超次元ゲイムネプテューヌ Origins Succession   作:シモツキ

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第五話 朝も昼も大賑わい

 一日目…っていっても、丸一日いた訳じゃないし、朝一で来た訳でもないけど…まあとにかく、私がイリゼから信次元に呼ばれて、信次元で再会や新しい出会いを経験して、初日から大賑わいだった一日目は終わった。そんな一日がどうだったかっていうと…楽しかった。それはもう楽しかった。

 その日の終わりは、あのよく分からない空間でしたみたいに、皆で布団を敷いて、最後まで色んな話をしてから寝た。寝るまでは楽しくて、目を瞑ってからも、明日はどんな事があるかな、どんな話が出来るかな、って思うとわくわくして、全然眠れ……ないと思ったけど、街を歩き回った事もあって、意外とすんなり眠れた。そうして私は、ぐっすりと寝て……二日目の、朝を迎える。

 

『マスター、朝ですよ。起きて下さい』

「ぅ…ん…後、五分……」

『分かりました。では、後四分五十九秒、四分五十八秒、四分五十七秒、四分五十六秒……』

「ま、毎秒カウントするのは止めて…!?段々迫ってきてる感があって全然眠れないからぁ…!…うぅ……」

 

 親切心を効かせてくれたのか、それとも私の反応を計算してなのかは分からないけど、淡々としたトーンで五分のカウントダウンを始めた月光剣(私の相棒)。堪らず私は起き上がり、ストップをかけて…肩を落とす。突っ込みで目が覚めちゃったよ…。

 

『おはようございます、マスター。今日も良い天気ですよ』

「みたいだね……あれ?」

 

 挨拶を返すように、荷物の中から月光剣を取り出して、鞘越しに軽く撫でる。それからぐっ、と伸びをして…部屋の中に、何人かの姿がない事に気が付く。

 イリゼは確か、朝用事があるって言っていた。けどそのイリゼ以外にも、四人…セイツ、茜、アイ、ビッキィの姿もなくて……もう皆、起きて部屋を出たって事かな?

 

(…うーん、もう目が覚めちゃったし、私もリビングかどこかに行こうかな?)

「うぅん…ハロー、ハッピー、アラウンド、イェーイ…」

「いやネプテューヌ、混ざってる混ざってる……」

 

 謎の寝言を言うネプテューヌに思わず突っ込んだ後、私は布団を畳んで部屋を出る。

 リビングに行くか、イリゼやセイツの部屋を覗いてみるか、それとも他の場所に行くか…そんな事を考えながら、廊下を進む。ふと窓から外を見てみれば、そこからは明るい空と、神生オデッセフィアの街並みが見えて、視線を戻す直前には大きな火球が視界の端を駆け抜けて……

 

「って、えぇ!?な、何事!?」

 

 ぎょっとした。反射的に二度見してしまった。い、いや…するよ二度見!だって火の玉だよ!?しかも結構大きいやつだよ!?何事!?え、事件か何か!?

…と、思って私は慌てて教会の庭へ。もしかしたら戦闘になるかもしれない、そう警戒しながら飛び出して……でもすぐに、それが杞憂だったと私は知る。

 

「…カイトさんに…グレイブ君…?」

「うん?おう、おはようルナ。早いな」

「あ、うん、おはよう…二人も早いね…」

 

 普通に挨拶してきたカイトさんに、普通に挨拶を返す私。そのカイトさんは、大剣を地面に刺していて……あ、じゃあさっきの火球は、カイトさんのやつだったんだ…。

 

「それで、えっと…そっちのがっしりしてる…ポケモン?は……」

「獄炎だ。ついさっきまで、カイトと一緒に軽くトレーニングしてたんだよ」

 

 グレイブ君の隣に立つ、黒とオレンジが特徴的で、首元から炎が出ている獄炎(後から聞いたけど、エンブオーって種類のポケモンなんだって)は、同意するようにブルッ、と一鳴き。この子は見るからに炎を使いそうだし…カイトさんと炎対決をしてたのかな。

 

「そっか。…二人共、偉いね。こんな朝からトレーニングをしてるだなんて」

「俺は偶々早く起きただけだよ。グレイブは違うみたいだけどな」

「って事は…もしかして、普段からトレーニングしてるの?」

「まぁな。いつどこで、誰に勝負を仕掛けられても勝てるようにする為には、結局毎日頑張るのが一番だしさ」

『おぉー』

 

 さらっと言ったグレイブ君に、私は軽く拍手。グレイブ君っていつも自信満々だけど、それはきっとこうやって、普段からしっかり頑張って、自分は強いって思える努力を重ねてるからだよね。……と、思っていたら、「ま、俺ならちょっと位サボっても、そうそう負けないけどなー」…なんて言葉を続けていた。これには私もカイトさんも苦笑いだった。

 

「ルナも、何かしに来たのか?」

「ううん、私は火の玉が見えたから外に出ただけ。他の皆は?」

「俺とグレイブが部屋を出た時、愛月と影はまだ寝てたな。で、ワラ…ごほん、ズェピアさんはリビングで紅茶飲みつつ新聞を読んでたけど、ワイトさんは分からない」

 

 ふるふる、とグレイブ君の質問に首を横に振ってから答えて、私からも訊く。それにはカイトさんが答えてくれる。…って事は、イリゼ達もワイトさんと一緒?…とは、限らないか。教会の中って広いし、外出てるかもだし。

 

「邪魔しちゃってごめんね、二人共」

「別にいいって。どっちにしろ、俺はこの辺で終わりに……あ、イリゼ」

「え?」

 

 発言の途中でいきなりイリゼの名前を呼んだグレイブ君。振り返ると、確かに屋内…窓から見える廊下をイリゼが小走りで進んでいて、なんだかちょっと急いでる様子。それを目にした私達は顔を見合わせて…追い掛けてみる事にした。

 

「何かあったのかな…」

「かもしれないな。けど、大事ならもっと急いでるんじゃないか?」

 

 確かにカイトさんの言う通り、さっき見えたイリゼは切羽詰まってるって程じゃなかった。でもそれだけ分かっても仕方ないし、むしろ余計気になってくるしで、私達は追うのを続けて……

 

「っと、ごめんなさ…あ」

「わ、っとと…ルナ?」

 

 廊下が交差点になっているところで、私は横から来た人にぶつかりかける。お互いギリギリで気付けたからぶつかる事はなくて、でも反射的に謝っ…たところで、私はその相手がビッキィだったと気付く。ビッキィの方も、私だって気付いたみたいで…その後ろには、ワイトさんの姿もあった。

 

「二人共、怪我はないかい?」

「あ、はい。…二人は、どこかに行ってたの?」

「どこかというか…ジョギング?」

 

 何故か小首を傾げながら、ビッキィはジョギングと回答。でも最初から二人でしようとしてた訳じゃなくて、カイトさんとグレイブ君同様、偶々同じ発想になったから一緒にしていただけらしい。まあ確かに、ビッキィは身体動かすのが得意だし、ワイトさんは軍人さんだし、どっちも朝ジョギングしててもおかしくない…っていうか、そうなると二人もトレーニングしてたんだ……わ、私も何かした方がいいのかな…。

 

「そっちこそ、何してたの?」

「さっきまではトレーニングで、今はイリゼの尾行だなー」

『尾行?』

 

 訊き返す二人に、私達が軽く説明。…といっても、小走りしてたイリゼが気になって追ってみてた、ってだけなんだけど。

 

「ふむ…女神が急いでいるとなれば、まず考えるのは自国に何かあったという可能性だけど…さっき見てきた限りでは、街におかしな様子はなかったね。となると他国か、もっと個人的な理由か……」

「それは確かに気になるかも…よし、決めた。わたしも追い掛けてみる」

「じゃ、これで五人か。てか、急がないとどこ行ったか分からなくなるんじゃないか?」

「そ、そうだね。急がないと…!」

「えぇ……え?…私も…?」

 

 言うが早いか、グレイブ君は行ってしまう。それもそうだ、と先を行くグレイブ君に私達も続いて…ふと後ろを見ると、最後尾でワイトさんが何とも言えない顔をしていた。でも、付いてきてはくれていた。

 

「えーっと、確かここを曲がって……駄目だ、完全に見失ったな…」

「さっき普通に会話しちゃってましたもんね…」

 

 何があったんだろう。そう思ってドキドキしながら追い掛けていた私達だけど…この通り、途中で見失ってしまった。カイトさんはぐるりと廊下を見回してるけど…姿は勿論、イリゼの手掛かりだってどこにもない。

 これじゃあどうしようもない。こうなるともう、片っ端から探すしかない。そんな状態になっちゃって…私達が立ち往生していた、そんな時だった。そう遠くない場所から、泣き声みたいな音が聞こえてきたのは。

 

「これって……」

 

 ぽつりと呟いたグレイブ君の声に続いて、私達は顔を見合わせる。それからすぐに、この音の…声の元を確かめてみよう、という意見で一致する。

 勿論、イリゼを追う事とこれとは多分関係ない。でも…これって、誰かが泣いてるのかもしれないんだもん。なら、無視なんて出来ないよ。

 

「この泣き声…って、子供っぽいよな…。…教会…子供……暫く前に信次元であった、大災害級の戦い…」

「止めよう、ビッキィさん。ここに神父はいないし、それだとイリゼ様が外道になってしまう…」

 

 途中、何やら物々しい会話が交わされたりしながらも、声を頼りに進む。途中で教会の職場エリアに入ってる事にも気付いたけど、ここまで来たんだから、と捜索続行。そして、かなり泣き声が大きくなってきた事を感じる中、私達は角を曲がって……

 

「あれ?皆、どうしてここに?」

「あっ、イリゼ…」

 

 そこでばったり、私達はイリゼに出会った。イリゼを見失って、泣き声の元を探していたら、見失っていたイリゼと遭遇した。そのイリゼは、泣いてる赤ちゃんを抱っこしていて……そっか、聞こえてたのはこの子の泣き声だったんだね。

 一体何事?と目をぱちくりさせるイリゼ。どういう訳かだんまりな皆に代わって、私は私達がここにいる理由を説明──

 

「って、えぇぇぇぇええええええッ!?あ、あかっ、赤ちゃんんんんッ!?」

「ちょっ、ルナ声…!今泣き止みそうなんだから、大きい声は出さないで…!」

 

 時間差で来た衝撃に、私は思いっ切りびっくり仰天。い、いや…だって赤ちゃんだよ!?赤ちゃん、イリゼが赤ちゃん!赤ちゃんのイリゼ!……あ、違う。これじゃイリゼがばぶばぶ言ってる事になっちゃう…じゃなくて!何でイリゼが赤ちゃん抱っこしてるの!?

…と、一気に私の思考は混乱。イリゼからは、声を抑えてと言われたけど…私はそれどころじゃない。

 

「……はっ…!ま、まさか…イリゼの朝の用事って…!」

「え?…うん、まぁ…この子達絡みだけど…」

「や、やっぱり…!……え、この子『達』…?」

 

 一瞬浮かんだ、何かの間違い、勘違いでは?…という可能性も、イリゼの肯定で消滅する。しかもイリゼは『達』と言って……気付けばイリゼの後ろに、角から覗き込む形でこっちを見ている小さな子の姿があった。

 

「…う、うっそぉ……」

「ま、まさか…まさかイリゼさんがだなんて…いつの、間に……」

「うん?神生オデッセフィアを建国してから、そう日が経っていない内かな」

『い、勢いがあり過ぎる……』

「あー、っと…イリゼ様、その子達は一体……」

「……!そ、そうだイリゼ、その子達のお父さんは誰!?も、もしや私の知ってる人達の中で……」

「ぜーちゃんぜーちゃん、賑やかだけどどうかしたの?」

「そッスねー、誰か来たみたいッスねー。じゃあウチと一緒に確かめ…お?」

『二人までぇ!?』

 

 驚きの連続で、加速する私の混乱。しかもそんな中、奥から現れたのは茜とアイで……二人も小さな子を連れていた。茜は赤ちゃんを抱いていて、アイはちっちゃな子の手を握っていた。あ、茜は結婚してるしまだ分かるけど…アイまでなの!?…というか、茜も昨日まではその子いなかったよね!?な、何かあったの!?私が寝てる間に、何かがあったのぉ!?

 

「……さっきから二人は何をテンパってるんだ?」

「さぁ…?」

 

 何やら後ろからグレイブ君とカイトさんのよく分からないやり取りが聞こえるけど、それどころじゃない。もうこれは、訊かない限りは引き下がれないよ…!

 

「ね、ねぇ…二人はどういう事なの…?連れてきた、って訳じゃないよね…?ひょっとして、信次元に来てからなの…?」

「信次元に来てから?…うん、そうだよ?だって会ったばかりだもん」

「なーんか好かれちゃったみたいッスからねぇ。なら、付き合うしかないッスよ」

「つ、付き合…ッ!?…な、なら父親は誰です…誰、というか名前は……?」

「さぁ?それは知らないッス」

「一回会っただけだもんねぇ」

「父親の名前?父親は皆違うけど、全員分知りたいの?」

 

 さも当然みたいな顔で答える三人。会ったばかりの相手、好かれちゃったから付き合う、名前も知らない相手、一回会っただけの関係、それぞれ違う父親…信じられない答えを次々と知る事になった私とビッキィは顔を見合わせ、肩を震わせ……そして、言った。

 

『ふ…不純過ぎるぅううううううぅぅッ!!』

『えぇえぇぇぇぇぇぇッ!?』

 

 

 

 

 神生オデッセフィアの教会では、支援の一つとして保育所を開設しているんだとか。それが判明したのが数分前で…ルナとビッキィの凄まじい勘違いがあきらかになったのも、数分前だった。

 

「つまり、二人はあの子達をイリゼ君達の子供だと勘違いしていた、という訳なんだね」

「うぅ、はい…」

「会話が成立してたものですから、てっきりそうなのかと……」

 

 あの後、合流したズェピアさん(何か起きている気がしたんだとか。…勘が凄まじいな、ズェピアさん…)に事情を話し、ズェピアさんの纏めた発言にルナとビッキィはしょんぼりしながら頷きを返す。しかし…流石はゲイムギョウ界だな。まさか、アンジャッシュ現象を現実で見る日がくるなんて思わなかったぜ。

 

「なんか変な事言ってるなぁとは思ってたが…普通勘違いするか?見た目も特に似てないしさ」

「それはそうだし、言われてみればその通りなんだけど…か、勘違いするよね?ルナ…」

 

 結構ずけずけ言うグレイブの発言に、ビッキィは意気消沈しながらルナへと呼び掛け、ルナはまたこくこくと頷く。

 確かに俺も、最初はぎょっとした。…が、途中から何か違うなと感じていた訳で、しょぼくれる二人に対しては苦笑いをするしかない。

 

「にしても、三人共子供と接するのが上手だな。茜とアイなんて、ほんと会ったばかりの筈なのに、もう懐かれてるし」

「言動の一つ一つに慣れを感じるし、経験のなせる技なんだろうね。…赤子、か…このように小さな子を育てた経験はないが、やはり微笑ましいものだ」

 

 俺の言葉に、ズェピアさんが同意をする。確かに三人からは慣れが感じられて…今はご飯をあげている最中。

 

「ほーら、美味しいミルクだよ〜。はい、あーん。ゆっくり、ちょっとずつ飲もうね〜」

「うん、裏ごしも問題ないね。それじゃあこれ、食べられるかな〜?美味しいよー?」

「そッスねぇ、この野菜苦いッスよね。だから、これと一緒に食べるんッスよ。一緒に食べてー…そう、偉いッス!」

 

 抱っこし、哺乳瓶でミルクをあげるイリゼ。小さなスプーンで離乳食を掬って、ゆっくりと口元に運ぶ茜。無理に食べさせる事はなく、理解を示しながらも助言を行い、子供が食べるとわしゃわしゃ頭を撫でながら褒めるアイ。それぞれ担当する子供達の年齢が違う事もあって、接し方は三者三様だが…三人共笑顔である事は、優しさを感じる柔らかい表情である事は一貫している。さっきズェピアさんは経験のなせる技と言っていたし、それも実際あると思うが…一番は心だと、三人の優しさが子供達に伝わってるんだろうなと、俺は感じた。

 

(…それに、ワイトさんみたいなパターンもあるしなぁ…)

 

 それから俺は、少し視線を横へ…ワイトさんの方へと移す。色々あって、今は子供達の遊び相手をしている…片腕で二人、左右合わせて四人の子供を腕にぶら下げた状態で持ち上げている、やたら人気なワイトさんへ。

 あれはどう見ても、技術なんて部分はない。筋力とか、バランス感覚とか、そういう能力面が求められていて…私はいつまでこうしていればいいんだろうか。…穏やかな表情をしているものの、ワイトさんからはそんな雰囲気が出ていた…気がした。…あ、別の子達を持ち上げようとしたところで、背中にも乗られてる…。

 

「イリゼー、いるー?なんか書き置きあったから、こっち来たけど…ねぷ?これ、どういう状況?」

「あ、ネプテューヌに愛月じゃねぇか。…書き置き?」

「それは私が書いたものだね。皆がいる事と、ここへの地図を簡単に書いておいたんだ」

「な、何故リビングを出る前にそこまでの情報を…」

 

 不意に背後から聞こえた声。振り向けば、そこにいたのはネプテューヌと、眠そうな目をした愛月の二人。愛月はぽけーっとしており、その愛月へネプテューヌは「おーい、もう皆のところ着いたよー?」と肩をぽふぽふしながら呼び掛けていた。そしてビッキィは、ズェピアさんに愕然としていた。

 

「あ、うん。実はかくかくしかじかで……」

「あー、飛車角金銀だね」

「えっ、これ将棋の話だっけ…?」

 

 軽いジャブの様なネプテューヌのボケを経て、突っ込んだルナが改めて説明。その間も四人は子供達の相手をしていて…だが説明が終わるのとほぼ同時に、四人も子供達を職員に任せ、俺達の方へと歩いてきた。…その表情に、満足そうな色を浮かべながら。

 

「いやぁ、やっぱりまだあれ位小さい子達は目が離せないね。ゆーちゃんの時を思い出すなぁ…」

「子供はほんと、何をするか分からないッスからねぇ」

「二人共、手伝ってくれてありがとね。ワイト君も、お疲れ様」

「いえ、大した事はありません。…が…本当に、子供というのはパワフルですね…」

 

 満足そう、と表現したが、ワイトさんだけは疲れた様子。やってた事も事だが、子供達に振り回されて精神的に疲労した…って部分もあるんだろうな。

 

「んもう、子供の相手ならわたしも呼んでくれればいいのに〜」

「あぁ、そういえば得意だったッスねぇ。相手をしてたというか、一緒に遊んでただけ感強かったッスけど」

『あー』

「なんかすっごい不服な同感のされ方してる…それはわたしじゃないわたしなのにぃ……」

「でも実際、得意な感じあるよな。やっぱ姉だからか?」

「ちょっとグレイブ…?なんでそれ、僕を見ながら言う訳…?」

「ふふっ、じゃあ次の機会にはネプテューヌも呼ぼうかな、…さて、と。それじゃ、朝ご飯にしよっか。ある程度準備は出来てるけど、お味噌汁の温め直しとかがあるから、少し待ってね」

「ならば手伝おう。お三人は子供達の相手で、他の皆も運動をして空腹だろうしね。まさか、彼女達を待たせてまで一人でやろうとはしないだろう?」

 

 鮮やかに「皆はゆっくりしてて」を封じたズェピアさん。全員で教会の居住エリアに戻ると、他の皆ももう起きていて、早速イリゼはリビングから繋がる台所へ。俺もテーブルの上を片付ける、箸を出すみたいな形で準備を手伝い…ご飯に味噌汁、甘い卵焼きに豆腐という、なんだか懐かしさを感じる朝食を皆と食べた。

 前の時も思ったが、違う世界の人と接するのは、普段とは違う事を知れる。思いもしなかった学びがある。中には全然役に立ちそうもない事もあったりはするが…それはそれで、面白い。面白いから、もっと接し、知ってみたい。昨日再会した皆の事も、初めて会った皆の事も。

 

(さて…この後は外遊びをしてみよう、って言ってたな。今回は、前以上に色々と凄いメンバーなんだ。なら、ただの鬼ごっこで終わる訳がない、よな)

 

 戦いじゃないが、身体を動かすとなれば、皆の力や強さの一端が見れる筈。そう思うと、俺は楽しみで仕方なかった。そんな皆の実力に触れる事も…俺がどれだけ通用するか、確かめてみる事も。

 

 

 

 

 朝食を終え、休憩をした後、私達は昨晩話した件をもう少しだけ詰めてから、外へと出た。

 目的地は、この神生オデッセフィアに点在する、無人地域の一つにある公園。なんでもセイツさんは朝、動き回れて、且つ貸し切り状態に出来る場所を探してくれていたらしく…確かにその公園は、近くに来た時点で分かる程の広さがあった。

 

「と、いう訳で…第一回、次元大混交ケイドロを開始するよー!」

「いや、なんでネプテューヌさんが仕切ってるんですか」

 

 楽しみで仕方ない、とばかりに拳を突き上げるネプテューヌさんへ、私は突っ込む。とはいえ、正直これは予想通り。ネプテューヌさんならこういう時、仕切ろうとするに決まっているし。

 

「…ケイドロ?」

「あ、イリスちゃんケイドロ知らないの?ケイドロは警察と泥棒に分かれてやるゲームで、鬼ごっこに似てるけど違うっていうか……」

「警察と、泥棒…。……犯罪に手を染めるゲーム…?」

「いや違う違う、実際に泥棒になるゲームじゃないからね…。えっと…ほら、鬼ごっこも別に、鬼になるゲームじゃないでしょ?」

 

 ご飯の後はモンスター…ライヌちゃん、るーちゃんと遊んでいたが為に知らなかったイリスさんへ、愛月君とイリスさんがケイドロを解説。…にしてもまさか、今になって、別次元に来てまで、ケイドロをする事になるとは…。

 

「…何か不満ですか?ピーシェ様」

「…そう見えました?」

「少なくとも、シンプルに頑張るぞー、って心境をしてる感じには見えませんでした」

「そう言うビッキィは……(はは、見るからにやる気に満ちてる…)」

「……?」

 

 まだ警察役、泥棒役も決まっていないというのに、入念に準備運動をしているビッキィ。その瞳は、シンプルに頑張るぞー、とばかりの輝きを放っていて…まぁ、らしいけども。ビッキィは、基本身体動かすのが好きなタイプだけども。

 

「さぁて、それじゃ早速役を決めましょ。今ここにいるのは、わたしとイリゼ含めて十八人だから……」

「いや、俺は遠慮させてもらう」

「えー?えー君やらないのー?」

「やらん。もうそういう歳じゃないだろうに」

「あー…私も出来れば遠慮させて頂きたいかと。無論、何が何でも嫌だ、という訳ではありませんが…」

「ふむ…では、我々で昼食の準備をしておく、というのはどうだろう?折角なんだ、バーベキューでも如何かな?……まぁ、その費用はイリゼ君達に頼る他ないのだが」

 

 役分けを遮る形で口を開いた影さんに続きワイトさんが、更には遠回しにズェピアさんも遠慮を示す。これは遊びである事、確かに昼食の事も考えないといけない事から、三人の発言には概ね容認の雰囲気が広がり……あ、今ならまだ他の人も続けるチャンスか。なら……

 

「だったら、私も……」

「私も遠慮良いかしら?私だって、そういう歳じゃ……」

「えぇー、つれないッスねぇイヴ」

「歳の事言ったら、わたし結構複雑っていうか、ややこしい感じになるんだけど、これわたしも遠慮した方が良いと思う?」

「いや、そんな事はないんじゃないかな…っていうか、エスちゃん遠慮したいの?」

「まさか。こんなごちゃごちゃした面子でのケイドロなんて、面白そうに決まってるじゃない」

 

…と思っていたら、あっという間に言い出し辛い流れになってしまった。人数が多いせいで流れの変化が早い……。

 

「イヴさん、どうする?私達としては…もとい、私としては君がこちらを手伝ってくれても構わないよ。私達だけより、女性がいた方が偏りのない料理になると思うからね。…料理といっても、バーベキューだけど」

「そうなると、それはそれで責任重大ね…。…前言撤回、私もケイドロやらせてもらうわ」

「おや、ではやはり私達三人で準備かな。…ところでワイト君、バーベキューを軽んじてはいけない。単純な料理というのは、裏を返せば誤魔化しが効かない料理でもあるのだからね」

「こ、これは失礼。…単純な物程誤魔化しが効かない…えぇ、確かにその通りですね」

「…イリゼ、俺は選択を間違えたのかな。何か、どんどん思ってもみない展開になっていってる気がするよ…」

「それは、まぁ…でももうケイドロやる歳でもないんでしょ?なら頑張って」

「…ぅぇーぃ」

 

 料理には一家言ある、とばかりにズェピアさんは燃え、その様子に若干気圧されつつも、それはそうだとワイトさんは頷き、くすりと笑いながらの返しを受けた影さんは何とも覇気のない声で返す。そんな三人+αの様子を見ていて、私は思った。あ、これケイドロやる方が正解だ、と。

 

「こほん、話を戻すわね。逃げる泥棒役と追う警察役、まぁ当然泥棒役の方が多い割り振りにするとして…警察役、やりたい人はいる?」

「あ、なら私ケーサツやるよー。一応は私も大人だし、逃げる役は他の子達に譲らないと、ね」

「じゃあ、私もそうさせてもらうわ。やると決めた以上、本気で追わせてもらうけどね」

「うーん…じゃ、僕も警察役いいかな?多分、泥棒役やってもすぐ捕まっちゃうだろうし…」

「余程時間がかかりでもしない限りは、それぞれの役を変えてやるのも良いと思うけど、ね。なら後は、ホスト側としてわたしとイリゼも警察役…でどうかしら?比率的には、悪くなさそうでしょ?」

 

 確認を取るセイツさんの言葉に皆が頷き、取り敢えずは泥棒役十人、警察役五人の割り振りに決定。続けて砂場に線を引く事で簡易的な牢屋を作り…最後は注意事項の話に。

 

「まあ当然の話だけど、女神化したり、警察を物理的に行動不能にしたりするとかは駄目だからね?」

「それと、公園からも出ないようにね。ゲームとして範囲を決める必要があるのは勿論だけど、公園の外は安全確認がまだ済んでないのよ」

「…それって、大丈夫なんです…?」

「心配しないで、ルナ。出来てないのは『改めての』確認であって、地盤とか危険物とか、そういう確認は建国前に街中きっちりしてあるわ」

(やっぱりこの人、基本はしっかりしてるな…ほんと、その分緩急は凄まじいけど……)

 

 そんなやり取りも経て、遂にケイドロは開始になる。ビッキィは勿論、グレイブ君やネプテューヌさん、カイトさんと結構やる気に満ちている人は多く…私?私はまぁ…程々にやりますよ、程々にね。

 

「じゃ、ケイドロ開始よ!時間は…そうね、ここ広いし六十秒経ったらわたし達も動き始めるって事でどう?」

「では、私達は道具と食材の準備に行きましょうか」

「あ、なら道具の方は用意しておいてもらうよう、イストワールさんに連絡しておくよ。今ならまだうちの教会にいるだろうし」

「あの身体で道具の準備は厳しいだろうに…頼むのは案内だけでいいさ。気を遣わなくても、用意は俺達でする」

 

 昼食の段取りも決まる中、イリゼさんは携帯端末で連絡を取る。それも済むと、いよいよ警察側のカウントが始まり…ケイドロが、スタート。

 

「さーって、じゃあ逃げるわよディーちゃん!」

「…ディール、エスト、ついていってもいい?」

「うん、いいよ。一緒に行こっか、イリスちゃん」

「ピーシェ様、わたし達はどうしますか?」

「どうもこうも、逃げる一択です。それと…これは遊びですし、私に付き添わなくても大丈夫ですよ?」

「そうですか?では……」

「うわっ、早……」

 

 では、と言った直後に全力ダッシュで駆けていくビッキィ。その足取りに躊躇いはない。…いやほんと、迷いゼロで「そうですか?」って言ったねビッキィ…どんだけ楽しみにしてたの…。

 

「…まぁ、いっか。気を遣いながら遊ぶなんて、誰にとっても楽しくないものだし…」

 

 気を遣われている事に気付いてすらいない人の場合は別…というのはさておき、私も軽く走り出す。警察役から距離を取りつつ、周囲に視線を走らせていく。

 

(下手に動き回るよりは、どこかに隠れて体力を温存するのが無難…ではあるけど、まずは大体の作りを把握しないと……)

 

 この公園は、どこにどう道があるのか。どんな遊具や起伏があるのか。走り抜けられそうな場所、身を隠せそうな場所はどの程度あるのか。それが分かっていないと、闇雲に逃げる事になる。情報が重要になるのは、遊びも戦いも同じ事。

 

「……うん?あれは…」

 

 そろそろ六十秒経ち、警察側が動き出しただろうか。そう思っていたところで、視界に映ったのはロープで出来た三角錐タイプのジャングルジムと、その頂上付近に立つカイトさんの姿。何故あんな目立つところに…と一度は思った私だけど、よく見れば周囲を見回していて、その後彼は素早く降りる。中程からは飛び降りて、着地後すぐに走り去っていく。あぁ、高さを利用して周辺の把握をしていた訳か…って、待った。周辺把握はともかく、すぐに走り去ったって事は……

 

「ふふふっ、見つけたわよピーシェ…!」

「やっぱりそういう事か…!」

 

 迂闊にも足を止めていてしまった自分を呪うと同時に、インターロッキングの道を蹴って私は駆け出す。声からして、追っ手はセイツさん。女神である以上、距離があろうと侮れない。

 

(にしても早い…!碌に作りも把握せず、最初から飛ばしてきたって事…?)

 

 低い屏状のブロックを飛び越え、坂を駆け下りる。一瞬だけ後ろを見やり、セイツさんとの距離を確認し、遊具を障害物にする軌道で私は走る。それと同時に、やけに早く来た事への理由を考え……気付いた。彼女は予め、確認の為にここを訪れていたって事を。

 

「…流石はイリゼさんの姉、いい性格をしてますね…ッ!」

「それは、褒め言葉として受け取っておくわ!」

 

 会話を仕掛け、声で大体の距離を測る。今のところ、距離は開いても縮んでもいない。まだ開始直後な以上、どっちも体力は残っている。となれば有利なのは…公園の作りを把握しているであろう彼女の方。

 これは単なる遊び。捕まったからといって何か困る訳でもないし、楽しもうとしている人達を冷やかす気なんて微塵もないけど、そこまで私はこのゲームに熱意を向けている訳でもない。…けど……

 

(速攻で捕まるのは、流石に癪だ…!)

 

 階段を駆け上がり、階段が終わった一歩目を踏み込んだ瞬間、私はその足に力を込めて後方宙返り。前ではなく、後ろに思い切り跳び…まだ登っている最中のセイツさんを跳び越えて、階段前の道へと着地。直後に足払いの要領で脚を振って、その遠心力で反転をして、急ブレーキせざるを得なくなったセイツさんを引き離す。

 

「やるじゃないピーシェ…そうでなくっちゃ!」

 

 我ながら、ケイドロでやるレベルの行動じゃない…とは思うけど、相手も女神なんだからこれ位は良い、良い事にする。実際セイツさんも愉快そうだし、サービスですサービス。

 そして今聞こえた声からして、やっぱりある程度離せている。とはいえ見失わせるには、もう少し距離が必要な訳で…その為にはまだ、策や幸運が必要になる。

 けど、運なんて曖昧なものに期待するつもりはない。それは体のいい他力本願でしかない。遊びですら他力本願だなんて、馬鹿馬鹿しいにも程がある。…って、遊びで一々こんな事考えるのも馬鹿馬鹿しいか。とにかく焦ってコケたり、茂みに突っ込んだりはしないようにしないと…。

 

「良い走りじゃない、無駄がないし判断も早い…!」

「それはどうも。私もそう簡単に捕まるかはありませんからね…!」

「だと思ったわ。けど……イリゼッ!」

「な……ッ!?」

 

 お互いペースを落とさないまま、走り続けていた私とセイツさん。その中で私は幾つか策を練り、使えそうなものを選び、後はそれを実行するタイミングを図るだけの状態にまでなり……けれど次の瞬間、背後からセイツさんが叫ぶ。まさか、と私が思う中、左側の茂みの奥、小さな林の様になっている場所に人影が現れ……イリゼさんが、私の前へと躍り出る。

 

「挟撃…!?く……ッ!」

 

 反射的に、前へ足を突き出すようにして急ブレーキ。直後に気配を感じて、飛び前転で横へと退避。私が避けたすぐ後に、私のいた場所へセイツさんが飛び込み…私も素早く立て直す。

 

「残念。今のはいけると思ったのに」

「悪いねピーシェ。でもこのまま、捕まえさせてもらうよ?」

 

 辛うじて避ける事は出来たものの、今私は壁を背にしてしまっている。その場跳びでも、しっかり勢いを付ければ越えられるかもしれない…けど、それを許してくれる筈がない。

 

(どうする…適当な出まかせじゃ、二人の注意を同時に逸らす事なんて出来ない。だったら一か八か、こっちから踏み込んで……)

 

 ゆっくりと、逃げる隙間を作らないよう左右に分かれて二人が近付いてくる。確実だと思える策なんて思い付かない以上、私に出来るのは諦める事か、賭けに出る事だけ。そしてその二択なら…後者以外あり得ない。……そう、思った時だった。

 

「よ…っとぉ!」

「んなぁ…ッ!?」

 

 不意に聞こえた、イリゼさんでもセイツさんでもない、第三の声。続けてふわり、と黄色の髪が宙でなびき…イリゼさんがその場から飛び退く。その直後、一瞬前まで彼女がいた場所に、勢いの乗った踏み付けが叩き込まれる。

 立ち上がる襲撃者。まさかの行動を起こしたのは…アイさん。

 

「ちょっ…アイ!?危ない事はなしだって言ったよね!?」

「いやいや、ウチは上から飛び降りてきただけッスよ?それに…この程度、ウチ等にとっては危ないの範疇じゃないと思うんスけどねぇ?」

「……っ、言ってくれる…!」

 

 驚愕の声を上げながらも、即座にイリゼさんは手を伸ばし、捕縛を図る。それをアイさんは、軽快なステップで避けつつ私から離れていく。イリゼさんの注意を、私から引き離す。

 このチャンスを逃す理由はない。私はセイツさんがイリゼさんとの連携に走るより早く、セイツさんの横をすり抜ける形で駆け抜ける事で、連携を阻害しつつ距離を取る。そうして私は、アイさんと合流する。

 

「…どうしてこんな事を……」

「何となくッスよ何となく。それにピーシェが二対一で追い詰められているのを高みの見物…っていうのは、気分の良いものじゃないッスしね」

「…一応お礼は言いますけど、逆の立場になっても期待とかはしないで下さいよ?」

「遊びで一々貸し借りなんて気にしないッスよ。ウチはやりたいようにやるだけッス」

 

 飄々とした態度で言うその言葉が、本心かどうかは分からない。ただ一つ言えるとすれば…私は彼女の行動により、窮地を脱した。ならこの場では…少なくともこの機会では逃げ果せないと、気分が悪い。

 

「二対二、ね。どっちかを狙うか、それぞれ追うか…どうする?イリゼ」

「この場においては、またピーシェを狙うのが堅実だとは思うけど…それはそれで嫌だね。なんか、一対一だと捕まえられないって認めるみたいだし」

「さっきまで普通に二人掛かりだったのに、よく平然と言えますね…」

「まあまあ、各々もっと緩く構えたっていいと思うッスよ?なんせこれは、遊びなんッスから」

 

 向かい合ったところで私達泥棒側は逃げる一択ではあるけど…とにかく形の上では、二対二の様に対面する。警察側の二人はまだ余裕そうな顔をしつつも、目は本気。アイさんもアイさんで、脱力してるように見えて…いや実際脱力してるけど、だからこそ身体に余計な力が入っていない。とにかく序盤から狙われ、一度は窮地に立たされた私ながら、仕切り直しをするような形で逃走を続けるのだっ……

 

 

 

 

 

 

「ははははははははははっ!鬼…じゃなかった、警察さんこーちら、捕まえられるなら捕まえてみなーっと!」

「はぁ、はぁ…ちょ、ちょっと…グレイブって、超人とか特殊能力者とかじゃない、普通の人間なのよね…?なら、なんであんな速度出る訳……?」

 

……正対する私達の横を、凄まじい速度で突っ切った影と、冗談みたいに巻き上がる砂煙。聞こえる声は、あっという間に遠くなり……数秒後、追い掛けていたらしいイヴさんが現れ、私達の近くで止まって、訳が分からないとばかりの表情で私達に訊いてきた。思わずそちらを見てしまっていた私達四人は、顔を見合わせ…それから、言うのだった。

 

『…さ、さぁ……』




今回のパロディ解説

・「〜〜ハロー、ハッピー、アラウンド、イェーイ…」
BanG Dream!に登場するバンドの一つ、ハロー、ハッピーワールド!の掛け声及びD4DJに登場するユニットの一つ、Happy Around!のパロディ。見事(?)に混ざってますね。

・「〜〜ここに神父は〜〜イリゼ様が外道に〜〜」
Fateシリーズに登場するキャラの一人、言峰綺礼の事。彼が神父を務める冬木教会の地下に隠された真実絡みの事ですね。でも実際は今回の話の通り、全然違った訳です。

・アンジャッシュ現象
お笑いコンビ、アンジャッシュのすれ違いコントの様な現象、状態を指す言葉の事。パロディ…と言うかは微妙ですが、アンジャッシュという言葉自体はパロですね。

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