問題児たちと(常識人の)幼馴染が異世界から来るそうですよ?   作:gobrin

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第六話 白夜叉とのギフトゲームだそうですよ?

「おんしらが望むのは″挑戦″か―――それとも″決闘″か?」

 

その瞬間、四人の脳裏に様々な情景が流れる。

そして、四人が気づいたときには、そこは白い雪原と凍る湖畔、水平に太陽が廻る世界だった。

 

(……ん?すごいけど、何か違和感があるなあ、白夜叉様。なんだろう?)

 

唖然として立ち竦む三人と落ち着いて座っている一人に、再び白夜叉は問いかける。

 

「今一度名乗り直し、問おうかの。私は″白き夜の魔王″――太陽と白夜の精霊・白夜叉。おんしらが望むのは試練への″挑戦″か?それとも対等な″決闘″か?」

 

そこには、ふざけていた白夜叉の姿はなく、太陽と白夜の精霊として存在する白夜叉がいた。

その迫力に、均は素直に感心していた。

 

(すごいな。本気出さなくてもこれくらいは出来るんだ。見た目からは想像もつかないね。ちょっとからかってみようかな)

 

「白夜叉とは白夜と夜叉。つまりこの世界は白夜叉様の一面を表現しているということですね。白夜叉様に似て綺麗な世界だ」

 

「なっ……。………コホン。如何にも。この白夜の湖畔と雪原。永遠に世界を薄明に照らす太陽こそ、私が持つゲーム盤の一つだ」

 

均の言葉に照れつつもこともなげに答える白夜叉。

その様子を見て、均はほくそ笑んでいた。

 

「これだけ広大な土地が唯のゲーム盤!?むちゃくちゃだわ」

 

「そうだよ、飛鳥さん。だから言ったでしょ、十六夜。僕らじゃこの人には勝てないよ。喧嘩は相手を選びなね」

 

均の言葉に十六夜は悔しそうにしている。

均に理解でき(わかっ)たことが自分に理解でき(わから)なかったこと、それが我慢ならないのだろう。

 

「して、おんしらの返答は?″挑戦″なら手慰み程度に遊んでやる。

――だがしかし″決闘″を望むなら話は別。魔王として、命と誇りの限り戦おうではないか」

 

(白夜叉様の目は怪しく輝いていて、言葉は威圧的。カッコイー。流石強い人は違うねえ。……でも、嘘はよくないかな。ま、今の発言のおかげで違和感の正体が分かったからいいけど)

 

三人が黙り込む。自信家の十六夜ですら返事に躊躇ったということだ。

均がお茶を飲む音が、やけに大きく響く。

しばらくして――諦めたように笑う十六夜が手を挙げた。

 

「参った。やられたよ。降参だ、白夜叉」

 

「ふむ?それは決闘ではなく、試練を受けるという事かの?」

 

「ああ。今回は黙って試されてやるよ、魔王様」

 

(十六夜が言葉を撤回するなんて滅多にないからなあ。しばらくこれでイジろう。というか、試されてやるって言う辺りが十六夜らしすぎる)

 

つい、我慢ができなくなった。

 

「試されてやる、だって……く、くふっ」

 

「均ッ、てめっ、笑ってんじゃねえ!!」

 

十六夜が掴みかかってくるのを、均は余裕を持って回避した。

そして、煽る。

 

「あれ?まさか、あの十六夜さんが!!言い合いで勝てないからって!?暴力に訴えるなんてこと!?するんですか!!?」

 

その瞬間、均の顔に向かって突き出されていた十六夜の手がビタリと止まった。

 

「……………………均、てめぇ、本当に覚えておけよ」

 

「あれ?結構本気で怒らせちゃった?…………いや十六夜、ごめんって!今度手合わせするから許して!ほら、この通り!!」

 

幼子のようなやり取りを始めた均と十六夜を見て、白夜叉は堪えきれないといった様子で笑い飛ばした。

 

「く、くく……あっはははははははははは!!な、何をしておるのだ、おんしらは!?……ヒィー、ヒィー、は、腹が痛いの……。…………はぁ。して、他の童たちも同じか?」

 

「……ええ。私も、試されてあげてもいいわ」

 

「右に同じ」

 

苦虫を噛み潰したような表情で返事をする二人。

全員、なんとも負けず嫌いである。

 

「……均だったの。おんしはどうする?」

 

均を値踏みするかのような目で見る白夜叉。

 

「僕の答えの前に貴女に一言いいですか、白夜叉様。十六夜たちは答えたことですし」

 

「……何かの?」

 

白夜叉は怪訝そうな目で均に先を促す。

 

「白夜叉様。嘘はいけませんね。貴女は今、魔王様ではないんでしょう?」

 

「……ほう?何故そう思った?」

 

目を細め、白夜叉が興味深そうに問う。

 

「僕はこれでもある程度修羅場をくぐってきているので、相手の強さを感覚で推し量っています。白夜叉様、貴女は相当な実力をお持ちだ。僕の師匠と同等かそれ以上の。でも、白夜叉様の存在感の大きさと感じられる強さが釣り合わないんですよ。まあ、絶対に大きさと強さが一致するわけではありませんが、そういう方にも見えませんでした。だから違和感があったんですけど、これでスッキリしました。表現が適切かは分かりませんが、白夜叉様は全盛期ではない。────今の白夜叉様は全盛期の師匠より弱いと思います。畏怖を、感じませんでした」

 

「その師匠とは?」

 

「言いたくありません。ところでさっきの返答ですが、参加しなくてはなりませんか?」

 

「…………ほう。そうくるか、面白い。ならば参加しろ。私を客観的にだが弱いと言ったのだ。ならば、この白夜叉の力、自身の目ではなく身体で確かめよ」

 

均はため息を吐いた。先ほどの流れからこうなることは予想していたが、面倒なものは面倒だ。

 

「……はぁ、わかりました。気が進みませんがやります。試練でお願いします」

 

「そうか。そういえば、その童たちが答えた後だからというのはどういう意味かの?」

 

「もし先に貴女が元・魔王だと知ったら、無謀にも突っ込むかもしれないでしょう?″元″ならいけるかもってね。そこまで馬鹿じゃないと信じてますけど、負けた彼らを慰めるのが面倒なので」

 

「なるほどの」

 

そこまで話すと、一連の流れをヒヤヒヤしながら見ていた黒ウサギが胸をなでおろしつつ文句を言った。

 

「もう!お互いに相手を選んでください!″階層支配者″に喧嘩を売る新人(ルーキー)と、それを買う″階層支配者″なんて、冗談にしても寒すぎます!

補足しますと、均さんの考えは当たっています。白夜叉様が魔王だったのは何千年も前の話です」

 

と、黒ウサギがキレてるときに遠くから甲高い、獣とも野鳥とも思える叫び声がした。

その叫び声に、耀が即座に反応する。

 

「何、今の鳴き声。初めて聞いた」

 

「ふむ……あやつか。おんしら三人を試すにはうってつけかもしれんの」

 

「嘘っ……本物!?」

 

耀が喜びと驚きに満ちた声を上げる。それも無理はない。なぜなら――。

 

「如何にも。こやつこそ鳥の王にして獣の王――グリフォンだ」

 

グリフォンが白夜叉に近づき、深く頭を垂れた。

 

「さて、肝心の試練だがの。こういうものにしようか」

 

『ギフトゲーム名 ″鷲獅子の手綱″

 

・プレイヤー一覧 逆廻 十六夜

         久遠 飛鳥

         春日部 耀

 

・クリア条件 グリフォンの背に跨がり、湖畔を舞う。

・クリア方法 ″力″、″知恵″、″勇気″の何れかでグリフォンに認められる。

・敗北条件  降参か、プレイヤーが上記の勝利条件を満たせなくなった場合。

 

宣誓 上記を尊重し、誇りと御旗とホストマスターの名の下、ギフトゲームを開催します。

                               ″サウザンドアイズ″印』

 

「私がやる」

 

読み終わるや否や、耀が立候補した。隣で十六夜と飛鳥が苦笑している。

 

「OK、失敗するなよ」

 

「気を付けてね、春日部さん」

 

「うん、頑張る」

 

耀がグリフォンの下へ駆け寄り、話しかけた。

 

「え、えーと。初めまして。春日部耀です」

 

『!?』

 

グリフォンがビクリとし、戸惑ったような気配を醸し出す。

 

「ほう……あの娘、グリフォンと言葉を交わすか」

 

「私を貴方の背に乗せ……誇りを賭けて勝負しませんか?」

 

『……何!?』

 

グリフォンが瞳に闘志を宿す。

 

「ここからあの山脈を迂回して、ここを終着点と定めます。貴方は空を駆け、私をふるい落とせば勝ち。耐えることができれば私の勝ち……どうかな?」

 

『娘よ。確かに娘一人ふるい落とせなければ、私の名誉は失墜するだろう。――だが娘、誇りの対価に、お前は何を賭ける?』

 

「命を賭けます」

 

即答だった。均はその度胸に密かに感心していたが、黒ウサギと飛鳥が慌てだす。

 

「だ、駄目です!」

 

「春日部さん、本気なの!?」

 

「貴方は誇りを賭ける。私は命を賭ける。もし転落して生きていても、私は貴方の晩ご飯になります。……それじゃ駄目かな?」

 

耀の言葉に、さらに慌てる飛鳥と黒ウサギ。

その二人を、白夜叉と十六夜が制する。

 

「双方、下がらんか。あの娘から切り出したゲームだぞ」

 

「ああ、無粋なことはやめとけ」

 

「そういう問題ではございません!同志にこんな分の悪いゲームをさせるわけには――」

 

「────うるさいなあ。耀さんがそれでいいって言ってるんだから、外野がぎゃあぎゃあ騒ぐなよ」

 

その言葉に、黒ウサギの動きが一瞬止まる。誰の言葉かわからなかったのだろう。それか、そんなことを言う人間ではないと思っていたからか。

その言葉を発した人間――均が耀に確認する。

 

「いいんでしょ、耀さん?」

 

「うん。大丈夫」

 

そう言い残し、耀はグリフォンの背に跨がり、飛び去った。

 

「な、なんてことを言うのですか、均さん!見損ないました!」

 

「アレ?十六夜、僕、間違ったこと言った?」

 

「いや、間違ったことは言ってねえと思うが……言い方の問題じゃねえか」

 

「ああ、そんなことか」

 

「そ、そんなことっ……!」

 

均は、声を張り上げようとする黒ウサギを見た。妙に冷めた、不思議な視線で。

 

「ねえ、黒ウサギ。君は僕の何を知ってるの?何も知らないのに、見損なうも何もないよね」

 

「そ、それは……」

 

「ところで白夜叉様。僕はどんなギフトゲームにするんですか?」

 

「ふむ。おんし、師匠とやらに何を師事していた?」

 

「主に徒手格闘ですけど」

 

「そうか。……お、戻ってきたの」

 

グリフォンが戻ってきた。背中には耀が乗っている。

あの速度と高度。間違いなくグリフォンの背は極寒の世界だろう。それに耐え切って、耀は戻ってきた。

しかしゴールしたその瞬間、耀が手綱を離し、落ちてくる。

駆け出そうとする黒ウサギを、十六夜が止めた。

 

「は、離し――」

 

「待て!まだ終わってない!」

 

耀は空中で足を踏み出したかと思うと、空を蹴り、地に降りてきた。

その跳ね方……いや、()()()は、今しがたグリフォンが決闘で使っていたものだった。

そこで十六夜が声をかける。

 

「やっぱりな。お前のギフトって、他の生き物の特性を手に入れる類だったんだな」

 

「違う。これは友達になった証。けど、いつから知ってたの?」

 

「唯の推測。お前、黒ウサギと初めて会ったとき″風上に立たれたらわかる″って言っただろ。そんなの普通の人間には無理だからな。均も気づいてたんじゃないか?」

 

「え?」

 

十六夜に振られ、均は頷く。

 

「勿論。でも、唯単に特性を手に入れるだけじゃなさそうだけどね」

 

そこで、白夜叉の拍手が響いた。

 

「いやはや、たいしたものだの。このゲーム、おんしの勝利だ。ところでそのギフト、先天性かの?」

 

「違う。お父さんにもらった木彫りのおかげ」

 

「木彫り?」

 

「これ」

 

耀が白夜叉にペンダントを手渡す。

そのあと、白夜叉が興奮して騒いでいた。

芸術的価値も素晴らしい作品だったようだ。

 

しかし、均の関心は別のところにあった。

 

(あれ、使いたいな。戦いの幅が広がる。あとで頼んでみるか)

 

「それじゃあ、次は僕ですか?」

 

「うむ。内容はこれでどうかの?」

 

『ギフトゲーム名 ″三十秒の攻防″

 

プレイヤー一覧 平 均

 

・クリア条件 三十秒間、白夜叉の攻撃を凌ぎきる。

・クリア方法 ギフト、体術を用い、白夜叉の攻撃によって流血を伴う傷を付けられることを防ぐ。血液が流れ出さず、傷口で滲む程度であれば続行とする。

・敗北条件  降参かプレイヤーが上記の勝利条件を満たせなくなった場合。

 

宣誓 上記を尊重し、誇りと御旗とホストマスターの名の下、ギフトゲームを開催します。

                               ″サウザンドアイズ″印』

 

これを見て黒ウサギが絶句し、白夜叉に異議を申し立てる。

 

「し、白夜叉様!こんなの無茶です!いくら今は魔王ではないと言っても白夜叉様は十分お強いです!それなのに三十秒なんて長すぎます!しかも一撃ももらわないなんて、不可能です!」

 

黒ウサギが声を荒げて白夜叉に必死に訴えかけるが、それを均が遮った。

先ほどあんな冷たい当たり方をされたのに、この対応。黒ウサギが本心から均たちの身を案じていることが窺えた。

 

「黒ウサギ、庇おうとしてくれてありがとう。でも、この条件は君にも無理なの?」

 

「い、いえ、三十秒なら黒ウサギには可能でございます。ですが……」

 

「ならそれまでだよ。このゲームはクリア出来るんだ。力があればね。この箱庭では、力のない方が悪い。違う?」

 

「そ、それはそうですが……」

 

項垂れる黒ウサギに、白夜叉が優しく笑いかけた。

 

「よく知っとるの。安心せい、黒ウサギ。本気は出さん」

 

「そういう問題でもございません!うぅ……」

 

「こやつの師匠より、私のほうが弱いというのだ。私が勝てる道理はあるまい?」

 

「そ、そんな……」

 

黒ウサギが絶望したような声を出す。

 

「心配してくれてありがとう黒ウサギ。でもちょっと黙っててね。ではやりましょう、白夜叉様」

 

「うむ。均よ、準備はよいな?」

 

均はコクリと頷く。

 

「ではギフトゲーム、スタート!」

 

そう言うや否や白夜叉が踏み込み、右手で殴りかかる。

 

(速いけど……師匠や十六夜ほどじゃない)

 

十六夜と軽く喧嘩したことのある均がこれくらい躱せないわけがない。結局、いつも喧嘩は十六夜にボコボコにされていたが。

均は身体を左に傾けて躱す。

 

「「「なっ……!」」」

 

飛鳥、耀、黒ウサギの三人が驚きを露にする。しかし白夜叉はこれくらい躱されることを想定していたのか、動揺することなく次の攻撃に移った。

続けて白夜叉は右足を軸にした回し蹴り。狙いは均の頭。流血を狙うなら皮膚の弱い頭部が手っ取り早い。

均は身体を反らせて回避しつつ、白夜叉に話しかける。

 

「白夜叉様、これは貴女を押さえ込んでもいいんですか?」

 

白夜叉はその余裕っぷりに驚いたような顔をしたあと、真面目な顔になって踏み込み、左ストレートを打ちながら答える。

 

「構わんよ。それにし……何ッ!」

 

白夜叉の言葉を聞いた瞬間、均は白夜叉の左側に回り込み左腕を摑んで押さえ込んだ。そのまま問いかける。

 

「何か仰いましたか?白夜叉様」

 

「……いやなに、随分余裕だのと言おうと思ったのだが……なぜ全身で押さえ込まんのかの?」

 

「そんな手には乗りませんよ白夜叉様。貴女は恐らくその体勢から反撃できるでしょう?となると、すぐに離脱出来るようにしておかなければ反撃をもらってしまいます。ところで、本気を出していただいても構いませんよ?あと数秒ですし」

 

「ほう、言ったな!?おんし、その言葉飲み込むでないぞ!」

 

その瞬間、白夜叉の目つきが変わる。本気になったか。白夜叉は押さえられたまま蹴りを放つ。均は押さえ込みを解除。蹴りを躱して、受ける体勢に入る。

残り時間、六秒。

 

(あれ?時間経つの遅くない!?)

 

均が驚愕するのと同時、白夜叉が一気に踏み込んできた。

 

「いくぞっ!」

 

怒濤の攻撃が始まる。

 

(うわっ、ヤバッ!)

 

均は調子に乗ったことを後悔した。

目にも留まらぬラッシュが均に襲いかかる。

右手左膝右のローキック右足軸の左回し蹴り左手左の裏拳右手頭突き右左左右左右右ひだ

「そこまでっ!!」

 

白夜叉と均の動きが止まる。

白夜叉の左拳は体勢を崩した均の蹴りに迎撃される寸前で止まっていた。

 

「三十秒経ちました!勝者、平 均!」

 

(……(あっぶ)な〜〜。ギリッギリ勝てた。向こうで飛鳥さんたちが興奮して、すごいとか言ってるのが聞こえるけど……腕が相当落ちてるな、コレ。鍛えなおさなきゃ)

 

「……均、おんしやるな。あそこから本気で狩りにいったのだがの。全て躱すか捌くかされてしまった。おんしの勝ちだ。久々に楽しかったぞ」

 

「……いえ、危なかったですよ。調子に乗ったことを後悔しました。最後のは躱すことも捌くこともできませんでした。ただ負けるのは癪なので迎撃に入りましたけど、打ち合えば負けるのは明白です。ギリギリでした。さすが、お強いです。無礼な言動の数々、お許しください」

 

「謙遜せんでよいよい。この白夜叉相手に三十秒も保ったのだ、誇るが良い。しかも、ギフトを使わずにな」

 

「え、えっ!ギ、ギフトを使わずに、ですか!?」

 

黒ウサギが驚きの声を上げる。耀と飛鳥に至っては声が出ないようだ。十六夜は不機嫌そうにしている。均は後でリハビリついでに相手して機嫌を直してもらおうと思った。

 

「うむ。こやつ、ギフトを使わずに私の攻撃を捌きおったのだ。その師匠より私が弱いというのも納得だな。随分と強いものに師事していたのだろう」

 

「それは少し語弊があります、白夜叉様。僕はギフトを使わなかったのではなく、使えなかったのです。決して白夜叉様を舐めていたわけではありません」

 

「様など付けんでよい。しかし、使えなかっただと?」

 

「はい。しかしその話は後ほd

「すごいじゃない!均君、強いのね!見直したわ!」

………話を途中で遮らないでもらえるかな?飛鳥さん……いや、飛鳥」

 

「え、えっと、ごめんなさい」

 

話を遮られたのが気に入らないのか、不機嫌そうに話す均。

その迫力に飛鳥は慌てて謝った。

 

「まあ、いいよ。褒めてくれてありがとう」

 

「ええ、どういたしまして」

 

「……均、すごい」

 

「ありがとう、耀。君もすごかったね。グリフォンとの勝負、かっこよかったよ」

 

「……?なんで呼び捨て?」

 

「耀のことを認めたから……かな」

 

「……?」

 

「そいつは変な奴なんだよ、春日部。

「変って言うな」

自分が認めた奴と遠慮するのをやめた、もしくはその価値がない奴だけを呼び捨てにするのさ。わけわかんねえだろ?友達でも仲間でも、認めてない、もしくは遠慮してる奴には敬語でさん、君付け。つまりこいつの敬語はそいつとの距離感の表れなのさ。例外はあるがな」

 

十六夜はヤハハ、と笑いながら説明する。

均のツッコミは無視された。

 

「説明どうも、十六夜。そういうわけだから、耀、飛鳥、これからよろしくね」

 

「……そうなんだ。よろしく」

 

「こちらこそよろしくね」

 

均は耀、飛鳥と軽いハイタッチを交わす。

 

「そろそろよいかの?」

 

タイミングを見計らって、白夜叉が声をかける。四人は白夜叉に向き直り、話を聞く体勢を整えた。

 

 




どうも、gobrinです。

中途半端になりました。すみません。

均の敬語はこんな理由でした。
リアルにも居そうですねこういう人。
さすがにここまではないと思いますが。
ちなみに、初対面で相手がクズだと判断した場合、のっけから敬語がとれます。

感想その他、いつでもお待ちしております。
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