超次元ゲイムネプテューヌ Origins Succession 作:シモツキ
ビヨンドフォーム。従来女神が力とする善意のシェアだけでなく、本来は取り込まないようにしている悪意のシェアも取り込む力、カニバルフォームから善悪の垣根を取り払い、全て『自分への思い』と受け止める事で昇華させた、『今』を力に変え、その向こう側へと到達した女神の姿。
それぞれ原理や度合いは違えど、ネクストフォームやリバースフォームと同様、ビヨンドフォームも女神の身体能力を向上させる。より高みへと進ませる。しかし、それだけではない。新たなる到達点へと至った女神をシェアが祝福するように…否、無数の可能性を持つシェアより、無限の中から新たな力を掴み取るように、女神候補生は一人一人が比類なき強さをその身に宿した。
そしてそれは、他の次元の彼女達にはない、信次元の彼女達だからこその力。その力を、強さを輝かせ…ネプギアは、グレイシスターとの戦いを決着に向かわせる。
「はぁぁぁぁああああッ!」
紫の粒子、NG粒子をなびかせながら、ネプギアは突撃する。自らはM.P.B.Lによる射撃を、十二基のビットからは砲撃を放ち、多方向からの波状攻撃を浴びせていく。
「くッ…これが、貴女の奥の手…私の知らない、力……!」
次々飛来する光芒に対し、グレイシスターは空を駆け巡り躱す。ただそれだけならば、これまでにもあった光景、既にグレイシスターも経験した攻防。しかし、今は違う。
散弾の様に拡散する。擲弾の様に炸裂する。施錠弾の様に螺旋を描いて飛翔する。それ等は全て、本来ビームではあり得ない事。ビームが螺旋回転しながら飛ぶ事も、ある程度飛翔した先で拡散する事も、炸裂し全方位に攻撃が広がる事も、ビームの性質的にはあり得ない筈の事。だがそれを覆すように…その常識は通用しないのだと見せ付けるように、常識外の運動を見せるビームをネプギアは放っていた。それが当然であるかのように、M.P.B.Lからもビットからも次々と撃ち込んでいた。
「これだけではありませんよ、グレイシスターさん…!」
更に、それだけではない。通常のビームか否か。変質したビームなら、どう変質しているのか。どのタイミングで、それが露わになるのか。その全てが直前まで分からない以上、グレイシスターは確実な回避の為に大きな軌道を描かねばならず、そうなれば当然負担は増える。最小限の動きが出来ない以上、反撃も遠退いていく。
それでも何とか反撃のチャンスを見つけ、振り返りざまに砲撃をかけるグレイシスター。先んじて二門を、一瞬ずらして残り二門を撃ち込む二段構えの攻撃で反撃に出たが、余裕のあるネプギアは左に逸れる形で回避。その先へは二段目の砲撃が迫っていたが、それをネプギアは避ける事なく…されど、避けなかったにも関わらず、光芒はネプギアに当たらなかった。ネプギアではなく、光芒が避けるように曲がった事で、撃たれたネプギアは全くの無傷。
「……っ…だとしても…貴女が闇雲に撃てない状況は変わりません…!」
「それはどうでしょう。最早常識の通用じなくなった攻撃は、シェアエナジーだとしても吸収出来るとは限らない…他でもない貴女自身が、そう思っているのでは?」
M.P.B.Lの銃口より伸びる、螺旋状の光。照射されたそれを、グレイシスターは避け…彼女の視線が自分に向いているのを把握した上で、ネプギアは口角を上げる。ほらね、と言うかのように笑みを浮かべる。
シェアエナジーによる攻撃を躊躇わせる吸収能力、それの使用を躊躇わせる変質したシェアエナジー攻撃。その封殺返しによって、ネプギアは能力だけでなく精神面でもグレイシスターへ大きな圧力をかけ…しかしその駆け引きを、地上のユニは呆れ気味の表情で見上げていた。
(また大きく出たわね、ネプギア…)
一進一退が続いた先の今、ネプギアが流れを掴んでいる事自体を疑っている訳ではない。しかしユニは、隣に立つロムやラムと共に、お互いの力をある程度把握している。だからこそ、分かるのだ。今のネプギアの発言が、些か過大である事が。
虚勢という訳ではない。全くの嘘という訳でもない。それでも、ネプギアの力は幾らでも、好きなように常識を捻じ曲げ作り変えられる程のものではないのが実際のところ。少なくとも、好きなようには…瞬時に、無制限に、無限に変質させられる力では、ない。
ならば何故、虚言でなくとも過大な言い方をネプギアがしたのか。その理由は、二つ。一つはビヨンドフォームの性質…昇華したとはいえ、カニバルフォーム同様負のシェアを取り込んでいる事による、精神への影響の結果。そして、もう一つは……
「…また、避けた」
投げ放たれた盾を、M.P.B.Lからの照射で撃ち落とす。投擲を陽動に上を取ったグレイシスターからの砲撃を、ネプギアは躱してビットによる反撃を浴びせる。盾を手放した状態のグレイシスターはいよいよ凌ぎ切れなくなり、数条の光芒がプロセッサの表面を灼く。髪の端が撃ち抜かれ、空に散る。
その中で、グレイシスターが漏らした言葉。それに対し、ネプギアはぴくりと眉を動かし…彼女の反応を見て、グレイシスターは確信を得た。
「攻撃が当たる前に曲げられる…確かに厄介極まりない力です。もしそれが、その粒子…NG粒子によって引き起こされている事なら、死角から仕掛けたとしても通用しないのでしょう。…ですが、貴女は回避を行った。今の攻撃に対しても、その前も、回避を行っている」
「それが、何か?」
「おかしなものです。粒子散布により、全方位どこから撃たれても対応出来るのなら、わざわざ回避をする必要はない筈。にも関わらず、不要な行動となる回避を行ったのは何故か。…それは、回避をする必要があるから…連続使用出来ないのか、出来るものの負担が大きいのか…何れにせよ、その能力に防御を任せ切った戦いは出来ないのが貴女の実情。違いますか?」
あくまで冷静な口振りで、相手に揺さ振りをかけるように、グレイシスターは言う。その回避には意味があり、同時に回避をしている事そのものが答えなのだ、と。
何も、グレイシスターは返答を得られるなどとは思っていない。だが図星ならば、指摘するだけで相手に焦りを抱かせられる。表情や仕草次第では、返答がなくとも推測の成否が確かめられる。そこまで踏まえての言及であり……しかしネプギアは、薄く笑う。
「それは、貴女もですよね?グレイシスターさん、貴女はわたしがNG粒子の事を口にする前から、ビームへの対処を吸収一択にしていなかった。そのユニットでの吸収が間に合わない、という状況でなくても、何度も回避や盾による防御をしていた。…これは、何故でしょうね?」
「…お互い、探り合っても埒があかないようですね」
わざと事実を述べるだけで、推測は口にしないネプギア。言うまでもない…そんな雰囲気を醸し出すビヨンドパープル。自身の揺さ振りに殆ど動じない様子を見たグレイシスターは、意識を切り替え…心を、決める。
既に、ただぶつかり合うだけの戦いで勝利を望むのは現実的でないと分かっている。探り合いも、お互い隙を見せずに拮抗したまま。だからこそ、グレイシスターは堅実さや安全策よりも、乾坤一擲の勝負に出る事を選び…ネプギアもまた、同様の事を考えていた。
「…女神パープルシスター。貴女は私が、持てる手の全てをつぎ込んでも尚、確実な勝利を得られる相手ではないのでしょう。故に、これ以上戦いを長引かせる事はしません。…一気に、決めます」
「なら、わたしはそれを超え、貴女に勝つだけです。パープルシスターとして…貴女に、グレイシスターに勝つのは、わたしです」
ネプギアは一度全てのビットを引き戻し、グレイシスターも四基の平面ユニットの陣形を組み直し、互いに構え合う。見据えるように、互いが互いを見つめ…次の瞬間、同時に動く。
『てぇぇぇぇええええぃッ!』
静から動へ転換は同じ。しかし突進速度はネプギアの方が速く、踏み込んでの横薙ぎで先制。だがグレイシスターは織り込み済みであるとばかりに、その斬撃を飛び越える形で上方に躱し、四基の平面ユニットで挟み込むようにしてネプギアへと反撃。一方のネプギアもそのまま駆け抜ける事によって平面ユニットの範囲から逃れ…振り返る事なく、両肩両腰の浮遊ユニットを稼動させ砲撃。装着した大型ビット四門を旋回式砲台として後ろに振り出し、放った光芒はグレイシスターの眼前に迫る。
貫かれる直前、グレイシスターは自ら力を抜き、失速する事によって光芒を頭上で通過させる。尚且つ彼女はそのまま落下していき、回避から一切の無駄なく投げ放った盾の回収へ。それに気付いたネプギアはM.P.B.Lの射撃で背中を狙うも、数瞬前のネプギア自身の様にグレイシスターは平面ユニットを背面に展開し、視線を向ける事なくシェアエナジーの光弾を吸収していく。
(ノールックで吸収防御を…それが貴女の覚悟なんですね、グレイシスターさん)
ビームの性質を変化させようと、吸収されてしまえば同じ。それ故にネプギアは射撃を止め、盾を回収した瞬間を狙うべく自身も急降下をかけて追う。それと同時に、内心で呟く。
ネプギアの見立て通りならば、グレイシスターはNG粒子によるシェアエナジーの変質を警戒して、吸収を避けていた筈。その彼女が躊躇いなく吸収を、それも見る事なく行った事実にネプギアは驚きとどこか感心にも似た思いを抱き…故に油断ならないと、加速する。
「拾う瞬間に生まれる隙を狙う…有り体ですが、堅実な判断です…ッ!」
「分かっていましたよ、貴女がそれを読んでいる事も、その反応も…ッ!」
地に落ちた盾を拾い上げる直前、地面すれすれで振り返り対空砲撃を行うグレイシスター。迫る砲撃に対し、ネプギアは真正面からM.P.B.Lの刃を叩き付け、ビームを纏わせ切断力を上げた刃で斬り裂き砲撃を突破する。四門同時斉射の威力は半端ではなく、突破と引き換えにネプギアは近接攻撃の姿勢を崩してしまうが…直後、四振りの刃がグレイシスターに襲い掛かる。
それは、装着したままの大型ビットより出力されたビームソード。この攻撃はグレイシスターも予想しておらず、盾の回収は出来たもののそこからは即座に後退を選択。下がるグレイシスターへ、ネプギアは再び多彩な性質を持つビームの単射を叩き込み、同時にビットを射出し分離。
「スラッシュウェーブッ!」
「……!この、技も…ッ!」
掬い上げるように振り上げられたM.P.B.Lの刃から、シェアエナジーの斬撃が飛翔。一度は躱すグレイシスターだったが、直後に斬撃は爆ぜるように無数の小さな刃へと変わり、全方位へと放散する。その刃によって反撃のチャンスを潰されたグレイシスターは、砲撃で刃を飲み込みつつネプギアを狙うが、反撃が一瞬遅れた為にネプギアは余裕で回避。配下を従えるように小型ビットを自らの周囲に展開し、今一度距離を詰めにかかる。
「接近戦は……」
「わたしの方がッ!」
振るわれる刃を、グレイシスターは大きく下がりながら躱す。それは距離を取る事も狙った動きだったが、そうはさせないとネプギアは力強く踏み込み、斬撃を続ける。更に、周囲へ展開したビットで近距離からの砲撃を仕掛け、その対応も強いる事で反撃を許さない。
本来遠隔操作端末は、近距離では使い辛いもの。しかしそれを、ネプギアは稼動砲台の延長の様に扱い、更にグレイシスターが距離を取ろうと動く状況に合わせる事によって、使い辛さを払拭していた。
「だと、しても…ッ!」
振り切る事が出来ず、斬撃と砲撃、その両方が身体に近付く。そして刀身を寝かせた状態での刺突が頬を掠めた次の瞬間、グレイシスターは弾かれたように急上昇。それは自ら隙を晒し、的になるような行為だったが…追撃よりも早く、グレイシスターは四基の平面ユニットより砲撃を放つ。それもこれまでの照射ではない、ばら撒くような光弾の連射を。
それ自体は、特別脅威となるような攻撃ではない。しかしここまで温存し、隠し球として残しておいた事には十分な意味があり…連射攻撃を想定していなかったネプギアは、追撃を封じられる。一転して回避を余儀無くされ、下がるネプギアを四基からなる集中砲火が襲い掛かる。彼女へ肉薄する光弾はその悉くが当たる前に逸れ、一発たりとも届く事はなかったものの、グレイシスターにとっては連撃を断ち切れただけで十分だった。
回避行動を取るネプギアが考えるのは仕切り直し。されど、グレイシスターはそれを許さない。立て直すネプギアへ、グレイシスターは突貫をかける。
「この距離なら、M.P.B.Lもビットも使えないでしょう…ッ!」
「く……っ!」
意思の、決意の為せる技だと言わんばかりにグレイシスターは射撃を躱す。危険を承知で最高速での突進をかけ、ネプギアの放つビームが変化するよりも速く迎撃を抜ける。そして、グレイシスターは盾を構えたまま…激突。M.P.B.Lの刀身で受けるネプギアを、全身全霊で押し込んでいく。
「そんな、力技で…ッ!」
「無駄ですッ!」
ビヨンドフォームの基礎能力があるとはいえ、最高速度で激突をかけたグレイシスターを真正面から押し返すのは困難。そう判断したネプギアは肩と腰の浮遊ユニットからの噴射で正面から逸れ逃れる事を考えるも、グレイシスターは喰らい付き、逃がさない。幾度も方向転換しながらも、グレイシスターはネプギアを押し続け……空に、投げ出す。
「さぁ、これで終わりです…これが私の、私が積み重ねてきた道の……ッ!」
地表に叩き付けるでも、超至近距離から攻撃をぶつけるでもなく、ただ投げ出すだけの終わり方に、ネプギアは疑念を抱く。
……が、それは全くの誤りであると、すぐに気付いた。ネプギアを投げ出した時、グレイシスターの操る四基の平面ユニットは、それまで畳んでいた翼が開かれたかのように、数段巨大なものへと変貌していた。それが意味するところは…考えるまでもない。
広げられた平面ユニットから感じるのは、グレイシスターの探求。自らの力を知り、確かめ、強化し発展させ続けた末のものであると、ネプギアは感じ取っていた。──だからこそ、ネプギアは思う。本当に……油断しなくて、良かったと。
「…やっぱり、貴女は『ネプギア』を知っていても、『わたし』は知らないんですね」
「…え?…あ……」
確信と納得を得た、ネプギアの言葉。その言葉と共に、少しだけネプギアは下がり……グレイシスターは、目にする。ネプギアの背後に隠れていた、隠れる位置に展開していた、四基の大型ビットに。思い返せば、射出後は完全に戦闘から離れていた大型ビットが、円を描く形で高速回転をし…その内側に、高エネルギーの力場が発生している光景を。
ネプギアを知っていても、わたしは知らない。その意味を、込められた思いを、グレイシスターは聞くと同時に理解していた。だが、発したネプギアも、向けられたグレイシスターも、もうそれ以上の事は言わない。…既に、賽は投げられたのだから。お互い決定打を展開した以上…後は、激突あるのみ。
「終わるのは貴女ですッ!グレイシスターさん!」
「……ッ!受け止めて…防ぎ切って、見せる…ッ!」
弧を描くビット、作られたゲート。叫びと共に、ネプギアはゲートに向けて引き金を引き、M.P.B.Lよりビームを照射。放たれたビームはゲートの、力場の内側を駆け抜け……光芒は、眩いばかりの閃光に。空が灼かれるとすら思わせる程の巨大な光がグレイシスターへと迫り…グレイシスターは、迎え撃つ。一歩も、一瞬たりともその場から引く事なく、拡大化された四基の平面ユニットで光の奔流を受け止める。
拡大化前と変わる事なく、或いは拡大前より強化された吸収の力。それは力場によって力の増大を果たした光芒に対しても例外ではなく、平面ユニットに光は飲み込まれていく。だが照射は止まらず、それどころか更に強さを、輝きを増し、その圧力たるや吸収を凌駕せんとばかり。さりとて平面ユニットもその力が失われる事はなく…光と壁は、拮抗する。ネプギアとグレイシスター、二人の思いがぶつかり合う。
「まだ、まだぁッ!」
「絶対に…私は、私は……ッ!」
一瞬でも気を抜けば、ほんの僅かにでも力の制御を見誤れば、その時点で勝敗が決する事は必至の拮抗。その中でネプギアは、自らを鼓舞するように声を上げ、グレイシスターは決意を確かめるように声を振り絞る。
吸収により舞い散る煌めき。シェアエナジーの光。終わりなどない、そう思わせる程に強い二人の力とその奥の意思。そして……
「はぁっ…はぁっ……」
扉が閉まり、中から溢れていた光が消えるように、放たれていた閃光が弱まっていく。そうして完全に途切れた時……グレイシスターの姿は、まだ空にあった。四基の平面ユニットには無数の亀裂が走り、砕け、残った部分もブロックノイズに塗れ…それでも、受け止めていた。完全にとはいかず、破損による穴から漏れた光によってグレイシスターも傷付いていたが、確かに彼女は耐え切っていた。
ネプギアからの、追撃はない。M.P.B.Lの銃口を向けたまま、ただじっとグレイシスターを見つめている。
「…もう、勝敗は決しました」
「…何、を……」
一切視線を逸らす事なく、静かな声でネプギアは言う。その言葉に、グレイシスターは表情を歪め…しかしネプギアは、態度を崩さない。
「今の攻撃は、今のわたしが出来る最大級のものです。これを連続で放つ事は出来ません。ですが……」
「…最大級であって、最高最大ではない…そして、そんな貴女に対して私はかなりの消耗をしている事は、外見から明白…。だから、既に勝敗は決している、と?」
続く言葉を引き継ぐように、グレイシスターが返す。それをネプギアは、肯定も否定もせず…だがグレイシスターの言葉通り、ネプギアは残る力の全てを注ぎ込んだ後には思えない状態であり、グレイシスターが消耗しているのも事実。少なくとも、余裕を持って防いだ訳ではない事は、誰の目にも明らかだった。
「…勝手に、勝敗を決めないでもらいましょうか…えぇ、貴女の思った通り、もう私に余裕は微塵もありません…ですが、だとしても…その程度で、そんな程度の逆境で、私の歩みは──」
「…そうかもしれませんね。ですが…そうでは、ないとしたら?」
「え……?」
それでも、とグレイシスターはネプギアへと強い眼差しを向ける。ボロボロとなったユニットを捨てる事なく、まだ終わりでないと意思を見せる。だが……そんなグレイシスターへ、ネプギアは告げる。グレイシスターの思考、判断…それを根底から覆す指摘を。
「わたしの力は、ただビームの性質を、運動の方向性を変えるだけのものではありません。…NG粒子は、それを介して凡ゆる物質に任意の性質を付与する事が出来ます。例えばこのように、NG粒子を以ってすれば……単なる石でも、ビームに対する圧倒的な防御力を得る事が出来ます」
言葉と共に、警戒するグレイシスターの前でネプギアは地上に降り、小石を一つ拾い上げる。手の上に、小石の周りに、紫の粒子が流れ…次の瞬間、小石を真上へ放り投げたネプギアは、その小石へ向けてビームを一撃。直撃を受けた小石は吹き飛び……されど、小石は落ちてくる。黒ずみ、欠けてはいたものの…女神の放つビーム射撃を受けながらも、小石は概ねその原型を留めていた。
グレイシスターの胸中に広がるざわつき。彼女の心境を読んだように、ネプギアは小さく笑みを浮かべ…言った。
「これが…この付与を以って、変化を、変質を、変革をもたらすのが、わたしの力です。その意味が、お分かりですか?」
「…だから、常識は通用しないと…如何なる攻撃も、如何なる防御も、その気になれば全て思うがままだとでも…?」
「ふふっ、まさかそんな訳ないじゃないですか。…そんな程度の力な訳が、ないじゃないですか。今の小石の様に、わたしがその気になれば、どんな変化をもさせられるんです。あの木の葉を、本来得られない筈の栄養素で満たす事も、あの川の水を可燃物質に変える事も──シェアエナジーによるビームを、僅かでも人体が触れれば、そこから腐食が全身に広がる怪光線に変える事だって、出来るんです」
「……──ッッ!?」
笑みを深め…普段のネプギア、パープルシスターを知る者なら想像も付かないような、歪みを感じる笑みをグレイシスターに見せるネプギア。それを聞いた瞬間、胸中のざわつきは警報へと変わり、咄嗟に、反射的に…本能的に、グレイシスターは自分の身体を見てしまった。見て、そして……愕然とする。
(腐食、していない…?……まさか…ッ!)
身を翻したグレイシスターが見たのは、何の変わりもない…傷付いてこそすれ、腐食など欠片も起きていない自分の身体。
ネプギアは付与に失敗したのか、それとも腐食には時間がかかるのか。何れにせよ、発言と異なる実情にグレイシスターは困惑し、その理由を考えようとし…時間としては一瞬、しかし今この時においてはあまりにも長過ぎる空白の末に、気付いた。自らの、根本的な間違いを。彼女が…ネプギアの言葉が、全て真実とは限らない事を。
「これは、ハッタリ……くぁ…ッ!」
「ごめんなさい、グレイシスターさん。でも…わたしの先生の中には、こういう『思い込み』を利用するのが凄く得意な人がいるんです」
虚言の意味、本当の狙いを理解した事でグレイシスターが視線を戻した時にはもう、ネプギアは猛烈な勢いで、全力全開の突進で肉薄をかけていた。振り抜かれたM.P.B.Lの斬撃を、グレイシスターは辛うじて盾で受ける…が、完全に虚を突かれる形で放たれた、最高速の一撃を咄嗟の防御で受け止められる筈もなく、盾ごと右腕を弾かれ姿勢も完全に崩れてしまう。一方振り切ったネプギアも、即座にM.P.B.Lでの追撃は出来ない状態だったが、ネプギアは突進の勢いを殺す事なく、グレイシスターに向けて一回転。鋭く、素早い回転の中で右脚を伸ばし…その脚を、振り抜く。
抉り込み、叩き付けるような踵落とし。それを強かに打ち付けられたグレイシスターは一気に落下し、地面に激突。衝撃で砂埃を舞い上がらせながらも彼女の身体は止まらず、跳ね上がり…彼女の落下と同時に飛来した影が、紫の粒子もまた、地上に舞う。
「それが、それも…全てがわたしの力なんです!ギア・ナックルッ!」
地に、空に、グレイシスターに響かせるような、ネプギアの声。女神本来の力も、ビヨンドフォームも、自分が学び歩んできた事も、全てが今の強さに繋がっているのだと示すように、ネプギアは身体を捻り…渾身の力を込めて、拳を突き出した。放った拳はグレイシスターを捉え、食い込み…吹き飛ばす。
「…だから、わたしは負けません。どんな相手でも、どんな逆境でも、今のわたしを信じてくれる人がいる限り…諦めたりは、しません」
一切衝撃を逃す事が出来ず、吹き飛んだ先でボールの様に何度も落ちては跳ねてを繰り返すグレイシスターの身体。芯で捉えた事を拳で感じながら、ゆっくりと体勢を整えたネプギアは言う。…その声に、グレイシスターへの問いを…貴女はどうですか?…という、思いを込めて。
(…あぁ、やっぱり…やっぱり、貴女は……)
幾度も跳ね、転がった末に地面に横たわるグレイシスターに、その問いは届いていた。それは額面通りの意味ではなく、グレイシスターが諦めんとする道に込められた思いを問う言葉であると、そこまで感じ取っていた。
故に、グレイシスターは小さく笑い…空を見上げる。それからゆっくりと立ち上がる。
「…刺し貫くでも、撃ち抜くでもなく、殴り飛ばすだけで留めるとは…そうしてしまうのが貴女の弱みで…それが出来るのが貴女の強みですよ。パープルシスター」
「…それは、わたしを……」
「褒めています。心から貴女の強さを認めているからこそです。…ただ、今に関しては…間違いだった、かもしれません…ね…ッ!」
「…え?…まさか、逃げる気…いや、違……──っ、ぅ…!」
殴打を叩き込まれた腹部を押さえながら立ち上がったグレイシスターは、柔らかさを含んだ声でネプギアへと返す。…だが、そこまでは見せていた柔らかさをふっと消すと、背を向け地を蹴りネプギアから…ネプギア達から離れていく。
一見すれば、それは逃走の為の行動。しかしネプギアは思い出す。彼女と自分が一対一で戦った理由、彼女の有する最大のアドバンテージ…彼女に襲われ行方が分からなくなっている筈の、マホの存在を。
不味い、とネプギアは追おうとした。されどその直後、ネプギアは額と片目を押さえて立ち止まる。ビヨンドフォームの欠点、逃れられない枷…流れ込む負のシェアによる精神への影響が、既に出始めていた負の衝動が、理性や精神力では押さえ切れない程にまで進んだ事で。
(…これ、以上は……、…っ…後、少しなのに…っ!)
ビヨンドフォームを解き、負のシェアの流入を止めたネプギアだが、即座に精神が正常化する訳ではない。衝動を抑える為にネプギアは動けず、しかし動けなければグレイシスターを止められない。マホを、取り戻す事が出来ない。どうにかしたい、だがどうにもならない板挟みに、ネプギアは歯噛みする事しか出来ず……
「──させる訳、ないでしょうが。ロム、ラム!」
「うん…ッ!」
「任せたわよ、ユニッ!」
──だが、ネプギアにもまた、グレイシスターにはないアドバンテージがあった。たった一人でネプギアと戦ったグレイシスターに対し…ネプギアは、一人ではなかった。
立ち止まったネプギアの意思を引き継ぐように、ビヨンドフォームで躍り出た三人。ロムとラムはそれぞれが操る四つの魔法陣を重ね合わせ、八つの魔法陣による道を形成。左右に分かれた状態で、二人はそれぞれの杖を向け…その間に立つのは、ユニ。彼女がプロセッサ各部に備える銃器を射出すると、火器は組み合わさるように宙で一つとなり…一丁の、長大なライフルへと変化。それを手にしたユニは、その目で、スコープで、グレイシスターの姿を捉え……放つ。
銃口から放たれた時点では、単なる射撃。単純に高出力で、単純に強力なだけ、純粋な一撃。しかしその光芒は、魔法陣に触れ通過した瞬間、一段階上の光へと変化する。並んだ魔法陣を通る度、光はその強さを増していき…八つ全てを通り終えた時、射撃は完全に別物に…ネプギアによる、先の一撃を思わせる程のものに変貌していた。三人がかりとはいえ、ネプギアよりも遥かに短い時間で、眩いばかりの閃光を地上に顕現させていた。そして、顕現した光は……グレイシスターを、捉える。
「──っ!」
迫る光を感じてか、振り向くグレイシスター。その直後、光はグレイシスターを飲み込み、地を抉る。空間を震わせる。グレイシスターを飲み込んでも尚光は止まらず、彼方へと伸び……長い照射が終わった時、そこにはもうグレイシスターの姿はなかった。
*
「う、うーん……」
グレイシスターさんとの戦いが終わってから…グレイシスターさんが消えてしまってから数分後。向かおうとしていた進路の先にあった岩の陰で、わたし達はマホちゃんを見つけた。
爆発のせいか、ボロボロなマホちゃん。けど、マホちゃんは生きていた。ちゃんと、そこにいた。それだけでもわたしは嬉しくて、ほっとして…それからロムちゃん、ラムちゃんと一緒に治癒。魔法をかけている最中に、マホちゃんはぴくりと瞼を動かして…目を、開く。
「マホちゃん!よ、良かった…皆、マホちゃんが目を覚ましたよ!」
「いや、アタシ達も一緒にいるんだから分かってるわよ…マホ、調子はどう?」
「調子…あれ、あーしは一体……」
「あ、まだ動かないでマホちゃん。治癒魔法が機能してる内に、包帯とか巻いておきたいから」
起き上がりながら見回すマホちゃんにストップをかけて、わたしはコンパさん直伝のお手当て。その間にロムちゃんとラムちゃんが、マホちゃんに起きた事を話してくれる。
「で、さいごはわたしたちで悪い女神をぶっとばしたのよ!」
「後ちょっとおそかったら、上手くいかなかった…かも(ほっ)」
「そ、そうなんだ…あーしが気絶してる間に、そんな事が……」
話を聞いている間、マホちゃんが浮かべていたのは申し訳なさそうな顔。知らぬ間にそんな騒動があったんだ、って思っているなら、申し訳なく思っちゃうのも当然の事で…けどその方面で話が広がるより早く、ユニちゃんがこほんと一つ咳払い。
「…マホ。快調じゃないところへ早速…っていうのは気が引けるけど、単刀直入に訊くわ。貴女とあの女神…グレイシスターとは、何か関係があるの?」
「ほぇ…?ユニちゃん…?」
「あいつは、わたしたちのシェアを狙ってきたんでしょ…?」
「確かにそう言っていたわね。けど、あいつは不意打ちなのにアタシ達じゃなくてマホを狙って、しかもわざわざ四人いるところへ仕掛けておきながら、戦いは一対一を求めるなんていう、回りくどい事をしてきた。勿論、狙いに関しては単に外れたとかも考えられるけど…もしそうじゃないなら、シェアエナジー以外の目的もあるって考えるのが自然よ」
『それが、マホちゃん…?』
ユニちゃんからの返しを受けて、ロムちゃんとラムちゃんはマホちゃんを見る。わたしも見つめて、皆の視線がマホちゃんに集まる。そして見つめられたマホちゃんは、黙ってわたし達を見返して……それから、頷く。
「やー…まぁ、流石にこれで隠すのは無理ぽか〜…。…うん。ゆにちーの言う通り、あーしとグレイシスターには関係がある。関係っていうか…切っても切れない存在同士、的な?」
「やっぱりね。じゃあ、更に踏み込ませて頂戴。その女神グレイシスターと切っても切れない関係にある貴女は、何者?」
「…別次元の住人、かな。あーしも、グレイシスターも、違う次元…それも違う時代から来たの」
自分は信次元の住人じゃない。真面目な表情を浮かべて、マホちゃんはそう言った。違う次元、違う時代…か…。
「やっぱり、そうだったんだね」
「あぁうん、いきなりこんな事を言われても信じられないのは仕方ないっしょ。でもこれは本当の…って、あれ?あんまり衝撃受けてない系?」
「いや、まぁ…別次元との交流とか、別次元からの来訪者とかはこれまでにも時々あったからね…。それにマホちゃんはともかく、グレイシスターさんの方は、別次元の女神だと思ってたし…」
目をぱちくりさせるマホちゃんに、わたしは頬を掻きながら返答。女神は思われる事で、シェアによって強くなる以上、イリゼさんみたいに特殊な場合じゃない限り、女神の強さと知名度は比例する…あ、でも悪評の場合は反比例かも…。…とにかく信次元において『無名だけど強い女神』っていうのは基本成立しないから、グレイシスターさんが信次元の女神じゃない事は、薄々分かっていた。
「…あれ、でも別次元で違うジダイって……」
「ミラテューヌ、さん…?」
「あ、そういえばミラお姉ちゃんとも同じだね」
「ミラテューヌ…?」
「未来から来たお姉ちゃんの事だよ。ミラお姉ちゃんの場合は、最初は未来から来たって言ってたんだけど、でも実は信次元じゃなくて、その時信次元で起きていた問題が解決した後の時代に位置する次元から来てたんだ」
「へ、へぇ…あーし、まさかの二番煎じだったんだ…こんな特殊なケースを先回りされるとか、ぎあちーのお姉さんほんとマジヤバ過ぎっしょ……」
ちょっと変なところを気にして凹むマホちゃん。反応に困ってわたし達が苦笑いをしていると、そこでラムちゃんが「あ…」と声を上げる。
「じゃあマホちゃんは、どうして信次元に来たの?もしかして、かんこー?」
「そうそう、信次元のぴーしー大陸は別次元でも有名で…なーんてね。そうじゃないよ、らむちー。…あーしが信次元に来たのは…事故、かなぁ…」
「事故…って事は、意図せず信次元に飛ばされてきたって訳?」
「そそ、ゆにちー正解。ほんとは別の場所…別の行かなきゃいけないところがあったんだけど、なんでか信次元に来ちゃってさ。でもそのおかげで皆と出会えたし…あーしの知らない次元のぴーしー大陸を見られた訳だから、無駄なんかじゃなかったけど」
うん、本当に無駄なんかじゃなかった。…一度言葉を区切ったマホちゃんは、小さな声で…呟くようにそう言った。その時のマホちゃんの顔は、複雑な…でも前向きさを感じる感情が浮かんでいて、そっか…とわたしは頷いた。
「えっと…じゃあ、わたしたちにしたお願いは……」
「どっちも、本当に知りたかったから、かな。この次元の犯罪組織の事も、ぴーしー大陸の事も…って、ヤバっ!?今何時!?あぁそうだ、何時も何も自分で調べればいいだけっしょ!?」
「え、えぇ…?急にどうしたのマホちゃん……」
突然慌て出したマホちゃんは、自分の端末で時間を確認。なんだかよく分からないけど、時間的にはセーフだったみたいで、確認をしたマホちゃんは「良かったぁ…ギリセギリセ〜…」と胸を撫で下ろす。
「あっぶなぁ、マジ焦ったー…」
「何か、待ち合わせに遅れかけたみたいな言い方ね…」
「それな、っていうか実際そんな感じだから…いやほんと、もーちょい遅かったら要らぬいざこざが生まれてたかもってとこ…」
話しながら、マホちゃんは空を見上げる。わたしの手当てが終わると、マホちゃんは立ち上がって、少しの間空を見続けて…それから何かを見つけたようで、手を振り呼び掛ける。
何だろう、誰か来るのかな。そう思ってわたしも視線を空に。マホちゃんと同じ方向を見ると、そこには何かがいて、というか飛んできていて……
「お待たせしました、ぴーしー大陸の次元データ及び時空座標の確認、演算、全て完了しています」
「ろ、ロボット…!?ま、マホちゃんこれって、この子って……!」
「うん。この子はあーしの相ぼ──」
「ちょっと調べてもいいかな!?少しだけ中を見てもいいかな!?勿論ちゃんと直すから、見る前よりも美しくの精神でやるからっ!」
『…………』
わたしは興奮した。それはもう、興奮した。こんな興奮、こんなときめき、もう長い間感じた事ない……って程ではないかも…アフィモウジャスさんとか、ステマックスさんの時も、物凄く心踊ったし…。…ま、まあ何にせよ、わたしの中でこの子を調べてみたい思いが湧き上がり…ユニちゃん達からは、白い目で見られた。
「…ごめん、ぎあちー。それは出来ない。この子はあーしの…あーしの大切な親友が遺してくれた子だから」
「あ……」
ちょっとだけでも、そう思ってわたしは頼み込んだ。でも、それに対する回答で、マホちゃんの声で…わたしはそれが、安易に踏み込んじゃいけない部分だったと気付く。
「こ、こっちこそごめんねマホちゃん…わたし、軽率だった…」
「んーん、気にしないでいいよ。ぎあちーの性格は、あーし熟知してるかんね」
「そ、そう?じゃあせめて、スペックを教えてくれないかな…?ぱっと見戦闘メインには見えないけど、さっきの発言からして調査とか偵察用の子?それとも日常のサポート用?ハイパースポーツに出たり、ロボットである事を隠して門番やってたり……」
「する訳ないでしょ、ロムとラムからこれ以上呆れられたくなかったら自重しなさいっての」
「うっ…た、確かにそれは嫌だ……」
既に呆れてる声のユニちゃんに言われて、わたしはこれ以上訊く事を断念。この時、二人がどんな顔をしていたかは…怖いから、見ないでおいた。
「…で、ネプギアじゃないけどそのロボットは何なの?一緒に信次元に飛ばされてきた…のよね?」
「そゆ事。ここまでは別行動で信次元の事を調べてもらってたって訳。ぴーしー大陸に来てるのは、あーしの位置データを追跡してきたからで……調べてもらってた理由は、これ」
話しながら、ロボットの手を握るマホちゃん。するとロボットが声を、機械音声を発していって…数十秒後、ロボットの前の空間が歪み始める。…これ、って……。
「…次元同士を繋ぐ、扉……?」
「あー、やっぱり知ってる感じ?厳密にはびみょーに違うけど、そんなとこ。…ありがとね、皆。あーしをここまで連れてきてくれて。ここなら、ここだから、開く事が出来た。これであーしは……旅を、続けられる」
歪みが少しずつ大きくなり、穴の様になっていく中で、マホちゃんは首肯する。そうして人が十分通れる位の大きさになると、マホちゃんはロボットから手を離して、わたし達に向き直る。…決意の籠った、言葉と共に。
「って、ことは…もう、行っちゃうの…?(おろおろ)」
「ちょっ、い、いきなりすぎない!?」
「ごめんね、皆からすればほんといきなりだよね。…けど、ほんとはもっと急ぐべきだったの。もっと効率良く、迅速に必要な事だけを調べて、戻らなきゃいけなかったけど……出来なかった。あーしの都合で、皆に無理難題をぶっかけるなんて間違ってるし…皆と話したりぴーしー大陸を回ったりするのが、凄く…凄く、楽しかったから」
「マホ……」
困ったような表情で、マホちゃんは笑う。困っちゃうなぁ、もう…そう言ってるみたいな顔で、わたし達に笑ってくれる。
マホちゃんに、貫きたい思いが、旅がある事は知っている。そこに込められた思いも知ってる。そんなマホちゃんが、ほんのちょっぴりでも急ぐ事よりここにいる事を、わたし達といる事を取ったんだとしたら…嬉しいに、決まってる。それはある意味、マホちゃんの道の邪魔をしたって事でもあるんだろうけど…そうだとしても、わたしはごめんねなんて言わない。だって…楽しかったって、言ってくれたから。なのに謝ったら、それは楽しかったって気持ちを間違いだと否定するのと同じだから。
「…マホちゃん」
「ん、どったのぎあちー」
「マホちゃんの旅は、絶対に諦められない…投げ出したくない、旅なんだよね」
「…そうだよ。どんな障害があっても、どんな困難にぶつかっても、絶対に諦めたくない、諦められない旅だから。あーしは負けないって、決めたから」
「…その旅に、わたし達は必要?」
「ううん。ぎあちーが、ゆにちーが、ろむちーが、らむちーが…皆がいてくれたら、凄く心強いけど…必要、ないよ。必要になるとしても、それはここにいる…信次元の、皆じゃない。…強引に、何が何でも着いてくって言われたら、強い女神様達の皆を止められる自信がないけど、ね」
真正面に立って、向かい合って、わたしは訊く。マホちゃんの思いを、マホちゃんの心を。わたしの問いに、マホちゃんは一切目を逸らす事なく、真っ直ぐわたしに返してくれて…最後にちょっとだけ、また笑う。
今ので、ちゃんと確かめられた。マホちゃんの思いに触れて、心で繋がれた。だから……
「そっか、それなら…送り出して、あげなきゃだよね」
「ぎあちー…」
「ま、そうよね。短い間だったけど、一緒に過ごして、一緒に色んな事をしてきたんだもの。その相手に、心からやりたい事が…貫きたい事があるなら、それを応援するのが女神……ううん、アタシの道よ」
「う……わたしは、もうちょっといっしょにいたい…。…けど…マホちゃんの、思いも…応援、したい」
「わたしも…だから、だから…わたしも送り出してあげるわ!でも次は、もっと早く言いなさいよね!」
「次、か…あはは、もし次があったら、ちゃんとそうする。…本当に、ありがとね皆。皆優し過ぎて、もうマジ卍超えて卍解っしょ…!」
『いや卍解はしないでしょ…』
思いが高まっての発言だとは思うけど、結果変な感じになった事で、わたしとユニちゃんは揃って突っ込み。はは…ほんとにマホちゃんはいつでも発言が独特だね……。
「…こほん。じゃあ…行くね。短い間だったけど、ほんとに楽しかった。楽しかったし…感謝もしてる。だから、あーしは忘れないよ。皆の事も、皆への恩も」
「いいわよ恩なんて。それより…頑張りなさいよね、マホ」
「応ともよ!……あ…なんかちょっと良い感じの事言った後でこれは気が引けるんだけど…もう一つだけ、良い…?」
穴へ向かって歩み出そうとしたところで、マホちゃんはその動きを止める。もう一つだけ、そういうマホちゃんにわたし達は小首を傾げ、マホちゃんは言う。
「…多分、この次元のあーしはいない。あーしが生まれるのに必要な前提が、信次元にはないから。でももし、本当にもしもの話だけど、信次元にもあーしがいたなら──」
「その時は勿論、仲良くなるよ。困ってたら助けるし、頑張ってたら支えるし…絶対信次元のマホちゃんとも、友達になるよ。わたし達と、今ここにいるマホちゃんが、そうだったみたいにね」
「……っ…狡いなぁ、ぎあちーは…ほんと狡いよ、ぎあちーは…そういう事を、さらっと言えちゃうんだから…」
それなら頼まれるまでもない事だよね。そう思って、いつもの調子で返したわたし。でも返した瞬間、マホちゃんはびくりと肩を震わせて、わたしに背を向けて…あ、あれ?…とわたしが思っていると、ユニちゃん達もうんうんと頷いていた。…え、え?分かってないの、わたしだけ…?
「あー、もう駄目駄目!湿っぽいのは、あーしのキャラじゃないんだから!なら、この次元のあーしの事もお願いね!あーしこう見えてメンタルアレなとこあるから、勝手だけど万が一の時は宜しく!」
「ふふん、任せておいて!マホちゃんこそ、くじけちゃダメよ!」
「きっとだいじょうぶって、信じてるから…ね…!」
「分かった、信じてて!あーしは挫けないから!それから…本当に、本当にありがとう!あーしと皆は、ズッ友だかんね!」
「うん、友達だよ!行ってらっしゃい、マホちゃん!」
ぶんぶん、とマホちゃんが首を振って何かを払拭する中、わたしも気を取り直す。今度こそ穴へと向かうマホちゃんの事を、皆で見送る。
ロムちゃんとラムちゃん、二人の言葉を噛み締めるように頷いたマホちゃんが、最後にもう一度見せてくれた笑顔。それにわたしも笑顔で、心からの思いで返して、穴へと入るマホちゃんを見送り……そしてロボットと共に、マホちゃんは…消える。
「…行っちゃったね」
「うん、行っちゃった…」
「……ネプギア」
いなくなってしまったマホちゃんの、マホちゃんのいた場所を見つめて、ラムちゃんが呟く。ロムちゃんも頷く。わたしも少しの間、同じ場所を見ていて…でも、ユニちゃんに呼ばれる。袖を引っ張られて、二人からは少し離れた場所へ行く。
「どうしたの、ユニちゃん」
「…今更言うな、って話かもしれないけど…アタシ達、マホを見送って良かったのかしら…」
「…って、言うと?」
発されたのは、確かに今言っても仕方のない言葉。でもわたしは、そのまま聞く姿勢をユニちゃんに示して…ユニちゃんは、続ける。
「アタシ、ずっと引っ掛かってる事があるの。アタシ達は、あの女神…グレイシスターに襲われた。マホがまず気付いて、直後にマホが狙撃されて、爆発で姿が見えなくなってる間にグレイシスターに拐われた…アタシ達はそう思ったから、グレイシスターと臨戦体勢に入ったのよね?」
「うん、そうだったね。グレイシスターさんも、マホちゃんは生きてるって返してきた訳だし」
「えぇ。でも…それって、どこまでが本当なのかしら?確かに爆発はあったし、マホの姿は消えてたし、最後にグレイシスターが向かおうとした方向に、マホは倒れていたわ。けどネプギアは、マホの言う光を見た?爆発じゃなくて、狙撃自体を見た?グレイシスターが、マホを拐う姿を見た?」
「…ううん、見てないよ。それは全部、見てないけど…そうだって、思った」
神妙な顔で、ユニちゃんは話す。わたしもそれに、肯定で返す。そしてユニちゃんの話は、核心へ。
「そう、そこよ。アタシ達は、マホの言葉と爆発で、狙撃だと思った。空に女神が、グレイシスターがいたから、狙撃手がグレイシスターだと思った。やり取りで確信を得て、結果として全て合っているような状況になった。でも、これって……」
「──全部状況証拠に過ぎない、って事?」
「…ネプギア、アンタ……」
「うん、わたしもそんな気がしてたよ。考えてみれば、マホちゃんとグレイシスターさんが両方いる瞬間なんて一度もなかったし…それにわたしは、直接戦ってもいるからね」
わたしからの言葉に、目を見開くユニちゃん。分かっていたのか、そんな風にわたしを見るユニちゃんへ、わたしは肩を竦めながら更に返し…ユニちゃんは、嘆息。
「あぁ…確かに直接戦っていれば、感じるものもあるわよね…。…ならやっぱり、マホは…グレイシスターは……」
「かも、しれないね」
「…じゃあ、どうしてネプギアは止めなかった訳?アタシよりも確信…とまでは言わずとも、強く感じてるものがあったなら、止めたって……」
「大丈夫だよ、ユニちゃん。…マホちゃんは、大丈夫。わたしはそう信じてるし…信じられる」
信じる。信じられる。不安を残したユニちゃんへ向けて、わたしはそう言い切った。言い切って、見つめた。それに、わたしに、ユニちゃんは見つめ返してきて…今度はユニちゃんの方が、肩を竦める。
「アンタ……まぁ、そういう事なら仕方ないわね。他でもない女神が、信じる事を、信じられるって感じた思いを否定してどうするんだって話だし」
「ふふっ、ありがとねユニちゃん。わたしの信じられるって思いを、信じてくれて」
にこりとわたしが笑いかければ、ユニちゃんは照れ臭そうに顔を背けて、それから、「ほ、ほら。そろそろ戻らないと二人に不審がられるわよ」と言って先を行く。わたしもそれはそうだね、と言って後に続く。そして戻る中で、わたしが馳せるのはマホちゃんへの思い。
(…信じてるからね、マホちゃん。マホちゃんの事も…マホちゃんの旅の先に、ハッピーエンドがある事も)
わたしは知らない。マホちゃんが行く旅の事も、その中にある困難も、これまでマホちゃんが経験してきた喜びや悲しみも。わたしが知っているのは、この数日間のマホちゃんだけ。マホちゃんの、一部だけ。
それでもわたしは信じてる。それでもわたしは願っている。マホちゃんの未来を、マホちゃんの幸せを。だって、わたしは…友達、なんだから。
*
扉を抜け、飛んだ先。本来私が行くべき…もう何度と訪れている、旅の出発点。
「……っ…」
周りを確認し、今度こそちゃんと『戻れた』事を把握したところで…私は、倒れ込む。直後、旅の相棒に…シーリィに支えられて、近くの木陰に背中を預ける。
「──大丈夫ですか、
呼び掛けてくる、シーリィの声。それに私は…女神の姿に戻ったあーしは、頷く。
「…危ない、ところでした…シェアエナジーを得る為に、攻撃を誘ったとはいえ…もし最後に放たれたのが、シェアエナジーが一切込められていない、純粋な実体弾であったのなら…私の旅は、あそこで終わっていたかもしれません…」
全身が、痛む。彼女…パープルシスターとの戦いで、加えて三人の連携攻撃で、時空を超える事に必要なシェアエナジーを集められたとはいえ…あまりにも、危険な賭けだった。分かり易い外傷が残り過ぎないように、気取られないように振る舞えた自分を褒めたい一方で、愚かな自分を叱責もしたい。
あまりにも、私は四人を…信次元の女神候補生を、軽んじ過ぎていた。彼女達の歩みを、数多くの戦いと結末を思えば、その実力の高さは推して知るべきだというのに。
「まだマスターは危ない状態です。休息は必要不可欠であると判断します」
「はい、そうさせてもらいます…それにしても…幾らあれだけの実力を持っていたとはいえ、女神一人の攻撃でああもボロボロにされるとは…これも、対犯罪神の決定打にはなりませんね……」
自分にのんびりしている時間はない。とはいえ今は満身創痍。今焦ってしまえば、それこそ無理して振る舞った意味がなくなるというもの。私はこれから時間を掛けて、
また積み重ねて…犯罪神に対抗しなければいけないのだから、焦りは禁物。
防御ではなく、攻撃の吸収によるシェアエナジーの奪取ではなく、シェアエナジーでその身を構成する存在へ直接叩き付ける事によって、一気に無力化を図る。それで犯罪神のシェアエナジーを、犯罪神そのものを完全に消滅させられれば御の字、それが無理でも大きく弱体化させる事が出来れば、目的の達成にぐっと近付く…そう思って、ここまで私は研究と改良を続けてきた。
けれど、結果はこのざま。シェアエナジーの確保手段としては有効でも、これでは切り札にはなり得ない。また、別の方法を探さなくてはいけない。
「…シーリィ、私達が信次元に迷い込んだ理由は……」
「昨晩通信でお伝えした通り、信次元が特異な次元であるからだと思われます。他の次元と接続し易くなっているが故に、少々便宜的な表現をするのなら、『引っかかってしまった』という事かと」
「引っかかった、ですか…けれどそれ故に、元から次元同士を隔絶する境界が他程強靭ではないからこそ、通常より少ない量のシェアエナジーで飛び直す事が出来たと思えば、不幸中の幸いとも言えますね…」
「いえ、そもそも引っかからなければこれまで通りに飛べていた筈ですし、不幸である事には変わらないと思います」
「…そんな事は、ありませんよ。確かにそれはその通りですが…引っかかり、迷い込んだからこそ、得られたもの…知る事が出来たものが、沢山ありますから」
小さく肩を竦めて、言葉を返す。本当に、私は…あの次元で、多くの事を知り、得た。
例えばそれは、マジェコンヌの事。違う次元における犯罪組織と同じ名前を持ち、同じように次元へ災厄をもたらしながらも、今は女神の仲間として、友として共に歩んでいる…同時に嘗ても女神の仲間であったらしい彼女の存在は、衝撃だった。けれど同時に、未来には多くの可能性が…良くも悪くも想像が付かない程の可能性が存在するのだと、私は知る事が出来た。
例えばそれは、暗黒星くろめの事。もう一人の彼女、天王星うずめとは個人的な共感を…そして暗黒星くろめには、自分と似ているという思いを感じた。彼女もきっと、間違えて、間違えて、間違え続けて…けれどその果てに、旅を終える事が出来た。彼女にはきっと、もう戻らないものがある。悔やんでも悔やみ切れない後悔が、償っても償い切れない罪がある。それは全て、私にとっても同じ事で…だからこそ、希望を抱く事が出来た。ひょっとしたら彼女の旅は、私よりも余程過酷で、同じと考える事自体が烏滸がましいのかもしれない。それでも…どんなに絶望と後悔に塗れた道でも、その果てに光がある可能性はゼロではないと、そんな希望を私は得た。
(…それに何より…私はまた、皆と…。……あぁ、しまった…これじゃあ謝らず仕舞いだ…)
私は幾つも嘘を吐いた。その内の一つには、彼女に…ネプギアに対するものがある。お礼と言ってソフトウェアを渡しつつ、調整と言いつつ、本当はNギアを中継点にする形で教会のデータにアクセスし、犯罪組織や犯罪神、それに皆からは聞けなかったあれこれを勝手に盗み見ていたのだから…そんな事をしながらも、皆の事を友達だと呼んだのだから、自分は身勝手も良いところだ。
……そうだ、本当に自分は身勝手だ。初めは戻る為に、その為に必要な情報とシェアエナジーを得る為に、幸運にも直接出会えた四人に協力を取り付けていただけの筈だったのに…気付けば、楽しんでいた。幸せを、感じていた。もう四人の友にはなれないと、その道はないものだと思っていたのに…私は友情を感じ、優しい四人に友情を向けられていた。…せめて、謝罪だけでもするべきだった。そうすれば…一つは、後悔が少ない状態でここに戻ってこられたというのに。
「……良かったのですか?」
「勿論です。幾つか予想外の事もあったとはいえ、こうして戻ってこられたのですから、成功は成功……」
「そうではありません。…全て投げ出して、諦めて、信次元で安息を得る事も、マスターは出来た筈です。違いますか?」
「それは……」
一瞬、言葉に詰まる。無意識の内に、私は振り向き…見つめる。少しずつ消えていく、時空を超える扉を。
安息…確かにそうだ。信次元ならば、自分は安息を得る事が出来る。そもそもの性質が違う以上、私が戦ってきた犯罪神と同じ事が、信次元で起こる事はまずあり得ない事に加え、仮に起こったとしても、信次元なら何とかなる…そんな気さえ、している。それにあそこには…今の私を友と呼んでくれる、四人もいる。探せば他にも…私にとって大切な人が、信次元にはいるかもしれない。そんな期待が、安寧が、信次元にはあり……まだ消え切ってはいない扉に飛び込むだけで、それは得られる。──旅を諦め、私が背負ってきたものを、咎を、全て投げ出してしまえば。……でも、
「……それは、出来ません。自分で引き起こしておきながら、自分で背負っておきながら、それを投げ捨てるなんて…そんな事が、許される訳がありませんから」
言った後に、私はある事に気付いて、少しだけ自嘲の笑みを浮かべる。
許されない。もう、引き返せない。…それも恐らく、暗黒星くろめも思っていた事。全く違う経緯、全く違う道を歩んでいるのに、こうも重なるなんてと感じ…それから、言い直す。これではいけない、こんな後ろ向きの理由じゃ…見送ってくれた四人に、会わせる顔がない。
「それに…私の旅は、安息を得られる今を探すものではなくて、未来を掴み取る為のものです。だから…信次元には、戻れません。…あーしは諦めないって、信次元のぎあちーに言っちゃったし、ね」
胸に手を当て、言い直して…私は感じた。ほんの少しだけ、力が湧き上がるのを。進む為に必要な、勇気が芽生えるのを。
不安がないと言ったら、嘘になる。投げ出したい、諦めたいって思う自分も、心のどこかにいる気がする。それでも私は、進み続ける。諦めずに、自分が定めた旅の果てに辿り着くまで、歩み続ける。それが、私の旅。マホとして、女神グレイシスターとして…これまで受け取ってきた思いに、応える道。
「…これまでより、これまでの旅よりも…少し、明るい顔をしていますね」
「そう、でしょうか。…そうかも、しれません。もしそうなのだとしたら、それはあの明るい皆に…明るい世界に、少しだけ影響を受けたから…かもしれませんね。…私は絶対に、どれだけ時間がかかろうとも、諦めません。…だから、これからも力を貸してくれますか?」
「勿論です。それが、グレイシスター様の望みなら」
私は立ち上がる。まだ暫くは休むつもりだけど…その前に、立ち上がって手を伸ばす。
この手で、多くのものを掴んできた。この手から、多くのものが零れ落ちた。何度も何度も、得ては落として、無くして…だけどまだ、掴める。それを皆が、教えてくれた。ここにはまだ、残っている。自分の意思も…大切な友達との、紡いだ思いも。
(頑張るからね、ぎあちー、皆。…あーしは必ず辿り着く。だから…もう少し待ってて、ぎあちー、あんりー、皆)
掲げた手を、握る。私が掴む未来が、希望か絶望かなんて分からない。それでも進もう。それでも続けよう。いつかまた……皆で、笑えるように。
今回のパロディ解説
・「この距離なら〜〜でしょう…ッ!」、「く……っ!」
ガンダムビルドファイターズシリーズに登場するキャラの一人(二人)、グレコ・ローガンとニルス・ニールセンの台詞の一つのパロディ。台詞だけでは分かり辛い、ですね…。
・ハイパースポーツ
Extreme Heartsにおける、スポーツの一つの事。ネプギアが言っているのは、プレイヤーロボットの事ですね。シーリィはPロボよりずっと機械らしい見た目ですが。
・「〜〜ロボットである〜〜門番やってたり〜〜」
タイガーマスクWに登場するロボット、ブラックアウトの事。上記の通りシーリィは機械らしい見た目をしているので、ロボットである事を隠すのは無理がありますね。
・卍解
BLEACHにおける、死神の能力の一つの事。マホが卍解したら…どうなるか全然想像出来ませんね。何せ単なるネタですし。斬魄刀もありませんし。…神違いですし。
今回の話で、原作シリーズの最新作(超次元ゲイムネプテューヌ Sisters VS Sisters)に纏わるストーリーは一旦終了となります。一旦、というのは現段階では…という事であり、追加のリクエストが来た場合は、続き…或いは別のストーリーとしてまた書く、かもしれません。ここまで読んで下さり、ありがとうございました。
そして次話は…久し振りに、私の書く話の中でもトップクラスで読者の方々に楽しんでもらえているか謎の話を掲載します。更に、近々コラボを予定しており、それに関わる活動報告を更新しましたので、お声掛けをした方々には、活動報告を見て頂けると助かります。