『其れじゃあ、お待ちかねの本戦の説明をするよ〜!本戦はバトルロイヤル形式!敵も味方も関係なしっ!裏切り、騙し合いの何でもありな正に無法地帯!』
『さらにさらに!ステージは広大な海に囲まれた荒野!参加者の皆さんは中心のアンノウンエリアを目指しながら、敵を蹴散らしてもらうわ!』
『そして、参加者の皆様には今回もこの《サテライト・スキャン端末》を配布しちゃいます!これを使えば、気になるあの子の情報も丸裸に………とか考えてる人っ!あくまでもこれはバトルロイヤルを勝ち抜く為のアイテムだからね?そういう理由で使用しないようにっ!ホントにダメだからね!!』
『そして、前回の大会では蔑ろにされていたルールも復活!!フィールド内で金色の球を見つけるとキミにラッキーな事が起きるっ!頑張って、掴もうぜっ!ゴールデンボール!』
『まぁ!そんな
『ううん、あたしが勝手に考えた』
『毎度毎度ルールを改変すんな!』
『ぐもっ!?』
真顔でルール改変を言い放つシリカの頭上に、レンの愛銃であるピーちゃんが振り下ろされる
「おやまぁ、コイツはなんとも広大なマップだ。なぁ?フィーちゃん」
「そうだね、テンちゃん。こんなに広大だと迷子になっちゃう人が後を絶たないね、きっと」
広大なマップが映し出されたモニターを前に迷子になる者が続出するだろうと予言する迷子の達人である双子。その様子を見ていた彼等を知る者たちは誰が何を言ってんだ?と言わんばかりの視線を向けている
「「それはお前たちだけだ」」
「「んだとゴラァ!!」」
そして、誰よりも彼等を知っている幼馴染の兄妹に放たれた一言を聞き逃さなかった二人は飛び蹴りを放ち、本戦前であるにも関わらず、既に仲間割れを起こしていた
「もぐもぐ……恋人を見ながらの焼き鳥は美味」
「目の保養というヤツですね?さすがはヒイロくん」
兄貴分たちの醜態を見慣れている弟分たちは互いの好物を頬張りながら、壇上のアイドル娘を見守る
「シノン。今日は敵だが……俺がお前を思う気持ちは誰にも負けない」
「ツキ……なんか今日は大胆なのね…」
そして、意外にも漢気を見せようとするツキシロにシノンは極稀にしかない彼へのときめきを覚えていた。荒々しくも、実は友人想いの彼はシノンにとっては大切な友人であると同時に想い人。稀に見せる真剣な表情は彼女の生きる活力になりつつあった
「さぁ、このあぶない水着を装備-----…………」
「使い古した古典的な装備はいらないわよ」
ときめきは一気に冷め、現実に引き戻されたシノンは《シャイニングウィザード》を見舞い、物理的に黙らせると彼は腰掛け椅子のような体制で倒れ、その上に腰を下ろす
「シノン……これは座ってくれって意味じゃない」
「踏めばよかった?」
冷めた視線は彼女の代名詞。正に冥界の女神を彷彿とさせる塵を見る目、見慣れた面々には当たり前の風景であるが初見の者たちにはなんだこれは…と言われたとしても、おかしく光景である
「シノンはホントにツッキーと仲良しね」
「ミトはその姿になると目も子どもになるの?あれはどう見ても仲良しとは言わないよ」
「ちょっと何を言ってるかが分からないわ」
アバター姿に引きづられるかのように何時もの妖艶さとは反対の子ども染みた思考のミト。アスナからの指摘を綺麗に受け流す点は何時もと変わらないが、その笑顔には若干の幼さが垣間見える
「うーむ、ツッキーは今日もどうしようもないくらいに変態さんだな」
「あら、テン」
その様子を見ていたのか、キリトとの喧嘩を終わらせたソウテンが代名詞の胡散臭い仮面を身に付けながら、姿を見せ、背後からミトを抱き締める
(な……なんなの…!?この可愛い感じは…!?ミトの可愛さだけでも……ヤバいのに……あの迷子もこんなに可愛くなるの…!?)
「ねぇ、テン?なんだかアスナの息が荒いわ」
「うむ、ちょいとキャラ崩壊してるようですな。保護者の方、コイツはどないなってますのん」
「幕間以来の現象だな。おーい、アスナ。ユイが見てるぞー」
「ママがちょっぴり変です」
「やははーたまに母さんもあんな感じになるよ?」
「コンバートってすごいですね。私たちもGGOに来れるとは」
「………ハッ!ちょっと取り乱しちゃった」
((アレでちょっと…?いやまぁ、うん……突っ込むだけ無駄か…))
キリトからの呼び掛けと娘たちの声で現実に引き戻されたアスナ。その様子を見ていたソウテンとミトは彼女が口にした取り乱し方に違和感を感じるも、突っ込むのは野暮である
「そうだわ。大会が始まる前では時間があるし、そこのバーカウンターでチェリーパイでも食べる?」
「ミト。ここのチェリーパイはドチャクソ不味いからダメだ、ドリンクなら構わん」
「ああ…確か前に、そんなことを言ってたわね。ブラフみたいな味がするとか」
ミトにチェリーパイを食べようと誘われたソウテンだったが、以前に食べた味が未だに気に食わないらしく、ドリンクならば構わないと告げる。その発言に彼が発したブラフみたいなの味だという発言を思い出したのか、ミトは苦笑する
「嘘みたいに不味かった。ウチのマミーが作ったチェリーと間違えてチャーリーさんの家のバラを使ったパイくらいに」
「そんな!アレと同じくらいに不味いの…!?」
「誰?そのチャーリーさんって…」
その不味さに近視眼があったソウテンが同じくらいに不味いものを思い浮かべると、其れを知る妹のフィリアが衝撃を受ける。しかし、ミトは聞きなれない名に小さな首を傾げた
「チャーリーさんはメキシコ時代に斜向かいに住んでいたバラ好きのおっさんだ。マリアッチのジョーダンとはすんげぇ仲が悪くてな」
「何時もグランマにシバかれてたよね」
「変な知り合いが多いわね」
「ミトもその一人になりつつあるんだよ?自覚してる?」
ソウテンとフィリアが昔話に花を咲かす中、彼等のメキシコ時代に呆れるミト。それを見ていたアスナは変人の道を着実に歩む親友に辛辣な意見を放つ
「テン。最近ね、アスナが冷たいのよ」
「思春期なんよ、仕方あるまい」
「大丈夫だよ!ミト!慣れると気になんないから!」
親友の冷たさに人知れず涙を流すミト、その問いに対する何の慰めにもならない答えは傷心の心中に塩というよりもメキシコの調味料のチレを塗りたくっているということに
「テンくんとコトは手遅れだもんね」
「お前らに対する優しさは十年以上前に道端に捨ててきた」
「「んだとゴラァ!!」」
そして、それを聞いていた幼馴染たちからの諦めた視線と言葉に双子は飛び蹴りを放ち、終戦を迎えていた仲間割れが再び再開された
「この人たちは互いが仲間だってのを理解しているの?ホントに……」
見慣れているにしても、見苦しくも見るに堪えない身内同士の仲間割れ。今更ではあるがアスナは数え切れないため息を吐いてきた光景に苦笑を浮かべた
「アスナ。そんなことは今更じゃない?それに………この方が私たちらしいわよ」
その苦笑に背丈は違えど、何時もの妖艶な笑みを浮かべる
「そうだね。わたしたちは彩られたら彩り返すがモットーだもんね」
「そういうことよ」
遂に戦いの舞台へ!しかーし!やっぱりというべきか、言わずもがなというか、アイツはまたまた迷子に!
NEXTヒント 御約束は何度も
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