まどマギAlter 暁美ほむらとエルキドゥ   作:名取クス

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今日は22時の投稿はありません。


若干時系列が戻ってます。


でも生きていてくれて

エルキドゥside

 

今夜の作戦(上条恭介を義手をする)の前に、一応今後の話をしておくわ。今日の作戦がうまくいけば、内輪揉めによる自壊のリスクは下げらるわ。だから次にやるのはワルプルギスの夜との戦いに向けた準備…すなわち他の魔法少女との連合を組むわ。」

 

「頭数揃えるのは確かに手っ取り早い戦力強化だね。それでアテはあるのかい?」

 

「もちろん考えているわ。戦力として十分で信頼もおける魔法少女がいる。」

 

「それは朗報だね。名前は?」

 

「佐倉杏子。過去で何度も共闘した魔法少女よ。」

 

「だけどこの近隣にいると言う情報しかないわ。だから貴方の私達と桁違いの魔力感知で近くの魔法少女を洗い出して欲しい。そのためなら、日中私から離れて活動するのも許可するわ。いつもなら、佐倉杏子は巴マミの死亡を契機に三滝原にくるけど、今回はこちらから出向く必要があるわ。」

 

「了解だよマスター。所でマスター、今ちょうど悪い知らせが届いたよ。工場に魔女だ。」

 

「こんなにも早くわかった分幸いと思うべきね。」

 

マスターは目的地に向かって走り出す。

現場に着いた時、そこはまるで砂糖にたかる蟻のようにワラワラと多くの人が吸い寄せられるように集まってきた。

 

主婦、高校生、40を過ぎたスーツの男…。

その集団の人間はみなバラバラだったが、一つだけ共通点があった。

その表情は一様に絶望で暗く染まっていた。  

 

おそらく魔女の能力だ。

魔女の力に当てられたものは、もれなく不幸な結末をたどる。

 

そして人の群れ、その一部にはまどかの親友、仁美(ひとみ)の姿もあった。

 

「魔女相手にやる事は変わらないわ。迅速に、そして徹底的に破壊する。エルキドゥ、RPG」

 

マスターの要請に応え、瞬時にロケットランチャー対戦車ミサイルを生成し手渡す。

 

受け取ったマスターは手持ちやトリガーを一瞥するとそのまま流れるような自然な動作でRPGを担ぎ滑らかな照準で発射する。

そしてそれは1発で終わらない。 

すぐに次のRPGを受け取り再び発射する。

そして次々発射する事計10発。

 

放たれたミサイル群はマスターの望んだように魔女に殺到。

ズシンズシンと立て続けに大爆発。

 

魔女を粉々に吹き飛ばした。

 

「魔女結界のメリットはやりすぎることがない事ね。」

 

なんだろう、『ホマンドー』の怪電波を受信したよ。

あと、もちろん結界内に巻き込まれた人は僕が回収しておいたからこそできる荒技だ。本当に荒々しい。

 

「そしてこれでエルキドゥ製の武器は問題なく使用できる事が分かったわ。大きな収穫ね。」

 

次はアンリミテッドブレイドほむほむワークスだろうか。

ああそれと魔女に引き寄せられた哀れな被害者達は、やってきた警察たちにより集団幻覚を見た者たちとして病院に搬送されたよ。

 

 

 

▼▲▼▲▼

 

仁美(ひとみ)side

 

体が不思議と引き寄せられる。

心の奥の鬱屈した何かが私の背中を押している。

黒いモヤモヤに流される様に歩いている。

 

あら?他にも沢山お客さん。

これから素敵なパーティーかしら。

 

私と同じようにいろんな人が歩いてくる。

支流に支流が集まって、段々と大きな一つの川になる。

 

流れ流され行く着く先は、小さな小さな廃工場。

中にはまばらな人だかり。

 

誰かが缶箱を取り出して、それに誰かが炭を流し込む。

窓は次々閉め切られ、劇の始まる前みたいに真っ暗。

 

誰かの取り出したライターに火がついた。

闇にポウッと(あかり)が灯る

 

何が何だかよく分からないけど。

とってもとっても素敵な予感。

 

きっと私はもうすぐ自由になれる。

煩わしいアレやこれともさようなら。

 

ーー誰かの笑った声がした。

闇の中で遠く遠く。 

悪魔が甘く囁くように。魔女が呪文を唱えるように。

 

 

それでは皆様ご機嫌よう。良い旅を。

 

 

今か今かと待ちわびた。

投げ入れられたライターが緩く弧を描いてーー女神の泉(真っ暗な希望)に落ちる前に弾けて遠くに転がった。

 

 

遅れてスポット(斜陽)がサッと私をさして。

金の鎖が駆け回ったかと思うとそれきり私の意識は奈落の底へと落ちてゆく。

 

ああ、なんて不思議な夢でしょう。

 

 

▼▲▼▲▼

 

 

眩しい。

 

「ーーッあ」

 

「……ぉみ!!」

「…とみ!」

 

親しい人の呼ぶ声がする。

私の手をギュッと握っている。

 

ぼんやりと視界が開く。

 

「……仁美!気がついたんだな!」

「仁美!」

 

私の手を堅く握り、すごい顔で私の名を呼ぶお父様とお母様。

 

「…お父様?お母様?なぜここに…?」

 

「仁美!心配しましたわよ!」

お母様がギュッと私を抱きしめる。

 

「貴方が練炭自殺未遂で保護されたって!どうしてあんな事しようとしたんですの⁉︎何か悩みがあったんですの⁉︎ならどうして相談してくれなかったんですの⁉︎」

 

「え?」

 

お母様のいっていることが分からなかった。

 

私が自殺未遂?保護された?

突然の身に覚えのない事態に何が何だか分からない。

 

「でも生きていてくれて、良かったですわ。」

お母様は理解の追いつかず固まったまま私を抱きしめて、泣き始めた。

 

私はいよいよ混乱の極みに立たされて。

 

「大丈夫ですわお母様。私は大丈夫ですわよお母様。」

 

とりあえず私に泣きつくお母様を背中を撫でて宥めました。

まだ何も事態は飲み込めていない私ですが、私のために熱くなってくれるお父様。私のために泣いてくれるお母様を見ると。

 

私愛されているなぁって実感できて、少し心が暖かくなった。




感想はあんまり返せないけど読ませていただいています。
ありがてぇありがてぇ。
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