ガンダムZZって作品の世界に転生してきたプル似のTS転生者だけど、ヤザンとかいう人にゼータ強奪を持ちかけられてます~ガンダムZZ別伝   作:ひいちゃ

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マリハ「前回のタイトルの元ネタは、Zガンダム42話『さよならロザミィ』からだってさ」
プル「へー、そうなんだ。でも、いよいよ最終回だね。私、原作では中盤で死ぬ予定だったけど、無事に生き残れてよかったよ!」
マリハ「そうだな。できれば、プルツーや他のプルシリーズたちとも、ハッピーエンドで終わりたいところだけどな。さて、いよいよ最終回だぜ!」


Act.31『ウォリアーズ・アゲン』

 ネェル・アーガマの医務室。

 そこで、船医のハサン先生(一時はシャングリラで降りていたのだが、ラビアンローズでまた乗艦してくれたのだ)が、ベッドに横になっているプルツーを診察してくれている。

 元気そうではあったが、やはりサイコミュ搭載MS(モビルスーツ)に乗っていたし、少し心配なので診てもらうことにしたのだ。

 

 さて、モニターを見つめていた先生はうなずいて、こちらに向きなおった。

 

「うん。若干の精神的消耗は見られるようだが、他はいたって正常だ」

「よかったぁ……」

 

 答えを聞き、プルが安堵したようにつぶやく。

 

「精神的消耗にしても、サイコミュを使ったことによる疲労によるものだし、特に問題はないだろう」

「だから言ったじゃない。私は大丈夫だって」

 

 プルツーはそういうものの。

 

「いや、それでも心配なものは心配なんだよ。これまでずっと戦いに身を置いてきたんだからさ」

「そうだぞ、プルツー。みんなお前のことが心配なんだから、黙って診てもらってろって」

「……それはわかってるけど」

 

 オレとジュドーの説教に、照れ隠しなのか、面白くなさそうな顔をして言うプルツー。そんなところもかわいい。

 そんな彼女を見て、スレ民のみんなは何か感極まっているようだ。彼らによれば、プルツーはアクシズの戦闘で重傷を負い、その後ジュドーを助けるために力を使い果たして死ぬという哀しい最期を迎えたという話だから、そんな彼女が無事生き残ったことに万感の思いなのだろう。

 

「さて、ブリッジに行くか」

「待って、私も一緒に行くよ」

「大丈夫? プルツー。もう少し休んでたほうがよくない?」

 

 お姉さんぶって、そう心配して言うプルに、プルツーは平然として答える。

 

「心配ない。先生も言ってただろう? 精神的消耗がある以外は正常だと。それに、ベッドの中にいると退屈で仕方ないから」

 

 そう平然と言うプルツーに、ジュドーが心配そうに言う。

 

「そうか、でもあまり無理するなよ、プルツー。無茶もダメだからな」

「気を付けるよ。本当に心配性なんだね」

 

* * * * *

 

 オレたちがブリッジに戻ると、ビーチャがプルツーを見て苦手そうな顔をした。まぁ、ネオ・ジオンの兵士だったし、強化人間だし、彼女にエルがやられかけたんだから、気持ちはわかる。

 

「ただいま、ビーチャ。ハマーンの動きはどうだ?」

 

 ジュドーがそう尋ねると、ビーチャは気を取り直して教えてくれた。

 

「あぁ。モウサの向こうにいたまま動かないままだ」

 

 レーダーモニターには、モウサをはさんでコア3側にいるサダラーンと、あと二隻のエンドラ級を表すCGが映し出されている。

 モンドがビーチャの話の後を続ける。

 

「位置的に、モウサが盾になってくれて助かってるが、向こうもモウサに隠れてる形になってるからな」

「なんで攻撃してこないの?」

「こちらの動きを見てるのかな……」

 

 ビーチャがエルにそう返したその時……。

 

「……っ」

 

 ジュドーが顔をしかめ、真剣な表情を浮かべた。何かの声を聴いたのだろうか。

 

「どうしたの、ジュドー?」

 

 プルツーがそう聞くと、ジュドーは振り向かずに、前を見据えたまま言った。

 

「聞こえた。ハマーンが呼んでる……」

「ハマーンが?」

 

 オレが聞くと、ジュドーはそのままうなずいた。

 

「あぁ。ハマーンは動かず、ずっと俺が動くのを待ってくれているんだ」

「ジュドーとの決着をつけるために?」

「あぁ。これ以上の犠牲は出したくない。決着は俺とハマーンでつける。向こうもそのつもりさ!」

 

 そしてブリッジを出て行った。その後に、プル、そしてエル、ビーチャも出ていく。

 モンドも行こうとするが、それはルーさんが押しとどめた。

 

 三人が出ていくのを見ながら、プルツーはつぶやいた。

 

「大丈夫かな……?」

「え?」

「何か知らないが、胸騒ぎがするの。それに、グレミーの降伏命令に従わないグレミー軍もいるし、ほかのプルクローンたちも……」

「そうか……。だけど、出られるのはビーチャの百式しかないし、それはアーガマの直掩に残しておかなくちゃいけない。どうしようも……」

 

 そういうものの、オレもやはりプルツーの指摘に不安を隠しきれなかった。

 

* * * * *

 

 サダラーンのMSデッキ、そこでハマーンはノーマル・スーツを身にまとい、愛機のキュベレイに向かって歩いていた。

 グレミーの新生ネオ・ジオン軍に勝ったとはいえ、元々戦力を二分して戦っていたうえに、自分の手元の戦力もかなり消耗してしまった。

 ソーラ・レイを使えないかと思ったが、その制御システムは既にグレミー軍に破壊されていた。おそらくは、グレミーの内意を受けたオウギュストによるものであろう。

 

 今の状態では、これから来るであろう連邦軍とエゥーゴの連合艦隊に勝つことは不可能である。だが、そんな絶望的な状態であろうとも、ハマーンから闘志は消えていなかった。

 

(グレミーは満足して散っていったか……。私はどのような結末を求めているのだろうな。奴のように、世界の未来の礎となることに満足して散っていくのか、それとも……)

 

 だがそこで、ハマーンは表情を引き締めた。

 

(否! 私は美しくても結末など望まない。例えあがくことになろうとも、どこまでも生き抜き、戦い抜いてみせる!)

 

 そう決意を固めるハマーンに、キャラとニーが追いかけてくる。

 

「ハマーン様! おひとりで行かれるなど無茶です! せめて我々だけでもお供に!」

「案ずるな。敵は一人だ」

「敵は強力であります!」

 

 そう言い募るキャラ・スーンに、ハマーンは不敵な笑みを浮かべて返した。

 

「心配はいらん。ジュドーは既に私の意思の元にある」

 

 ある意味ではそれは真実である。ジュドーは自分の意図の通り、一人で出撃してきたのだから。だがそれは同時に、無意識に放ったハマーンなりの強がりでもあった。ハマーンはそれに気づいているのか否なのか。

 

 そしてハマーンは飛び上がり、キュベレイのコクピットに飛び込んだ。

 ヘルメットをかぶり、そこでまた顔をしかめる。

 

(私にノーマルスーツを着る気にさせたジュドー・アーシタ……子供の癖して!)

 

 目をかけていたとはいえ、子供のジュドーを相手に、自分はノーマルスーツを着て戦うことを覚悟させられている。そのことにハマーンは不愉快だった。

 その不愉快さを振り払うかのように、ハマーンは言い放つ。

 

「キュベレイ、出るぞ!!」

 

 そしてキュベレイは、漆黒の闇の中へと飛び出していった。

 

* * * * *

 

 漆黒の宇宙を舞いながら、キュベレイは飛んでいく。その中で、ハマーンは自分が解放されるのを感じていた。

 宇宙の片隅の小惑星で生きてきた彼女にとって、宇宙は彼女の魂の故郷であり、彼女を彼女らしくさせてくれる居場所でもあった。

 

 その中を飛ぶハマーンは、ふと、シャア・アズナブルのことを思い返す。

 

(シャア、お前は連れ出した本物のミネバと、まだこの地球圏に雌伏し、さまよっているのか?)

 

 当然、それにこたえる者はしない。

 

(戻ってくればいいものを……。なぜ遠回りばかりをする……)

 

 そう思いを巡らしていたところに警報が鳴る。我に返った彼女が前を見据えると、ビームサーベルを構えたZZ(ダブルゼータ)ガンダムが接近するのが見えた。

 

「よく来たな、ジュドー!」

 

 笑みを浮かべてそう通信を入れると、ハマーンはキュベレイをZZに突進させていった。

 そこに―――。

 

* * * * *

 

1:ジャンク屋ネキ

!? プルツー……どうしたんだ?

 

2:名無しのオールドタイプ

どうしたんだ、ネキ?

 

3:ジャンク屋ネキ

あぁ、プルツーの言うことには、『複数の、私によく似た悪意がジュドーたちが戦っているほうに接近している』というんだ。

プルツーは助けに行きたがってるようだが……。

 

4:名無しのオールドタイプ

あぁ、そういや、他のプルクローンたちがまだ残ってたな……。

一人は先の戦いで脱出したっぽいが。

 

5:考察ニキ

まぁ、原作では、彼女たちはキャラさんが全滅させてくれたけど、こちらではどうなるかわからんからな……。

 

6:名無しのオールドタイプ

とはいえ、今出られるのは百式しかないんやろ? そしたらどうしようもないんでないか?

 

7:ジャンク屋ネキ

それはわかるんだけどな……。

プルツーは、『ジュドーとプルたちを助けるのはもちろん、妹たちも戦いから解放してやりたい』と思っているらしくてな……。

 

8:ラド

うーん、そう言われてもなぁ……。

 

9:ジャンク屋ネキ

ん? 何か、アストナージさんから、『グワンバンからの届け物が来たから来てくれ』と言われたからMSデッキに行ってくるわ。

 

10:名無しのオールドタイプ

おう、行ってら。

 

* * * * *

 

 そして、MSデッキに行ったオレたちは、驚くべきものを見た。

 それは、プルツーが乗っていた赤いキュベレイと、肩にビーム砲を装備したグレーのキュベレイ(スレ民の話では、量産型のキュベレイだそうだ)だった。

 これがグワンバンからの届け物? なんでこんなものが?

 

「なぁ、アストナージさん、どうしたんだ、これ?」

「あぁ。向こうの偉い人の話では、あちらの大将に何かあった時には、これをプルツーとマリハの元に届けてやってくれ、と遺言があったんだってさ」

「オウギュストさんが……」

 

 そうつぶやき、オレはプルツーと、二体のキュベレイを見上げる。

 

「整備はばっちりされてるみたいだ。後、チェックしたが爆弾とかシステムトラップとかはなかったよ」

「そうか……。グレミー、やっぱりオレとプルツーのことを気にかけてくれてたんだな……」

「うん。それにこれで、駆け付けることができる」

「大丈夫なのか?」

 

 オレがそう聞くと、プルツーは決意の顔でうなずいた。

 

「うん、無理はなるべくしないように気を付ける。行こう、ジュドーとプルを助けて……妹たちを戦いから解放してあげないと」

 

* * * * *

 

 そしてオレたちが、ジュドーたちが戦っているであろうほうに向かっている(オレが量産型、プルツーが赤キュベレイに乗ってる)と、向こうのほうに戦いの光が見えた。

 もう始まっているのか!?

 

 さらに接近していると、キャラさんのゲーマルクが、数機の量産型キュベレイ相手に、奮戦しているようだ。サイコフィールドで、相手のビームをはじきながら、ファンネルで、量産型を次々と落としていく。

 その傍らには爆散した別のMSの残骸があった。おそらくはキャラさんの取り巻きの片方のものだろう。南無南無……。

 

 そして、後ろから量産型がゲーマルクに飛び掛かっていった。色々とやばい!

 

「ダメだああぁぁぁ!! 行け、ファンネル!!」

 

 オレはファンネルを展開させ、そのキュベレイに向かわせた。ファンネルで不意打ちを喰らわせ、その両腕両足を撃ち抜いて沈黙させる。

 それに、キャラさんも気が付き、こちらに向きなおった。

 

『あぁ、助けてもらってすまないね。……って、グレミーの人形!』

 

 と思ったら、プルツーのキュベレイを確認して、装備させているビーム砲を全て展開させた。

 あわわわ、やばいやばい! 敵だと誤解されているみたいだ。

 

「ままま待って! オレたちは味方だよ! プルツーも、グレミーから解放されたんだ!」

 

 そう必死になって説得する。ここで敵に間違われてやられるなんてバッドエンドなんか冗談じゃない。

 なお、その間も、プルクローンたちの量産型キュベレイは攻撃を仕掛けてきて、オレたちと交戦しています。

 

 そうしているうちに、やっとキャラさんもわかってくれたようだ。

 

『なるほどね。あんたには、ジュドーと一緒に、私を助けてくれた恩があるからね。信じるよ』

『ありがとう……それで、ジュドーたちは?』

『あぁ。ここを私に任せて先に行ったよ』

「そうか……。ここでやられなくてよかった」

 

 そう言っている間も、量産型キュベレイはこっちに襲い掛かってくる。

 長話している場合ではなさそうだ。

 

『っと、だべっている暇はなさそうだね。すまないけど、こいつらをやっつけるのに力を貸しておくれ!』

「わかった! けど、できるだけ殺さない方法で頼むよ!」

『難しいことを言ってくれるね!』

『でもお願いしたい……彼女たちも、私と同じ。グレミーに縛られて、戦わされていただけなんだ』

『そうかい……わかったよ。でも、あまり期待はしないでおくれよ!』

 

 そしてオレたちは本格的な交戦に入った。

 オレとプルツーは、敵のファンネルをかわし、逆にファンネルで攻撃しながら、必死に妹たち(オレにとっては姉だが)を説得した。

 

「もうよせ! グレミーはもういないんだ! お前たちが戦う必要はもうないんだよ!」

『何を言う! グレミー様が戦死されたのなら、その敵の首を彼に捧げるのが、私たちの使命!』

『馬鹿なことを言わないで……! あのグレミーがそんなことをあなたたちに願うと思ってるの……!?』

 

 しかし、オレたちの説得には耳も貸さず、プルクローンたちは攻撃を仕掛けてくる。オレたちはそんな彼女たちに、あきらめずに説得を試みながら戦いを続けた。

 

 そして数十分。このあたりの量産型キュベレイはほとんど全滅したようだ。できるよう殺さないように奮闘したが、それでも数機の量産型が宇宙の藻屑と化した。(当然中のプルクローンは散っただろう)

 

「結局、説得することはできなかったな……」

『刷り込みが強力だったから……。でも数人でも、助けられてよかった……』

「そうだな。さぁ、生き残りを回収することにしようぜ」

 

 そうして、オレが動き始めた直後。

 

『危ない!』

「え?」

 

 次の瞬間、どこからか飛んできたファンネルで、オレの量産型キュベレイの両腕両足が撃ち抜かれた!

 

「うわぁ!」

『マリハ! きゃっ……!』

 

 続いて、プルツーにもファンネルの洗礼が降り注いだ。さすがプルツーというべきか、直撃を避けることはできたものの、それでも右腕と左足、それに尻のファンネルコンテナが破壊された。

 

 そして、小惑星の陰から、一機の量産型キュベレイが現れた。闇討ちを行うような卑怯な奴も、プルクローンの中にいたのか!

 

『ふふふ、これで終わりだな。お前たちを仕留めたあと、悠々とハマーン様とジュドー・アーシタを討ちに行くとしよう』

「くっ……!」

『そうはいかのなんとかだぁー!!』

 

* * * * *

 

14:名無しのオールドタイプ

キャラの姐さん、まさか特攻を!? やめてー!!

 

15:ラド

すごい奮戦ぶりや……。ファンネルで、キュベレイのファンネルを排除しながら突進しとる……。

 

16:名無しのオールドタイプ

キュベレイからの攻撃もサイコ・フィールドで無効化しとる……。でも……。

 

17:考察ニキ

あれだけのサイコパワーを発動させてたら、サイコミュが……。

 

18:ジャンク屋ネキ

あぁ……。やはりサイコミュがオーバーロードで停止したのか、直撃もらうようになっとる……。右腕と両足が……!

 

19:名無しのオールドタイプ

頭部も撃ち抜かれた……!

 

20:名無しのオールドタイプ

なんとか逃げるキュベレイに追いついた……! もうそこまででいいって、やめてー!

 

21:ラド

残った左腕でキュベレイをはがいじめに……! まさか……!

 

22:ジャンク屋ネキ

キャラさん……ダメだぁーーーー!!

 

23:???

『よーく見ておけ! これがキャラ様の散りざまだぁーーーーー!!』

 

24:ラド

な、なんだ!?

 

25:名無しのオールドタイプ

まさか……。キャラ様の最後の魂の叫び……!?

 

26:考察ニキ

あぁ……零距離メガ粒子砲で、キュベレイごと……。

 

27:ジャンク屋ネキ

キャラさん……。

 

28:名無しのオールドタイプ

かわいそうな人だったな……。

 

29:考察ニキ

あぁ。だけど、暴走しているのに気づかず、その果てに自爆した原作とは違って、ネキたちを守るため、身をなげうち、自覚して自爆した分、こちらの世界のキャラは、その分マシだったかもな……。慰めにもならんけど……。

 

30:ジャンク屋ネキ

……。

 

* * * * *

 

 ゲーマルクと量産型キュベレイの残骸が漂う中、オレの量産型キュベレイと、プルツーのキュベレイはその中を漂っていた。

 やがて、赤いキュベレイが再起動し、動き出した。

 

『マリハ……生き残りの妹たちを回収して、ネェル・アーガマに戻ろう……。キャラは、命を賭して、私たちを守ってくれた。それを無駄にしちゃいけないと思う……』

「プルツー……そうだな……。ありがとう、キャラさん。あんたに会ってから短い間だったけど、あんたのこと、そしてあんたのしてくれたこと、ずっと忘れないよ……」

『私も忘れないよ……。マリハ、そのキュベレイはもう動かないでしょ? 私のキュベレイはまだ動くから、こちらに乗って』

「わかった。それから、ネェル・アーガマに姉たちを救助するように要請しておこう……」

 

 そしてオレは、プルツーのキュベレイに乗り込み、ネェル・アーガマからのランチが来るのを待ち続けた。

 

* * * * *

 

 

 オレたちがなんとかネェル・アーガマに戻ってくると(プルクローンたちは、ラビアンローズの医務室に預けている)、不思議と張りつめた気配が消えていくのが感じられた。

 

 それは、ビーチャたちも感じ取ったらしい。

 

「不思議ね……。張りつめていた空気が消えていく……」

「終わったな……ジュドーとハマーンの戦い……」

 

 ほっとした表情を浮かべるビーチャとイーノ。 だけど、エルはまだ、不安そうな表情を浮かべている。

 

「じゃあ、どうしてジュドーは戻ってこないの?」

「まさか、アクシズの中で何かあったんじゃ……?」

 

 そうモンドがつぶやいた。というか、どうしてわざわざオレの隣にやってくる? あぁ、オレの恋人未満だからか。

 いや、今はそんなことを考えている場合じゃない。

 

 と、そこで。

 

「……!?」

「……っ」

 

 ほぼ同時に顔をしかめるオレとプルツー。

 

 頭の中に、ジュドーとプルの悲鳴のようなものが聞こえてきた……気がした。

 モンドの言う通り、アクシズの中で何かあったのかもしれない。

 

* * * * *

 

32:ジャンク屋ネキ

なぁ、というわけなんだが、ジュドーたち、無事に戻ってくるんだよな?

 

33:考察ニキ

それがな……ネキ。

 

34:ラド

ZZが大破したうえに、アクシズの中で迷子になっている可能性が高いんや。原作通りだったらな。

 

35:ジャンク屋ネキ

なんやて……!?

 

36:名無しのオールドタイプ

掲示板にプルの書き込みがないことからすると、マジでそれどころじゃない可能性が高いな……。

 

37:名無しのオールドタイプ

まぁ、ネェル・アーガマとモウサとでは、距離がありすぎて、掲示板にアクセスできない可能性が高いが……。プル、ネキを介して書き込みしてたみたいだしな。

 

38:ジャンク屋ネキ

そんな……! なんとかならんのか?

 

39:ラド

原作では、プルツーがNT能力でジュドーたちの位置を見つけ出して、そこにハイメガ砲で穴を開けて脱出を手助けしたんだが……。

 

40:名無しのオールドタイプ

でも、ネキたちにできるのか……? そんなこと。生命の心配とかはないのか?

 

41:考察ニキ

こればかりはわからん。原作では、プルツーが最後の力を振り縛って、やっと見つけ出したぐらいだからな。

 

42:ジャンク屋ネキ

……いいや、やってみる。プルツーと力を合わせればなんとかなるかもしれんし、助けられるなら是が非でも助けたいからな。

 

43:名無しのオールドタイプ

そうか。でも無理するんやないで。プルツー共々力尽きて……って結末は、まっぴらごめんだからな。

 

44:ジャンク屋ネキ

おう。

 

* * * * *

 

 そしてオレがプルツーのほうを向くと、彼女もうなずいてきた。どうやら、オレと同じことを考えていたらしい。

 

「できそうか? プルツー?」

「うん……。私だって、ジュドーとプルを助けたい。やってみる……」

 

 オレはプルツーを抱きかかえて副艦長席に座り、彼女の手を握る。プルツーもその手を握り返してくれた。そして、目を閉じて、モウサに意識を集中させる。

 

 ここでもない……そこでもない……ジュドー……プル……どこなんだ……?

 

 目を閉じていても、モウサのあちこちが爆発するのがわかる。プルツーの精神がNT能力の発動で消耗してきてるのが感じられる。その様子に、オレの中に焦りが生じる……。

 

 早く……早くしないと……。

 

 そこに。

 

『このままじゃ、ZZもろとも蒸し焼きになっちまう!』

『というか、ここはどこ~? このまま死ぬなんてやだよー!』

 

 ジュドー達の声が聞こえた。その聞こえてきたほうに意識を集中させると……いた!

 オレは目を開いて、ビーチャたちに言った。

 

「よっしゃ、ジュドー達を見つけたぜ!」

「ほんとか!?」

 

 とビーチャが聞いてくる。オレはうなずいて続ける。

 

「あぁ! オレが指示するポイントに、ハイメガ砲を発射してくれ! それで穴をあけて、二人を脱出させるんだ!」

「よっしゃ!」

 

 そしてオレが言ったポイントに照準を固定、発射準備を進める。

 そして。

 

「照準固定完了、エネルギーチャージ完了! 艦長代理!」

「よし、ハイメガ粒子砲、発射だ!」

 

 ビーチャの号令一下、ネェル・アーガマのハイメガ粒子砲が火を噴いた!

 ビームが、モウサに飛んでいき、突き刺さり、岩盤を貫き、吹き飛ばした。

 

『……』

 

 固唾をのんで見守るオレたち。やがて……。

 

 モウサから飛び出す光の点が現れる。それはどんどん大きくなっていき……。

 

「ジュドー……やった……!」

 

 それは、ジュドー達を乗せた、ZZの上半身だった。

 

「あぁ……ジュドー……」

 

 そのプルツーのつぶやきにオレが視線を降ろすと、彼女はオレの膝の上で、安らかな表情で目を閉じ、ぐったりしていた。

 まさか……!?

 

「お、おい、プルツー!? 嘘だろ!? エル、ハサン先生を呼んできてくれ!」

「わ、わかったわ!」

 

* * * * *

 

 そしてハサン先生がブリッジにやってきた。そしてプルツーを診察して一言。

 

「ふぅ、心配しすぎだ。精神を消耗しすぎて、気を失っただけだ」

「そ、そうなのか。よかったぁ……」

「まぁ、かなり消耗しているようだが、2、3日ぐっすり眠れば、きっと元に戻るだろう」

 

 その先生の話に、クルー一同安堵のため息を浮かべる。そして。

 

「やったー!」

 

 ビーチャが歓声を上げる。

 

「よかった! ジュドーもプルも助かったし、プルツーも無事だし、本当によかったよ!」

 

 モンドがオレに飛びついて抱きしめてきた。恥ずかしいが、気持ちはわからなくもないから、そのままにさせておく。だけど、キスはダメだからな?

 

 ルーさんもエルも、イーノもみんな喜びを爆発させていた。

 

 そこで、トーレスさんが報告してきた。

 

「後方から艦隊が接近してくるぞ。どうやら、連邦軍とエゥーゴの連合艦隊のようだな」

「今になって、全てが終わってようやくのご到着かよ」

 

 トーレスからの報告に、ビーチャが憮然として言った。それにはオレも同感だ。

 

「まったくだよな。彼らがちゃんとすることをしてくれれば、オレたちがこんなつらい思いをしなくて済んだんだ」

 

 そしてオレたちは、ジュドーたちが助かった歓喜と、連邦軍やエゥーゴへの怒りが入り混じった複雑な表情で、接近してくる連邦とエゥーゴの連合艦隊を見つめ続けていた。

 

* * * * *

 

56:名無しのオールドタイプ

ジュドーは、やっぱり木星船団に行くんやな。

 

57:ジャンク屋ネキ

あぁ。地球圏の外から、改めて地球を見つめて考えたいと言ってな。

 

58:名無しのオールドタイプ

ルーも一緒に行くというし、二人で喧嘩しながらも仲良くやってくれればいいけどな。

 

59:ラド

でもいいのか? ネキ。ネキもついていかなくて。

 

60:ジャンク屋ネキ

あぁ。ルーさんはしっかりしてるから、ジュドーを支えてくれるやろ。それに二人の邪魔をする気はないで。馬に蹴り飛ばされるのは避けたい。それに、プルとプルツーの面倒も見なくてはいけないしな。

『お世話になりまーす』

 

61:名無しのオールドタイプ

一気に妹が二人増えた感じだな。そういえば、他のプルクローンたちも、ネキの親父さんが面倒見てくれるんだっけ?

 

62:ジャンク屋ネキ

あぁ。ネオ・ジオンが倒れて、レジスタンスする必要もないし、出稼ぎも終わったので、シャングリラに戻ってくるそうや。それで、オレたちと一緒に暮らすついでに、彼女たちの面倒も見てくれることになってな。あぁ、あくまで引き取り先が見つかるまでの里親ということで、引き取り先が見つかり次第、その家庭に引き取られることになるそうだけどな。

 

63:考察ニキ

原作では、マリーダさん以外のプルクローンたちが戦死したけど、今回は何人かだけでも助けられてよかったよな。彼女たちの幸せを祈らずにはいられんわ。

 

64:名無しのオールドタイプ

あと、まさか、ネキがモンドと同居することになるとはなぁ……大丈夫か?

 

65:ジャンク屋ネキ

あぁ。親父もいるしな。めったなことにはならんやろ。もし迫ってきたら、キックでもいれたるわ。

 

66:ラド

やっぱり、ネキはネキやのう。

 

67:名無しのオールドタイプ

あ、いよいよ出発の時間みたいだな。

 

68:名無しのオールドタイプ

おー、おー、エルとルーが火花散らしてて微笑ましいわ。

 

69:考察ニキ

そして、プルがジュドーに甘えてるのもほっこりするわ。

 

70:ジャンク屋ネキ

『だって、木星に行っちゃったら、4~5年は会えないんだもん。今のうちに甘えとかなきゃ!』

本当にすごい甘えっぷりだよなぁ。

 

71:名無しのオールドタイプ

うんうん。いっぱい甘えておくといいで。

 

72:名無しのオールドタイプ

その横で、プルツーがクールに見守ってるのがいじらしいなぁ。

 

73:ラド

ジュドーがプルツーの頭をなでて、それでプルツーが目を細めているのも、なんかいいな。

 

74:ジャンク屋ネキ

そういえばラドニキ、これからどうするんや?

 

75:ラド

あぁ。仕えるべき主を失ったとかで、マシュマー様が新しい主を探しに旅に出る、とのことでな。俺とボットンさんも彼についていくことになったわ。他のクルーたちはそのまま連邦軍に入るらしい。

 

76:名無しのオールドタイプ

マシュマーさんが生き残ったのは嬉しいところやな。彼が素晴らしい主を見つけられることを祈らずにはいられんわ。

 

77:考察ニキ

それと、再就職するんだったら、シャアのネオ・ジオンはやめとけ。

 

78:ラド

あぁ、もちろんや。その時には全力で止めるわ。

 

79:ジャンク屋ネキ

あぁ……ジュドーたち、木星に飛び立っていったなぁ。

 

80:考察ニキ

そしてネキたちも、これから新しい一歩を歩みだしていくんだなぁ……感無量や。

 

81:名無しのオールドタイプ

これで全て終わったし、このスレもこれで終わりか?

 

82:ジャンク屋ネキ

何言ってるねん。オレはまだまだみんなと仲良くしたいし、何かあったら相談にのってもらうこともあるだろうからな。これからもよろしく頼むぜ。

 

83:考察ニキ

嬉しいこと言ってくれるのう。

 

84:ラド

ネキたちと一緒に、こうして俺たちも新しい一歩を踏み出していくんやなぁ……。

 

85:名無しのオールドタイプ

俺たちの未来が、光あふれるものになったらいいよな。

 

86:ジャンク屋ネキ

きっとなるわ。オレたちの未来も、地球圏の未来もな。何しろ、プルやプルツー、シャングリラのみんなにスレ民のみんながいるんやからな。きっと、素晴らしい未来にできるはずや……。

 

 

『ガンダムZZって作品の世界に転生してきたプル似のTS転生者だけど、ヤザンとかいう人にゼータ強奪を持ちかけられてます~ガンダムZZ別伝』FIN




ここまで読んでくださり、ありがとうございました!
今回も、前回と並ぶほどのUAや感想いただき、とても嬉しかったです!
次回作も、それぐらい応援してくださると嬉しいです!

ではその次回作の予告、どうぞ!


皆さんお待ちかねぇ!
いよいよ5/5 12:00から、TS転生者ガンダムファイターの熱きファイトが始まります!
第13回ガンダムファイト大会が展開されているこの地球で、彼女はどのような出会いをし、どのようなファイトをして、そして何を目指してどのような結末を見るのでしょうか?

それではみなさん!
『ちょっと待って。なんで俺、Gガンダム世界にTS転生して、東方師匠と拳交えてるの!?』
に、Ready Go!!

※初回更新は特別に、プロローグと1話の、同時二話更新です。お楽しみに!

マリハの声、皆さんは誰の声で再生されてますか?

  • 本多知恵子さん
  • 本多陽子さん
  • 甲斐田裕子さん
  • 釘宮理恵さん
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