やはり俺のぼちキャン△は間違っている。   作:乱A

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(`・ω・)顔合わせです。
後、ラインは文字を打ち込むんだからこれは変だとツッコむ所があるかもですが、其処はもう”ラインを使った会話”だと大きな心で見逃して下さい。


第十三話「初顔合わせと比企谷家(仮)」

 

翌朝、親父はさっそくこっちに小町を迎えに来ようとしたが、お袋に叱られてしぶしぶながらも会社に行ったらしい。

俺も俺で学校を休む訳にもいかないので取り合えず俺は学校に行き、小町はその間留守番をしておくという事になった。

 

「辺りを散歩するくらいなら良いがあまり遠出はするなよ。土地勘、無いんだから」

「分かってるよ、小町は子供じゃないんだから。それと、はいお弁当!えへへ、まるで愛妻弁当だね。あ、今の小町的にポイント高い」

「調子に乗るな」

「あたっ」

 

弁当を渡してくる小町の頭に軽くチョップをする。

 

「じゃあ、行って来るわ」

「行ってらっしゃーい」

 

弁当を鞄に入れて学校に行く俺を小町は手を振って見送る。

正直な所、まだ違和感は拭えないがそれでも前へと進むと決めた事だ。

 

 

 

 

ー◇◆◇ー

 

「八幡君!」

 

電車に乗り込んで来た各務原は俺を見つけると笑顔で名前を呼びながら俺の横に座って来て、相変わらず周りの視線が痛い。

違うのに……

 

「大事な用事って無事に終わったの?」

「あ、ああ、何とかな」

「どんな用事だったのか聞いてもいい?」

 

小首を傾げながら聞いて来る各務原。

その表情から面白半分ではないようだし、あえて隠す必要は無いな。

 

「妹が来たんだよ」

「妹?」

「ああ、ちょっと喧嘩しててな。まあ、色々あって仲直りしたというか」

「へ~~」

 

俺の顔を覗き込むその顔は『紹介して、紹介して』と言っているがそれはどうなのだろう?

小町は今日にも帰る事だし別に紹介しなくても良いんじゃないかなと思っていると各務原はピポピポとスマホに何やら書き込んでいる。

 

「…おい、何してる?」

「え?リンちゃん達に教えてあげようかな~って」

「な、何故に?」

 

ピロンッ

 

スマホにラインの通知が入った。

どうしよう、無視したいけどしたらしたで絶対にややこしくなるよな。

まあ、とりあえず読んで既読を点ければ文句は言わないだろう。

 

 

斉《妹ちゃん来てるんだ。会いたいな~~》

 

大《何だよ、水臭いな比企谷。会いたいぜ》

 

犬《私にも妹おるから分かるで。妹、可愛ええよな。会いたいわ~》

 

リ《私は別に良いけどさ。まあ、会いたいか会いたくないかと言われれば…》

 

斉《またリンってばー。素直に未来の義》

 

リ《違わい!》

 

斉《あれれ~、何が違うのかな~》

 

リ《ぐぬぬ》

 

な《未来の義って何?》

 

大《それはな、未来の義理のいも》

 

リ《わーわーわー》

 

 

 

 

「おい、各務原。早く降りないと電車が出るぞ」

「え?わー、待って!降ります、降りまーす!」

 

各務原がラインに夢中になっている間に電車は駅に着いており、ホームから呼びかけると各務原は慌てて降りて来る。

 

「むぅー、おいて行くなんてひどいよ八幡君」

「いや、ちゃんと到着のアナウンスはあったぞ。聞いてない方が悪いだろう」

「いじわるいじわる!」

 

歩きながら改札に向かう俺の背中を各務原はポカポカと叩く。

……誰だ?今「砕け散れ」とぼそっと呟いた奴は。

そんな事を言ってると目が腐るから止めた方がいいぞ、ソースは俺。

 

 

 

 

ー◇◆◇ー

 

放課後

 

下駄箱で靴を履き替えていると志摩と斉藤、そして野クルのメンバーが俺を待っていた。

 

「さあ、行こうぜ!」

「「おおーー!」」

 

大垣の号令に各務原と犬山が応え、斉藤はニコニコとしており、志摩はそっぽを向いているが帰るつもりはないらしい。

 

「何が面白いんだか」

 

どの道、逃げられそうにもないので諦める事にした。

後、行き成り連れて帰るのも何なので一応小町に連絡を入れておく事にしよう。

 

 

「小町」

『なーに、お兄ちゃん』

「今日はちょっと何人か連れて帰る事になったから」

『キャンプ仲間の女の人?』

「…そうだけど、男友達だとか思わないのかな?」

『男の友達いるの?』

「いないけどさ」

『じゃあ、いいじゃん』

「とにかくそーいう事だから」

『りょーかーい。おもてなしの準備しとくね』

 

 

小町との通話を終え、校門に目を向けると各務原達は揃って俺を待っていて、溜息を付きながら歩き出すと皆は俺の後を付いて来る。

 

「じゃあ、八幡君の家に向かってしゅっぱぁーーつ!」

 

止めて止めて、そんなに大声で叫ぶとほら、周りの皆がこっちを見て来る。

その内の何人かの男達の目はすでに腐り始めていた。

 

……俺の所為じゃないからね。

 

 

 

ー◇◆◇ー

 

「初めまして!お兄ちゃんの妹の比企谷小町です!」

 

家に着くなり、小町は満面の笑顔で挨拶をする。

 

「うん、あたしは各務原なでしこです。よろしくね、小町ちゃん!」

「私は志摩リンです。よ、よろしく」

「初めまして、小町ちゃん。私は斉藤恵那、よろしく」

「野外活動サークル、通称「野クル」部長の大垣千明だ。よろしく」

「同じく野クルメンバーの犬山あおいや。よろしくな~」

「じゃあ、お茶の準備してるんで上がってください」

 

そう言って小町は今俺が住んでる爺ちゃんの家へと皆を案内する。

見た目は古い平屋建てだが、中身は色々リフォームされていてトイレも水洗だ。

 

「あれ、ご両親はいないの?」

「お袋達は千葉の実家だ。此処は元々爺ちゃんの家だが体が弱った事もあって今は叔父さんの所にいる。その後事情があって俺が一人で住んでるんだ」

「だって、残念だったねリン。挨拶出来なくて」

「だからお前は一々余計な事を…」

 

そんな会話をしていた時、小町がとんでもない事をぶっこんだ。

 

「ところでさあ、お兄ちゃん。誰が小町のお義姉ちゃんになるの?」

「ぶほファッ!」

 

丁度お茶を口に含んだ所だったので噴出す際に気管に入ってしまった。

 

「げっほ、がはげふごはぁっ!」

「大丈夫?お兄ちゃん」

「お、おま…、げほげほ、お前なぁ、なんちゅー事を…」

「へ?小町何か変な事言った?」

 

小町はワザとなのか天然なのかこてんと不思議そうな顔をして小首をかしげる。

 

(お兄ちゃんに任せておいたら”また”何時まで経っても関係が進行しないからね。雪ノ下さん達には悪いけど小町はお兄ちゃんの味方をするから)

 

「お姉ちゃん?えへへ~、お姉ちゃんか~。わたし妹が欲しかったんだ~」

「なでしこ、そこはお前の思っているお姉ちゃんではなくたぶんお義姉ちゃんだと思うぞ」

「え?どう違うの?」

「あ~~~…」

「かわええな~。なでしこちゃんはそのまんま、なでしこちゃんのままでええで~」

「え、何?何なの?」

 

大垣は頭を抱え、犬山は各務原の頭を微笑ましそうに撫でている。

 

(おねえちゃん、おねえちゃん…、お義姉ちゃんかぁ)

「ガンバだよリン!一番その場所に近いのはたぶんリンだから」

「う、うるせーやい!」

 

志摩と斉藤は何やらヒソヒソ話をしているが、聞こえない方が幸せな気がする。

 

「お兄ちゃん、夕焼けが綺麗だよ。裏庭でお喋りしない?」

「裏庭?裏庭まであるのか、この家」

「うん、広いんだよ。子供の時なんかよくテントを張って遊んでたの」

「そいつは…、聞き捨てならねーな」

 

小町が裏庭の事を話すと大垣はニヤリと笑みを浮かべる。

 

「お前、何を考えてる」

「ま、いーから、いーから」

「えーから、えーから」

「どうしたの?あきちゃん、あおいちゃん」

 

不思議がる各務原を連れて、大垣と犬山は靴に履き替えて裏庭へと移動する。

 

「各務原さん達も来て下さい」

「リン、行ってみようよ」

「お邪魔します」

「何なんだよ、まったく」

 

志摩と斉藤も小町に連れられて行き、俺も溜息を付きながらも付いて行く。

 

 

 

ー◇◆◇ー

 

裏庭に行けば皆が皆、「ほ~~~」と溜息を付いていた。

爺ちゃん家の裏庭はあと一軒は建てられる程に広い。

その分、草刈が大変だけどな。

 

「懐かしいな。子供の頃遊びに来た時以来だよ」

「天気が悪くてキャンプに行けなかった時、泣きじゃくる小町を慰める為に爺ちゃん達が此処にテントを張ってくれたっけ」

「泣いてたのはお兄ちゃんもじゃない」

「そーだっけか?」

「もーー!」

 

俺達がそんな言い合いをしていると裏庭を一通り歩き回っていた大垣が両手を広げて叫ぶ。

 

「いいねぇ、テントを貼れる広々とした場所、そして直ぐ隣には電気水道にトイレまで完備されている比企谷の家。よぉーーーし、今日より此処を野クルの合宿場とする!唆るぜ、これは!」

 

=野クルは合宿場を手に入れた=

 

「唆るな!手に入れるな!」

「えーー、良いじゃん」

「良くねぇよ!そもそも俺は野クルのメンバーじゃねえ!」

「あれ、そーだっけか?」

「そーだよ!」

 

俺と大垣が嚙み合っていると各務原は赤い顔で駆け出しながら言って来る。

 

「八幡君!ちょっとトイレ借りるね」

「え?トイレって…。ま、待って各務原」

 

手を伸ばしてそう言うが、各務原は止まる事無く走って行く。

 

「待てなーーい、漏るーーー!」

 

指し伸ばした手が空しく空を切り、家の扉がガチャリ、バタンと音を立てる。

 

「ねえ、何であの娘一人暮らしの男の家のトイレに躊躇無く入れるの?漏るーーとか平気で言っちゃうし」

「なでしこだからなー」

「なでしこちゃんやからなー」

「なでしこだから仕方ない」

「仕方ないな~、なでしこちゃんは」

 

いや、仕方ないじゃないだろう。

見知った女の子が自分が使っているトイレで用を足し、その後で自分が用を足すなんてちょっと色々と……なんだろう。

 

「大丈夫だよ、お兄ちゃん」

「小町…、大丈夫って何が?」

「なでしこちゃんの前に小町が一回リセットしてるから」

 

リセット、つまり小町が先にトイレを使ってるから直接俺の後じゃないって事か。

それならギリギリ中のギリギリでセーフ……で良いのかな?

 

「あ~~、でもさっきお花を摘んだばかりだからなでしこちゃんの後はお兄ちゃんになるのかな」

「全然大丈夫じゃないじゃねぇかーーーーーっ!」

 

そんな俺の叫びは空しく響いて消えた。

 

 

 

 

 

そして夕方、小町を迎えに来る筈の親父は朝、会社に遅刻した事もあり残業となった為にタクシーで帰る事となった。

ちなみにタクシー代は親父の小遣いから消えるらしい。

 

「今度はいっぱい遊ぼーね、小町ちゃん」

「うん、約束だね、なでしこちゃん」

「何時でも来ていいからな小町」

「はい、また来ます。大垣さん」

「あたしらが撮ったキャンプの写真とか送るからな、小町ちゃん」

「楽しみにしています、犬山さん」

「じゃあこれ、お土産にちくわの写真」

「わぁ~~、可愛い!じゃあ小町もカマクラの写真あげます」

「うう~、ニャンコも可愛いなぁ」

「あー、私にも見せて!」

「私も」

「あたしにも見せてーな」

 

野クルメンバーが斉藤のスマホを覗き込んでいると小町が志摩を手招きして何か話かけている様だが、あいにく小声なので聞こえなかった。

 

「何?比企……小町ちゃん」

「あの~リンさん。お兄ちゃんは色々とアレだから苦労すると思うけど…、(がんばってね”お義姉ちゃん”)」

「んなっ!」

「あはは」

 

そして小町は手を振り、タクシーは一路千葉へと走り出した。

「またねー」と手を振って見送る野クルメンバーと斉藤。

志摩は何故か俺の方をチラチラと見て来る。

 

「…何だよ」

「にゃんで…、げふん!何でも…ないよ」

 

そう良いながらそっぽを向く。

小町の奴、志摩に何言ったんだよ。

 




(`・ω・)モチベさんが家出してたので遅くなりました。
次回はなるべく早く書き……たいな。
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