ガンダムZZって作品の世界に転生してきたプル似のTS転生者だけど、ヤザンとかいう人にゼータ強奪を持ちかけられてます~ガンダムZZ別伝 作:ひいちゃ
果たして今回の元ネタはなんでしょうか?
今回は思わぬ展開が!?
マリハたちがハマーンと謁見してから数日後。アクシズの周囲の小惑星帯に、コアファイターと二人の少年の姿があった。
「へへ、何て間が良いんでしょ。なまじダミー隕石をばら撒き過ぎてるから、1つや2つ紛れ込んでもばれないのさ! ……でも、モンドまでついてこなくてもよかったのに」
少年の一人、ジュドーが、傍らの少年、モンドに言う。それに対してモンド曰く。
「お、俺だって、マリハ……とリィナを助けたいんだ。それに一人より二人のほうがいいだろ?」
「まぁ、確かにな。それじゃ行くとしようぜ。……待ってろよ、マリハ、リィナ……」
そして二人はアクシズに潜入していく。
こうして二人が楽に潜入できたのも、先の戦いで多くのベテランが失われ、新兵ばかりとなり警戒が緩んでいたからである。ジュドーはアクシズの人材不足に感謝したほうがいい。
だが、その潜入者を感知した者が二人いた。
「この感覚!
エルピー・プルである。プルは、ミンドラが入港したしばらく後、アクシズ攻略に向かっていたアーガマ隊の前に立ちはだかって、そのさいにジュドーのZZと戦っていたのだ。
そしてもう一人は……
* * * * *
83:ジャンク屋ネキ
……? なんや?
84:名無しのオールドタイプ
なんや? どうしたんだネキ?
85:ジャンク屋ネキ
なんだろう……? 何か、知っている人が近くに来たような感覚がする。
86:名無しのオールドタイプ
知っている人……? あ。
87:名無しのオールドタイプ
もしかしてあれやないか?
88:名無しのオールドタイプ
俺も同じこと考えてた。それだな。
89:ジャンク屋ネキ
なんや? 教えてくれよ。
90:名無しのオールドタイプ
もしかして、ジュドーがアクシズに潜入してるんやないか? 原作にもそんなシーンあったしな。
91:ジャンク屋ネキ
マジか?
92:名無しのオールドタイプ
マジマジ。プルを見かけたら聞いてみるがよろし。原作通りなら、プルもジュドーの接近を感知しているはず。
93:ジャンク屋ネキ
そうなのか? ……あ、外から騒がしい足音が聞こえてきたので聞いてみるで。
「どうしたんだ、プル?」
『あっ、マリハ! あのね、彼が来たの! ZZのパイロットが!』
マジか……。
94:名無しのオールドタイプ
どうやら当たりみたいやな。
95:ジャンク屋ネキ
でも、マジかよ……。なんでリィナが外出している時に……。
『あれ? マリハ、誰と会話してるの? 掲示板?』
!?
96:名無しのオールドタイプ
!?
97:名無しのオールドタイプ
!?
98:名無しのオールドタイプ
転生者しかアクセスできないこの掲示板を閲覧できている!?
99:名無しのオールドタイプ
マジかよ……。さすがアクシズ生まれのニュータイプ……伊達じゃない……。
100:ジャンク屋ネキ
『へへーん、プルは特別だもん! みんなよろしくねー』
101:名無しのオールドタイプ
お、おう……。
102:名無しのオールドタイプ
プルが俺らみたいにならんことを天に祈っておこう……。
103:ジャンク屋ネキ
『あ、それでね。これからZZのパイロットに会いに行くところなの!』
「そ、そうか……って! プル、また下着姿じゃん! ダメダメ、先に服を着なきゃ! ほら、部屋に入る!」
『やーん!!』
104:名無しのオールドタイプ
大変やな……ネキ……。
105:ジャンク屋ネキ
できの悪い兄を持った次に、問題児の妹を持った気分やで……。
『ぶー、プルは問題児じゃないもん!』
「はいはい。わかったから、早くこのスポーツブラをつけて」
106:名無しのオールドタイプ
ということは、ショーツ一枚で走り回っていたのか、このロリ娘……。
107:名無しのオールドタイプ
配信越しに見てる俺らも赤面ものやけど、衛兵の連中も大変だろうな……。
108:ジャンク屋ネキ
はじめて会った時は、ちゃんとブラつけてたけどな……。
「はい、できた。それじゃ、一緒に行くか。途中でリィナを拾わないとな」
『うん、いこいこー』
* * * * *
そしてオレは、プルの案内で、アクシズ市街を歩き回っていた。
「なぁ、本当にこっちで間違いないのか?」
「うん、間違いないよ! 私のニュータイプの勘、信じてないのー?」
いや、オレは元は現実世界の人間だし……。
113:名無しのオールドタイプ
本当にプルのおもり、大変だな、ネキ……。
114:ジャンク屋ネキ
あぁ。本当に手のかかる、パワフルな妹やで……。
『ぶーっ、プルは手のかかる子じゃないもん!』
はいはい……。
『うー、みんなもそう思うでしょ!?』
115:名無しのオールドタイプ
いや、俺らに言われても……。
116:名無しのオールドタイプ
いや、ワイはプルの味方やで! な、お前らもそうだろ!?
117:名無しのオールドタイプ
俺はリィナ派や、すまんな。
118:116
なにぃ!? ちょっと表出ろ!
119:ジャンク屋ネキ
『あわわわ、けんかはダメだよー、ガンダムファイトでないと!』
いや、それは別ゲームだし……。というか誰のせいだと……。
と、そこに。
「マリハ? お前、マリハか?」
後ろから聞きなれた少年の声が、それに振り向くと。
「わーい、ZZのパイロット! やっと会えた!」
「うわ、な、なんだお前は?」
オレが口を開く前に、プルがジュドーに抱き着いていた。それでもジュドーはやがて立ち直り……。
「マリハ、お前も無事だったのか。よかった……」
「ジュドー……すまん!!」
そしてオレはジュドーに全力土下座した。
「お、おい、なんでいきなり土下座するんだよ?」
「いや、オレが至らなかったばかりに、オレ共々リィナがアクシズに捕まることになっちまって……本当にどう顔向けすればいいか……」
ぺこぺこと土下座連打です、はい。
さすがに何度も土下座したのに、ジュドーはうろたえて。
「い、いや、そんなに謝らなくていいって。リィナは無事だったんだろ? ならそれでいいって」
「ジュドー……お前は本当にいいやつだな……」
「お、大げさだって。それでリィナは?」
「あぁ。今はこのアクシズの宮殿でお嬢様修行やってるよ」
「そうなのか……でも本当に無事でよかった……」
そう言って、涙ぐむジュドー。そこに。
「ぶーぶー。二人とも、感動の再会をするのはいいけど、プルのこと忘れてない~?」
「ほらほら、わかったから、そんなに膨れない」
「本当にお前、子供の扱いうまくなったな……って、え!?」
と、そこでやっとジュドーも、プルについてのあることについて気が付いたようだ。というか遅すぎだろ。
「彼女、マリハにそっくりじゃねーか!? どうなってるんだ!? マリハ、お前生き別れの妹とかがいたのか?」
「そんなわけないだろ。多分他人の空似だよ」
「でも私も、びっくりしちゃった。本当にそっくりなんだもん。あ、そういえばお兄ちゃん、名前は?」
「あぁ、俺はジュドー・アーシタ。よろしく」
「そうなんだ。私は……」
そこにオレが。
「エルピー・プルだろ? さっき何度も自分のことプルと言ってたじゃねーか」
「ぶーっ、マリハの意地悪!」
「はいはい。それで、これからどうする? オレたちの宮殿で、リィナが戻ってくるまで待ってるか?」
「そうだな……。入れ違いになったら大変だし」
「はーい、いこいこーっ」
そしてオレたちは、宮殿に向かっていった。
* * * * *
一方そのころ、ジュドーと別れて別行動でマリハとリィナ……正確にはマリハを探していたモンドは、市街地をきょろきょろしながら歩いていた。そこに。
「あっ、り、リィナ!」
「モンド!」
彼の下に、ドレス姿のリィナが駆けてきたのだ。
「ど、どうしたんだよ、リィナ?」
「わ、私、追われてて……」
と、そこに。
「いたぞ、あそこだ!」
黒服の男たちがやってきた。モンドはリィナの手を握る。
「に、逃げるぞ、リィナ!」
「う、うん!」
* * * * *
一方、アクシズの軍部の一室で、エンツォ・ベルニーニは、黒服の一人から報告を受けていた。
「何、取り逃がしただと!? 馬鹿者、それで許されると思うか! いいか。必ずあの娘を捕まえろ! なんなら、殺してもかまわん!」
そして通信を乱暴に切る。
「グレミーが連れてきたリィナとかいう娘。あの娘を手に入れることができれば、グレミーを我が派閥につなげることができる。もし死なせたとしても、それも色々と利用することができるはずだ。グレミーやハマーンに気づかれる前にやらなくては……」
* * * * *
一方、こちらは宮殿に戻ってきたオレとプルとジュドーです。なんとか守衛の目を盗んだので、ジュドーも入ったことは気づかれていません、たぶん。
そして今、プルはお風呂中。オレとジュドーは紅茶を飲んでいる。
「へぇ、けっこうおいしいじゃないか」
「まぁ、メイド教育でさんざん教えられたからな」
「そうなのか。……しかし、リィナたち遅いな……」
確かに遅いな……。一体、どうしたんだ? 大変なことに巻き込まれてなければいいが……。
と、その時。
「!? なんだ、この感覚は……? ごめん、マリハ。ちょっと出かけてくる」
「おい、ちょっと!?」
そういうと、ジュドーは突然部屋を飛び出していった。
なんだったんだ? そういえば、この宮殿にはハマーンがいるだけあって、彼女のプレッシャーがびんびん感じられるんだよな。オレはもう慣れたけど、もしかしてジュドーもそれを感じたのか?
* * * * *
一方、逃走中のモンドとリィナ。
逃げてきたのは、路地の先の袋小路。行き止まりである。
「し、しまった……!」
「ど、どうしよう……?」
だがそこで、モンドは気が付いた。
「もしかしてこれ……壁じゃなくて、MSの運送用トレーラーじゃないか?」
「え?」
そうこうしてる間にも、足音が近づいていく。
それで、モンドは決意を固めた。
「よし、リィナ、来い!」
「う、うん!」
そして二人は、道の先に止まっていたMSトレーラーによじ登り、積まれていたMS……バウに乗り込んだ。
そして飛び立つ!
それを茫然と見送る黒服たちの後ろに、彼らを尾行していた男……オウギュスト・ギダンがやってきて言った。
「エンツォ大佐の配下たちだな? うちの客人に危害を加えようとはいい度胸だ。詳しい話を聞かせてもらえるとありがたいな?」
* * * * *
一方、ジュドーはプルの部屋を出て、プレッシャーの源を探して宮殿の中をうろついていた。
「この感じ……もしかしたら、リィナかもしれない……」
また、ハマーンも自分に近づいてくるプレッシャーを感じていた。
「この感じ……なんだ……? シャア……? いや、カミーユ・ビダンか……?」
そして、それまで着ていた水着から、なぜかスーツに着替えた。
* * * * *
そのころ、オウギュストからの報告を聞いたグレミーは、エンツォの下を訪れ、彼に銃を突き付けていた。
「私の姫に好き勝手したようですな、エンツォ大佐。あなたが、ハマーン様に叛旗を翻そうとしていたという証拠もそろっています。大人しく、当局へ出頭することをお勧めしますよ」
「くっ、貴様のような若造に私の野望を覆されようとは……! おのれ!!」
エンツォはもはやここまでと銃を抜いて反撃しようとするが、それより先に、無表情のグレミーの銃が彼の眉間を撃ち抜いていた。
「私の秘められた野望はまだ途中なのでね。あなたに色々暴れられると厄介なのですよ」
* * * * *
一方、こちらは、突然部屋を出たジュドーを追って、プルを部屋に置いて彼の後を追っているマリハですこんにちは。
ハマーンの自室の扉が開いていたのを目撃したオレは、恐れ多いと思いつつ、部屋の中に入っていった。
そこで待っていたのは……。
ハマーンが我が幼馴染様、ジュドーに銃を突き付けている、という修羅場(?)だった。
「ジュドー!!」
「この少年のことを知っているのか? ということは、この少年はエゥーゴの!! なんということだ、エゥーゴに潜入されるとは!」
と、そこでなんというナイスタイミングか。ちょうど宮殿の庭に、MSバウが落ちてきたのだ!
あたりを振動が襲い、ハマーンは体勢を崩した。その隙をついて、ジュドーが出口に向かって駆け出す。
ハマーンはその後を追おうとするのを、オレは組み付いて阻止しようとした。
「ええい、放せ、娘!」
「ごめんなさい後で謝りますから、今回は見逃してあげてください!」
そして、ジュドーの足音がしなくなったところで、ハマーンが落ち着いたようだ。
「もういい。離せ……」
「ごめんなさい……」
「まったくとんでもない捕虜だ……。グレミーが来るまで自由にしてていいが、その後彼に言って軟禁させるがいいな?」
「その程度で済ませてもらって感謝です……」
なお、その後、落ちてきたバウを見に行ったところ、コクピットにモンドとリィナがいたのにはびっくりした。
オレは人目がないのを確認すると、リィナを抱き上げて、こっそりと自室に移動させたのは言うまでもない。モンドの奴はタフでしたたかだからな。オレの助けがなくても、ちゃんと逃げて、ジュドーと合流してくれるだろう。
* * * * *
そしてアクシズを脱出したジュドーと、それを追いかけてきたプルが色々あって、そのプルが、オレがアクシズにいる間中軟禁されている自室に駆け込んできた。
「うわぁん、マリハ~!!」
「ど、どうしたんだよ、プル?」
「ジュドーが、ジュドーがひどいの~!!」
131:名無しのオールドタイプ
軟禁処分喰らったばかりなのに、さらに災難で災難やなネキ。
132:名無しのオールドタイプ
災難がゲシュタルト崩壊な予感がするのですがそれは。
133:名無しのオールドタイプ
それはともかく、何があったのかわかった気がするで。
134:ジャンク屋ネキ
どういうことや? 133。
135:133
(1) プルがジュドーを追いかけました
(2) (宇宙服を着ていない)ジュドーに「出ておいでよ!」と言いました。
(3) ジュドー、当然拒否。
(4) そこに、コア・ベースとコア・トップがやってきました。
(5) プル、彼らを邪魔ものだとやっつけようとしました
(6) ジュドー、彼らの助けでZZに合体して、プルのキュベレイに逆襲しました
(7) 「なんで遊んでくれないの!?」と言ったら、ジュドーに「そんなモビルスーツに乗ってるから遊ばないの!」と叱られました
(8) プル、「ジュドーの馬鹿、嫌いだ!」と半泣きで帰っていきました←今ここ
136:ジャンク屋ネキ
そうなのか?
『ぐす……すん……その通りなの……なんでわかったの……?』
137:133
いや、別世界(原作)のあんたがやらかしたことですから……。
138:ジャンク屋ネキ
なんというか……このロリ娘に一般常識を教え込むべきだろうか、悩むんだがオレは……。
『ぶー! マリハまで意地悪して! 私、世間知らずじゃないもん!』
まぁ、そんなやりとりをした数日後、オレとリィナを乗せたミンドラは、もう二隻の船とともにアクシズを出港し、地球へと向かったのであった……。
ファンアート募集中です!
* 次回予告 *
オレたちを乗せて出発したミンドラ艦隊。なんかオレたちは地球でネオ・ジオンの交渉に色々使われるみたいだけど仕方ない。
そうこうしているところに、ティターンズの残党軍がやってきて、プルが出撃していったけど……えーい、助けにいかなくちゃ!
次回『ガンダムZZって作品の世界に転生してきたプル似のTS転生者だけど、ヤザンとかいう人にゼータ強奪を持ちかけられてます~ガンダムZZ別伝』
第11話『マリハ、出撃!』
ごめん、オウギュストさん!
※次の更新は、3/3 12:00の予定です。お楽しみに!
マリハの声、皆さんは誰の声で再生されてますか?
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本多知恵子さん
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本多陽子さん
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甲斐田裕子さん
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釘宮理恵さん