「果林さん…これは恥ずかしすぎます…」
残暑残る秋の初めの夕方。上原歩夢の身体はまだ僅かに高い気温のせいか、それとも着させられているバニーガールの衣装による羞恥のせいなのか、汗ばみ、赤面し呼吸は荒い。
「あら、私は可愛いと思うわよ?あ・ゆ・ぴょん」
「これ…いつまで続くんですか…」
へなへなと膝から崩れ落ち、羞恥で顔はより赤く、涙目になり自分を見上げる歩夢を見て、朝香果林は心の奥底から湧き出てくる感情を顔に出さないように自然な笑顔で
「私が満足するまでよ」
えぇ~と溜息交じりに落胆している歩夢を見て、果林は後ろから抱きしめ、頭を撫でていた
このような事になったのは、ほんの些細な悪戯から始まった
放課後の虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会の部室にて朝香果林と上原歩夢が他のメンバーが来るのを待っていた時の事
「歩夢、実はあの建物陰で練習していた姿、こっそり撮っていたのよ」
先程まで笑顔だった歩夢の顔は過去の一連が瞬時にフラッシュバックし、茹蛸と変わらない程赤くなり両手で顔覆い身悶えていた。果林はフフッと笑い嘘だと言おうとした瞬間
「何でもするので消してくださいー-!!」
果林の両肩を摑み、激しく取り乱しながら懇願してきた歩夢に果林はニヤリと笑み
「私が満足するまで言うことを聞くなら考えるわよ?」
「分かりました!」
「そ、即答ね…」
歩夢が悶えている最中、果林の耳に廊下の向こうから他のメンバーの話声が聞こえて来た
「ほら、歩夢。他の子達来たし落ち着きなさい」
「は、はい~…」
「あ、先輩達早いですね~!」
「たまたま早く着いちゃってね」
中須かすみを先頭に他のメンバーも次々入りいつもの部室の風景になってきた。赤面が収まってきた歩夢が皆の輪に入ろうと思った時
「後で言う事聞いてもらうわね」
果林はいつもよりも色気のある声で歩夢の耳元に囁き、歩夢はまた顔が真っ赤になるのだった
最初は、件の自己PR練習を果林の前でもう一度行う。その次はうさ耳フード付きの上着を着てお台場でショッピング等、2週間程は罰ゲームの範疇で留まっていたのだが、遂にバニーガールの衣装を着させる程にまで来てしまった。それも部室で。幸いなのは練習を終え解散した後という所か。
果林は抱きしめた歩夢からほのかに香る汗、芳香剤の匂いに少し鼓動が早くなり、湧き上がる感情を抑えきれず、歩夢のうなじに唇をつける
「ひゃっ!?」
突如感じた感触に身体を跳ねらせ果林の名前を呼ぼうと振り向こうとした時ヌルっとした生暖かい感触が歩夢を襲った。
「ヒョアア!?か、果林さ、んんっ!?」
果林は歩夢の唇に自分の唇を重ねた。即座に舌を入れ、歩夢の思考を快楽に染めていく。5分か10分かどれ程時間が経ったか長い接吻は終わり果林は蕩け、目の焦点が合ってない歩夢を横目に部室の鍵を閉め、二人だけの空間を作り、窓のカーテンを閉めた