横浜のDeランドを襲った謎のレーザー攻撃から数日がたち、ドイツから2つの列車が出発していた。行先はフランスとイギリスだ。
フランス行きの列車には織斑一夏、織斑千冬、シャルロット・デュノア、ラウラ・ボーデヴィッヒ、更識簪がイギリス行きの列車にはセシリア・オルコット、篠ノ乃箒、凰鈴音、山田真耶がそれぞれ乗っていた。
「ふぅ」
列車内の一室で1人ため息を吐くのはイギリス代表候補生のセシリア・オルコットであった。
(とんだ故郷帰りになってしまいましたわ)
オルコットと言えばイギリスではその名を知らないほどの名門貴族の1つであり、その一人娘がセシリアである。そして彼女はそのオルコット家の当主でもある、何故かと言うと彼女の両親は事故で亡くしており家の資産を守るため必死に勉学を頑張り今の地位を確立したのだ。
(それにしても、もうすぐでしたわね)
セシリアがポケットから取り出した端末の画面を見てセシリアは思った。
それもそのはずなぜならもうすぐセシリア・オルコットの誕生日なのだから。
そんなことを心で思いながらイギリス行き特急は英仏海峡トンネルに入っていった。
そして、セシリア達はイギリスに到着したのだった。
それから一日半が過ぎ先行組はフランスに行っていた後続組を待っていた。セシリア随伴のメイド達 総勢24名と一緒に
そしてその時が来た。空港からロータリーに向かう1団が見てた。和気藹々の雰囲気漂わす一夏とシャルロット、それを羨ましそうに見つめる箒、ラウラ、簪に加えて何故か千冬にアームロックされている亡国企業のオータムの姿があった。
セシリアはその現状を頭で整理しようとしたが出来なかった。情報量が多すぎたのだ。
「そ、そ、その、なな、何かありましたの.......?」
ようやく発した言葉は明らかに同様を隠せてない言葉だった。
「いや実は.......」
一夏が説明しようとした時、後ろでアームロックをかけられているオータムがギャーギャー騒ぎだし
「.......色々とあったんだよ」
そんなこんなでセシリアは改まって
「こ、こほん!.......ともかく、ようこそ一夏さん。ようこそ皆様。我が祖国、グレートブリテン(英国)へ」
そうセシリアは告げるとスカートをつまみ一同にお辞儀をした。
その後、セシリアの用意した車でIS空軍基地へ移動した。
車両に乗る前にもひと騒動あり、全世界指名手配されている篠ノ之束が現れたり。千冬から欧州統合政府、IS学園上層部、亡国企業との共同作戦と言われたりと驚かせられたのだが……その話は置いておこう。
場所は変わってロンドンの街中にセシリアは一夏と一緒に居た。
「セシリア」
そう一夏が聞くと
「は、はい!」
突然、一夏に呼ばれて驚きながらもセシリアは答えた。
「明日、誕生日だろ?」
「え、ええ、そうでしたわね、私の御屋敷で誕生日パーティーを行う予定ですわ」
そんな会話をしながら一夏のために上着を買いに来た。
店の名前は『キングスマン』昔からあるイギリスの紳士淑女御用達の歴史ある店である。
「おぉ……」
一夏が呆気に取られている中セシリアは
「さぁ入りましょう」
そう言うとセシリアは扉を開けて中に入っていった。その後を追うように一夏も続いた。
中に入ると奥のテーブルに初老のテーラーが居た。
「おぉこれはオルコット様お久しゅうございます。今日はまた素晴らしい男性お連れですな」
「ありがとう、こちらの男性にコートを用意してくださるかしら?」
「かしこましました、直ぐにご用意致します」
そうテーラーは言うと奥の部屋から黒のトレンチコートを持ってきて一夏に着せて見せた。セシリアはその姿を見て見惚れていた。
「まぁ!とてもお似合いでしてよ!」
「そ、そうか?」
「えぇ!こういうのは第一印象で決めてしまうのが英国流ですのよ」
そう一夏にウインクして見せたセシリアはテーラーに
「このまま来ていきますので梱包は不要ですわ。」
「かしこまりました、代金はいつも通りでよろしかったでしょうか?」
「えぇ構いません」
そうして次のセシリアのオススメの店へ行こうとした時、現在亡国企業のチェルシーを見つけ一夏とのデートは中断することになった。
それから時たち、作戦名『ソード・ブレイカー(聖剣奪壊)』が始まる1時間前
一夏は別の場所に行くセシリアに会ってあた。
「セシリア!」
「あら、一夏さんどうしたんですか?」
「あぁこれからしばらく会えないからな、これをお守りに渡しておこうと思って」
そう言うと一夏は手に持っていた、手作りのお守りをセシリアに渡した。
「これは?」
「あまり時間がなかったから、ちょっと不格好だけど、無事に作戦を終えられるようにって」
「まぁありがとうございます。私からも何かお返しをしたかったのですが、今はあいにく……」
「良いってコートのお返しってことで」
そう言う一夏だったが
「そうはいきません!貰ったら返すのが英国流です…そうですわ!」
そう言うとセシリアはおもむろに一夏の頬にキスをした。
「セ、セシリア!?」
「ふふ、勝利の女神のキスです。お守り代わりに」
少し頬を赤くするセシリアは恥ずかしそうにその場を後にした。
そしてお互い心の中での思いは同じであった。
((必ず勝ってまた会おう/会いましょう))
そして始まった、ソードブレイカーは最後にセシリアの乗るブルーディアーズのアフタヌーン・ブルーの一撃で幕を閉じた。