ある人工島には、第四真祖と呼ばれる災厄の吸血鬼が居た。
ある旧家には、忌み子と称される青年が居た。

これは……天より与えられた呪縛を持つ者と、災厄を受け継ぎし者の物語。

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 続編書くか未定だけども、書きたくなったので短編投稿、書くとなったらその都度変更する予定。
 呪術廻戦要素はキャラとか能力以外出る予定無し、呪霊はもっと出ないよ、ストブラに世界観合わせて書くつもりなので。
 後あらすじで想像出来る程原作主人公出ません、今話も出てないしね。
 後先考えずに書いた所為で、タグがガバガバです。


プロローグ

ーside???ー

 

「ふぅ……ここが……?」

 

 

 ここは本島から少し離れた、小さな島……こんな所に、"あの人"が本当に居るんでしょうか?()()()()には「あやつはこの島に居るだろう、なんせ……いや、この話は良いな」って言われましたが……あ、あそこに居るのはもしかして……。

 

 

「やっと見つけましたよ……先輩」

「……チッ……何の様だ、姫柊」

「数年ぶりに再会した後輩に、舌打ちは無いんじゃないですか、先輩」

「うるせぇな……で、何の様だよ……場所はジジイから聞いたとしても、そもそも"お前ん所"が俺に用なんてねぇだろ」

「今回は異例中の異例です、先輩。何せ伝説の中でのみ語られていた筈の"第四真祖"……その対象の観察、そして場合によっては対象の殺害が今回の任務です」

 

 

 傲岸不遜を地で行く先輩も、流石に第四真祖に関しては驚いた様です……少し、驚き方に違和感を覚えますが。

 

 

「第四真祖……ね、それで俺に矛先が向いた、と?」

「はい、正確には先輩と私は真希さんにもしもがあった時の保険です、相手はあの第四真祖、念には念を入れたい、との事です」

「真希……ああ、あの姉妹の片割れか」

「はい、今回の任務では、真希さんに本家の霊具庫から、私には雪霞狼(せっかろう)が支給されています……先輩には、元々持っている物と……これを」

 

 

 木箱に入った霊具を見て、先輩は笑みを浮かべました。

 

 

「へぇ……"コレ"を渡すって事は……ジジイも結構懸念してるんだな、今回の件」

「……後、でんご「どうせ、見つけたらすぐに殺せ、みたいな事言われてんだろ?"コレ"渡すって相当だしな」……はい、その通りです」

「……心配すんな、余程の事が無い限り殺さねぇ、あのジジイの言う通りに動くつもりなんてねぇからな」

 

 

 良かった、のだろうか。世界に災厄をもたらすとされる第四真祖、世界の事を考えるなら、殺してしまう方が楽なのかも知れません……でも、同時に先輩が殺しをしなくて良かった、と思ってる私が居ます。

 

 

「……ま、でも……」

「……?」

 

 

 先輩は、ある方向を見ながら……、

 

 

「"アイツ"、に泥塗る様な真似したら、叩き斬ってやるよ……なぁ、第四真祖」

 

 

 いつもの笑みを浮かべて、そんな事を言います……"アイツ"、とは誰の事なんでしょうか?

 


ーside真希ー

 

「……ここか、絃神島ってのは」

 

 

 意外と本島と違いはねぇんだな、魔族特区ってのも。後から保険代わりに雪菜と冬士(とうじ)が来る見てぇだな。

 

 

「……そんな警戒する程の奴なのか?こいつが」

 

 

 第四真祖は確かに危険だって言われてるが、伝説上の話だ。まぁそれを本当だと考えるなら妥当だが、こいつがそんな危険だとは思えねぇんだよなぁ。

 

 

「……ま、見てみれば判る事か……住所はこっちだったよな」

 


ーside本島のとある旧家ー

 

「……ふむ……真希の方は着いた頃か……まぁそれは良い、問題はあやつの方か……」

 

 

 数年前に、あろう事か霊具庫から霊具を盗み、そのまま家出した"馬鹿息子"の顔を思い出す。

 

 

「あやつの事だ、儂の伝言なんぞ聞く耳を持たんだろうな」

 

 

 だが、それで良い、そうでなくては困る。何せあやつと……この事は良いな。全く、歳を取ると昔の事ばかり思い出していかんな……ふむ、“第四真祖"、か……因果を外れた筈のあやつに、再び関わるとは……なんとも因果な物よ、呪われでもしたか。

 

 

「失礼致します」

「……なんだ」

「……例の第四真祖の件で、五条家の……方が面会に来ております」

「フッ、取り繕わんでも良い、あやつの事で来る五条家の人間なぞ、一人しかおるまい」

「……もうし「当主、居るんでしょ」……貴様……!誰の許可を得て入り込んで「構わんよ、止めた所で無駄だ、通せ」……御意に」

 

 

 あやつの事になると、五条家の姫も動き出すか……だが、今あやつと会われるのはちと面倒だ、誤魔化させて貰おうか。

 

 

「何用だ、五条家の姫」

「……あいつが、第四真祖の件に関わるって、本当なの?」

「さてな、家出した馬鹿息子の事なんぞ、知らぬよ」

「誤魔化すな……本当の事を言え」

「本当の事を言っておるではないか、儂は知らぬよ、儂と獅子王機関が奴の件で行ったのは、家の真希と、剣巫見習いの姫柊雪菜の二名の派遣のみだ」

「……そう……"今は"、それで許してあげる」

 

 

 ふむ……思いの他早く引いたな……疑念は持てど、確信には至らず、と言った所か、真面目に逃げたあやつの場所を把握出来るのなぞ、事情を知る儂やその他数名しかおらぬだろうからな、仕方あるまいて。

 

 

「だが……ふむ、五条家の姫も動き出したか……」

 

 

 精々足掻いてみるが良い、馬鹿息子。




 前書きでも言った通り、続きは未定。
 ただ自分でも面白そうとは思うから書いた、それだけですな。
 後、冬士ってのは誤字じゃないです、呪術廻戦に出てくるパパ黒とは別人ですので悪しからず。


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