目が覚めたら死亡フラグしかないクローンでしたとミサカは報告します   作:妹達10032号

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毎度の誤字報告ありがとうございます。マイページを開く度に上に「新しい誤字報告があります」と通知が来てビビりまくってます。

水金の週2定期投稿にしようか迷ってます。そこなら空き時間もあるのでね。

あっ、そういえば何時の間にか日間ランキングとかにお邪魔していてビビりまくりました。アクセス数とかお気に入り数が一気に上がったからランキング様は偉大だという事を再認識しました


第四話

 頑張って説得した結果、一方通行(アクセラレータ)は机についてオレが作った料理を食べてくれた。食べ切ってくれたから、オレが作った料理は気に入らなかったという訳ではないのだろう。

 

 やっぱり、一方通行(アクセラレータ)という名前よりもツンデラレータとかアクセロリータとかの名前の方が合っている気がする。一方通行(アクセラレータ)という名前を付けた奴は、間違いなく命名を間違えた。

 

 朝食を食べ終わり、オレと一方通行(アクセラレータ)の分の皿洗いが終わると一方通行(アクセラレータ)から席に着くように言われた。

 

「それでェ、オマエはなんだってこんな所に来たんだァ?」

 

 やっぱり、それを聞いてくるよな。嘘を言えば勘づかれる可能性がある。ならば、本当の事を言うしかないだろう。だが、馬鹿正直に「打算で」とか言う訳にはいかない。そういう事なので打算以外の他の理由を言おうと思う。

 

 オレが一方通行(アクセラレータ)の元に来たのは生き残る為だが、それ以外にも理由がある。本当の事を言いはするが、全てを言わないというのは、話術の基本だろう。話術の基本とか知らないけど。

 

「オレが一方通行(アクセラレータ)の元に来たのは、あなたの健康を心配しての事ですとミサカはあなたの完璧もやしボディを哀れみながら答えます」

 

「…………はァ?」

 

 オレの答えを聞いた一方通行(アクセラレータ)は、「マジで何言ってんだコイツ馬鹿だろ」みたいな目を向けられる。オレが一方通行(アクセラレータ)と接触してから似たような視線を、より具体的に言えば、アホの子にでも向けるような視線を何度も頂戴している気がする。

 

 一方通行(アクセラレータ)の目がオレに続きを言うように促している気がしたので更にここに来た訳の説明をする。

 

一方通行(アクセラレータ)は能力に頼り過ぎて、痩せすぎ筋肉なさすぎというダブルパンチのガリガリもやし君です。食事も外食や冷凍食品ばかりで栄養バランスが偏り過ぎて、未来にて戦う相手ながら心配になるぐらいにヤバいです」

 

「やかましい」

 

 本当の事を言ったら一方通行(アクセラレータ)が何か言っているような気がしたが、無視である。

 

「もし、食事が原因で実験が延期とかいう光景を想像してしまうだけで腹がねじ切れるぐらいには笑ってしまいます」

 

「オマエェ……!」

 

 何やら一方通行(アクセラレータ)の額に血管が浮かび上がっているように見えるが、軽くスルーしようと思う。

 

「そこでオレが一方通行(アクセラレータ)に健康的な料理を振る舞えばいいのではないかという天才的な発想に至りましたとミサカは自画自賛しながら説明を終えます」

 

 オレのナイスパーフェクト(仮)の言い訳を聞いた一方通行(アクセラレータ)は、額に手を置いて深く、それはもうとても深く溜息を吐いた。

 

「はァ、もう知らねェ」

 

 一方通行(アクセラレータ)は大きな溜息と1つの言葉だけを口から吐き出して、立ち上がった。その溜息には色々な感情が含まれているように感じた。まぁ、オレの奇行に対する呆れとか説得する事の諦めとか「もう駄目だ」みたいな感じの感情だろうけど。

 

「俺は実験行くからお前も家から出て行け。お前を家に残しておくと何を仕出かすか分かったもんじゃねェ」

 

「少しはオレを信頼してくださいよとミサカは先程までの自分の行いを棚上げして言います」

 

 何故、こんなにも一方通行(アクセラレータ)はオレの事を信頼してくれないんだろうなぁ。理由なんて大体分かってるんだけど。昨夜に急におしかけて、そのまま家で寝て、朝に勝手に料理を作り、無理矢理食わせた。うわぁ、信頼する要素皆無だな。

 

 まぁ、別にいいか。オレも外に出る予定だったし。

 

 

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「それではまた夜に来ますとミサカは鍵を閉めながらーー」

 

 一方通行(アクセラレータ)と一緒に家から出て、鍵を閉める。すると、オレが話している途中だというのに後ろから一方通行(アクセラレータ)がオレの肩を掴んできた。一体何事だろうかと振り向いてみるとすごい剣幕でこちらを睨んでいた。

 

「おい、ちょっと待て。なんで家の鍵をオマエが持ってんだァ?」

 

 あぁ、この鍵か。

 

「昨日の内に複製しておきましたとミサカは密かにやっていた事を今更ながら報告します」

 

 そう言うや否や、一方通行(アクセラレータ)の眉間に皺が寄るのが目に見えて分かる。肩を掴んでいた手を放したかと思うと、今度はオレの頭を鷲掴みにした。そして、前後左右に振りまくり、脳がシェイクされる。

 

 脳が揺さぶられ、少し気持ち悪い。一方通行(アクセラレータ)はある程度揺さぶると顔を近付ける。息を吸い、そして口を開いた。

 

「なンで他人の鍵を勝手に複製してやがるんだオマエはァ!」

 

「急に叫ばないでくださいとミサカは耳の痛みを感じながら苦言を呈します」

 

「苦言を呈したいのはこっちだっつうのォ!」

 

 まったく、鍵を1つ程度複製されたぐらいで何を騒いでるのやら。例え、オレがどこかで鍵を落としたとして、その鍵で不法侵入者が来たとしても一方通行(アクセラレータ)の能力で瞬殺だろう。つまり、オレが鍵を複製した事は特に悪い事でもない。なんという完全無欠なQ.E.D。誰もこの完璧過ぎる証明を否定する事など出来ないだろう。

 

 完璧なる証明を一瞬にして導き出したオレは、肩を竦めながら素直にオレの気持ちを吐露する。

 

「ふっとミサカは一方通行(アクセラレータ)の器の小ささを鼻で笑います。あとはい、おにぎりです」

 

 予め作っておいたおにぎりを一方通行(アクセラレータ)に無理矢理渡して、すぐにオレは目的地へと向けて歩き出した。遥か後方から一方通行(アクセラレータ)の叫びが聞こえたような気がするが、きっと気のせいだろう。

 

 

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 やって来ましたは、とあるバーガーショップ。別にスキルアウト達から金を毟り取ってもいい気がしなくもないが、それではスキルアウトと何も変わらない気がしたのでやめておいた。既に昨日やってしまっているが。あれは正当防衛と損害賠償という事にしておこう。

 

 そういう訳で正規の方法で金を稼ぐためにバイトをする事に決めた。

 

 それで何故にバーガーショップなのかというと、時給が良さそうだったからでしかない。出来れば、なるべく人目のつかない裏方のバイトをしたかった。例えば、倉庫の整理とか。だが、流石は最先端の学園都市という事だろう。大体の仕事は機械で自動化されており、バイトの求人は殆ど無い。仕方ないから堂々とバイトをする。逆に堂々としていれば、あんまりバレないかもしれないし。

 

 もし、御坂美琴の顔を知っている者が現れたとしても、オレには「布束忍」という書庫(バンク)に登録された偽名がある。ただのそっくりさんとごり押ししてもいけるだろう。

 

 そういう事で何のバイトをしようか迷った結果、バーガーショップとなった。

 

 事前に電話で連絡をしておいたらバイトの面接はいつでもいいと言われたので、早速やる事にした。

 

 

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 経歴と名前が嘘しかない嘘(まみ)れの面接を終えた。

 

 面接での1番の問題点はオレの偽名が布束さんが雑に考えたであろう「布束忍」という名前であり、妹達(シスターズ)特有の「~~とミサカは──します」の「ミサカ」なんていう名前と偽名が矛盾してしまう。そこを面接官にツッコまれると面倒だ。

 

 そういう口調をどう誤魔化すか必死に模索した結果、強硬手段に出た。この口調は強制的に口に出てしまう。どう我慢した所で妹達(シスターズ)がそうプログラムされている為にどうする事も出来ない。ならば、どうするか。

 

 答えは簡単。口調を口に出さなければ良いだけだという事だったのだ。言葉だけは矛盾しているようだが、説明すれば分かってくれるだろう。

 

 声というのは声帯が震える事で発生する。脳からの信号が神経を伝って送られる事で声帯という筋肉が動く事で声帯が震える。

 

 そして、我ら妹達(シスターズ)のオリジナルである御坂美琴は能力を使って、麻痺して動かない体を電気で無理矢理動かしていた。それと逆の事を声帯でやる。

 

 声帯に送られる電気信号を支配して、阻害すれば、声帯は震えず、声が出ないのではないか。面接前に試してみたが、これが上手くいったのである。妹達(シスターズ)の「~~とミサカは──します」という口調は、先に言葉を出し、最後に具体的な行動の説明をするのが定型だ。

 

 言葉だけを言って、「ミサカは」と説明する前に信号を阻害する。そうすれば、妹達(シスターズ)の口調を言わずに済む。 何故にバイトの面接だけでこんな事をしなければならないのかと疑問でしかないが、仕方あるまい。

 

 布束さんから教えられていた携帯電話の電話番号を教えておいたので採用されれば、後日に連絡が来るらしい。早くて明日、遅くても3日の内に採用の通知があるらしい。学校にも行っていないので最高で週7行けるのである。めちゃくちゃ稼いでやる。

 

 面接も終わり、次にするべきは作業場の確保。人目に付かない所でやりたい事があるのだ。

 

 調べてみた所、学園都市第19学区が良さげな気がする。再開発しようとした結果、失敗してしまい、寂れてしまった可哀想な学区である。そこには廃ビルが立ち並んでいるらしく、人目がない場所が目的のオレには丁度いい場所だと思った。スキルアウト達が巣食っていそうだが、ちょっとぶちのめせば問題ないだろう。

 

 面倒になったら、適当にボコしてアンチスキルに丸投げするのもアリだ。まぁ、その時は慰謝料代わりに財布から諭吉さんを貰うけど。

 

 え? さっきスキルアウトから金を取らないって言ってた? 知りませんね。きっと人違い。いや、妹違いです。

 

 そして、見つけたのは第19学区の端の方にある廃ビル。19学区は学園都市でも端にある学区であり、その端ともなれば学園都市の端の端という事になる。だからどうしたという話になるのだが。

 

 見た限りだが、人が出入りした感じは無い。埃とか積もってるし、ここを拠点にしているスキルアウトもいないと見ていいだろう。

 

 調べてみた感じ、配線はされているし、電灯は設置されているが、廃棄されて久しいのか、電気は来てないっぽい。まぁ、その電気はオレの能力で流せば明かりとかは点くと思われる。だが、ビル内にあるのはそれだけで中は空っぽ。机とか椅子も何もなく、あるのはゴミだけ。

 

 まぁ、別にいいんだけど。

 

 さて、人目のない廃ビルで一体どんな作業をするのかと言えば、色々である。だが、その全ての作業の目的は同じ。なるべく来ないように努力していきたいが、来るかもしれない一方通行(アクセラレータ)との対決への備えだ。オレと一方通行(アクセラレータ)の対決は今から大体3ヶ月後。それまで自分の戦闘能力をどうにかして高めておきたい。

 

 その作業はそれなりに散らかる予定なので一方通行(アクセラレータ)の部屋でやった場合、ゴミが散乱し、一方通行(アクセラレータ)にブチ切れられる光景が目に浮かぶ。

 

 正直、オレの能力でどう工夫した所で一方通行(アクセラレータ)の万能の能力には勝てる気がしない。だが、この世界は色々と物騒だから、自分の戦闘能力を高めておく事は無駄にはならないだろう。()しんば一方通行(アクセラレータ)との戦闘を生き延びたとしても、その後には色々と待ち受けている事になる。全ては一方通行(アクセラレータ)との戦いを生き延びた前提なのだけれど。

 

 学園都市とロシアとの戦争とか北欧の主神とか神浄とか面倒な未来しか見えない。本当に主人公君には頑張ってもらいたい。

 

 実の所、レベル5に到達する目途は立っている。まだ理論段階なので実行すらしていないが、ほぼ確実にとある裏技を使えば到達する事が出来ると思っている。

 

 そうは言っても、後のインフレについて行けなければレベル5も有象無象にしかならないだろうが。とあるのインフレはヤバいのでレベル4程度のオレがどう頑張った所でミジンコがアリに進化した程度にしかならないだろうけど。

 

 まぁ、やらないよりはマシかもしれないと思っておく事にしよう。無駄になる未来しか見えないけれども。

 

 他にも戦闘能力が欲しい理由はある。

 

 それは学園都市統括理事長アレイスター=クロウリーの存在である。アレイスターは幾つかの計画(プラン)を保有し、同時進行で進めている。とある世界の主人公である上条当麻とか一方通行(アクセラレータ)とかは計画(プラン)の1つだ。

 

 そして、アレイスターは計画(プラン)から逸脱した存在には容赦しない。

 

 例えば、レベル0の浜面(はまづら)仕上(しあげ)とか。アレイスターの予定では浜面という人物はある時に死ぬはずだった。だが、彼はレベル0にも関わらず、レベル5のある人物と戦い、辛勝し、生き残ってしまった。

 

 結果として、一時期アレイスターに計画(プラン)の障害と見なされ、アレイスターの駒である学園都市の抹殺部隊に命を狙われるようになってしまったのである。

 

 そして、オレは計画(プラン)から逸脱した行為をしようとしている。それが絶対能力者進化(レベル6シフト)計画への抵抗である。

 

 恐らく、アレイスターはその計画を上条当麻が阻止するのは計画(プラン)の過程と思っていいだろう。阻止するとは言っても、ある程度の妹達(シスターズ)の虐殺も計画(プラン)の内だろう。虐殺と上条当麻による阻止をきっかけとして、一方通行(アクセラレータ)は次のステージへと足を踏み入れる事になるのだから。

 

 果たして、アレイスターが妹達(シスターズ)虐殺をどこまで具体的に考えているのか分からない。

 

 もしかしたら、この個体までを殺させると考えているかもしれないし、半分程度殺しておけばいいだろうと雑に考えているかもしれない。

 

 流石にアレイスターの思考を読める程、彼の人柄を熟知している訳ではない。だが、もしも、前者だった場合。もしも、オレという妹達(シスターズ)10032号を殺すのが確定事項だった場合はどうなるだろうか。それから必死に生き残ろうと四苦八苦して、生き残ってしまったらどうなってしまうのだろう。

 

 浜面仕上という計画(プラン)逸脱者先輩の例を見てみると、抹殺部隊とかの影の組織に狙われる可能性が大いにある。

 

 てか、そもそもの話。上条当麻の介入は予見していたとしても、オレというクローンが生き残る為に色々と画策しているとは考えてもいなかっただろう。それを予測する為にはオレという前世持ちの人間がこのクローン体に宿るという未来を予測するしかないからだ。流石にアレイスターと言えど、前世持ちオレっ娘TS妹達(シスターズ)の登場を予測していたら、もはや変態である。

 

 まぁ、つまりだ。

 

 オレの死亡がアレイスターの中で確定事項の場合、絶対能力者進化(レベル6シフト)計画から生き残ったとしても、次はアレイスターという準魔神から命を狙われる訳だ。

 

 ダレカタスケテ(誰か助けて)




次回、主人公のちょっとした強化。お楽しみに!
なんちゃって科学の本領が発揮されます
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