入間達、バビルス学園では進級であり、卒業、そして新入生の入学の時期に差し掛かろうとしていた。
そんな時期の中……。
「おはようっす、そろそろ一年生も終わろうとしているよなっと……おお、皆もそれぞれ贈り物貰ったのか」
『王の間』へと公式発表はまだだが、入間は許嫁であり、師匠のバチコから貰った羽のイヤリングをつけて登校するとクラスメイト達はそれぞれ、明らかなる贈り物を貰っていた。
まあ、実は使い魔を放ったり、自動で動く能力と偵察能力を有する魔具で情報収集をしている入間は色々と贈り物の意図やらそれにまつわる悪魔の関係やらを知っているが……。
「ふふ、師匠から貰ったでござる」
「つけろって泣き続けるからさー」
ゴエモンとピケロは頭に布を巻いている。二人の師匠であるウェパルから貰ったものである。そして、そのウェパルは『3傑』の一人、レディ・レヴィから孫であるレイヂの指導を断っていた。
「イルマ様のイヤリング、素敵ですね」
「ああ、お前達の指輪もな。アリス、クララ、エリザベッタ」
「え、何ぃぃぃ!? なんでお前達が同じものをつけているのだっ!!」
「わーい、アズアズと一緒だー」
「アスモデウス君もライム先生に貰ったの?」
「いや、私は母から絶対つけろと」
入間からの指摘にアリスはクララとエリザベッタが同じ指輪をつけているのに驚く。クララは喜び、エリザベッタがアリスに問うとそれぞれ貰った相手が分かった。
クララとエリザベッタが贈り物をしたのは二人の師匠であるライムであり、アリスに贈り物をしたのはアムリリス。アムリリスとライムは師弟の関係になるので贈り物も似るようだ。
「お、イカす金細工じゃねえか」
「ふふ、叔父殿からの贈り物でな」
サブロの首元に金細工の装飾品があったのを入間は言及する。サブロに贈り物をしたのはバールであり……。
「(バールがサブロの叔父なのは面倒だな……容赦はしないが)」
バールは入間がやがて倒そうとしている相手でもある。
「ジャッジたち、どうしたのそんなしょげて……」
「買わされたんだよ」
「六万で……」
ジャッジ達が師匠であるフルフル軍曹からの贈り物で手に入れたのは耳につけるイヤリングであるが、ゲームをした結果、負けた事で六万という大金で強制的に購入されてしまったのであった。
そんなフルフル軍曹は3傑の一人、ベリアールから孫であるラズベリィの指導を頼まれたが断っている。
「いやー、一緒ですなぁ」
「うーん……」
カムイとケロリが師匠であるハットから貰ったのは丸眼鏡である。そしてハットはパイモンの執事であるが、そんなパイモンの命も断っていたりもするのだ。
「僕、雑に渡されたよ。イルマ君のとはデザイン違うけどね」
「ロビン先生はバルバトス家の分家でバチコ師匠は本家だからそういう違いもあるんだろう」
リードは師匠であるロビンからの贈り物である羽のイヤリングを耳にしているが、デザインが違っており、その理由を入間は推測する。
「僕は朝、起きたら愛と音のヴィーナスとやらから貰ったよ」
「(ポロちゃん様……)」
プルソンは服の胸元につける飾りをポロから貰っていた。
「(まさか、クラスメイト達がTS計画で競う相手にもなるなんてな)」
全員、贈り物をされたのは『TS計画』によるものだと入間だけは知っているのであった……。