親友だからね!
僕の孫でサンデーの子でもある子が海外のレースを勝った。
「おめでとうサンデー」
「お〜」
テレビで観戦したあと、二人きりの祝勝会に移行して。
元から作っていた料理にデザートを出してお祝いすれば流石のサンデーも素直に喜んでくれて、その食べっぷりを見ていればこちらも嬉しくなる。
それをニコニコと見守っている中。
ふとサンデーが聞いてきたのは────。
「オメーのガキって俺でいいのか?」
「なにが?」
「その…"仕事"相手として、さ」
「?…サンデーの人となりはよく知ってるからね。心配ないけど?」
急にどうしたんだろう。
普段の彼からはあまり聞かないような質問だったから、何の意味があるのかと問い返せば帰ってきたのは溜息。
いつもは自信満々のくせに珍しいこともあるもんだと、動かしていた手を止めて対面の彼を伺えば。
ジッとこちらを凝視してくるサンデーに首をかしげる。
何かついてる?
それともケーキ嫌いだったかな……今日のは甘さ控えめで作ったんだけど……。
いやでも幸せそうに食べてくれてたよな……?と思考していれば少し不満そうに問われる声。
それはどこか拗ねているようにも聞こえたけど何が気に障ったのかがわからなくて聞き返せば。
「お前んとこならもっと良い奴と仕事できるはずだろ」
「そうなの?」
「そうだろーよ。そもそもお前んとこの戦績なら俺なんか使わずにもっと強くて有名な奴んとこいけるだろうが」
言われてみれば確かにそうなんだろうけど、それは一般的な意見じゃないだろうか?
僕が普通じゃないと言われればそうかもしれないけどもそれにしたってサンデーの考えすぎだろうとは思う。
……それで不機嫌になられても困るし、どうにか機嫌を直してもらえないかなと返す言葉は慎重に選んで……。
「僕が知る中で一番すごいのはサンデーだからね」
「あっそ」
「だから、これからもよろしくね?」
「ん」
あ、ちょっと機嫌直った。とわかる程度には付き合いも長いから。
このあとケーキをもう一切れお代わりしてくれたので良しとしよう。
*
アイツの子どもが俺と"仕事"をするようになったのは結構早い時期からだった。
「は、」
「お父さまがサンデーさんなら信用できると」
びっくりだよな。
でもそう言われて断れるわけもなく……っていや、それもだがなによりも。
(ことごとくアイツに似てやがる)
目の感じとか髪色とか尽くがアイツと似てやがるんだ。
そりゃ絆されるだろうが。
「みんなサンデーのこと好きだからね」
娘たちは「お父さまが一心に信頼してる方だから大丈夫!」ってマインドしてるんだよね。