目が覚めたら死亡フラグしかないクローンでしたとミサカは報告します   作:妹達10032号

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妹達の口調も難しい事に気が付いたアホな作者です


この話を書いてて思った事は「オリ主があまりにもクソガキ過ぎてクズ過ぎる」です。
ご注意ください


第三話

 インターホンを鳴らす。今の時間は実験は行われていないはずだから、家の中にいると思うのだが、反応なし。ここに来る前にこのマンションのカメラをハッキングして、一方通行(アクセラレータ)がつい1時間程前にここに戻り、それから出ていない事は確認済み。間違いなく居留守である。

 

 もう1回インターホンを鳴らす。反応無し。インターホンを鳴らす。反応なし。

 

 成程、一方通行(アクセラレータ)はこのオレを無視するらしい。実験以外では自分のトラウマとなる妹達(シスターズ)とは会いたくないという事だろうか。そりゃそうか。だが、ここで引き返す訳にはいかない。生き残る為に。

 

 ……そっちがその気ならやってやろう。一方通行(アクセラレータ)妹達(シスターズ)を好き好んで殺している快楽殺人者でない事は分かっているので苛立たせたとしても、オレの命を消す可能性は低い。つまり、強硬手段が可能という事である。

 

 インターホンを連打してもいいんだが、居留守をしている一方通行(アクセラレータ)如きに連打するのは面倒。インターホン連打は嫌がらせには適切だが、連打というのは中々に疲れるのだ。

 

 ならば、どうするのか。話は多少変わるが、オレの能力は電気を操る。それを応用する事で磁力の操作、機械のハッキング等が出来る。ここで重要なのは機械のハッキングである。そして、目の前のインターホンは機械です。

 

 もうお分かりだろう。インターホンをハッキングして、毎秒10回程度鳴らすように仕様を変更してやる。はい、実行。

 

 きっと室内では甲高い音が鳴り続けている事だろう。だって、外にいる俺にさえ聞こえてくる程に喧しいのだから。

 

 ……あれ、ちょっと待てよ。今更ながらこの作戦の重大な欠陥に気が付いた。

 

 一方通行(アクセラレータ)は能力を使い、音の遮断とか出来たような気がしなくもない。ただし、四六時中も音の遮断をするとは考え辛い。音が無い生活というのは不自由だろうから、能力を解除する事はあるだろう。その解除の時にもインターホンが鳴り続けているのは、それはそれでストレスが溜まると思われる。

 

 そうすれば、いつか諦めて外に出てくれるかもしれない。

 

 そんな事を思っているとドアが開いた。ドアの隙間から白髪赤目の男の顔が現れる。その目は今から人を殺しそうな程の怒りが浮かんでいる。勿論、その殺意はオレのインターホン操作のせいであるが。殺意を抱く程度にはうざかったらしい。まぁ、出てくれたのでバグらせておいたインターホンを正常の動作に戻しておいてやろう。

 

 一方通行(アクセラレータ)の容姿はミサカネットワークを通じて、共有された視覚情報の中で見た事はあるが、自分の目で生の姿を見たのはこれが初めてである。原作の主要キャラをこの目で実物を見る事が出来た事に中々の感動を覚えてしまった。

 

 そんな初めて会った主要キャラである一方通行(アクセラレータ)の瞳に最初に浮かんでいたのは殺意。そして、俺の姿を見た事でその殺意は困惑へと変わった。

 

「オマエ、何もンだァ?」

 

 そう言われて気が付いた。オレの今の姿は何度も言っているように不審者みたいなものだ。黒いジャケットに身を包み、フードを深く被り、バイザーで顔を隠す変な奴。如何に一方通行(アクセラレータ)であろうとインターホンの嫌がらせをされて、ドアを開けてみれば不審者がいたとかいうカオス極まる状況に困惑するのも仕方ない。

 

 バイザーを上げて素顔を晒す。オレの素顔を見た瞬間、その瞳に浮かんでいた困惑は更に深くなった。

 

「なンでこンな所にオマエがいやがる。今日の実験は終わったはずだろォ?」

 

「確かに本日の全実験は終了しましたとミサカは肯定します。オレはあなたの為に料理を作りに来ましたとミサカはここに来た目的を伝えます」

 

「…………………………………………はァ、そォかよォ。じゃあなァ」

 

 永遠に続くかと思われた沈黙の末に一方通行(アクセラレータ)は現在の状況を理解する事を拒んだらしい。その目が「面倒くせェ」という意思をオレにひしひしと伝えていた。

 

 開けていたドアを閉めようとしたので慌てて足を滑り込ませて、ドアが閉められるのを防ぐ。オレの動きに驚いたものの、オレの異常行動に一方通行(アクセラレータ)は慣れたらしい。こちらに目を向ける事もなく、ドアを閉めようと力を込める。

 

 ちょ、痛い痛い! 足が千切れるッ! 

 

「痛いです足が千切れますオレを部屋の中に入れてくださいとミサカは暴行を加えるあなたに苦情と願いを言います」

 

 この体は、どれだけ感情を荒ぶらせたとしても、その感情は口調に反映される事は少ない。感情を表す事が出来たとしても、その口調は平坦でしかない。自分の口調と感情の差異に違和感を抱かずにはいられない。つまり、どれだけ痛かろうとそれが一方通行(アクセラレータ)にはあまり伝わらないのである。

 

 あぁ、痛すぎて泣きそう。

 

「だったらァ、オマエが足を退ければいいだけだろォがァ!!」

 

 ドアを少し開いては勢いよく閉めるという動作を一方通行(アクセラレータ)が何度も繰り返す事でオレの足にとてつもないダメージが蓄積していく。けれど、一方通行(アクセラレータ)はオレに慈悲でもかけてくれたのか、能力を使う事なく、素の身体能力だけでそれをしてくれてるのが不幸中の幸いだろう。能力なんて使われた日には、オレの足は18禁指定になりかねない。

 

 まぁ、それでも痛いんだけど。どうにかして入れてもらう必要がある。よし、脅すか。

 

「このまま入れて貰えなかったらアンチスキルに彼氏に暴行を加えられて追い出されたと通報し、近隣の人には、ある事ない事ばかりを言い、更には先程のインターホンバグを何度も行うとミサカは足に暴行を加えるあなたに脅迫を実行します」

 

 オレが言った未来の光景を想像したのか、一方通行(アクセラレータ)はとてつもなく、それはもう凄まじい程に面倒そうな顔をした後に無言でドアを開けた。ドアを開けてくれたという事は、オレが家に入る事を許可したという事だろう。そこには渋々という言葉が付け加えられるけど。

 

「お邪魔しまーすとミサカは一方通行(アクセラレータ)の家に足を踏み入れます」

 

 一方通行(アクセラレータ)の家の中に入って、とりあえず一言。

 

「コーヒー依存症だったのですねとミサカは一方通行(アクセラレータ)にドン引きします」

 

 家のそこら中に空のコーヒー缶が幾つも転がっていた。無類のコーヒー好きである事だけは確かなようで甘めのコーヒーから苦めのコーヒーまで無数に大量に置かれていた。うん、趣味嗜好が良く分かる部屋だよね。それぐらいのコメントしか言えない。

 

 なお、一方通行(アクセラレータ)は俺を家に入れるだけ入れてベッドに寝た。オレの相手をするのは時間の無駄だと悟ったのだろうか。

 

「それでは勝手に冷蔵庫を使わせてもらいますとミサカは一方通行(アクセラレータ)に許可を取る事もなく、冷蔵庫を開けてみます」

 

 どうせ今日は一方通行(アクセラレータ)はオレが料理を作ったとしても、食べはしないだろう。オレがこの家に入る為に色々と画策したおかげでストレスマッハだろうし。

 

 買っておいた食材を冷蔵庫に入れようと開けてみると、想像したくはなかったが、やっぱりなという光景が広がっていた。冷蔵庫の8割弱をコーヒーが占めていたのである。そして、冷蔵庫の中に食べ物なんて殆ど無い。あるとしても、溶けないように入れてあるチョコレートぐらいである。能力の演算とかで脳が糖分を欲するのだろうか。

 

 買っておいた食材を何とか冷蔵庫に詰め込む。それが終わったら次は部屋中を探して、鍵を探すとしよう。何故かって? 合鍵を作る為です。

 

 玄関のすぐ近くに鍵が置いてあったのですぐに見つける事が出来た。仮にも学園都市第1位の家なのだから防犯性能が高い家なのかとも思ったが、そんな事は無さそうだ。家の鍵はそこら辺に置いてあるし、鍵の形状も単純な物らしい。

 

 まぁ、一方通行(アクセラレータ)の存在自体が最高性能の防犯機能みたいなものか。それに家の中にも特に価値のありそうな物はなさそうだし。

 

 とりあえず、スマホで検索して見つけた合鍵を作る方法を少しアレンジして試してみる。

 

 能力を応用して、鍵に磁力を付与させる。その後に外で拾ってきた砂鉄をくっ付ける。その鍵にテープを付けて、砂鉄で鍵の型を取る。次にそこら辺に転がってあるコーヒーの空き缶を砂鉄の刃で綺麗に真っ二つに切断して、平たく広げる。広げたアルミ板にテープを貼り付けて、砂鉄の刃で丁寧に鍵の型通りに切り取る。

 

 はい、完成。この家のドアで試してみたが、問題無さそうである。

 

 やっている事が完全に犯罪の匂いしかしないけど、気にしてはいけない。

 

 さて、とりあえず今日やる事は終了したし、寝るとしよう。それでどこに寝るのかという事なのだが、ここは大人しくソファで勘弁してやろう。一方通行(アクセラレータ)にここで寝てもいいか聞いても断られる未来しか見えないので、何も聞かずに勝手に使う事にする。施設のオレの部屋に備え付けられたベッドは硬すぎて嫌いだったから、出来れば普通のベッドで寝てみたいのだが、ここは我慢するとしよう。あのベッドと比べたらソファでも十分過ぎる。

 

 ソファで寝る前に一方通行(アクセラレータ)の寝顔を見てみる。整った顔立ちだし、能力で不必要なものは反射しているおかげか、肌は綺麗。顔も中性的なイケている顔なので目付きの悪い女子と言われても信じられる。こんな顔を見る限り、10000体弱のクローンを殺すような男には見えない。

 

 まぁ、一方通行(アクセラレータ)は男だから「一方通行(アクセラレータ)は女みたい」とか言ったら半殺しを超えて、10分の9ぐらい殺されるだろうが。

 

 一方通行(アクセラレータ)の寝顔を盗み見るのはこれぐらいにして、今は寝よう。

 

 ソファでもそれなりに寝心地良いし、すぐに寝れそう。

 

 

 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

「ぅん……」

 

 意識が覚醒する。うっすらと目を開けても部屋の中は暗いままだった。カーテンは完全に閉められているが、その隙間からは朝日が昇っていた。

 

 むくりと起き上がると、体に掛けられていた毛布がずり落ちた。

 

 あれ、なんで掛け布団がオレの体にあったんだろ。寝る直前には無かったはずなんだけど。一方通行(アクセラレータ)の方を見てみると、一方通行(アクセラレータ)自身が掛けていたはずの毛布が無いまま寝ていた。

 

 以上の事から察するに一方通行(アクセラレータ)は夜中に起きて、毛布をオレに掛けてくれたという事になるのだろうか。

 

 ……なんというか、うん。こんなだからアクセロリータとか呼ばれるんじゃないだろうか。

 

 毛布は一方通行(アクセラレータ)に返しておこう。一方通行(アクセラレータ)を起こさないように足音を立てずにゆっくりと動いて、キッチンへと向かう。

 

 キッチンに立って何をするのかと言えば、答えは1つ。

 

 一方通行(アクセラレータ)が起きる前にオレと一方通行(アクセラレータ)の2人分の料理を作ります。一方通行(アクセラレータ)との敵対を避ける為の第一歩として、胃袋を掴もうと思う。一方通行(アクセラレータ)の事だし、予め料理を作り、お願いすれば食べてくれる気がする。文句をぐちぐち言いながらも食べてくれる未来が容易に想像出来てしまう。

 

 さてと料理を作りますかね。

 

 

 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

 作った料理は至って普通の朝食である。ご飯、味噌汁、焼き鮭、野菜の和え物とかである。

 

 何となく予想はしていたが、一方通行(アクセラレータ)の家のキッチンはヤバかった。普段料理をしないのが良く分かったよ。

 

 独り暮らしを始めた時に買ったであろう食器や鍋は埃を被っていた。そして、どこを探しても調味料の類は一切無かった。こんな事だろうと思い、昨日の買い物で調味料も買っておいて良かったと思うよ、本当に。

 

 料理を作り終わり、皿に盛っていこうとした時、ベッドから一方通行(アクセラレータ)が起き上がる。未だに眠たげに細められる瞳をこちらに向けるが、オレが料理をしているのを見た結果、目を大きく見開く。

 

「……ホントに何やってンだオマエ?」

 

 何ってそんなに難しい事ではないだろう。

 

「見て分かる通り料理を作っていましたとミサカは答えます」

 

「いや待て、ちょっと待て。料理を作ってるなンざ見りゃ分かる。なンでオマエは俺の家で! 俺の台所で! 勝手に料理してンだよってェ聞いてェンだよォ!」

 

 ご尤も。実験で殺し合いをしている妹達(シスターズ)が家に無理矢理上がり込んできて、勝手にソファで寝て、起きて見たらそいつが料理をしているのだ。しかも、2人分。そんな状況に遭遇すれば、誰だって混乱する事は間違いない。オレも一方通行(アクセラレータ)側だったら頭がこんがらがるのは確定だろう。てか、殺意を抱く。

 

 必死に思考を回して、最終的に現状を理解する事を諦めたのだろう。

 

「アホくせェ」

 

 一方通行(アクセラレータ)はそれだけ言って、外に出て行こうとする。ファミレスとかでご飯を済ませてくるつもりだろう。

 

 だが、ここで一方通行(アクセラレータ)を外に行かせる訳にはいかない。胃袋を掴みたいというのもあるが、一方通行(アクセラレータ)と話してみたいとも思っていたのだ。てか、せっかく2人分作ったのだ。どうせなら食べてくれ。オレ1人だけで2人分は食えるけど、お腹が苦しくなる事は間違いない。冷蔵庫に保存するのもありだが、コーヒーが多過ぎて料理を格納するスペースもないし。

 

 つまり、食えという事である。

 

 そういう訳で一方通行(アクセラレータ)の前に立ち塞がる。

 

「不健康にしか見えないあなたの為にバランスの良い料理を作っておきました。さぁ、一緒に食べましょう。せっかく勝手に作ったんだから食べてくださいとミサカはあなたのもやしボディを心配しながら朝食に誘います」

 

 俺を睨み、舌打ちだけして、一方通行(アクセラレータ)は引き返して、家の中に入って行った。

 

「やっぱり一方通行(アクセラレータ)はツンデレであったとミサカはミサカネットワークを通じて妹達(シスターズ)に報告します」

 

「…………オマエの飯なンて食うかよ」

 

 この後、めちゃくちゃ説得した。




合鍵の作成方法はネットでテキトーに調べて出てきた方法をテキトーに書いたものです。ミサカが一方通行の合鍵を無断で勝手に複製した程度の認識ぐらいでお願いします。こんなで鍵できる訳ねーだろとかツッコまないでください、お願いします。
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