ガンダムZZって作品の世界に転生してきたプル似のTS転生者だけど、ヤザンとかいう人にゼータ強奪を持ちかけられてます~ガンダムZZ別伝 作:ひいちゃ
さぁ、いよいよ前半の山場、サイコMk-Ⅱ戦ですぞ!
一方、ダブリン郊外のミンドラ。そのコールドスリープ室のグレミーは無念そうに表情を歪ませていた。だがそれは、マシュマーのように良心の痛みからではない。
「コロニー落としを成功させた今、ラカン・ダカランはさぞ鼻が高いだろうな。それに比べれば私は……だが、このチャンスにアーガマを沈めることができれば、名誉挽回はなる」
そして、冷凍睡眠カプセルのボタンを押す。ゆっくりと開いていくカプセルのケース。
「目覚めよ、プルツー。目覚めるのだ!」
その言葉にプルツーと呼ばれた少女の目が開く。プルツーはそのまま、鋭い目を主へと向けた。
「重力を感じる。ここは宇宙ではないな?」
「そうだ、ここは地球だ」
「どのくらい眠っていた? その間に物事が整理されたとは思えないが」
そのプルツーの軽口に、グレミーは苦笑しつつ答えた。
「三年ほどだ。そして、お前の言う通り、整理されてはいない。お前の力が必要となるほどにな」
「……そうか。それと」
「なんだ?」
「人の裸をじろじろ見るな。お前は幼女の裸を愛でる趣味でもあるのか?」
プルツーの苦情を聞き、グレミーは自分の不明を恥じて頬を染めた。
そして、プルツーにそこで待っているように言うと、外に出て、部下に下着とノーマルスーツを持ってこさせると、それを受け取り戻ってきた。
グレミーからそれらを受け取るとプルツーはそれを着込みながら言った。
「お前はもう少しデリカシーを身に着けたほうがいいぞ。兵士には女性もいるのだからな」
なぜ自分はまだ11の幼女に説教を受けているのだろうか? あとで刷り込みを担当した技官に苦情を言うべきかもしれない。
そんな理不尽さを感じながら、グレミーはうなずいて口を開いた。
「わかった、気を付けよう。それでプルツー、さっそくだが……」
「わかっている。アーガマを沈めろというのだろう? 身体慣らしにはちょうどいい」
* * * * *
愛機としてあてがわれたサイコガンダム
「ふん、ちょっと重いな……。前に乗っていた奴の癖が残っている。この機体、新造したものではないな?」
『そうだ。アクシズの付近に漂っていたものを回収して改修したと、ハマーン様が仰っていた。そこまでわかるのか?』
「
『どうだ、いけそうか?』
「私を誰だと思っている? あの研究所で生み出されたのが伊達ではないと証明してきてやろう」
そしてプルツーは、サイコMk-Ⅱを発進させた。
* * * * *
52:名無しのオールドタイプ
そういえばプルなんだが、容体自体はどうなんだ?
53:ジャンク屋ネキ
あぁ。先生の話では、全身打撲がそれほどひどくなかったのと、ずっと安静にしていたこともあって、だいぶよくなったよ。あの元気が半分ぐらい戻ってきたぐらいにはな。まぁ、まだ戦闘は無理みたいだが。
54:名無しのオールドタイプ
良かったで。やっぱり、ネキが駆け付けるのが早かったのがよかったんやな。本当にお手柄やで。
55:ジャンク屋ネキ
あぁ、本当にな。
……? どうした、プル?
『何か、敵がこっちに向かってくるの……。お願い、マリハ。ブリッジにつないで……』
あ、あぁ。
56:名無しのオールドタイプ
いったい何が……あ。
57:考察ニキ
そうか、まだ彼女がいたな……。
58:ジャンク屋ネキ
おい、なんだお前ら、わかるのか?
59:名無しのオールドタイプ
あぁ。プルの最大の死亡フラグや。
60:考察ニキ
プルツー……プルの妹やで。
61:ジャンク屋ネキ
プルの……
『妹……?』
* * * * *
「こっちに向かってくる敵……それがアーガマを沈めようとしているというのか?」
『うん……私にはわかるの……』
アーガマのブリッジで、ブライトは病室からプルの通信を受けていた。
彼女の指示に従って、ハイメガ粒子砲の照準を設定していく。
トーレスが報告をしてくる。
「目標、見えません!」
「かまわん、照準固定!」
* * * * *
「!!」
ダブリンに突き刺さったコロニーの裏側に潜んでいたプルツーは、突然、何かを感じて機体を急速に回避した。
その次の瞬間、コロニーを突き破りメガ粒子ビームが飛んできた。かわすことはできたが、右側のウィングの一部を吹き飛ばされた。
「アーガマめ、なかなかやるな!」
* * * * *
コロニーに向かって飛んでいく
そのジュドーのZZガンダムに通信が入る。
『コロニーの風穴から敵機を確認できた。あれはサイコガンダムMk2だ、強化人間用の機体だ。気をつけろ!』
「わかってるって!」
コロニーの残骸の近くにまでやってきたZZに、上から何かが襲い掛かった! いきなり、拡散メガ粒子砲の洗礼だ。
「!!」
ジュドーはZZガンダムのバーニアをフルパワーにして、それをなんとか回避した。
『よくかわしたな。直撃させられたと思ったのだが』
「!?」
聞き覚えがある声。
その声とともに、先ほどの拡散メガ粒子砲の主、巨大な
体育すわりのように折りたたまれていた脚部が伸張する。両腕が伸びる。尾翼のような長い三角形のパーツが後方に折れ、頭部が姿を現す。
可変MA・サイコガンダムMk-Ⅱは
「こ、こいつがサイコガンダム……!」
『ふふふ、驚いたか? ZZ』
「こなくそぉ!!」
ZZはダブルビームライフルを撃つが……。
サイコガンダムMk-Ⅱはその背部から羽の付いたビット……リフレクタービットを射出する。
それは、プルツーの意思を受けて、サイコの前面に展開し、ダブルビームライフルのビームを、そのままZZへと跳ね返した!
「うわぁ!!」
* * * * *
64:ジャンク屋ネキ
『!!』
ぷ、プル。起き上がってどうしたんだ!?
『行かなきゃ……。ジュドーが危ないの!』
65:名無しのオールドタイプ
確かに、プルツー&サイコMk-Ⅱ相手じゃ、ジュドーでもきついかもしれんけど、だからって無茶や!
66:考察ニキ
プルだってけが人なんやで!?
67:ジャンク屋ネキ
『だけど、このままじゃジュドーが……』
……仕方ない。それじゃ、オレも一緒についていくのじゃダメか?
68:名無しのオールドタイプ
ネキ……。
69:ジャンク屋ネキ
プルはどうしても行くつもりだしな。
例え、プルツーと戦うのが、プルの死亡フラグだとしても、オレが一緒にいれば、死亡条件が変わるかもしれないだろ?
70:名無しのオールドタイプ
なんかゲームのような理論だが……ありかもしれん。だがいいのか?
相手かなり強いし、危険やぞ? 下手したら、ネキも一緒にお陀仏になりかねんのやで?
71:ジャンク屋ネキ
そうならんように気を付けるわ。
あと、参考に、プルが原作でどのように散っていったか聞かせてくれるか?
知っていれば、何か対策がとれるかもしれん。
* * * * *
「ブライト艦長、ジュドーを助けに出ます!」
『マリハ! 大丈夫なのか、そんな中破しているキュベレイで……』
オレはキュベレイのコクピットからブリッジに通信を入れた。
ちなみにオレもプルも念のためにノーマルスーツを着ている。……さすがに弱っていて腰砕けになりかけのプルに着せるのは大変だった……さらに、脱出のことも考えてパラシュートも持ってきているという万全な対策だ。これも、スレ民のみんなが原作でのこの戦いについて教えてくれたおかげである。
「はい。なんとかやられないように、ジュドーの援護をするように立ちまわります」
『そうか……無茶はするなよ』
「はい、行きます!」
そして通信を切る。
「それじゃ行くぞ、プル。本当にいいんだな?」
「うん。妹の悪さは、ちゃんとお姉ちゃんが止めないとね……」
「よし、操縦はオレがやる。プルはファンネルの制御を頼むぜ」
「了解、了解……」
そして、オレとプルを乗せたキュベレイは、ドダイにのって出撃していった。
* * * * *
そのころ、ZZのジュドーはピンチに陥っていた。
激戦の末、ついにサイコガンダムMk-Ⅱにつかまってしまったのだ。
「ふふふ、これで終わりだな、ZZ!」
「くそぉ、放せ、放せったら!!」
そこに。
「!!」
ビームが放たれた。プルツーはZZガンダムを手放して、それを回避した。
向こうからやってきたのは、ドダイにキュベレイである。
「キュベレイ!? プル、なんで出てきたの!?」
「ジュドーがやられるの、黙ってみていられないもん……」
「だとさ。後でお前に大人しく叱られるって。プルが」
『ホームドラマをやっている場合か!!』
三人の会話に割り込むようにサイコMk-Ⅱが拡散メガ粒子砲を発射。ジュドーのZZと、マリハとプルのキュベレイがあわててそれを回避する。
キュベレイがファンネルを展開して攻撃するも、サイコMk-Ⅱは、その動きが読めているかのようにやすやすとその攻撃を回避した。
* * * * *
74:ジャンク屋ネキ
ファンネル攻撃も簡単にかわすとは……。
『何で私のする事が解るの!?』
75:名無しのオールドタイプ
あぁ、そうか。プルツーはプルのクローンだからな。いわば姉妹のようなものだから、動きを読むのも簡単なんだろう。
76:ジャンク屋ネキ
くっ、それならオレのならどうだ! 行け、一郎、次郎、三郎!!
77:名無しのオールドタイプ
だからそのネーミングセンスを直せと……え?
78:ジャンク屋ネキ
……通じたんだが。
79:考察ニキ
そうか。例えネキがプルクローンだったとしても、一つだけ大きな違いがある。それは、ネキが現実世界から転生したこと。だから、その本質みたいなものが二人とは根本から変わっているんだ。
80:名無しのオールドタイプ
つまり、プルツーとはつながりのない別人のようなものになったから読まれなくなった、ってことか。
これならいけるかもしれんで、ネキ。
81:ジャンク屋ネキ
あぁ。やってみるで!
* * * * *
そしてオレは、一郎、次郎、三郎の三機のファンネルを操って、サイコガンダムMk-Ⅱへの攻撃に参加した。プルが操っている分のファンネルと組み合わせて、攻撃を仕掛ける。ZZもダブルビームライフルで応戦し、オレたちはプルツー相手に互角に立ち回っていた。
しかし、行動不能に追い込むまでには至らない。何しろ、ファンネルのビーム程度では、サイコMk-Ⅱの装甲の前にはたいしたダメージを与えることができないのだ。ZZのダブルビームライフルならいけるが、そちらはリフレクタービットで対処される。
そして戦いが長引けば、当然こちらは消耗してくるわけで……。
『しまった、パワーダウン……!?』
こちらもそろそろ限界が近いが、その前にZZがパワーダウンしてしまった! しりもちをつくように擱座してしまったZZガンダムに、ゆっくりとサイコが迫る。やばい!
と、突然キュベレイがドダイを飛び出していった。なんだ!?
もしかして……と横を見ると、プルが真剣な目をしていた。
そうか。キュベレイはサイコミュによる操縦もできると聞いた。プルがサイコミュを使ってキュベレイを操縦しているのだ。
そんなプルは、オレのほうを見て、悲しそうな笑顔を見せた。
「ごめんね、マリハ。マリハも巻き込んじゃって……」
その言葉と表情から、オレはプルの考えがわかってしまった。
スレ民から聞いた原作での最期と同じように、サイコの拡散メガ粒子砲をキュベレイで受け止め、そして奴と一緒に自爆して果てようとしているのだ。
ここで散るのは無念だが、オレにはそれを怒る気にはなれなかった。だって……。
「いいさ。オレがプルの立場だったら、そうしただろうからな」
『プル、マリハ、ダメだ!!』
ジュドーの制止する声。しかし、それを意に介せず、キュベレイはZZの前に立ちはだかった。
その時。
* * * * *
90:名無しのオールドタイプ
待て! 早まるな!
91:ジャンク屋ネキ
みんな……でも……。
92:名無しのオールドタイプ
お前たちが死ねば、ジュドーたちに心の傷を残すことになるんだぞ! それでもいいのか!?
93:名無しのオールドタイプ
そうや、何か他の方法があるはずや!
94:ジャンク屋ネキ
でも、オレたちにはほかの方法は……
95:名無しのオールドタイプ
それでもあきらめるには早い!
俺たちが考え付くまで、それまでは早まるな!
96:名無しのオールドタイプ
ああ……拡散メガ粒子砲が発射態勢に……! 早く、早く……!
97:考察ニキ
サイコミュ……リフビット……そうか! 手はあるぞ!
98:名無しのオールドタイプ
な、なんか思いついたのか、考察ニキ!
99:考察ニキ
あぁ。ネキ、プル! リフビットのジャックだ!
100:ジャンク屋ネキ
ジャック? ……あ。
101:名無しのオールドタイプ
そうか、ガンダムUCのシャンブロ戦か!
102:考察ニキ
そうだ。あの時、バナージのユニコーンは、サイコフレームで、敵のリフレクタービットをジャックしたんだ。キュベレイにもサイコミュがあるから、同じことができるはずだ!
103:ジャンク屋ネキ
できるのか……? オレたちで。
104:考察ニキ
あぁ。確かにプルツーは強大だが、ネキとプルが力を合わせればサイコパワーは二人分、プルツーを上回るはず。可能性はあるぞ!
サイコミュがオーバーロードしちまう可能性もあるが、特攻するよりは生き残れる目はあるだろ!?
* * * * *
「だそうだ。やってみようぜ、プル。考察ニキの言う通り、ただ特攻して死ぬよりはマシだろ?」
「う、うん、やってみるよ……」
そしてオレとプルは、サイコガンダムMk-Ⅱのリフレクタービットに意識を集中した。
キュベレイからオーラが立ち上る。
サイコガンダムMk-Ⅱから拡散メガ粒子砲が発射される。
リフレクタービットが少し動き出した。
そして。
リフレクタービットがビームを反射したその瞬間、リフレクタービットが方向を転換した。ビームを、発射したサイコMk-Ⅱへと跳ね返す方向に。
『な、なんだ!?』
そして、反射されたビームは、そのままサイコガンダムMk-Ⅱの砲口に集中! 大爆発を起こした。
しかし、その代償は大きかった。やはりキュベレイのサイコミュがオーバーロードして爆発を起こしたのだ。このキュベレイはもうダメだ。脱出しなくては。
オレはパラシュートを背負うとプルを抱きかかえ、ハッチを開いた。
「いくぞ。しっかり捕まってろよ?」
「うん……」
そして。
「ジュドー、受け止めてくれよ!!」
そして空中に飛び出す。オレたちの身体は、風に巻き上げられて大きく飛び上がった。そしてパラシュートを開く。
プルを抱きかかえたままゆっくりと舞い降りるオレたちは、無事、なんとか再起動したZZの手に受け止められた。そして、胸元の非常用ハッチからコクピットに迎え入れられる。
「まったく……二人とも無茶しすぎだ!」
「はは……ごめんよ」
「でもこれで……え……」
絶句したプルのつぶやきに、正面を見ると、そこにはサイコガンダムMk-Ⅱが。
ビーム砲の直撃を受けて中破したといえ、悠然とこちらに歩いてくる。なんて奴だ……あれでもびくともしないとは。プルツーもサイコフィールドを展開してダメージを減らしたのだろうか。
『ふふふ……よくもやってくれたな。だがこれで終わりだ!』
「そうはさせるか!!」
プルツーにそう言い放ったジュドーの身体からオーラが立ち上り、ZZの各機能が再起動し始める。ジェネレーターの出力も急上昇している。ジュドーのサイコパワーの影響だろうか。
「妹たちをやらせはしない!!」
『な、なんだこのパワーは!?』
そのサイコパワーを感じ取ったのか、プルツーのサイコガンダムMk-Ⅱは少したじろいだ。オレたちを守ろうとするジュドーのサイコパワーが、プルツーをもたじろがせるレベルまで上昇しているのか。
「うおおおおお!!」
ZZがハイパービームサーベルを抜く。そのビームの刃は、ジュドーのサイコパワーを受け、強力で長大なものになっていた。
そのビームの刃でサイコMk-Ⅱを一刀両断! そのボディは爆散したが、プルツーは頭部を切り離したことで脱出したようだ。
「逃がすかああああ!!」
『くっ!!』
撤退していくサイコ頭部を追撃していくZZ。そしてビームサーベルを振るう!
そしてビームの切っ先が頭部をかすめたその時。
オレたちは見た。
プルと似た顔立ちの少女の姿を。あれが、プルのクローン、プルの妹、プルツー……?
衝撃を受けたのは、ジュドーも同じだったようだ。
「あれは……プル……? どうして……?」
それで闘志が切れたのか、ZZは再びパワーダウンを起こして、落下していった。
オレたちを発見し、回収しようとサンドラがやってきたのは、ちょうどその時だった……。
ファンアート募集中です!
さてさて、次回、いよいよネキの新しい愛機が出てきます。
その名も、バギ・メタス! メタス改をさらに改造して作られた、NT専用メタスです。サイコミュ技術がどこから来たのかは不明ですが、まぁ、マシュマーさんのガルスJ改のサイコミュを解析した結果と、バイオセンサーの技術とをニコイチした、ということで。
ちなみに、次々回あたりに改名される予定w
* 次回予告 *
ハマーンは宇宙に帰った。
オレたちも北の国のカラバの基地から宇宙に出た
ハマーンのいるサイド3に潜入する新しい戦艦と合流するためだ。
そこではコロニーを落としたあの男が待ち構えていたんだ。
次回、『ガンダムZZって作品の世界に転生してきたプル似のTS転生者だけど、ヤザンとかいう人にゼータ強奪を持ちかけられてます~ガンダムZZ別伝』
第22話『出撃、ネェル・アーガマ』
マシュマーさん、大活躍!
※次の更新は、4/5 12:00の予定です!
マリハの声、皆さんは誰の声で再生されてますか?
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本多知恵子さん
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本多陽子さん
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甲斐田裕子さん
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釘宮理恵さん