長い、長い雪辱をついに果たした。
ちっさいのの悔しそうな顔など、何度見ても笑える。
これがきっとざまぁって奴だろう。
大口叩く割に大したことないとはこのことよ。
そして、最近はなんか餌を食べさせられては放牧されてる。
調教はとか思ったけど、もう任せるはみたいな感じなのだろうか。
自主的に走ったりしてるが、休め休めってオーラというか圧がすごい。
あと、なんかめっちゃ丁寧に対応されている。
「レクサス、差し入れ貰ったぞ~」
『おう、イノウエやんけ。ほぉ、りんごか』
そういえば今までと変わったことが、もう一つあった。
三冠馬になった頃みたいに、俺の姿を見にファンが牧場にやって来るようになった。
いや、ちょっと前まで人とか全然来てなかったのに急にだよ。
ちょっと勝ったら掌返し、これがニンゲンのやることかってね。
まぁ、人気商売って事でしょうねぇ。
『うむ、安いりんごだろ、あんま味とか香りしないし、ぺっ!』
「うお、ど、どうしたレクサス具合でも悪いのか……」
『もっと高いりんごが良いんだよ、俺はよぉ』
「ほら、りんごいらないのか」
『やめ、やめろ!もういらないんじゃ、近づけんなやぁ……』
なんかメチャクチャ心配されて、検査されまくった。
軽い運動をしただけだったが、もうすぐ能力も頭打ちなのかもしれない。
練習レベルが上がって、体力消費が大きくなっているんだろう。
一日中出来たことが、半日くらいで限界になってしまう。
嘘、俺の体力って減るの早すぎ。
しかし、次はきっと有馬記念だと思われる。
天皇賞秋の後って年末の有馬記念じゃなかったけ。
有馬記念、投票されて走るやつだろ、知ってる。
きっと俺ってば投票1位に間違いない。
前回のレースはいわゆるハメ技って奴だった。
予想外の方法で周りを困惑させての不意打ち染みたレース。
これはもう次は通用しないだろう、一回きりの必殺技みたいなもんだ。
対策とかそういうのされるはず。
だから、次も先行は絶対にない。
俺のスキル構成は差しだしな、先行だと発動しない。
ヌッマが来た。
そろそろレースが近いんだろ。
追い切りは、俺とヌッマの意思のすり合わせだ。
最後にだけ加速する、差しでやりたいのを伝えるのだ。
『うおぉぉぉぉ!』
『どけ、ゴールは俺だ!』
先を走ってる馬を、最後の最後に追い抜く。
何度も何度も、序盤は走らせておいて最後に追い抜く。
どうだ、俺が差しでやりたいのが伝わっただろう。
差しでやろう、1対1だ。
俺か、俺以外か、これはもうタイマンと言っても差し支えないないのでは?
そして調教を終えた俺は次のレースに向かうのだった。
【メジロレクサス】
【調子】好調
【体力】100/120
【ステータス】スピード:UG スタミナ:S パワー:SS 根性:A 賢さ:A
【バ場適性】芝:S ダート:G
【距離適性】短距離:D マイル:B 中距離:S 長距離:A
【脚質適性】逃げ:D 先行:B 差し:S 追込:D
【スキル】
・アナタヲ・オイカケテ
レース後半に中団から 速度をちょっとずつ上げ前方のウマ娘を ほんのちょっと委縮させる
・彼方、その先へ
落ち着いたまま、中盤の仕掛けどころまたは終盤の勝負どころのコーナーを中団で進むと奮い立ちわずかに加速力が上がる
・コーナー回復
無駄のないコーナリングで持久力がわずかに回復する
・直線回復
直線で持久力がわずかに回復する
・直線加速
直線で加速力がわずかに上がる
・差しコーナー◎
コーナーで速度がわずかに上がる<作戦・差し>
・差し直線◎
直線で速度がわずかに上がる<作戦・差し>
・スタミナグリード
レース中盤で後ろの方にいると前方の持久力をわずかに奪う<長距離>
・迅速果断
レース中盤で速度が上がる<作戦・差し>
・アガってきた!
レース中盤に追い抜くと速度が上がる
・尻尾の滝登り
レース中盤にスキルを多く発動すると速度が上がる
・八方にらみ
レース終盤に他のウマ娘が動揺する<作戦・差し>
・乗り換え上手
レース終盤で加速力が上がる<作戦・差し>
・臨機応変
レース終盤にコース取りが少しうまくなる
【スキルPt(5)】
・全身全霊 340pt
ラストスパートで速度が上がる
・末脚 170pt
ラストスパートで速度がわずかに上がる
・君と勝ちたい 170pt
レース後半に前の方だと速度が上がりさらに加速力がわずかに上がる。ファン数が多いほど効果が高まる
・夢の途中 200pt
レース後半に前の方だと速度がわずかに上がり、加速力がほんのわずかに上がる。ファン数が多いほど効果が高まる
いつもの車に乗って、寝て起きたらレース場に来た。
あれ、こないだここ来てないか?
ここあれじゃん、TOUKYO!じゃん。
東京競馬場だよ、俺知ってるよ。
有馬記念って東京競馬場だっけ?いや違うわ、中山の直線は短いぞ!だもん。
有馬記念、ではないってことなのでは?
誘導馬に従ってパドックへと入っていくとなんか知らん馬が近づいてくる。
『ワタシノコト、オボエテマスカ』
『なんだおめぇ、田舎もんか?』
『北海道の悪口いったか?』
『言ってないが!?誰!?』
なんか変なの二頭が絡んでくる。
何だお前ら、知らねぇよ。
見たことねぇよ、どこの馬だよ。
『フフフ、アナタガカテタノハ、ワタシガイナカッタカラ!』
『言ってないのか、北海道はなぁ良いとこでなぁ』
『会話してくれよ、なんだコイツら』
どこかであったことあるような口振りだが、まったく覚えてない。
今まであったレースのどっかだろうか、昔過ぎて覚えてねぇよ。
『コレデカッタトオモウナヨー!』
『エゲレスの人は過激でなぁ』
『…………』
言いたいだけ言って、なんか帰ってた。
何だったんだアイツら、まぁいいやレースをしなきゃ。
ずいぶんと久しぶりで、長らく走ってなかった気すらする。
今日は、ちっこいのはいない……警戒するべきはウオッカくらいか。
だが、一度あの女には勝ってる。
手は抜かないが、負ける気がしねぇ。
『おい!』
『うん?』
ちょうど考えていたからか、目の前にウオッカがいた。
ウオッカは俺の顔をジッと見てから目を反らした。
なんだコイツ、ガン飛ばしてるのか?
『今日はウチらが勝つからな!』
『……ハハッ』
『な、なんだよ……』
『うまぴょいするのは俺達だ、諦めな』
そうさ、俺とヌッマは最強なんだ。
有馬記念も勝ち抜いて、そして俺達は……いや、待てうまぴょいってなんだ?
『うまぴょい?』
『えっ、うまぴょい?』
『なんか知らないけどカッケーってことだな』
『たぶんそう』
なんだか気まずい雰囲気の中、俺達のレースが始まろうとしていた。
第29回ジャパンカップ(G1)
芝左2400m / 天候 : 晴 / 芝 : 良
| (人気) | (枠順) | (馬番) | (馬名) |
| 1 | 3 | 5 | ウオッカ |
| 2 | 4 | 8 | メジロレクサス |
| 3 | 5 | 10 | オウケンブルースリ |
| 4 | 8 | 16 | 外コンデュイット |
| 5 | 8 | 18 | スクリーンヒーロー |
| 6 | 5 | 9 | リーチザクラウン |
| 7 | 3 | 6 | レッドディザイア |
| 8 | 6 | 11 | 外マーシュサイド |
| 9 | 2 | 4 | エイシンデピュティ |
| 10 | 1 | 1 | アサクサキングス |
| 11 | 2 | 3 | エアシェイディ |
| 12 | 4 | 7 | 外ジャストアズウェル |
| 13 | 7 | 13 | ヤマニンキングリー |
| 14 | 7 | 15 | 外インターパテイション |
| 15 | 6 | 12 | 外シンティロ |
| 16 | 7 | 14 | インティライミ |
| 17 | 8 | 17 | 地コスモバルク |
| 18 | 6 | 11 | 外マーシュサイド |