超次元ゲイムネプテューヌ Origins Succession   作:シモツキ

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作品情報
人物紹介


マホ/グレイシスター

 

 プラネテューヌにて女神候補生の四人が出会った少女。快活且つ軽快、ギャル語を始めとする若者言葉を使いこなすフットワークの軽い少女で、そのフットワークの軽さを示すかのように、出会って早々にネプギア達へとクエストを依頼し、更に同行をした。特技はソフトウェア開発であり、その技術はネプギアが目を輝かせる程。更に調子の軽い性格をしている事は間違いないが、一方で時折達観したような、陰のあるような表情や声を見せる事もあり、またネプギア達と会話が噛み合わない…知識や認識に微妙な齟齬があるなど、すぐにネプギア達と仲良くなり、ネプギア達からの一定の信頼を得ながらも、その様子にはどこか「ただの少女」らしからぬ部分があった。

 彼女の正体は、グレイシスターという別次元の女神。意図せず信次元に迷い込んでしまった彼女は本来の『旅』へと戻るべく、次元移動の為のシェアエナジーを必要としており、その為の手段として偶然接触したネプギア達と最終的に交戦をした。マホがネプギア達を知っていたのは元の次元、そして旅の中でネプギア達と友情を育んだからであり、そんな彼女にとって信次元での時間と出会いは、過酷な旅の中で擦り減りつつあった『希望』を掴み直す事に繋がっていた。二つの依頼も、信次元のこれまでとこれからを知る、というのが真の目的だった様子。

 グレイシスターの武器は、投擲武器としても使える盾。同じく盾を使ううずめ(オレンジハート)と比較した場合、攻撃面ではグレイシスターが、純粋な盾としての性能はオレンジハートが勝る。加えて砲台としての機能も持つ、シェアエナジー吸収用のユニット四基も使用しており、それを用いて戦闘しつつ、ユニットで受ける事によってネプギア達からシェアエナジーを確保していた。

 武器でも性格や口調の面でも、どういう訳かうずめと親和性のあるマホ。意気投合している様子も見られたが、時代が違うという事なのか、同じギャル語でもマホのものとうずめのものとではそこそこ内容が異なっていた。

 

 

シーリィ

 

 マホに付き従う人型ロボット。次元の扉を開くのに必要なデータの収集や観測、演算等を一手に担うロボットで、シェアエナジーの確保はマホが行うが、次元移動そのものは実質シーリィの機能によるものと言える。加えて旅の中ではただの機械に留まらない『同行者』でもあり、マホを気遣う様子も見られた。そして具体的な事は語らなかったが、シーリィはマホにとって大切な相手から託された存在であるとの事。

 

 

デンゲキコ

 

 各国教会公認報道業者、ゲイム記者である少女。はきはきとした喋り方が印象的な少女で、小脇に何とも言えない表情のぬいぐるみを抱えている事が多い。同じゲイム記者のファミ通と比べると、よく言えば物怖じしない、悪く言えば冷静さに欠ける性格をしており、記者魂が燃え上がると前のめりな取材をしてしまう事もあるが、公平公正な記事を作る事を心情にしており、記者としての倫理観はきちんと持ち合わせている。因みに女神達とは顔馴染みであり、若いながら記者としての経験は多い為、その点でもファミ通と共に女神達からの信頼を受けている。

 

 

ファミ通

 

 各国教会公認報道業者、ゲイム記者である少女。何となくおっとりとした雰囲気を感じさせる少女で、グローブの様な大きな手袋を常用している。ライバル同士であるデンゲキコに比べると、フットワークの軽さでこそ一歩劣るが、思慮深く、記者としての知識や経験からくる聡さが彼女の武器の一つ。また、彼女もデンゲキコも取材だけでなく記事の制作に関しても高い実力を有しており、短時間で質の高い記事を書く事もお手のもの。デンゲキコ共々、ファミ通は水着コンテストだけでなく、これまでの女神が関わる多くの行事や式典に取材に来ていた。

 

 

ディール/グリモアシスター

 

 招待を受け、信次元へと訪れた女神の一人。双子であるエストの姉で、控えめな性格…だが、付き合いの長さもあってかイリゼに対してはからかう事も少なからずある。その性格故に積極的に周りに話し掛ける場面こそ少ないものの、エスト共々姉の様に慕ってくるイリスの事は常に気にかけ、なんだかんだ言いつつもバニーガールの格好をする、ライブに飛び入り参加する等、信次元での時間を楽しむ様子は多く見られた。また、自分から話す事は少ないと言っても常に受け身という訳ではなく、今回の交流以前から面識のある面々は勿論、初交流となった面々に対しても、振り回される事こそあれど、それぞれに良好な関係を築いていた。

 

 

エスト/グリモアシスター

 

 招待を受け、信次元へと訪れた女神の一人。双子であるディールの妹で、恐れを知らない活発な性格ながら、要所要所で冷静さや経験の豊富さを見せた。好戦的な部分も変わらずで、ディールを始め周りを振り回す事も多かったものの、周りも非常に個性的な為か、突っ込みに回る事もしばしば。加えてイリスとのやり取りでは面倒見の良い、或いは世話焼きとも取れる一面を見せており、そこでもエストの経験の深さと素の性格が伺える。因みにイリゼに対する「おねーさん」呼びは親愛の表れではなく、どちらかというとからかう意図でのものだったが、当のイリゼが喜んでいる為呼び方を変える方が気の引ける状態となり、内心苦笑しつつも変えずにいる様子。

 

 

凍月影

 

 招待を受け、信次元へと訪れた一人。茜とは夫婦で、子を持つ父親。イリゼや友人達との再会を主な目的としていた茜とは違い、希望を信じ続けたイリゼと信次元の今の在り方を見る事、感じる事を主な目的に訪れた。冷静沈着で理詰めな性格及び思考は元来なものだが、加えて現在は多くの喪失と小さな幸せを掴んだ事で、老成しているとも枯れているとも言える言動が散見される。…が、割と突っ込み気質でもある為、信次元に訪れた所謂『大人の男性』の中では突っ込みをする場面も多い。過去の出来事の関係でディールやエストを気に掛けている節があり、更に父親という立場もあってか、心身共に特に幼いイリスの問いには柔らかく、且つ真剣に応える事もあった。

 影にとって現在の信次元は、イリゼ共々『眩しい』と感じる存在。ある意味それは彼の心に根付いた暗い部分の表れ、それがあるが故に強く感じる事でもあると言えるが、眩しいという言葉に付随する感情はどれも卑屈なものではない事や、仮想空間での戦闘における思考からは、その暗い部分をただ引き摺っている訳ではない、という事も伺える。また、影はイリゼに自身の義妹を彷彿とさせていた事があったが、現在もそうなのか、その場合セイツの事はどう思っているか等は、今のところ不明。

 戦闘時には、ナイフと複数の銃器を使用。更にシェアデュアライザーという装備を用いる事で戦闘能力を大きく引き上げる事も可能で、その際はスラッシュバレットと呼ばれる銃剣と、遠隔操作端末の黒切羽を用いて戦う。純粋な能力自体も高いが、影の真骨頂は複合的な戦術と先読みによって相手を誘導し、心身共に追い詰めていく事。更にシェアデュアライザーの機能で多彩な武器を使い分けて戦う事も可能で、左の義手と両脚の義足にも戦闘用の機能が搭載されているなど隙のない強さを誇るが、継戦能力には難があり、長期戦は不得手な部類。

 クールに見える影ではあるが、茜が絡むとクールを装いつつも内心煩悩が猛威を振るう。状況把握は基本的に得意ながら、所謂デリカシーというものがよく欠けている。普段は隙のない、隙を見せない彼だが、その実隙や穴は意外と多い…のかもしれない。

 

 

凍月(仙道)茜

 

 招待を受け、信次元へと訪れた一人。影とは夫婦で、仙道は旧姓。快活で明るい表情の絶えない性格は相変わらずだが、現在は母親という事もあってか、時折子を持つ母だからこそ醸し出せる雰囲気を見せる事もある。とはいえ基本的に周りとの接し方が変化している事はなく、ムードメーカーの様に振る舞う様子も見られた他、イリゼ、アイと共にアイドルユニットを結成した際は、リーダーとして二人が抜群のパフォーマンスを発揮出来るよう立ち回りつつも、自身も目一杯活動を楽しんでいた。仮想空間での最終決戦時には精神干渉によりイヴと矛を向け合う状態にまでなってしまったが、雨降って地固まるが如く、後にそれが親交を深める事にも繋がっていた。

 

 

ルナ

 

 招待を受け、信次元へと訪れた者の一人。妙なテンションになる事さえなければ常識的、それ故に個性的な面々の中では気後れや遠慮をしがちな彼女だが、イリゼに次いで面識のある相手が多いという状況な事もあり、相手問わず話し、交流し、信次元での日々を満喫していた。前回の交流の事もあってか、ズェピアに気に掛けられがちだった彼女だが、仮想世界での最終決戦では要所要所で女神を守る、目立たないが必要なサポートを行う等の支援面で着実な活躍をし、攻勢面でも連携で力を発揮するといった、集団戦での能力の高さを発揮。また、局地的な運の高さは依然として他の追随を許さず、カジノでは最終的に圧倒的な一人勝ちをしていた。

 

 

篠宮アイ/ローズハート

 

 招待を受け、信次元へと訪れた女神の一人。気楽ながらも思慮深い、飄々としているが聡いというべき少女で、その掴みどころのない性格は相変わらず。社交性の高さから多くの相手に積極的に関わり、面白そうという理由でイリゼ、茜とのアイドル活動や、仮想空間での各種イベントにも前向きだった。一方で意外と振り回される(突っ込みに回る)場面も少なからずあり、その辺りから性格はともかく思考は良識的である事が伺える。嘗て全力勝負で引き分けとなった事や、初めて会った『全く知らない別次元の女神』であるが故にイリゼから突っかかられる事が多く、アイもそれを煽りで返す事が多い為、両者はよく衝突しているが、これは『遠慮不要であるという信頼』があるこその衝突とも言える。

 

 

イヴォンヌ・ユリアンティラ

 

 招待を受け、信次元へと訪れた一人。右腕が義手の少女で、通称イヴ。信次元に招待された者達の中では、唯一『それ以前での関わり』がない立場にあり、そんな彼女が信次元へ訪れる事を希望したのは、自身が支える女神の国作りにおいて、有益な知識や経験を得られそうだと考えた為。その様な経緯である事と、アイ以外は初対面である事から、初めこそ周囲と若干距離があったが、同じ時間を過ごす内に、そして良くも悪くも濃密な経験を共にする内に周囲と打ち解け、目的とは別に楽しもう、という風にも考えが変わっていった。また、同じく殆どの相手と初対面のウィードや、同じく片腕が義手の影とは、その共通性から早期から打ち解けている節もあった。

 彼女にとっては全くの以外、想定外の事ではあったようだが、うずめ及びくろめとの交流にはかなり思うところがあった様子。特にくろめに関してはとても一言では語り切れない、言い表せない思いや感情を抱えていたらしく、くろめと話し込んだ際には感情を揺さぶられる場面も度々あった。しかし彼女とのやり取りで感情を大きく揺さぶられたのはくろめも同じであったようで、招待したイリゼの知らぬところで交流が深まった面々は多い訳だが、その際たる例がこの二人と言っても過言ではない。

 超常的な能力や性質を持たない彼女の武器は、義手含む自らが開発した装備。基本は銃器による射撃と義手の打撃によって戦い、強敵が相手の場合は全身を覆うバトルスーツを身に纏う。バトルスーツは身体能力向上に加え、飛行能力も有しており、より強力な打撃や射撃による戦闘を可能とする。そして切り札としてシェアリングフィールドという、シェアエナジーに溢れる空間を展開する機能もあり、多機能且つ高性能な装備と言えるが、(スーツケース程度まで小さくなるとはいえ)その場になければ装着出来ない、使えないという当然の短所は存在する。

 どういう訳かは全くの謎だが、仮想空間では何故かやたらとイヴに噂が付き纏った。その噂はどれもイヴにとって好意的なものながら、例外なく『可愛い』と称賛するような内容であり、その噂を聞く度にイヴは恥ずかしさで顔を赤くしていた。

 

 

カイト

 

 招待を受け、信次元へと訪れた一人。訪れた面々の中でも一二を争う前向きさ、不屈さを持つ青年で、信次元での濃密な日々も、時に驚き、時に苦笑しつつも、真正面から楽しんでいた。紆余曲折の末セイツと手合わせをする事になった際には、イリゼとの手合わせの時から更に磨きのかかった攻撃能力に加え、新たな能力も駆使し、全力でセイツに食い下がった。最終的には及ばなかったものの、イリゼ同様セイツにも心からの期待や、成長し更なる強さを掴む姿を見てみたいという思いを抱かせるに至っていた。そしてその後カイトはセイツとデート(という名の単なるお出掛け)をし、更に交流を深めた。また、カイトはポケモンやズェピアを『知っていた』為、その存在には驚いていた。

 

 

ミスミ・ワイト

 

 招待を受け、信次元へと訪れた一人。寛容さと冷静さを兼ね備えた男性で、彼なりに信次元での日々や活動を楽しみつつも、他の面々を一歩引いた位置から見守ってもいた。巨大人型兵器のパイロットとしての能力は依然として圧倒的であり、恐るべき速さでMGの操縦方法も会得。そしてその技能を仮想空間で発揮した他、最終決戦ではソフト面が未完成同然の『愛機の再現機体』を乗りこなした。その技能、指揮官としての経験、信頼のおける人間性等からイリゼはワイトを神生オデッセフィア国防軍の将官(便宜的な意味も含めての准将)として勧誘したが、当然ワイトはこれを辞退。これは彼の愛国心及び忠誠心が改めて示されたと共に、イリゼからのかなりの高評価が明らかとなった一幕であった。

 

 

グレイブ

 

 招待を受け、信次元へと訪れた一人。常識に囚われない言動と、自信に満ちた性格、何よりポケモンへの好きという気持ちに溢れる少年で、信次元への二度目の来訪でも思うままに満喫をした。イリゼからのリベンジ戦ではイリゼを認めているが故に、チャンピオンとしては大人気ない選出で再度勝利を掴むも、前回同様イリゼとるーちゃんには感嘆をしていた。彼のよく言えば柔軟性に飛んだ、悪く言えば無茶苦茶な発想は仮想空間での戦いでも大いに発揮され、ディール、エストとの協力で通常ならばあり得ない形を用いてポケモンの真価を引き出した他、最終決戦でも愛月を引っ張りながら大立ち回りを繰り広げた。また、カジノでの普段の彼らしからぬ行動は、全員を困惑させていた様子。

 

 

愛月

 

 招待を受け、信次元へと訪れた一人。若干グレイブの影響を受けている節もあるものの、基本的には年相応の心身を持つ少年。それ故に信次元での活動では様々な事に一喜一憂していた他、前回信次元を訪れた際一緒となったイリスの事を、ディールやエストとは違う形で気に掛けていた。真面目さと常識的思考からグレイブの派手さに隠れがちだが、彼のトレーナーとしての能力もまた仮想空間での戦いでは幾度となく発揮されており、アイやズェピアと意外な形での連携を見せていた。グレイブやイリス共々子供として見られる事が多く、実際まだ今は子供な愛月だが、きちんとそれを受け入れた上で思いを貫こうとする一幕もあり、そこから彼もまた強い思いを秘めているのだという事が伺える。

 

 

ピーシェ

 

 招待を受け、信次元へと訪れた女神の一人。エディン(神次元)の女神だが、アイとは別次元の女神。ピーシェ、という女神は他の女神同様複数の次元に存在するが、彼女はセイツのいた神次元のピーシェと同じように、ある程度の外見年齢まで成長している。少々冷めた、斜に構えたようにも感じられる言動を見せる事が多く、それは彼女の過去、経験に起因するものではあるが、それだけがピーシェという女神の在り方という訳ではなく、ビッキィを初め気を許している相手には、柔らかく穏やかな表情を見せる事もある。また、基本的に常識人である為、個性が非常に強い周りの面々に対しては、困惑や突っ込みの反応を見せる事もしばしば。

 人や社会に対してはやや後ろ向きな、上記の通り冷めた視点、思考を持っており、人の在り方を全面的に肯定する…よく言えば信頼の深い、悪く言えば無自覚に理想を当て嵌めているイリゼとは『思想』や『理念』という点で折り合いが悪く、過去にはかなり険悪な雰囲気となる事もあった(これはよく衝突する割には理念の食い違いにはあまりならないイリゼ・アイ間とは対照的)。とはいえ仲が悪い訳ではなく、「考え方は相容れないが、貫く思い、貫きたい気持ちへの真摯さは失わないでほしい」…と互いに思っている点においては、むしろ共通している。性格、理念共に距離の開いているように見える両者だが、寛容なようで実は結構意地っ張り…という点では似た者同士と言えるかもしれない。

 他の次元の自分と同じように、ピーシェは鉤爪及び肉弾戦での戦闘を得意とする。女神化した際は外見とは対照的に精神年齢が下がる為、高度な戦術や読み合いは不得手となるが、幼い思考からくる予想も付かない判断と、高い身体能力が組み合わさる事で、下手な策謀ならば一切意に介さず(というより策謀を認識する事すらなく)真正面から打ち砕くだけの力を発揮する。一方、人の姿の際はグローブではなくナイフを使い戦闘を行う。しかしリーチが短く、取り回しの良い武器である為、戦い方の基礎は肉弾戦と変わらない。

 別次元の『ピーシェ』という事でセイツやアイから話し掛けられる事が多かったピーシェだが、片や(基本はまともとはいえ)変態と称される事の多いセイツ、片や捉えどころのないアイという二人に対しては、振り回される事も多かった。彼女も中々突っ込み気質である。

 

 

ネプテューヌ/パープルハート

 

 招待を受け、信次元へと訪れた女神の一人。勿論信次元のネプテューヌとは別人であり、そもそもゲイムギョウ界とは全く別の世界の存在。しかし出自は違えどネプテューヌはネプテューヌとばかりにボケを連発し、周囲を引っ掻き回しながらも賑やかな雰囲気を常日頃から作っている。女神化した際の性格もやはり信次元他各次元のネプテューヌと同様で、冷静ながら情に厚く、女神化前後問わず他者と希望を信じる心は非常に強い。また、カジノでの発言でも分かる通り、面倒見の良さは信次元のネプテューヌ以上。しかしこれは、しっかり者のネプギアのみの姉である信次元のネプテューヌと、彼女からすれば手の掛かる弟の姉でもあるネプテューヌという、環境の差も関係していると思われる。

 一見すれば、そして普通に交流している限りでは殆ど感じられないが、表面的な言動とは対照的に、内面の深い部分において彼女は他のネプテューヌとは大きく違う。これは性格的な意味だけでなく、存在そのものに対しても言える事で、厳密には彼女は本来のネプテューヌではなく、『ネプテューヌ』という身体に宿った別人と称するべき存在。有り体に言えば『見た目と能力は同じで中身は違う』のであり、外部に見せない最新の部分で差異があるのは当然の事。ただ、ネプテューヌという存在に影響を受けているのか、それとも本人が意識していないだけで本質の部分も元から近しい面があるのか、イリゼを始め中身が違うと知っても尚、彼女をネプテューヌらしい、女神らしいと思う者もいる。

 (大)太刀を使う戦闘スタイルもまた、ゲイムギョウ界のネプテューヌと同じ。ただ、全く同じという訳ではなく、少なくとも信次元のネプテューヌと比較した場合、炎や電撃を太刀に纏わせ単なる斬撃に留まらない攻撃をする事もある。更に信次元のネプテューヌが持つネクストフォームとは系統の違う力も有しており、仮想空間での最終決戦ではそれも発揮。とはいえその際はプロセッサユニットを弄っていた事、仮想空間はあくまで再現、場合によってはシステム側がより処理し易い形に変更する事から、周囲から正確には認識されていなかった。

 信次元のプラネテューヌに訪れた際は、大きいネプテューヌや超次元のネプテューヌも集まり、四人のネプテューヌが一堂に会するという非常に混沌とした状況が生まれていた。その際は勿論騒ぎまくったが、意外にも真面目な話もした他、プロセッサを弄る等もしていたらしい。

 

 

ズェピア・エルトナム

 

 招待を受け、信次元へと訪れた一人。人間ではなく吸血鬼であり、死徒二十七祖第十三位、ワラキアの夜、タタリ等の名で呼ばれている。常に目を閉じており(見えてはいる模様)、芝居掛かった喋り方をする為、何やら怪しい雰囲気を感じさせる男性だが、実際には分け隔てない気遣いを常に行える、それでいて全く鼻に付く印象を与えない紳士であり、ワイト共々その立ち振る舞いは大人そのもの。紅茶には一家言あり、リーンボックスに訪れた際にはその一面を発揮していたが、拘りはあれども押し付けはしない、マニアの鏡の様な存在。だが一方で、察知した異常の性質を調べる為とはいえ女性陣を策略に嵌める(そして自爆もする)という、単なる善人とは言えない部分も確かに持つ。

 世界の終焉を観測し、魔術師や錬金術師としての力の全てを尽くしてその終焉を回避する方法を探すも見つけられず、発狂の末に人ならざる吸血鬼へと至った…というのが、彼の来歴。しかしそれは、本来の『ズェピア』の来歴であり、信次元に訪れた彼は、ズェピアの姿をした別物との事。故にその精神は本来のものとは違い、実は割と愉快な思考をしていたりもするのだが、一方で一度絶望に染まった者としての思考も確かに持ち合わせている。そんな彼は、イリゼに対する呼び方を初交流の際と変えているのだが、それは守護女神となった現在のイリゼの在り方や、イリゼや他の女神達が守り導く信次元の持つ可能性、未来の可能性に対し、思うところがあるが故…なのかもしれない。

 前述の通り彼は魔術師であり錬金術師でもある為、吸血鬼の高い能力に加えて多彩な術を駆使して戦う。…というのは間違いないが、大概の対象を解析、掌握する事の出来るエーテライト、未来の観測すら可能とする分割・拘束思考、致命傷すら軽く対処してしまう治癒能力、何よりタタリという情報さえあれば凡ゆる事情の再現がほぼ可能という能力(本質)等、極論出来ない事を探す方が難しい程の規格外的強さを持つ。ただ、前述の通り発狂の過去を持つのも事実であり、精神もまた人並外れてはいるが、女神の様な異常というべき域には一歩劣ると思われる。

 良好な性格、コミュニケーション能力を持つ彼ではあるが、どうにも胡散臭さは否めず、また本人もそれを理解しわざと(冗談として)怪しさを演出する事もある為、交流が深まった事で逆にぞんざいに扱われる場面もあった。流石の彼も、そうなるとちょっとショックな様子。

 

 

イリス

 

 招待を受け、信次元へと訪れた一人。モンスターである彼女の知識欲は変わらず旺盛で、二度目の来訪でも気になった事について片っ端から周囲へと尋ねていた。外見、精神のどちらも最も幼い為、周囲からは常に気に掛けられており、特にディールとエストからは、イリス自身が積極的に関わった(行動を共にした)事もあり、一緒にいる時間が非常に多かった。基本的に戦闘では主力となり得なかったが、モンスターである事、モンスターの声が分かる事から、イリスでなければ出来ない決着や、イリスがいなければどうにもならなかった状況の打開等、彼女ならではの活躍もしていた。相変わらず無表情な彼女だが、言動の節々から見える様子からして、信次元での日々を楽しんでいたのは間違いない。

 

 

ビッキィ・ガングニル

 

 招待を受け、信次元へと訪れた一人。ピーシェの従者であり、信次元には単に招待に応じたというだけでなく、ピーシェの付き人という役割も持って訪れた。静かで近付き難い雰囲気…と思いきや特にそんな事はなく、本人が思っている以上に感情表現が豊かである(むしろその面においては彼女より一見近付き難そうな面々も何人か訪れている)。付き人という立場である為ピーシェと行動を共にする事が多いが、ネプテューヌやグレイブと交流する場面も多く、他数名と共にイリゼをお母さん呼びして弄る事もある等、これまた本人が思っているよりも社交性が高い。また後述の通り身体能力は凄まじいが、それに反して思考はかなり常識的であり、精神面は比較的まとも。

 現在でこそ止めているとの事だが、元々は所謂暗殺者的役割も担っていたらしく、その関係で嘗てはやや影のある性格だった。…が、その頃でもやはり社交性は低くなく、食事中等気が抜けると一層感情表現が豊かになる(表情にもよく出る)辺り、裏表がなく真っ直ぐなのがピーシェの素である可能性が高い。また、遊びとはいえ仮想空間でカードゲーム勝負をした際には、ネプテューヌとは心から熱い勝負を、イリゼとはピーシェ及びネプテューヌの思いを背負っての勝負を繰り広げていた。そのような素を持ちながら先述の役割も担っていた事、戦闘においては連携含め、かなり多芸な技を持ち合わせている事からして、相当器用な人物である可能性がある。

 実はビッキィは忍者でもあり、戦闘においては徒手空拳の他、多種多様な忍術を使いこなして戦う。所謂回復や補助といった後衛的役割こそあまりしないものの、ピーシェを支える形での戦闘経験も多いのか、前衛で攻撃担当を積極的に担うは勿論、攻撃役を行いつつも、必要に応じて援護や支援も卒なくこなす事も出来る。特に忍術に関しては、火遁雷遁土遁などその場その場で使い分けて効率的に運用する事は勿論、味方と同系統の忍術を使う事で連携に役立てる場面もあった。ただ、性格的な問題か、多少突っ込みがちなきらいは感じられる。

 身体能力の高い彼女だが、特に速力は人の域を大きく変えており、走れば地面が、拭き掃除をすれば拭く対象が焦げ付く程。その速度をフルに活用したテーブル拭きは圧巻の一言ではあるが、布巾やテーブルが無事かどうかは定かではない。

 

 

ビッキィ

 

 別次元よりボロボロの状態で迷い込んできた幼い少女。両腕が異形のものとなっており、初めは彼女を保護したイリゼやセイツ達を警戒していたが、優しさに触れた事で少しずつ心を開いていき、年相応の無邪気な姿を見せるようになっていった。イリゼ達と暮らす中で少しずつ成長し、異形の腕も本来の外見に戻せるようになったビッキィは学校にも通うようになり、見違える程元気となったが、心身共に成長したが故の、そしてある種自立への一歩とも言える思いから危険を冒し、叱られる事もあった。だがそれすらも糧とした、イリゼの親子間の理解を深める事となった末に、ビッキィは生みの親を探す旅に出る事を決意。そんな彼女を家族や友達は、再会を約束して見送るのだった。

……というのは、仮想世界形成装置にて形成された仮想空間、そのシミュレーション内での出来事。その為当然上記のビッキィ・ガングニルとは別人であり、全くの無関係。ただ、イリゼはそれを「どこかには本当にあるのかもね」と、柔らかな表情と共に捉えていた。

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