僕のヒーローアカデミア~吸血鬼と為った者~   作:暁月鈴

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十五話~火災ゾーンでの戦い~

 

(ヴィラン)ン!?バカだろ!?ヒーローの学校に入り込んでくるなんてアホすぎるぞ!」

 

 人命救助(レスキュー)訓練を始めようとした矢先に(ヴィラン)の襲撃。この予想外の出来事に対して、上鳴くんは皆の意見を代弁するかのように声を上げた。

 

 まぁ、アイツの言いたいことは分かる。トップヒーローを育て上げる学校なだけあって、この学校には、高い実力を持つヒーロー達が集まっている。並大抵の(ヴィラン)が喧嘩を売ろうものなら、即返り討ちに会うだけだ。

 

「13号先生、侵入者用のセンサーは!?」

 

「もちろんありますが……!」 

 

 八百万さんの質問に、13号先生は焦りを滲ませながら返答する。

 

「現れたのはここだけか、学校全体か……何にせよセンサーが反応しねぇなら、向こうにそういうことができる個性持ち(ヤツ)がいるってことだろ。校舎と離れた隔離空間、そこに俺たち少人数が入る時間割……バカだがアホじゃねぇ。これは、何らかの目的があっての、用意周到に画策された奇襲だ」

 

 生徒たちの中でも冷静な轟くんは、自身の分析を口にする。その内容に、場の緊張度が更に増す。相澤先生も轟くんと同様の判断を下したのだろう。捕縛布を手に臨戦態勢を取り、声を発した。

 

「13号、避難開始だ。上鳴、お前は''個性''を使って連絡を試せ」

 

 その指示に13号は軽く頷き、上鳴くんは、軽く声を出してイヤホン型の通信機器に手を掛けた。

 

 そして、(ヴィラン)を迎撃しようとした相澤先生を目にした緑谷くんは声を上げる。

 

「待ってください、先生!もしかして、1人で戦うつもりなんですか……?イレイザーヘッドの戦法は、''個性''を封じて、奇襲を仕掛けてからの捕縛……。正面戦闘なんて無謀過ぎます!」

 

 オイオイ、何味方(ヒーロー)の弱点をペラペラと話してんのコイツは。

 

「心配するな、緑谷。ヒーローは一芸だけじゃ務まらん」

 

 そう言い残すと、相澤先生は一人で(ヴィラン)の方へ突っ込んでいく。そして、捕縛布を巧みに操り(ヴィラン)を一人、また一人と倒していった。

 

 そのスキに、私達13号の指示に従って此処から脱出しようとするが……

 

「させませんよ」

 

 黒い霧のような姿をしている(ヴィラン)に阻まれた。

 

「初めまして、我々は(ヴィラン)連合。僭越ながら、この度ヒーローの巣窟、雄英高校に入らせて戴いたのは……

 

 

"平和の象徴"オールマイトに息絶えて戴きたいと思ってのことでして

 

 ──オールマイトの殺害──

 

 その(ヴィラン)の発言に、クラスの皆に動揺が走るのが分かった。

 

「しかしどうも、オールマイトの姿が見えない……まぁ、それとは関係なく──私の役「───禁弾」……っ!?」

 

 なんて、黒いヤツがあれこれ言っているうちに、私は攻撃の準備を整えていた。そして私は、(スペルカード)を発動させる。 

 

スターボウブレイク

 

 その宣言と同時に、私の周りには虹色に輝く弾幕が出現。その弾幕は、一度上昇し、そのまま(ヴィラン)目掛けて降り注ぐ。

 

「ガァァァッ!!」

 

 その攻撃を受けた(ヴィラン)は軽く数メートルはぶっ飛んだ。

 

「良くやりましたフランさん!これなら……」

 

 13号は、この隙に(ヴィラン)を捕らえようと”個性”を発動させる。

 

 ……が、それよりも早く、(ヴィラン)に向かって飛び出していった二つの影があった。

 

「その前に俺達にやられるとは考えなかったか!?」

 

 切島くんと爆豪くんの二人が(ヴィラン)に攻撃をしかけたのだ。しかし……

 

「危ない危ない。そう、生徒といえど優秀な金の卵」

 

 二人の攻撃は全く効いていなかった。それどころか……

 

「ダメだ!どきなさい二人とも!」

 

 二人が斜線に入っているせいで、13号は"個性"を使えない。

 

「散らして、嬲り、殺す」

 

 アイツがそう言った瞬間、黒いモヤモヤが瞬く間に広がり、私達を覆いつくした。

 

 

 

 

 

 

 黒いモヤが晴れると、パチパチと音を立てて燃える炎が視界いっぱいに広がった。

 

 おそらく『火災(かさい)』のエリアなのだろう。車や建物なんかも燃えていて、本当に火災現場にいるみたいだ。

 

 ……にしても

 

「あーづーいー。雨が降ってないのはありがたいけど、面倒なことになったな~」

 

 余りの暑さにそう呟く。すると突然、背後から私を呼ぶ声が聞こえてきた。声が聞こえた方へ顔を向けると、そこには尾白くんがいた。

 

 知り合いと合流出来て安心したのか、彼はホッと息をつく。すると……

 

「おうおう……こいつらを殺せばいいんだな?」

 

「ちっ、たった2人だけかよ……せっかくなら、もっと送ってくれりゃいいのによぅ」

 

 ガラの悪そうな人達がたくさん現れて、私達の周りを取り囲んだ。

 

「な、こいつらまさか!」

 

「うん、『お察しの通り』だね」

 

 こちらを嘲笑うかのように嫌らしい表情を浮かべて近づいてくる(ヴィラン)達。あの黒いヤツの言うとおり、数の暴力で私達を殺す積もりのようだ。

 

「おい、なんかよく見たらいい女もいるじゃねえか?」

 

「ん、ありゃ『東方』のコスプレか……?なあ、殺す前にちょっと遊んでやるのもいいんじゃねえか?」

 

「バカ、時間あんまりねーって言ってただろうが、そんな暇ねーよ……やるんなら攫って帰ってからゆっくりと、だ」

 

 そんな会話を繰り広げる(ヴィラン)を無視しつつ、私は尾白くんにあることを伝えていた。

 

「………というわけだから、そこから絶対に動かないでね。巻き込んじゃっても知らないよ」

 

「う、うん。分かった……」

 

 尾白くんが頷いたのを確認すると、私は軽く宙を舞う。そして、私は大技を放つべく、言葉を発した。

 

「思い出も 部屋も お人形たちも」

 

 私が詠唱を始めた途端に、辺りの雰囲気が変化した。その雰囲気に押されてか、(ヴィラン)の動きはピタリと止まる。そいつらを他所(よそ)に、私はイメージを続けた。

 

 イメージするのは秘封のフラン()。そのフランの姿と技を脳裏に思い浮かべながら、私は言葉を紡いだ。

 

「・・・・・・渡さない! プランクの箱へ押し込むわ」

 

 その言葉を最後に、私は技を発動させる。

 

”インフォメーション・パラドックス”

 

 ……その瞬間。

 

 周囲では爆発が起こり、その後ブラックホールのような物が出現。それは何かを吸い込むと、その形を変化させる。そして……

 

 再び爆発を引き起こした。

 

「す、すごい……」

 

 尾白くんは、この技の威力に驚いたようで、そう言葉をこぼした。

 

 それもそのはず。あれだけたくさんいた(ヴィラン)が、この技一つで全員倒れたのだから。

 

 そして、私は地上へ降り立つと、唯一意識を保っている(ヴィラン)に歩みより、こう質問する。

 

「それじゃあ質問ね。『オールマイトを殺すための手段』っていうのを教えて?」

 

 私は笑顔でそう聞くと、その(ヴィラン)は顔を真っ青にしつつも答えてくれた。

 

 まぁ、答えた後『バタリ』と音を立てて倒れたんだけどね……

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