
ステイ「レイ」
ズァーク「誰だお前!?」



次回、皆様が投稿を待っていた時間の方が長かったシンクロ次元編を終えて幕間へ
以前言っていた通り、ここから先は巻きで行きます。
以前がいつなのか分からなくなるくらい前に言ってた事だけどな!
HAHAHA!




すいません許してください活動報告でも書いた通りなろうの方での投稿に集中したかっただけなんです
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