魔弾が打ち砕くは 作:キルシュトルテ
今回は(も)短めです。次から!!書きたいとこ入れる!!ひゃほーーーい!!!
検査はこそばゆかった。
CTみたいなやつはなかったけど、それに代わる別のものもあって、それが少しこそばゆかった。
「はー………」
「びっくりしたね」
「大丈夫?私のぶんのも飲む?」
少し待っていてと言われて、トロさんから貰ったジュースを飲みながら椅子に座っていた。オレンジジュースみたいな味でおいしい。
私としては久しぶりだけど、ジュリアとしてははじめてのオレンジジュース。おいしい。
サーシャもイーノもはじめて飲むオレンジジュース(仮)に驚きつつも、割と気に入って飲んでいる。
で、それとは別にサーシャがため息を吐いたのを2人で慰めているところ。担当した医療オペレーターさんと何かあったらしく、珍しくゲッソリしている。ちなみにイーノは私と同じく、大丈夫だったようだ。
「ジュリアのぶんはジュリアが飲んでくれ。俺は、大丈夫だから……」
ただ、サーシャは気に入って飲んでいるのと同時に、さっき言った通りゲッソリしている。
どうしたものかと思っていたら、イーノがすくっと立ち上がった。
どうしたのだろう?と考えようとする前に、イーノはひとつ息を吸い込んだ。
「───〜♪、〜〜〜♪」
優しい歌声が響く。よく、イーノが歌ってくれる賛美歌だ。どれだけ荒れていても、心が落ち着き癒される歌声。
あまり長くはないけれど、それでも励まされて、大好きな歌声。
一通り歌い終わると、イーノはサーシャに微笑みかけた。
「サーシャ、大丈夫?」
「!……ああ。ありがとう、イーノ」
サーシャも少し元気を取り戻したのか、笑い返した。
すると、パチパチパチ、と拍手がなった。
「良い歌声ですね。実はラテラーノ人だって言われても遜色ないですよ」
トロさんが戻ってきた。片手にカードキーらしきものと、バインダーを持っている。
サーシャが若干警戒するような素振りを見せたからか、トロさんは苦笑した。
「だから危害は加えないですって。……さて、お話が2つあるですが……」
「ですが?」
悪い報せといい報せってやつかな?
「まあ順番に。まず、御三方に泊まって貰う部屋が決まりました。3人同室で大丈夫です?」
「それは」「別に」「大丈夫だよ」
「OKです。それじゃあ、2つ目。行く宛てが無いなら、ロドスで働きませんですか?」
トロさん曰く。
ロドスも会社だ。タダで治療を施すという訳では無い。とはいえ、金銭のない感染者もいる。
ならば、体で払う───語弊があるので言い直せば、働いて返すってことになる。
だから、行く宛てが無いなら働けばどうかという提案だ。
いや、提案とは言うけど、私達に選択権はほぼない。だって、身よりもない孤児が3人。払える宛すらどこにも無い。
「悪い話じゃないですよ?テストをする必要はあるですが、やることは戦闘から医療、事務まで沢山あるです。それに、衣食住は保証されます」
衣食住の保証、というところで私たちは顔を見合せた。例えストリートチルドレンや家捨て少年だとしても、屋根の下で暮らせることの魅力はあるのだ。勿論私にも。
それと、食べ物が必ず毎日食べられるなら───いやいや、でも───うーん───と、こそこそと話し合っていたが、トロさんの一言で私達の意見は完全一致した。
「あと、それと別に少なからずお給金が出ますですよ」
互いの顔を見合わせて、私たちは頷いた。
そうして、私達は製薬会社『ロドス・アイランド』でオペレーターとして働くことになった。
これは余談だけども、私達は全員、テストで良い結果を出すことが出来た。
特にサーシャが、狙撃テストの点数記録を塗り替えたことには「流石サーシャだ!」と、私とイーノの方が喜んだ。