ある男はタフシリーズの黒田というキャラに転生してしまう。イケメン!天才!強キャラ!一見問題はないように思えるがその実かなり厳しくて…

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あまり、書いたことがないのでガバ指摘など有ればよろしくお願いします。


ポメラニアン転生 〜猿空間から逃れたい〜

 俺はある日トラックに轢かれて死んでしまった。飼い主の手元を離れた犬を助けようとして道路に突っ込んでしまった。正直、運ちゃんには悪いことをしたと思う。しかし今は目の前の存在に己の意識の全てを向けざるを得なかった。

 

「ワシは神じゃ。哀れなお前に第二の生をくれてやる。次の生を謳歌するための得点というわけだあ!お前の最も思い入れの深い作品のキャラクターとしてな。」

 

 おお!正直胡散臭いことこの上ないがそれはありがたい。やはり思い入れのある作品といえば初めて読んだエロ漫画だろうか!それとも…と考えているうちに転生が始まった。

 

「準備は整った。それでは第二の生を思う存分謳歌せよ。お前が転生するはタフシリーズの黒田だ。」

 

なにっ

タフシリーズとは高校鉄拳伝タフから始まり、tough、外伝の龍継ぐ

含めて100巻を超える長寿シリーズ。黒田とはその中でも珍しい美形キャラかつ知的さも在籍する高校から伺えるキャラである。正直、それだけ聞くとかなり好条件のように思えるが…

 

主人公との死闘の後、基本的に負けばっかり続いて猿空間に送られ、復帰したと思ったら武術を愚弄され、そのまま退場するキャラに転生するのがなんで得点扱いなんだよ えーっ

 

 …しかし俺も死んでしまったとはいえ男だ。男として生まれたからには誰でも一生のうち一度は夢見る「地上最強の男」。

 

目指してやる…主人公の対の流派を使い死闘を演じ、窮地に陥ると助け合い株を落とさず散っていく…そんな理想のライバルキャラに、最強の格闘家になってやる!

 

 

 

 そうして生まれ変わり10数年が経過した。俺が最初に学び始めたのは空手だった。黒田が使う武術、【灘心陽流】は作中で,掌底による打撃を中心とした撃ち合いが立ち会いの基本となる、と主人公のキー坊が言っていた。正直打撃系なんてボクシングとかしか知らなかったけど幼馴染を殺してしまった技は蹴りだったし特に詳しいわけでもなかったのでそうした。

空手を習っているつもりだったのにいきなり【破心掌】などを教えられ始めた時は ♦︎この武術は…? とかなり困惑したが 猿先生の作品なんて突然の展開は沢山あるやんけ。なにムキになっとんねん と折り合いをつけることにした。

 それでも人を殺せる技を習っていることに初めて自覚を持ったのは皮肉にも、武術の大会での出来事があってからだった。戦った相手は原作にもいた幼馴染、正直楽に勝てるとたかを括っていたが漫画では相当に追い詰められていた事をすっかり忘れていた。そして今,負けるわけにはいかないと放った飛び蹴り。なんとか勝つことはできたが原作通りの展開になってしまった。つまり幼馴染を殺してしまったのだ。もちろん激しく落ち込んだし、食事は喉を通らない日が続いた。しかしそれが怪我の功名というべきかは分からないが、力を振るうことだと気づかせてくれた。

墓参りを定期的にするようにし自分でなんとか踏ん切りをつけた。勿論それで許される行為ではないと分かっている。だからこそ最強を目指そう。せめて,彼の名誉をと。

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして今,目の前で誰のものとも知らないペットが轢かれるシーンにいる。それは主人公ことキー坊との出会い。出会う日付は分からずとも、年齢はなんとなく覚えていたため最近はずっとバイクでここらをウロウロしていたのが功を成した。見覚えがあるトラックがペットに向かって走ってくる。咄嗟にバイクから降り、ペットを抱き上げ、その場から一瞬でパックステップを踏むことでトラックから守る。

原作では轢いてしまったトラックをたった3分で解体してしまうのだが運ちゃんに罪があるというわけでもない。前世の終わり,その負目もありなんとかすることにした。そしてそれを目撃していたのが3人…

 

 

一目見て、強さを感じ、震えて,惚れた。

「なあモリヤン、ちんげ、今の見えたか?」そう連れ添っている友人2人に問いかける。反応は今ひとつ。ワシは暗殺拳の【灘神影流】をオトンから習っとる。将来はアクションスターを目指してはいるものの喧嘩は嫌いではない。オソメブラザーズやそれこそ隣にいるモリヤン等の身の回りで強そうなやつは居る。しかし負けそうだとは思わなかった。だが目の前にある黒い長髪の偉丈夫。男でありながらもどこか女のような美しさを持ち、滲み出すオーラはまるで「阿修羅」のよう。今までの相手とは明らかに強さが違う。オトンに適うとは思わない。自分の中での最強はそうそう揺らぎはしない。しかし、今の身のこなしから自分と同じ流れを汲み取っている武術を修めていることを薄々感じるともう言葉に出さずにはいられなかった

「あんちゃん、ワシと喧嘩しようや」

 男は爽やかな笑みを浮かべそのままバイクに乗り去っていった。

いつか…そう遠くないうちに相見えるだろうという予感を残して。




頑張ります

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