劇場版でも、やはり俺の戦車道は間違っている。   作:ボッチボール

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やはり、CVでチームを選ぶのは間違っている。

「はーい、二人1組作って」

 

学生生活においてこの言葉にトラウマも持つ生徒は少なくはないだろう。

 

およそ教室のグループなんてものは3人以上からで構成されているものが多い、奇数のグループからすれば二人1組の時点で一人余る。

 

こうなるとグループ内での力関係の格差が浮き彫りになる、余った一人は取捨選択の結果、追い出されてしまうのだ。

 

なら元から偶数、4人が集まってグループが作るのがベストかと聞かれれば、たまに「はーい、3人1組作って」が来るパターンもあったりする。

 

どちらも対応出来ない5人グループは論外だ。二人1組、3人1組に対応するならグループは6人構成が基本。なお、ごくごくたまに「はーい、5人1組作って」が飛んでくる模様。

 

これらの教訓から我々が得るべき答えは学生生活において「はーい、二人1組作って」を回避する術は無い。…と、そう結論付けるのはまだ早い。

 

それらで起こり得る悲劇の全てを回避する、ウルトラCの裏技、何人1組だろうが対応可能な最強の存在が居る。…そう、ぼっちならね。

 

ぼっちならばグループから追い出される事もない、なぜなら最初からグループには所属して居ないからだ。

 

教室内で各グループが誰を追い出すかと心理戦を展開する様子を腕を組んで後方から見る姿はさながらデスゲームの運営気分なまである。争え…もっと争え。

 

「おーい、誰か比企谷をグループに入れてやってくれ」

 

…大洗学園が廃校を回避できたとして、あの中学校教師だけは解雇したままで良いのでは?

 

 

 

 

ーーー

 

ーー

 

 

「………」

 

「ちょっと…急に固まっちゃってハチューシャどうしちゃったのよ?」

 

「いや、こういうチーム決めとかには慣れてないんで」

 

特に今回は自分でチームを決めろというのだ、慣れてないどころか初めてなまである。

 

「そもそも、普段あなたはどの戦車に乗っているのかしら?」

 

「大洗は人手が足りてませんからね、どっか適当に余ってるポジションに入ってましたよ」

 

そう考えると今も昔もそう変わらないものだ…と苦笑してしまいそうになる。

 

「ふん、要するに誰でもレギュラーになれるのね、まったく緩い事」

 

「でも、その分はチームワークでカバー出来ると思うから」

 

「そうね、各車とっても個性的で大洗の強みだと思うわ!!」

 

西住とケイさん、あと大洗生徒Eさんからのご意見、まぁ考え方はいろいろだろう。

 

大洗学園は仲良しグループを集めたチーム運営だが、他所の学園艦だとやっぱり熾烈なレギュラー争いとかあるんだろうか?なんかギスギスしてそうでヤダなぁ、ユーフォニアムとか響いてそう。

 

「あー…、そういや誰かをイージーエイトに乗せるってなると他戦車のチーム編成も変わるんですが?」

 

具体的に言えば、他戦車の操縦手をイージーエイトに引き抜いたら、その元々の戦車の操縦手はどうするのか?

 

「安心なさい、サンダースの戦車道履修者が何人いると思ってるの?」

 

「ま、確かに数だけは多いわよね、実力はプラウダの方がずっと上だけど」

 

「それは良かったわ、ワガママな隊長さんに付き合わされるチームメンバーがうち以上に多いと可哀想ですもんね」

 

「なによ!!」

 

「なにか?」

 

アリサが自信満々に答えるとカチューシャさんが言葉を被せてくる。あー…もう、喧嘩始めちゃってるし。

 

「その為に転校する生徒は各校多めに手配したはずよ、気付かなかったかしら?」

 

「…リスト見た時から変だとは思ってましたが」

 

ダージリンさん達は元からイージーエイトの事は知っていたのだろうし、お膳立てはばっちりと用意して貰った訳か。

 

「それより知波単学園のインパクトが強かったんで…なんかそういうもんかと」

 

あの人数全員大洗に転校してくるんだから…、知波単学園の生徒だけで教室作れちゃう。

 

「…そうね」

 

…うーん、とダージリンさんも目尻を押さえて呟いた。いや、本当お疲れ様です。

 

「黒森峰も同様だ、君の好きに選ぶと良い。…なんなら私でも構わないが」

 

…なんですと?

 

「た、隊長!?隊長がこいつの下に付くなんて」

 

「エリカ、私も今は大洗の生徒だ、隊長ではない」

 

「…ていうか、車長のポジションは一応俺らしいんですが」

 

まぁ、この人が車長になってくれるというなら俺なんぞ必要無いだろうが。

 

「もちろん車長は君だ、私は命じられればどこのポジションでも請け負おう」

 

「…それだと本職以外の仕事になりますけど?」

 

とはいえ、車長以外を担当してる姉住さんも普通に絵になるというか、戦車道関連で見ればこの人に隙は無さそう。

 

「ふん、黒森峰の練度を甘くみないで欲しいわね、いつ、どこのポジションに移っても対応出来るようにしておくのは当然でしょう?」

 

あぁ、そういえば大洗で行われた初の練習試合の時には五十鈴が気絶した事もあったか。

 

そういう不測の事態にもしっかり備えている辺り、さすがは黒森峰。

 

「だ、そうだが、西住?」

 

ちなみに元黒森峰の生徒として、そこん所どうですか?

 

「さ、最近はあんこうチームでもね!たまにポジションを変えて練習したりしてるんだよ!!」

 

あ、全力で誤魔化しに言ってる…。まぁ自己申告ではあるが操縦が苦手らしいし。

 

「相変わらず車長以外はてんでダメみたいね…」

 

「…そういうお前は出来んのかよ?」

 

「当然でしょ、あんた達とは練度が違うのよ」

 

「…ふーん、じゃあイージーエイトに乗る事になっても問題は無い訳か」

 

「問題しかないわね、そのオファーを私が受けるとでも思ってるの?」

 

「いや、言ってみただけだけどな…」

 

「そう、なら二度と言わないで欲しいわね。…あなたに命令されるとか想像もしたくないもの」

 

うん知ってた。断られる事が前提だからこそ、こういう冗談交じりの提案も気安く言える。…やだ、俺この大洗生徒Eさんの事信頼しすぎてない?

 

「まぁ、まほさんを車長以外に付けるとかそんな勿体無い事しませんけどね」

 

「そうか、残念だが…褒め言葉として受け取っておこう」

 

「というか、そんな冗談言うんですね」

 

この人ならそれがベストな選択肢でない事くらいわかっているだろうに…。

 

「冗談…?そうか、私は今、冗談を言ったのか」

 

「え?むしろ本気だったんですか?」

 

「…いや、冗談だ。ただ、私も今は大洗の生徒の一人だからな、そういうのも悪くない…とは思った」

 

黒森峰の隊長ではなく、大洗の生徒として。…西住流の看板も背負う必要の無い戦いなんてこの人にとって余り無い機会なんだろう。

 

「話を聞くと黒森峰の生徒ならどのポジションでも問題無いという事ですか」

 

「あぁ、そこは問題無い、日頃の訓練も見ている私が保証しよう」

 

さすが黒森峰、生徒の平均能力も高いのだろう。

 

「だったら…」

 

「小梅は駄目よ、あんたに何されるかわかったもんじゃないわ」

 

「なん…だと?」

 

夜空に輝くレッド★スター、赤星 小梅が選択不可…だと?それなんのバグ?もしかしてまだガチャで引けてないの?

 

「て、天井まで回しても構わないし、なんなら完凸させるんだが」

 

ならばこちらは宝物庫の扉を開けてやろう…石の貯蔵は充分だ!!

 

「…なんの話かはわからないけど、その話を聞くだけで余計に心配になってくるわ」

 

え?これはもしかしてピックアップ所かまだ実装されてないの?ちょっと運営無能すぎない?

 

「…マックスは大丈夫かしら?」

 

「うーん…八幡君、小梅さんの話になると大丈夫じゃないかも」

 

「…なぜかしら?」

 

「本当になんでだろう…」

 

西住とダージリンさんが二人揃って首を傾げているが…【答え】出ちゃってるだろ?

 

「あの…私は別に構いませんけど」

 

「赤星…?」

 

「安心しなさい、あなたが犠牲になる必要は無いのよ」

 

犠牲って…生け贄がなにかと勘違いしてないかこいつ。

 

「私は今日、みほさんと大洗学園を助ける為に来ました、その為になるのならどこでだって全力で頑張ります!!」

 

そう言いながらグッと両手に力を入れる…、そう、これが【答え】なんだよなぁ。

 

「いや、赤星はパンターの車長として西住を助けてやってくれ、適材適所って言うしな」

 

そんな彼女の決意に答える為にも、俺は俺でしっかりと勝つ為にメンバーを考える必要がある。

 

黒森峰の重戦車の戦力は貴重だ、赤星をそこから動かすのは避けた方が良いだろう。

 

「では、どのメンバーを組むか決まったのかしら?」

 

「…とりあえず装填手は」

 

「ワオッ!意外な所から埋めてくのね」

 

「まぁ、これに関してはほぼ一択というか…」

 

むしろ他に選択肢も無いといいますか…。

 

「そ、装填手で一択…ですか?」

 

ペコがソワソワしている…そういえば彼女も装填手だったか。

 

「あぁ、でも…そうなるとダージリン様の紅茶のお世話はどうすれば…」

 

「落ち着きなさいオレンジペコ。ですが…適材適所なら、装填手がペコなら私が砲手に選ばれる事もあるかもしれませんよ、ダージリン」

 

「なら私は通信手かしらね、素敵な言葉を皆さんにお伝えするわ」

 

アッサムさんのややブラック寄りなジョークもダージリンさんはサラリと回避…いや、回避出来てはないな。通信手の仕事は素敵な格言をお届けする事じゃねぇから…。

 

というかこれもうほぼほぼ聖グロリアーナメンバーじゃないですかー。

 

「…えーと、装填手は」

 

しかし向こうがあぁも盛り上がっちゃうとこっちとしては言いづらいなぁ。

 

 

 

 

 

 

ーーー

 

ーー

 

 

「私がイージーエイトの装填手に…ですか?」

 

「あぁ、頼めるか?カルパッチョ」

 

そんな訳で装填手なんだが…アンツィオ高校からカルパッチョにお願いする事にする。

 

「おぉ!我らがアンツィオの生徒を指名するとはなかなか見る目があるじゃないか!!」

 

「しかも1位指名ッスよ姉さん!ドラフト第1位ッス!!」

 

「ここに集まった数多くの強豪校の中での1位指名…つまりだ!アンツィオは弱くない…じゃなかった!強いという事だ!!」

 

「…えーと」

 

まぁ、確かに1位指名は1位指名なんだけど。

 

「あのー…CV33が本来二人乗りだからじゃないでしょうか?」

 

「ま、まぁ…そういう見かたもあるかもしれないが」

 

あ、そこは当然気付いてたのね…、ノリと勢いでも誤魔化しきれないものもある。

 

そもそもCV33に装填手…必要ないもんね(哀)。

 

「あー、確かに三人だと狭かったっすもんねー、特にアンチョビ姐さんのツインテールが邪魔でしたし、良かったっすね、これで外さずにすんで」

 

「地毛だッ!!」

 

「そうだったんすかー」

 

…一瞬、普通にツインテールの取り外ししている所を想像してしまったけど、うん。まぁ、地毛という事らしい。

 

「しかしだ!理由はどうあれ、1位指名に違いはない!カルパッチョ、アンツィオの力を見せる時が来たぞ!!」

 

「はい、ドゥーチェ!!」

 

カルパッチョの装填手としての実力は同じくⅢ突の装填手であるカエサルのお墨付きだ。

 

先の戦車道全国大会の2回戦でのアンツィオとの試合を見れば幼なじみ故の贔屓目…という事もないだろう。

 

「ではよろしくお願いしますね、比企谷さん」

 

「あー…まぁ、その、よろしく」

 

「あの…何かありましたか?」

 

「いや、なんか不意に毒舌で罵倒の一つでも飛んできそうで」

 

「えーと…前にも言った気がしますがそんな事しませけど」

 

いや…だってこの組み合わせってほら、CV的にもどこかの奉仕活動してそうな部活が始まりそうと言いますか…。ちなみにCVはCVでも、CV33は関係ない。

 

【装填手:カルパッチョ】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーー

 

ーー

 

 

 

「…む~」

 

「そう拗ねないのペコ」

 

「…別に拗ねてなんていません、マックスさんの選択も理解できますから」

 

そう言いながらも頬を膨らませるオレンジペコを微笑ましく思い、ダージリンは微笑んだ。

 

「ダージリン、マジノ女学院のエクレール隊長から連絡が来ています」

 

「あら、何かしら?」

 

マジノ女学院、山梨県にあるフランス海軍の潜水艦スルクフに類似した学園艦。

 

ダージリンはこの大洗連合チームを結成する為の下準備の際、文科省にその動きを悟られない為にもいくつか大洗と交流の薄い学校にも協力を打診していた。

 

当然、今回の文科省のやり方に疑問を持つ高校は多い、例え今日この場に来ていなくとも、多くの学園艦の協力もあって、大洗への援軍は成立したのだ。

 

マジノ女学院もその一つである。

 

「BC自由学園の内紛に巻き込まれた為、こちらへの応援には向かえそうにない、との事です」

 

「そう、彼女も大変ね…。また胃薬の量が増えなければ良いのだけど」

 

マジノ女学院もまた、いろいろと問題を抱えている学園艦でその隊長であるエクレールも気苦労が絶えないと聞く。

 

「でも…少しだけ安心したわ、彼女まで来ていたら別のチームが完成しそうだもの」

 

「…何の話ですか」

 

「…何の話かしらね?」




比企谷八幡:CV江口拓也
カルパッチョ:CV早見沙織
エクレール:CV東山奈央

何の話でしょうか?(すっとぼけ)。

いや、ややメタ(というか完全に)ですが、八幡でガルパンをやるなら一度はやりたいネタというもんですよ。
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