超次元ゲイムネプテューヌ Origins Succession   作:シモツキ

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第四話 墓石に刻まれし罪

 先任であるイリゼから後退する際、特務監査官は単独の人に対する役職ではなく、特務監査部に所属する人の役職となった。そして、曖昧な立ち位置だった特務監査は、信国連に属する組織という形になった。…まあ、特務監査部という形になった時点じゃ、信国連はまだ正式発足していなかったから、後から特務監査部が信国連の組織の一つとして編入された…って形らしいんだが。

 とにかく、そんな経緯を持つ特務監査部に、俺は所属する事になった。…うん、訳が分からない。今振り返っても、いつ振り返っても、いや絶対おかしいだろ…としか思えない。だって俺、元一般人だぞ?今はまぁ、色々あって一般人とは言えないが…それにしたって、監査…それも女神や教会を主な対象にする、かなりの権限を持つ立場になるなんて、これっぽっちも想像していなかった。勿論、俺の立場はうずめとくろめありき…というか、二人が特務監査官としてばっちり機能するように、サポート要員として登用されたってのは分かっているが、本当に世の中何があるか想像も付かない。

 そんな俺の、特務監査官となった俺の初監査は、イリゼの国である神生オデッセフィア。案の定俺はうずめとくろめの補助員みたいな感じになり、監査においてはあんまり役に立ってなかったかもしれないが…それは初めから分かっていた事。出来ない事、役に立てない事に目を向けるのではなく、出来る事を頑張ろうと俺は一日頑張り…神生オデッセフィアにて、俺は滞在二日目を迎えた。

 

「んー…やっぱ、緊張してたんだなぁ…」

 

 早朝。目覚ましが鳴るより早く起きた俺は、今や日課な訓練をするべく部屋を出て、廊下を歩いている。監査中はやる時間がねぇかなぁと思っていたが…折角早めに目が覚めて、しかも眠気もないんだから、この時間を有効活用しない手はない。

 熟睡出来た実感がある。昨日はベットに入ったらすぐに寝てしまって、その後は朝まで一度たりとも起きなかった。これはきっと、初監査って事で無意識に緊張し、精神的に疲れてたから…ってのは、まぁいいか。そんな話をしたって、別に面白くもないしな。

 

「……うん?」

 

 教会の庭に出るにはこっちだったかな…と思いながら歩いていたところで、ふと見つけたのはくろめの姿。

 くろめは迷いのない歩みで廊下を進んでいく。向かっているのは、教会の裏手側出入口がある方向で…初め俺は、くろめも朝の散歩だろうかと思った。…だが、違う。歩いていくくろめの背中、そこから感じる雰囲気で、俺は気付いた。くろめの目的に、くろめがこれからしようとしている事に。

 

(…くろめ……)

 

 一瞬迷い、俺はそのままくろめを見送る事を選ぶ。呼び掛けたり、付いて行ったりしても、くろめは拒絶しないだろうが…これは、デリケートな事。悩んでいたり、困っていたりするなら、迷わず声を掛けるが…そうでないなら、黙って見送る事もまた、一つの選択肢である筈だ。……そう。これは本当に…心の深いところに関わる事だから。

 そして、見送った俺は思い出す。あの日知った真実を。あの日目の当たりにした──くろめの咎、その果てを。

 

 

 

 

 それは、暫し前の事。今日と同じように普段より早く目が覚め、偶々同様に目が覚めていたうずめと、プラネタワーのバルコニーで街並みを眺めつつ話していた…そんな時だった。

 

「…んぁ?くろめ?」

「え、くろめ?」

「ほら、あそこ」

「…うー、ん……?」

 

 不意に、くろめの名前を呼んだうずめ。何事かと思って訊き返すと、どうやらくろめを見つけたらしい。

…が、うずめが示す方向を見ても、俺にはさっぱり分からない。プラネタワーの上層階にあるバルコニーからじゃ、女神でもなきゃ街を歩く人の事なんて分かりやしない。

 

「だからあそこだって。ほれ、あーそーこ」

「あー…うん、あれか。確かにあれはくろめだな」

「…ウィードお前、絶対適当に言ってるだろ」

「な、何故ばれた…」

「見てる方向がズレてんだからばれるっての。…で、どうするよ?」

「どうするって…何が?」

「このまま何もしないでいるのか、って話だよ。こんな朝早くから出掛けるなんて、なんか妙だろ?」

 

 ジト目で見抜いてくるうずめから目を逸らすと、うずめは呆れたように理由を答え…それから少し真面目な顔で、おかしくないかと言ってくる。

…まあ、確かに妙と言えば妙だ。こんな時間じゃ大概の店は閉まってるし、早朝からの仕事だってなかった筈。けど……

 

「単に目が覚めて、折角だから朝の散歩でもしようと思った…とかじゃないのか?現に俺とうずめも、二度寝するんじゃなくてこうしてる訳だし」

「ま、そうかもな。これが他の誰かだったら、俺だってそう思うさ。けど……」

「…くろめだから、か?」

 

 言葉を引き継ぐように訊けば、うずめは頷く。その表情へ、更なる真面目さを浮かべながら。

 そんな事ない。くろめの事を、俺は信じている。…そう言いたかった。でも、うずめの気持ちも分かる。客観的に考えれば、くろめ。疑うのは普通だろうし…同じ『うずめ』だからこそ、信じられる事もあれば疑いを抱く事もあるんだろう。…信じる時も疑う時もあるなんて、誰であっても普通の事だけど。

 

「…………」

「…ウィード?」

「…そうだな。確かめに行くか。けど、きっとくろめは……」

「悪い事なんか企んじゃいない、だろ?ったく、散々碌でもない事してきたってのに、こうもウィードからは信用されてるんだから、随分と恵まれてるもんだよな、【オレ】は」

「うん?うずめは、俺はうずめの事だって信用してるぞ?信用してるし、信頼してる」

「んな…っ!?きゅ、急にそういう事言うんじゃねぇよ馬鹿!」

 

 やれやれと言うように、軽く肩を竦めるうずめ。そんなうずめに俺が言葉を…信じてるのはくろめの事だけじゃないんだって思いを返すと、うずめは途端に顔が赤くなり、怒りながら顔を背ける。…うむ、可愛い。とても可愛い。

 

「早起きは三文の徳、って本当なんだなぁ…」

「な、何得した気分になってんだ!そんな事よりさっさと行くぞウィード!見失ったら、ウィードのせいだからな!」

「はいは…ちょっ、速い速い!追い付けねぇから!移動に本気出されると、俺絶対追い付けないからな!?」

 

 誤魔化すようにずんずんと進んでいくうずめは本当に速く、俺は慌てて追っていく。確かに急がないと見失ってしまうだろうが…っていうか、よくよく考えたらタワーの一階まで降りる時点で、普通に見失ってしまうんじゃないだろうか。だってここ、結構上の階なんだし。

 と、思っていたら、うずめはエレベーターではなく階段を駆け下り…というか、どこぞの免罪体質者ばりの動きで飛び降りていって本当にさっさと行ってしまった。どうやらうずめは自分が先行し、携帯(うずめの場合は今の信次元の技術で改造したヴィジュアルラジオ)で俺を誘導するつもりだったらしいが…それは先に言っておいてくれよ、うずめ……。

 

 

 

 

 俺が追い付いてからは、二人でくろめを尾行する形となった。早朝で人が殆どいない分、人混みに紛れて分からなくなる事はなかった一方、逆に人混みに隠れる事も出来ず、その点が少し不安だったが……くろめは一度も振り返る事がなく、尾行するのは容易だった。

 

「…やっぱ、妙なんだよなぁ……」

「だな…どこまで行くんだ…?くろめは……」

 

 まるで止まる事のないくろめは街を出て、でもまだ歩き続ける。歩みからして目的地は決まってるようだが、一体どこまで行く気なのか。

 そう思って俺が言葉を返すと、うずめが首を横に振る。そうじゃないと、俺に返す。

 

「違ぇよ、ウィード。俺が言いたいのは、全然俺達に気付かないんだな…って事だ」

「…それは変なのか?」

「あいつだって女神なんだ。こうも長く尾行されてりゃ、どっかしらで視線なり気配なりを感じて、一回位は振り向いたとしてもおかしくない…ってか、振り向かない方がおかしいんだよ。…【オレ】の事だから、わざと気付かないフリしてるのかもだが、な」

 

…そういうものなのだろうか。気付かない事もあるんじゃないかなぁと俺は思うが、同じ女神…っていうか、同一人物のうずめがそう言うんだから、多分間違っていないんだろう。

 だとすれば、何故くろめは気付かないのか。フリじゃないとするのなら…気付けない理由がある…?

 

「考え事してて、外に意識が向いてないとか…?」

「ずっとそうだってか?それはそれで変な気が…っと、待てウィード…!」

「……!」

 

 待てと言う言葉と共に、近くの木の裏へと引っ張られる襟首。ぐぇっ…となりかけた俺だが、くろめが止まっているのを視認しぐっと堪える。

 止まったって事から考えられる可能性は二つ。一つは道に迷ったってパターン。そしてもう一つは……ここが目的地だって可能性。

 

(…でも、何もない…よな……)

 

 ここまで止まる事なく進んでたんだから、急に迷ったとは思えない。だけどここは、くろめが歩みを止めた場所は、何もないただの丘。疎らに木や茂みがあるだけの、それなりに見晴らしが良い程度の場所で…その見晴らしにしたって、同じ位の場所なら他にもある筈。

 そんな場所が目的地なのか。もしそうなら、何の用があるのか。初め俺にはさっぱり分からず…だがそこで、うずめがある物に気付いた。

 

「…あれ、って…まさか、墓か…?」

「え?…あ……」

 

 呟くようなうずめの声。まさかと思って目を凝らすと…確かにそこには、暮石らしきものがあった。くろめの姿に被ってるから気付かなかったが、丘の先にあるのは暮石に見える。

 

「なんでこんな所に墓が……」

 

 困惑の声をうずめが上げる中、くろめは膝を突き、そこから動かなくなる。今いる場所からじゃ、後ろ姿しか分からないが…墓石の前で動かずやる事なんて、一つしかない。

 

「…………」

「…………」

 

 俺もうずめも、影からくろめを見続ける。やっぱりくろめは悪事を働こうとしていた訳じゃなかったが…目的が墓参りだったとするなら、あんまりほっとした気分になれない。

 そして、くろめが動かなくなって暫く経つが…未だにくろめは微動だにしない。墓の前で、祈り続ける。

 

「…そういや【オレ】って、いつも朝は見かけねぇよな…もし毎日、こうやって墓参りに来てたなら…どこぞのコピー忍者じゃねぇか……」

「え、縁起でもない事言うなようずめ…もし本当にそういう感じの事だったら……」

「う、悪ぃ…。…けど、墓な以上、明るい話じゃねぇのは間違いないだろ。誰の墓かは分からないが、こんな朝から来るって事は……」

 

 複雑そうな表情をし、それでも墓参りである以上避けられない可能性に触れるうずめ。俺もそれは否定出来ないと、うずめの話に頷こうとした…その時だった。ここまで微動だにしていなかったくろめが、突然ふらりと倒れかけたのは。

 

『……っ!?』

 

 一切の前触れなく起こった事に、思わず数歩出てしまう。ギリギリでくろめは手を突き、転倒を避けた事で俺も踏み留まったが……数歩分とはいえ近付いた事で、聞こえてくる。くろめの声が。くろめの、懺悔が。

 

「ごめん…ごめんね…全部、くろめの…うずめのせいで…ぅ、ぁっ……!」

 

 今にも泣き出してしまいそうな、くろめの声。続けて聞こえたのは、苦しみも籠らせた呻き。

 分からない。強い悲しみと後悔をくろめが背負っている、ただそれしか分からない。けど俺は、だとしても俺は、くろめが悲しみ苦しんでいるというだけで、居ても立っても居られなくなって……

 

「…少し、待ってもらえないかな」

 

──次の瞬間、背後からの声が俺を止める。落ち着いた、深みのある声が俺を止め…その声の主が、俺達の側へ姿を現す。

 

『え…海男……?』

「おはよう、うずめ、うぃどっち。くろめはともかく、君達も随分と早起きだね」

「や、今日は俺もウィードも偶々早く目が覚めて…っていや、そんな事より…少し待てってのは、どういう事だ?…海男は、何か知っているのか…?」

 

 驚きから二人で同じ反応を返すと、海男はいつもの通りに、普通に朝出くわしただけのように挨拶をしてくる。それにうずめが違うと答え…それから今さっきの言葉について、怪訝な表情と共に切り込む。

 

「…あぁ。オレは知っているよ。いや…分かっている、と言うべきかな」

「…いつになく意味深な言い方だな、海男」

「…話して、くれるのか?」

「勿論。こんな言い方をしておいて、話さないというのはあんまりだからね。…けど、それでいいのかい?話すのは構わないが…聞いたところで、君達は良かったなんて思わないだろう。それどころか、聞かなければ良かったと思うかもしれない。それでも、聞くかい?」

 

 うずめがまた返し、俺が訊けば、海男はヒレで腕を組み肩を竦めるという、よく考えたら訳が分からなくなる身振りを見せ…その腕組みを解くと同時に、海男はふっと真面目な表情を浮かべた。元から基本真顔な海男が、更に真面目に、更に真剣な表情を浮かべて、俺達へと問い掛けた。本当に聞くのか。聞いてもいいのか、と。

 気遣いと配慮に余念のない海男がこうも言うって事は、それだけの内容があると思って間違いない。少なくとも、興味本位で聞いたら絶対後悔するんだろう。実際の内容が一切分からない今だって、海男の言葉と雰囲気だけで、そこにある重さは伝わってくる。

 だから、俺はちゃんと考えた。俺の中の思いと、海男の真剣さ、その両方をしっかりと比べて、そして……

 

「…大丈夫だ、聞かせてくれ。たとえ、海男の言う通りだったとしても…俺は、ちゃんと知りたいんだ。くろめの見つめているものを、抱えているものを」

「俺もだ。【オレ】が抱えてるもんは、俺にとっても無関係とは言えねぇからな。それに…ここまできて聞かずに終わらせるんじゃ、どっちにしろ後味が悪くなるだろうよ」

「…そうだね、二人はそういう性格だったね。分かった、ならば全て話すとしよう。けど…そういう事なら、尚更待ってほしい。くろめがここを立ち去るまでは、ね」

 

 覚悟なんて大層なものじゃない。ただ俺は意思を伝え、うずめも答え、俺達の言葉を聞いた海男は小さく笑みを浮かべて頷き…言われた通りに、俺達は待った。海男と共に、くろめが墓石の前から立ち去るのを。

 長かった。普通の墓参りとは比べ物にならない程の時間を、くろめは墓前で費やしていた。どうやら途中で吐き気も催したらしく、激しく咳き込む瞬間もあって…それを海男は、感情の読めない瞳で見つめていた。そうして長い時間の末、行きよりも明らかに疲弊した足取りで墓石の前から離れていき…その状態のくろめを一人にする事に心苦しさを感じながらも、俺達は見送る。

 

「…行ったね。じゃあ、俺達もあそこの前に行こうか」

 

 そう言って、海男は木の影から出る。真っ直ぐ墓石へと向かっていき、うずめと目を合わせた俺も、後に続く。

 墓石と向かい合うようにして止まる海男。その左右から石を見つめる俺達。やはりここにあったのは墓石で……書いてあるのは、何人もの名前。

 

(双葉、ミオ…知らない名前だな…。それに、並んでる他の名前も……)

 

 書かれている名前に目を通していくも、知っている名前は一つもない。この時点で、俺とくろめが共通で知っている人物の墓、って線は消えて……俺が名前を全て見終えた数秒後、海男が口を開く。

 

「二人共。マジェコンヌがダークメガミと融合した時の事は覚えているかい?」

「……?そりゃ、覚えてるが…急に何だよ」

「関係のある話だよ。あの時ダークメガミは、マジェコンヌが融合した事でオレ達のよく知る外見になった。そうだったね?」

 

 突然出てきた、ダークメガミの話。またうずめは怪訝な顔をしながら言葉を返し、俺も「いきなり脱線…?」と思いながら海男を見つめる。

 

「妙だと思わないかい?状況次第とはいえ、女神とまともにやり合える存在を、くろめが何体も用意出来るだなんて。能力ありきとはいえ、出来過ぎてるとは思わないかい?」

「…言われてみれば、確かに…。俺からすれば、女神の時点で色々と規格外な気もするけど、それにしたって無茶苦茶だな…仮に簡単に用意出来る訳じゃないとしても、一人の女神が、複数いれば女神に匹敵…する?…位の存在を何体も用意出来るなんて……」

「うん、そう。そうなんだようぃどっち。もしこれが真実なら、一人の女神が、女神複数人分以上の力を持っているという事になる。もしくろめがそれに特化している、女神としての能力の殆どをそれに費やしているならまだしも……」

「…あぁ。くろめは普通の戦闘能力も、他の女神達と同じ位にあった。少なくとも、俺が知ってる限りでは」

 

 余談ではなく本題。そんな風に続ける海男の発言に、今度は俺が答える。興味を惹かれたというかなんというか…そんな事よりこの墓石の話を。そう言いたくはならない程度には、これも気になる話だった。

 

「なら、二人はこれをどう思う?くろめが何故そんな事を出来るのか、何か思い付くかな?」

「……シンプルに、くろめ…というか、うずめが滅茶苦茶凄いとか?」

「ふふ、それも可能性としてはあり得るね。女神は工業製品じゃないんだから、女神の中でも規格外な存在が誕生する事だってあるだろう」

「けど、そうじゃない…って感じの言い方だな。だったら……【オレ】一人の力じゃないとかか?それこそ【オレ】は、レイと協力してたんだしよ」

「…流石はうずめ。完全ではないにしろ、惜しいと言っても差し支えない答えだよ。……或いは…同じ『うずめ』だからこそ、自然と発想も同じになる、という事かな…」

 

 穏やかに笑った後、どこか遠くを見るような目となる海男。それから海男はまた笑う。けどそれは、いつもの優しさと落ち着きのあるものではなく…どこか、皮肉めいた笑み。

 

「話を戻そうか。完全正解ではないにしろ、うずめの答えは近いものだ。…要は、くろめは外部の力を用いていたんだよ。ダークメガミを作り出しているのは間違いなくくろめだが、くろめが作り上げているのは、あくまでダークメガミの身体とシステムだけ。ダークメガミを動かす力は、中核となるものは、くろめの力を持ってしても自前で用意する事は出来なかったんだ。…強大な存在を、求めたが故にね」

「一人の力じゃねぇから、あんだけ強いダークメガミを何体も用意出来たって訳か。…だとしても、最初はダークメガミ一体ですらとんでもねぇ脅威だった事を思えば、無茶苦茶な事には変わりな……」

「…うずめ?」

 

 肩を落としながら話していたところか、不意にうずめは口を閉ざす。何かと思って俺が見れば、うずめは口元に手を当て、険しい顔で呟きを漏らす。

 

「……ちょっと、待て…外部の力、中核…海男は最初に、ダークメガミの事をじゃなくて、『マジェコンヌがダークメガミと融合した時』って言ったよな…?…それって、まさか……」

 

 まさかと言いながら、うずめは墓石を見やる。墓石を見て、その視線を海男に移す。そして、何かに気付いた様子のうずめに頷き…海男は、言った。

 

「…ああ、その通りだようずめ。ダークメガミの中核、ダークメガミを動かす源となっていたのは──くろめにそう仕向けられた、人間『だった』者達だ」

「な……ッ!?」

 

……耳を、疑った。反射的に、そんな訳ないと、そう思った。けど…否定は、し切れない。うずめがくろめを疑ったように…そうするだけの根拠があるから。くろめがしてきた事を思えば、人を兵器の核に利用していたというのも、あり得なくはない事だから。

 

「あんにゃろう…そんな事してやがったのか……」

「ちょ、ちょっと待ってくれ…海男、それは本当の事なのか…?それ位の裏がなきゃおかしいっていう推測じゃなくて、本当の話なのか……?」

「信じるかどうかはうぃどっち次第だよ。信じられないと言うなら…信じたくないのなら、それでもいい」

 

 吐き捨てるようにうずめが言う隣で、俺は海男に訊く。そうであってほしいと思いながら、願いながら。

 それに海男は、俺次第だと返した。推測だとも、ましてや冗談だとも言わなかった。信じたくないならそれでいい…それは、俺達を騙す意図がない限り「自分は本当の事を話している」と言っているようなものであり…海男が俺達を騙す理由もない。

 

「…くろめ……」

「ウィード…って、うん…?……なぁ、海男。俺は海男を疑う気はねぇよ。けど…ダークメガミは、人を中核にすれば動くのか?こういう言い方は好きじゃねぇが…普通の人間で、あれだけの存在の核が務まるのか?」

「ダークメガミの中核となったのは、普通の人間じゃないんじゃないか…うずめは、そう言いたいのかい?」

「そういう事だ。それに…なんで海男が、そんな事を知ってるんだよ。推測じゃないってなら、くろめから訊いたのか?それとも……」

 

 信じたい思いはある。けど、プラネタワーを出る前のような、自信は持てない。…だから、辛い。海男の事だって信じられるからこそ、何も言葉が出てこない。

 そんな中で、うずめがまた海男に問う。問われた海男は、感情の読めない顔で返す。素晴らしく冴えているね、今日の君は…と。

 

「茶化すなよ、海男。…いや…もしかして、海男もあまり話したくない内容なのか…?」

「…そうではないよ。けど…感傷的な気分になっている、ね。これはある意味、オレの…『海男』のルーツでもあるんだから」

「海男の、ルーツ……?」

 

 自分でも気付かぬ内に俯いていた俺は、今の言葉で顔を上げる。海男のルーツ、その言葉に引き付けられていくように。

 

「うずめ、君の言う通りだよ。普通の人間では、ダークメガミの中核は務まらない。存在としての力という意味でも、ダークメガミ…女神の力によって生み出された存在への適応という意味でも、ただの人間じゃ力不足だ」

「だったら、ダークメガミの中核ってのは……」

「言っただろう?人間だった、と。それは何も、ダークメガミと融合した事で人とは呼べなくなったという意味じゃない。…君達も、知っているんじゃないのかい?とある次元には、普通の人間が人ならざる存在になる、人を遥かに超える力を得られる物質があると」

「それ、って……」

「女神メモリー…?…って、事は……」

「そういう事だよ、うぃどっち、うずめ」

 

 こくりと頷く海男に、俺達はまた息を呑む。…と、同時に…少しだけ、納得もいってしまった。女神が核になっているなら、あの強さも理解出来ると。女神複数人分の強さじゃなくて、実際に女神複数人だったって事なら、納得出来てしまう。

 

「いや、でも…女神メモリーって確か、使えば誰でも女神になれる訳じゃないんだろ…?けどダークメガミは、何体もいた…これは、おかしいんじゃないのか…?」

「そう、誰もが女神になれる訳じゃない。…だとしても、女神としての力には不適合だったとしても、性能を落としたダークメガミの核にはなれるのさ。それがダークメガミと呼ばれるタイプであり、女神を核としたものが……」

「プロトダーク、か。…気分の悪い話だが、理解は出来た。その分、余計にこんな事を海男が知ってるのが不可解に思えてきたけどな」

 

 俺の疑問に海男が答え、うずめは聞いた話に表情を歪めながらも頷く。

 こういう話を聞いたとしても、俺のくろめに対する思いは変わらない。くろめが大切だって気持ちは揺るがない。でもやっぱり、くろめがそういう事もしてたんだって思うと、そのせいで犠牲になった人達がいるんだって思うと、やり切れない思いが俺の中にはあって…また俺は、墓石を見る。

 

(…同意は、あったのか…?理解してりゃ良いって事でもないけど、もしそれすらなかったなら…騙して核にしたのなら……)

 

 並んだ名前の数は、犠牲の数。くろめが奪った、未来の数。今のくろめはそれを悔いて、だからこうして謝っているんだろうが、多分この墓自体もくろめが作ったんだろうが……犠牲になった者達は、これをどう思うかなんて分からない。この双葉ミオという人物は、並ぶ名前の全員は、今のくろめを……

 

「……あ、れ…?」

 

──その瞬間、俺の思考の中に引っ掛かりが生まれた。それは何?それは何故?…それは、一番上の人物…双葉ミオという名前に対してだ。

 何の変哲もない、普通に見える名前。けど…これは、なんて読む?ふたばミオ、か?そのまま読んだら、そうなんだろう。でも…そうじゃないとしたら?違う読み方、だったとしたら……?

 

「……そんな…まさか…」

「…ウィード?」

「…どうやら気付いたみたいだね、うぃどっち」

「き、気付いた?何がだよ、気付いたって…」

 

 鳥肌が立つ。怖気とも違う…信じられない現実を目の当たりにした時の様な、身体が思考に追い付いていないような感覚に包まれる。ただの偶然かもしれないと思ったのに…海男の発言によって、「まさか」は確信に変わってしまう。

 

「…名前、だよ」

「名前…?」

「この名前…もし読み方が、『ふたばミオ』じゃなかったとしたら…?」

「へ?…ふたば、じゃないなら…そうば、そうよう…辺りか?」

「…そうよう。俺は、そう読むんだと思ってる。そうようミオ、これがこの人の名前なんだ。…そうなんだろ、海男」

「お、おう?ウィード、なんでそれを海男に……海男、に…?」

 

 話しつつ海男を見れば、海男は首肯する。この流れで海男は振った事に、うずめは不思議そうな顔となり…次の瞬間、その表情が固まる。そして…うずめも、気付く。

 ああ、そうだ。そうなんだ。双葉(ふたば)ミオじゃなく、双葉(そうよう)ミオなんだ。だから海男は知ってるんだ。だって、海男は……

 

「…そうよう、ミオ…()()()()()()……じゃあ、まさか…海男が、知っているのは……」

「──オレは、彼女を…『うずめ』を信じた。思い詰めるうずめを助けたい、力になりたい…その一心だった。そして、目が覚めた時…オレは、オレになっていたのさ」

 

 震える声で、言葉を紡ぐうずめ。言葉遊びのような、一つの答え。それに答える海男の言葉は、表情は……俺達の行き着いた答えを、肯定しているも同然だった。

 

「ふっ…我ながら、自分の名前がこんな変換に対応していると気付いた時は軽く笑ってしまったよ」

「いや、笑えねぇよ…全くもって笑えねぇし、目が覚めた時っていうのも分からねぇし…本当に、何があったんだよ海男……」

「そこまでは、オレも分からないんだ。ただ…くろめは望んだんじゃないかな。それがどれだけ勝手な事だとしても、そこにあるのはある種の驕りだとしても……だとしても、犠牲とした者が安らかにいられる事を。その結果がこれ、というのは何とも皮肉だが…ね」

「あ……」

 

 右手で顔の片側を押さえるうずめを見て、海男は軽く肩を竦める。その中で語られた内容を聞いて、俺は思い出す。

 少し前に、俺は聞いた。くろめ自身から、くろめの妄想能力についてを。自発的に、狙って妄想を現実のものと出来る反面、大概は結果が多かれ少なかれ歪んでしまうというくろめの力を。

 もし、それがさっき…くろめがこうして墓参りをし、悔悛する度に、使われていたのだとしたら…その結果、モンスターに転生という、歪んだ形で実現したのだとしたら。くろめが悔いるより前に、海男は存在していたのも、イリゼとオリゼに関する推測と同じように、常識なんて通用しないって事なら…海男の言っている事は、正しいのかもしれない。

 

「…なぁ、海男…だったらもしや、エビフライやぬらりんも……」

「そういう事だよ。そして何の因果か、オレ達はうずめと出会った。それから先は、うずめの知っている通りさ」

 

 崩壊したあの次元…零次元で出会った、意思疎通の出来るモンスター達。俺等が仲間だと思っていた、仲間として接してくれていた彼等が皆、くろめの犠牲者だった?

 だとしたら、それは……嗚呼、確かにそうだ…確かに海男の言う通り…聞かなければよかった、そう思えてしまうような事だ。

…けど、俺はまだマシな方だろう。本当に辛いのは、俺よりも……

 

「…じゃあ、なんで…なんで海男は、皆は…俺と普通に、接してくれてたんだよ…。俺は、皆にとって未来を奪った…復讐してやりたくなるような相手だろ…?なのに、なんで……」

 

 憔悴すら感じさせる表情と声で、うずめは言う。うずめにとって、くろめは文字通り他人じゃない。違う自分であっても、自分は自分で…そんなうずめが自分の事の様に責任を感じるのは、罪悪感に苛まれるのは、考えなくても分かる事だった。

 俺が、何か声をかけるべきだろうか。…いいや、違う。これは、うずめと海男の話だ。だから俺は、何も言わずに二人を見つめ…海男は小さく息を吐いた。それからうずめの事を見つめて、言う。

 

「…初めは、そうだった。『うずめ』の事を憎んではいなかったけど、前と同じようには見られなかったし…君に仕返しをしようと考える者もいた。君を支え、信頼を得た上で真実を明かし、絶望を与えてやろう…実際のところ、全体としてはそんな考えだったんだよ、オレ達は。さっき、憎んではいなかったとは言ったけど…そんな意見を断固否定しようとは思えなかったのも、また事実だ」

「…………」

「…でもね、うずめ。オレ達は、すぐに気付いたよ。うずめが、オレ達の知るうずめとは違う事を。そして…うずめはいつも、一生懸命だった。君はいつも守る側、オレ達は守られる側だったというのに、君は一度として不満を口にする事などなく、それどころかオレ達に感謝をしてくれた。オレ達を仲間として、友として、信じてくれた。……恨み続けられる訳、ないじゃないか。うずめ…いや、くろめ本人ならともかく…君とくろめは違う。同じうずめでも、オレ達の知るうずめとは違う君を、優しく強く…けれど一人で抱えがちで放っておけない君に対して、仕返しをしようと思う者は…自然といなくなっていったんだよ」

 

 そう言って、海男は笑う。うずめに対して…友に対して、微笑みかける。

 本心なんだろうか。…そんな風には、思わなかった。本心なんだろう。海男の語りは、表情は、自然にそう思えるものだった。そして、そんな思いを抱かせたのは…そんな思いに変えたのは…誰でもない、うずめ自身。

 

「…海、男……。…ははっ…ほんと、優しいな…皆は…」

「違うようずめ。これはオレ達が優しいからじゃない。君の行動の、誠実な思いの結果だ」

「……っ…ごめん、それと…ありがとう…」

 

 自分ではなく相手に、海男達に理由があるものとしようとしたうずめに対し、諭すように海男が返す。その言葉に肩を震わせ、胸の前で右の手を握りながらうずめが感謝を伝えれば、海男は頷いて、それから俺の方を見て、一つウインク。そんな姿に「ヤバい…海男本当に格好良いな…」と思いながら、俺はきっと色んな感情が渦巻いているのであろううずめの肩に手を回し、自分の方へと軽く寄せた。……あれ、でも…この話が本当なら、海男…いや、ミオが女神メモリーに適合していた場合、元女神って事になるよな…って、事は……え、海男って実は女性…?

 

「うん?どうかしたかい、うぃどっち」

「あ、い、いや別に…。…そうだ…海男、この事をくろめは知っているのか?もし知らないなら、教えてやればきっと……」

「…きっと、何かな?」

「え…?」

 

 ダンディな紳士感溢れる海男が女性…?…というショックに内心戸惑っていた俺は、半ば誤魔化すように…けど今浮かんだ、本当に気になる事を口にする。俺としては他意のない、知らないのならただ教えてあげたいという思いだけで…けどその瞬間、そう言った瞬間、ふっと海男の雰囲気が変わる。

 

「もしくろめがこれを知ったら、少しは安心する、かい?それとも、救われる、かい?…そうだね、そうかもしれない。彼女にとって、自らの行いを悔いている今のくろめにとって、どんな形であれオレ達が生きていると知ったら、重い心の荷が一つ降りる事だろう。…けど…それは流石に、虫が良過ぎる話だろう。うぃどっち、君は…くろめのした事が、後で償えば済むような事だと思うかい?」

「…そ、れは……」

 

 静かに返す海男の声に籠っているのは、固い意思。冷たいとも違う、確固たる思い。その返しで俺は言葉に詰まり、うずめはまた肩を震わせ……でもそこで、また海男の雰囲気は変わった。少しだけ緩み…元の海男らしさが戻った。

 

「すまないね、うぃどっち。何も君を責めるつもりはないし、君がそう思うのも当然の事だ。…でもね、これがオレの、オレ達の思いなんだ。くろめはくろめなりに抱えていた思いがあるともう知っているし、自分の行いを悔い、償おうとしている今のくろめを苦しめたいとも思わない。だけど、それでも…許せはしないんだ。責めはしないけど、許しもしない。それが、オレ達の総意だよ」

「…そ、っか…そうだよな……」

「…まあ、くろめもくろめで、見境なく犠牲を重ねていた訳ではないんだけど、ね。それに、信じられないかもしれないが…意外と、この姿での日々も楽しいものなんだよ。結果論ではあるけど、こうなった結果、君達や多くの人にも出会えた訳だしね。そういう事があるからこそ…なんだかんだ言っても、許しはしなくても、オレはくろめに、罪を背負い、償い続けるだけの未来は歩んでほしくないんだ。…だから、頼むよ?うぃどっち」

「…ああ、任せろ。俺だってくろめをただ肯定する気はないさ。けど、その上で…俺は絶対に、くろめを幸せにする。くろめも、うずめも、幸せする。…どっちも俺にとって、大切な存在なんだからな」

 

 責めはしないが、許しもしない。そんな意思を、くろめへ対する自分達の在り方を示した上で、海男は悪い事ばかりではないと言い…そして、笑った。頼むよと、言ってくれた。

 ならば、俺はそれに応えるだけ。普通なら仕返しを、復讐をしたっておかしくない皆がそうしない事を選び、海男がくろめに対して破滅ではない未来を望んでくれるのなら……俺はくろめの償いの道を共に歩んで、その上で必ず幸せにする。

 

「…さて、オレからの話は一先ずこれまでにしようか。まだ何か、訊きたい事はあるかな?」

「いや…今は、大丈夫だ。うずめは何かあるか?」

「俺もいい。…って、いうか…い、いい加減離せウィード…!よくよく考えたら、何海男が見てる前で普通に肩に手を回してるんだよ…!?」

「あ、それはごめん…」

「ふふふ、仲睦まじくて結構じゃないか」

「見られるのは恥ずかしいんだよ…ッ!」

 

 逃げるように俺から離れていくうずめ。俺も俺でちょっと恥ずかしくなって頬を掻くと、海男は微笑ましいとばかりに笑っていた。くっ…そういう顔をされるのも恥ずい…!

 

「あーもう、用事は済んだし帰るぞウィー……」

「…うずめ?」

「…その前に…俺も少しだけ、いいか?」

「…勿論だよ、うずめ」

 

 ド、は?…と思いながら俺が訊く中、帰ろうとした動きから振り向いたうずめは、また墓石の前へ。そこで海男からの頷きを受けると、墓石を見つめ…目を閉じた。

 それを見て、俺も同じように目を閉じる。俺がこうして祈ったって、何にもならないかもしれないが…皆、赤の他人じゃないんだ。知っている仲間なんだ。だったら…祈る位していい筈だって、俺は思う。

 

「…ありがとな、付き合ってくれて。海男は…どうするんだ?」

「オレも戻るとするよ。やっぱり普通に外に出るのは、騒動の元になりかねないからね」

「と、言いつつ同行者がいない辺り、分かった上で一人…じゃなくて、一匹で出てきたんだな…」

 

 おいおい、と思いながら俺が半眼で見ると、海男は曖昧な笑みで誤魔化してくる。それを見た俺とうずめは肩を竦め合って…それから海男と共に、プラネタワーへと戻る。

 これは、今日知った事は、簡単に飲み込めるものじゃない。知らない方が良かった…そうも思えるような事。けど…やっぱり俺は、思う。聞いたのは、知ったのは、間違いじゃないと。くろめと共に歩むなら、知っておくべきだっただろうと。

 俺も、くろめに伝えるつもりはない。海男達の思いを蔑ろにする気は毛頭ない。だけど、代わりに願う。これも、身勝手な思いかもしれないが…くろめも、海男達も…それぞれに、それぞれなりに…幸せになってほしいと。その為に、頑張りたいと。それが俺の……全てを知った俺の、思いだ。




今回のパロディ解説

・どこぞの免罪体質者
PSYCHO-PASS サイコパス 3の主人公の一人、慎導灼の事。女神は普通にパルクールとか出来そうですよね。女神化すれば、そもそも飛べちゃいますが。

・どこぞのコピー忍者
NARUTOシリーズに登場するキャラの一人、はたけカカシの事。仕事に遅れていたら、ほんとにカカシっぽくなりますね。それは最早パロっていうかオマージュですが。

・素晴らしく冴えているね、今日の君は
ファンタシースターオンライン2に登場するキャラの一人、ドゥドゥの代名詞的な台詞のパロディ。海男ならこんな感じな台詞、本当に言ってそうな気がします。
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