「のだ?」
シンコウウインディは気が付いたら謎の場所にいた。
きらきらと光る結晶の立ち込める草原。
その真ん中にポツンと立っていた。
「ここは…どこなのだ〜?」
キョロキョロと周りを見回すも、見覚えのある景色はどこにもない。
「ふぇ…」
シンコウウインディがそんな不安に駆られ、泣きそうになっていると…。
「あれ〜?見たことない子だねぇ〜」
「のだ?」
聞き覚えのないのんきそうな声に、彼女は振り返る。
光の当たり方によっては黄金に見える白みがかった髪に、大きな耳。
ふさふさのしっぽは、互いの類似点ではあるがどこか違うようにも思う。
「こんにちは〜。キミはどこから来たのかなぁ〜?」
それは純粋な質問。
特に警戒されているわけではなさそうだ。
少なくとも、シンコウウインディにはそう見えた。
「ウインディちゃんはウインディちゃんなのだ!!」
力強い自己紹介。
むんっと胸を張り、堂々としている。
「くす。へぇ〜、アライさんとおんなじ喋り方なんだ〜。珍しいねぇ〜♪」
そう言う彼女はクスリと笑うと、急に近づいてきた。
咄嗟のことに身構えるシンコウウインディであったが、親愛の込められた視線にすぐ警戒をほぐす。
「わたしはね〜…」
「フェネックからはなれるのだ〜っ!!」
突然響き渡る大声に、二人はびっくりした。
現れた声の主は、フェネックというらしい少女とシンコウウインディの間に立ちふさがると、フェネックを守るように両腕を広げて威嚇する。
「フェネックに何しようとしてたのだ〜!!」
「べつになにもする気はないのだ〜!!」
これは心外だとシンコウウインディはムッとなって言い返す。
「アライさ〜ん。べつに大丈夫だよ〜?」
どうやら目の前の彼女がアライさんらしい。
なるほど。確かに口調は似ている。
だがしかし、外見はだいぶ異なる。
アライさんの髪の毛がグレーと白、黒のカラーリングであるのに対し、シンコウウインディはいわゆる栗毛、茶色がかった髪色だ。
それと前髪の中央あたりに、流星と呼ばれる模様?があるくらいだ。
「のだ?襲われてたんじゃないのだ?」
アライさんは目を点にして、小首を傾げている。
「だからウインディちゃんはなんにもしてないのだ〜!!」
「ご…ごめんなのだ」
先ほどとは打って変わり、シュンとなる。
意外ではあったが、こうも素直に謝られてはシンコウウインディとしてもこれ以上怒る気にはなれなかった。
「アライさ〜ん。またやってしまったねぇ〜」
ヤレヤレと言った様子でそう言うと、フェネックはシンコウウインディに向き直り
「ごめんねぇ〜。悪い子じゃないんだよ〜?ちょっとそそっかしいだけで」
「フェネックぅ?!どっちのみかたなのだ!?」
「ん〜?今はウインディちゃんかなぁ〜?」
「そんなぁ〜なのだ〜…」
ガックリと肩を落とすアライさん。
しかしフェネックの様子から察するに、いつもこんな感じなんだろう。
「ま、いいや〜。ウインディちゃん、わたし達はこれから見つけたお宝をハカセたちに見せにいくとこなんだけど〜、一緒に来る〜?」
「う〜ん…わかったのだ。ついてくのだ」
シンコウウインディは少し悩んだが、見ず知らずの土地でひとりぼっちなのが嫌だったので、結局二人に着いて行くことにしたのだった。
一応続きは書くつもりなので気長に待っていただけると嬉しいです。
多分頻度の割に短くなっちゃうと思いますが。
今更だな!!