この貧乏ポンコツ店主に祝福を・・・ 作:黒音195(kurone)
「サトウカズマ!貴様を国家転覆罪の容疑で拘束する!」
翌日、王都から派遣されてきた騎士と検察官、セナさんはカズマさんを見つつ険しい顔で言い放った。
「ちょ、ちょっと待ってください!」
「はい?」
「国家転覆罪ってなんですか!?」
その言葉を聞いて全員ずっこけた。だって知らないんですもん!
「んんっ!国家転覆罪とは、国家の存立や基本的な統治秩序を暴力的に破壊しようとする行為を処罰するものです。」
「?ならカズマさんがそれに該当するとは考えられないんですけど・・・」
「いえ、彼にはアンデッドのスキル、ドレインタッチを使用したという目撃情報もありまして」
「それがなんで罪になるんです?」
「これはリッチーのスキルで」
「冒険者してたらリッチーだろうと会うと思いますよ?実際私もリッチーに会ったことありますし・・・その時に盗み見て使い勝手が良いから覚えたんじゃないですか?」
「ですが、彼には魔王軍関係者と接触したという情報も!」
「以前アクセルの街にデュラハンのベルディアという魔王軍幹部が来ましたよ?知らないんです?あぁ、知りませんよね、あの時も私達冒険者が倒しましたし」
「では、領主の屋敷を狙ってコロナタイトを投下したというのは?」
「狙ってやってるわけないじゃないですか、場所も知らないのに」
「・・・なら率直に聞きましょう。サトウカズマは魔王軍関係者ですか?もしくはテロリストですか?」
「どちらもNoです。魔王軍と敵対してるって点ではある意味で関係者に当たるかもしれませんけど」
「・・・分かりました、今日の所は貴女の顔を立てましょう。小さな冒険者さん。ですが、領主殿の屋敷の賠償は払って頂きたい」
「因みにそれって幾らくらいなんです?」
「貴女には払えないでしょうけど、3億エリスです」
「3億・・・3億かぁ・・・・・・それって今じゃなくてもいいんですよね?」
「えぇ、借財という事になりますが払えるなら」
「因みに、その領主?が逮捕されたりしたらどうなるんです?」
「おかしな事を言いますね、領主殿に限ってそんな事は・・・」
「私知ってるんですよ、大人って皆意地悪で傲慢で、悪い事をしてもごめんなさいが出来なくて、あまつさえそれを隠すんだって」
「・・・貴女、その歳でどんな経験を?」
「今は関係ないので」
「・・・そうですね、確かに今は関係ありませんでした」
「それで、もし領主さんが悪い事してて、バレて捕まったとしたら・・・払わなくても良くなりませんか?」
「えぇ、その場合は大丈夫です」
「言質、取りましたからね?」
「私は嘘をつかないので」
「そうなんです?私は嘘つきです」
チン、と初めて机に置かれていたベル型の魔道具が鳴る。いつの間にか置かれていたらしいそれは、嘘を看破する魔道具だそうだ。日本で言う嘘発見器?らしい。
「・・・正直者なんですね」
「?大嘘つきですよ、私」
チン、と再び鳴る。
「私この魔道具嫌いです、ついでにおねーさんの事も嫌いです。」
チン
「私は好きですよ、どんな些細な嘘も見破れますから」
検察官の人と騎士団が帰っていき、ギルドは騒然として行く。
「あの検察官に少しも怯まないで押し問答するとかすげぇな!」
「流石店員ちゃんだぜ!」
「よっ!アクセル1の魔法使い!」
「・・・さて、私はこれから用事あるのでこれで失礼しますね」
「お、店番か?頑張れよー」
過去にミユがやらかした話・・・
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