ワイ、ヘドロ。思ったより個性強ぇーわ   作:恋狸

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やべぇ……人生舐めてた……

 

 バイトが思いの外辛いことを知った。

 

 ごめんなさい、人生舐めてました。舐め腐ってました。イケメンだからって調子乗ってました、許してください。だが、主任、貴様は許さんッッ!!!! 時間外労働させやがって!!! たかがスーパーのバイトで残業連続させる奴あるかぁぁぁぁぁぁ!!!!!

 

 はい、ヘドロです。  

 変装を身に付けてから半年が経過しました。

 

 いやぁ、仕事ってしゅごい(小並感)

 普通に大変なんだが。上司はイビってくるし、後輩は煽ってくるし。

 

 本当に全員ヘドロで窒息してやろうか……おっとヴィランヴィラン。

 ふっ、ヴィランはいつだって人間の心に巣食うのさ(キリッ

 

 そんなことはさておき、金は手に入った。やったぜ、金だぜ。金ぇぇぇぇぇぇ!!!!!(情緒崩壊)

 

 いや、しゃーねーだろ。

 こちとら転生してから早13年。今の一度も札を見たことがなかったんだからな?? 冗談抜きに小銭しか見たことないから。万札とか本当に存在してたのか疑ってたわ。

 

 単にうんこ施設長がお金を渋ってるだけなのか、はたまた経営がカツカツなのか分からないけど、俺は多分前者だと思う。うんこだし、うわっ、臭っ。やべ、それは自虐。

 

 臭い奴というあだ名は中学に持ち越しにならなかったのが幸いだぜ。時たま小学校の奴らから言われるけど。あいつらとの関わり無くしたい。イケメンだからって嫉妬か? ああん、ごら? ふっ、醜いな。嫉妬するよりも自分を磨けよ。

 

 

「そんなことはさておき、やってきましたネカフェ! 一歩間違えれば犯罪者!! 成功すれば英雄に!! ま、どのみち犯罪だけど!!」

 

 脅迫罪という奴がありまして……(ry   

 

 危ない橋は渡りたくないけど、ほら、石橋は叩いて云々って言うやん。多分意味は違うけど。

 

 てなわけで、パソコンをテレレと起動。

 オールマイト、と検索した所で、俺の指が止まる。

 

 

「……どうやってオールマイトの目に触れさせんの?」

 

 単純な疑問だったッッ!!!!

 あんな為りしてエゴサしてるとは思えないし、犯罪の予兆があれば来るだろうけど、自分でそれを起こすのはリスク高いし。

  

 うんうんうん、と便を絞り出すように唸っていると、とあるニュースがふと視界に入った。

 

 

『凶悪ヴィラン、○○市に潜伏か!?』

 

「ほう……」

 

 ニヤッと思わず笑みが深まる。

 この情報は真新しいな。それにここから近い。

 

 凶悪ヴィランと銘打ってあるが、調べたところ凶悪どころか極悪だ。

 殺人4件、強姦7件、強盗六件。うわっ、これは酷い。

 

 日本の犯罪率って4%じゃなかった? その4%に極悪人が詰め込まれているのか、クソだな。

 

 まァ、幾らオールマイトが抑止力になるって言っても、人一人じゃ限度がある。逆に言えば、人一人でアメリカと16%も犯罪率に差がある時点でさすがNO.1ヒーローだなと思うが。

 

 

「電車賃もあるし行けるか。ま、会えるかどうかは運ゲーだし、気負わずに行きますか」

 

 5分しかネカフェにはいなかったせいか、店員に怪訝な顔をされながらも会計を終えた俺は、近くの駅へと向かう。

 ガタンゴトンと久しぶりの電車に微かな充足感を覚えながら、揺れること二十分。

 俺は件のヴィランがいるとされている『潜土市(せんとし)』へ降り立った。

 

 都会とも言えず、田舎とも言えない中間点にあるような、なんの変哲もない場所だ。

 だからこそ、目立たないという利点がヴィランにとって好都合。どこに潜伏しているかは不明だが、ここにいると見て間違いなさそうだ。

 

 

「ふむ、まずはヴィランを探すか」

 

 ふっ、俺が索敵できないとでも思ったか?

 このヘドロ様に不可能はないのだッッ!!!!!

 

 俺は人目の着かない場所に移動するなり手をクロスにして──大きく広げるッッ!!

 

 

「散開ッッ!!!」

 

 俺の体が即座にヘドロへと変わり、四方八方に飛び散る。

 

 かーらーのー!!

 

 

「『意識拡張』。『シンクロ』!!」

 

 ヘドロ全てと意識の波長を合わせて、自らの意識と同期させる。

 

 

「ぐっ」

 

 瞬間頭に鈍痛が走るが、それを何とか堪えてヘドロを街中に飛ばしてヴィランを探る。

 

 何か途中で変態三兄弟のヴィランがいたけど無視。

 

 

 うおおおぉぉぉぉぉ!!!!!!!

 

 ッッッッ!!??

 

 

「っ、見つけた!!」

 

 

 俺の頭に映る光景は、薄暗い工場で息を潜めるヴィラン──黒い豚を象ったマスクを被り、黒いマントを羽織るヴィラン名『ダーク』。

 

 個性『漆黒』。自分の身に付けている黒い物から、物理攻撃力を有する球状を造り出す能力だ。

 かなり個性を鍛え上げているのか、『漆黒』の威力は高い。

 名のあるヒーローでも、当たれば一発で沈むと言われている。

 

 

 目的のヴィランを見つけた俺は『シンクロ』を解き、工場近くに瞬間移動する。

 

 

「ここか」

 

 そこそこ大きい廃工場だ。周りに人影はなく、所々錆びている工場は近付き難い雰囲気を感じさせる。隠れるにはもってこいの場所だろう。

 

 

「ふむ、どうしようかな」

 

 別に完璧超人イケメンである俺が、さっさとヴィランを捕まえてオールマイトに引き渡すことでコネクションを得る、という方法はある。

 

 

「でも、面白くないよな」

 

 普通すぎる。もっとインパクトある出来事の方がオールマイトの心に残るよな!!!

 

 

 

 うーーーーむ。

 

 

 

 あ、そうだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 オールマイトぶっ飛ばせばよくね?

 

 

 

 

 

 




鬼滅の二次創作投稿したんで、暇あったら読んでくれる嬉しいでゴザル。


あ、そうだ。
ウマ娘やってたら投稿遅れても良いってマジ?

ヘドロは

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  • 消え去れ
  • フ○ック

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