一年以内に収めることができて良かったと安堵してるデ。
それじゃあ、どうぞ(促し)
モンドの龍災から時が経ち、モンドは変わった。
風魔龍と言われたトワリンの誤解を解消し、一人の青年がモンドから消えた。
否、消えたというよりも旅立ったという記述の方が正しいだろう。
彼はトワリンの戦いで無くした物の代わりを探すためにここではない、何処か遠くへと旅立った。
私は彼の手となり足となり支えてやると伝えたのだが、彼は私の優しさをオブラートに包まずに「やだ」と断って私から逃げた。
なぁ、ロイ聞いているのか?
もうすぐモンドでは
そこでだな、もうお前も手足は治ったんだろう?だから…、今年の祭りには来てほしい。いや来い、これは強制だ。
来なかったら、お前を…。
フッ、冗談さ。まぁ、無理しないで来てほしい。
私はずっとお前を待っているからな。
ここは青々とした森が広がっているスメールという土地。
璃月からスメールへ行く時に必ずお世話になるという旅人達の休息地点、ガンダルヴァー村の少し外れた跡地、幼い子が宝玉を抱きしめる格好をしている七天神像の隣に黒髪の男が七天神像に片手を置き、太陽を見上げていた。
「ロイ〜!!」
その男の名が響く。
男、ロイは自分の名を呼んだ者を確認するために七天神像から手を離して、崖になっている地面ギリギリまで歩を進め、下を見下ろした。
「あ!!いたいた」
下には緑髪を独特な髪留めで留めている少女がロイに向かって手を振っている。
ロイは崖からジャンプし、重力に従い落ちる。
そして落ちながら足を広げて、大きながに股でドスンッと音を立てて地面へ着地する。
「なぁロイ、旅人がお前を呼んでるぞ」
ロイはコレイの前に立ち、見下ろす形になるがコレイは後退りするでも冷や汗を掻く訳でもなく、ただ笑顔でロイに要件を伝える。
他所から見たら、190近くある巨大な背格好と160の小さな小動物のような格好が相対しているのがまるで何らかの事件に巻き込まれるんじゃないかと思うほどだろう。
「ああ」
ロイはただ一言の肯定を放ち、舗装されていない獣道の流れに沿って歩き始めた。
「待てよ!!後な、師匠がお前の腕と足のめんてなんす?をするらしいから行くついでに寄って来いと言ってたぞ」
コレイがロイの背を追うように小走りでついていき、ロイの隣まで行くと小走りから徒歩に変わってロイの速度に並走していった。
「後で行く」
「そう言って、お前は何度も行かなかったろ!!」
コレイが怒りの感情も毛頭ない言い方でロイに言って、ロイの背中に飛び乗る。
腕を首に回して足が宙ぶらりんの状態でロイの首を無意識に締めている。
「…」
ロイは苦しかったのか面倒くさいのか鼻息をプスーと大きく吐き、背中に抱きついてきたコレイの宙ぶらりんの足を手で掬いおんぶの状態になる。
「えへへへ…」
コレイは笑顔で貴方の背中に顔をマーキングするように擦り付ける。
その姿はまるで家族のような、父と娘のような、明るいほんわかとした空気が溢れ出している。
「ようやく来たかい、バカロイ」
会ってそうそうに暴言を吐く、長い耳を持った少年ティナリは試験管を見つめ揺らしながらロイに言う。
「師匠!!レンジャー記録表を書いたよ」
コレイはロイの背中越しから本を見せびらかし、自慢している。
「あぁわかった、取り敢えずこのバカの点検を先にするから記録表はいつものところに置いといてくれ」
ティナリは試験管が集まっている専用の置き場に手に持っているそれを戻した。
そしてコレイはロイの背中から飛び降りて本を大事そうに机に上に持って行き、音を立てずに置いた。
「よし、じゃあ早速見るとしようか。はい、まずは腕ね」
ティナリはロイを椅子に座らせ、ロイに右腕の袖を捲るように言い、ロイはそれに従って袖を肩まで引っ張った。
そこには人間の体には本来ついていないはずの鋼の腕があり、それは腕と体の境目から下は全て鋼のソレである。
「うん、サビは無し。動作不順も無し、動かしにくさは無い?」
「無い」
ティナリが鋼の腕をベタベタと触って、舐め回すように見て、細部まで細かく観察している。
ロイに動かしにくさなどを聞くが全て、無いか大丈夫と答えるばかりだ。
「腕は問題無し、じゃあ次は足だ」
ティナリは座っているロイの前を通って左側に行く。
ロイは今度は左足の足裾を掴んで、上へと引っ張り上げる。
するとそこにも存在している、鋼の足。
足の指から太ももまで全て機械でできている。
「こっちも…、大丈夫かな?」
ティナリはまた同じ事をロイに聞くが、またも同じ返事をするばかりである。
「うん、1ヶ月ぶりのメンテだったけどサビも無いし、流石ロックベルさんだ」
ティナリの言うロックベルとは人物の名であり、このスメールで唯一の
ロイの腕と足は彼女に作ってもらい、4ヶ月に及ぶ製造、装着、調整によってできた命を吹き込んだ唯一の特注品。
およそ600万モラもかかるというボッタクリだが、供給できるのがこの人しかいないため言い値で好きに言うことができる。
それでもロイは特に使わなかった仕事で稼いだモラを注ぎ込み、手に入れることができたのだ。
「それにしてもだ、ロイ。ちゃんと毎日点検しろ!!動作不良になって死んでも遅いんだぞ!!」
とティナリはロイの顔の近くでビーチクパーチク怒って言いまくる。
だがロイは涼しげに他所を眺めて、意識を逸す。
「あ、いたいた。お〜いロイ〜」
スメールシティというスメールの代表街の地下に広がっているグランドバザールに行ったロイが待ち合わせの人物、パイモンと蛍に会う。
パイモンはタフチーンを美味しそうに笑顔で頬張りながら、蛍はナツメヤシキャンディを舐めながらロイが近くに来るのをじっと見つめている。
「久しぶり、ロイ」
ロイは蛍の座っている席の向かい側へ座り、蛍と目を合わせて何も言わずにコクリと顔を縦へ振った。
「ちょっと急にだけどさ、名前、呼んで?」
蛍はロイを真っ暗な瞳で見つめて要求してくる。
「蛍」
ロイは面倒くさそうに言うと
「へへへへっ、でへへへへ」
蛍は顔を崩して、両手で頬を押さえて客観的に見て気持ち悪い笑い方をする。
パイモンも目を細めて引いている。
「そうだ、はいこれジンさんからの」
そう言って蛍は何処からか取り出したのか、ロイに向かって手紙を差し出した。
ロイはその手紙を受け取ると、故郷の花の香りとなにか重苦しいオーラが見えた気がした。
「あ!!旅人とパイモンちゃん!!あとロイさんも!!」
蛍やパイモンではない女性の声が聞こえ、手紙を尻ポケットに突っ込み振り向いてみるとそこには露出の激しい踊り子の衣装を纏った少女のニィロウが笑顔でこちらへと近づいてくる。
「ニィロウじゃないか!!奇遇だな!!」
パイモンはタフチーンを食い終わったのかお腹がぽっこりと膨らんでおり、空に浮かんだままニィロウに手を振る。
そこからはただの女子会になった。途中からディシアやドニアザードが乱入してきたが、ロイは何も言えず言わずにただ目の前にあるナツメヤシキャンディを歯で砕きながら食うことしかできなかった。
彼は、そうね。
わたくしにとってもイレギュラーな存在だったわ、最初に会ったのはまだ私が教令院に燃料として使われていた時。
私は夢の中でこの計画を止める手段を探していたわ。
その時だったの、急に夢が崩れていってまるで解いていたパズルを目の前でバラバラにされたかのようなそんな感じだったわ。
私は久しぶりに目を開けるという動作を行うと、目の前には大きな、駄獣よりも大きな影がいたの。
それがロイとの最初の出会い、彼は「機械鎧技師は何処だ」と威圧的に言ってきたわ、初対面の私によ!!
でも私は傀儡のように知っている知識を彼を教えると彼は炎に包まれて消えていった。
すると彼のいたところには大きな穴が空いていて、その穴はとても大きく、そうね…、希望のような光が差し込んできていたと思ったわ。
私を閉じ込めていた檻を、あの鉄壁を彼は壊すことができたんだと知って私は興味が湧いたの。
また私が檻に監禁された後、私は夢越しに世界樹の記憶を覗かせてもらった。
でもそれは大きなノイズが疾走っていて、見ることも解読することもできなかったわ。
まるで天理が自分の餌を隠す獣のように。
そんな雑で、けれども必死に、天理はなんで隠そうとするのかしら?
次会ったのが散兵との決戦の時、旅人と私は神となった彼に戦いを仕掛けようとしたその時に、何処からか火種が飛んできたの。
するとその火種がキノコンのようにゆったりと落下していき地面に付いた瞬間、火種は大きくなっていって炎になっていった。
その炎の中から人影が現れて、足がドンッって凄い勢いで出てきたと思ったら、黒髪のあの男ロイが首を気怠そうに回しながら歩いてきた。
「なんだお前は、凡人如きが僕に楯突くというのか?」
散兵は正機の神越しにロイに言うけど、ロイはそんなこと特に気にせずに真っ直ぐ散兵の方へ向かって歩き続ける。
「「ロイ!?」」
旅人とパイモンは同じリアクションをして、顔をズイッと前へと出してきた。
「身の程を弁えよ!!」
と散兵が言うと正機の神の長い腕を上へ持ち上げてロイの居る所へと振り下ろす。
凄い音と同時に振り下ろした腕は地面を蜘蛛の巣のように割った。
普通なら圧死してトマトケチャップが出来上がるのだけれども、ロイはそれを右腕だけで難なく防いでいた。
するとロイの手から炎が出て来て、正機の神の腕を燃やしながら凄い速さで散兵のいる心部へと駆け上がっていく。
最初は炎元素なのかと思ったのけれど、元素視覚で見てみても炎元素ではなかった。
この世界の炎ではない力を扱えるロイは一体何者なの?と私は知恵の神にも関わらず疑問を抱いていた。
「なに?なんだこれは!?」
散兵は驚嘆の嘆きを叫んで、正機の神の力である雷元素をその上がってくる炎へとぶつけ合わせようとする。
でも、その炎は過負荷反応を起こさずに駆け巡っていく。
そして在ろうことか、炎が雷元素を包んで燃やしていったの。
例えるならなんでも喰らう、暴食のパイモンのように食える物ではない物ですら食す化け物だと思ったわ。
「おいっ!!大人しく話聞いていたのになんでオイラをバカにするんだよ!!!」
「ふふっ、大マハマトラのようなジョークを言いたかっただけよ」
「クソっ!!なんだよこれ!!」
散兵は怒りを露わにして氷元素だったり、風元素、水元素とか全ての元素を使うけど全部無惨に暴食の炎に喰われていった。
するといつの間にかロイは正機の神の頭の上に乗っていて、右腕をさっきやられたように頭上に上げて、下に向けて勢いよく拳を下ろした。
すぐ隣に雷が落ちたような音と同時に正機の神は頭から地面に落ちていって顔が地面に埋まる。
そしてバチバチと遺跡ドレイクのように故障した音を発生させながら動かない骸と化した。
「あら、余計なことも話しちゃったわ。まぁここからの続きはわかるでしょ?」
ナヒーダが微笑みながら言うと、私は過去を回想した。
あれからロイは散兵の乗っていた機械の分厚いパイプを引き抜き、炎に包まれて消え去っていった。
彼の行動は私もパイモンもナヒーダも謎に思っていた。
後で聞いた話だとロイの義手義足の素材にするため取ったという、盗人過ぎて乾いた笑いしか出なかった。
確かにロイはこの世界の人間ではない事は断言できる、ロイにその力の事だったり出生だったり遠回しで聞いても知らんの一点張りだったし嘘を言っている様子でもなかった。
今の私じゃ不明だし、考えても無駄だと思う。お兄ちゃんに聞けばわかるかなと思ったりもした。
ダインは知っているかな?
「おお!!もちろんそのへんはちゃんと理解しているぞ!!」
パイモンはプカプカと浮きながら頷いている。
「そういえば、もう少しでモンドの
私は話が終わりそうな雰囲気になったから話題を変えてみた。
「もうそんな時期なのか!!行くに決まっているだろ?だってモンドには美味しい食べ物が…デへへへ」
パイモンは涎を垂らしながらえへえへと気持ちよさそうにしている。
私も名前を呼ばれた時にこんな気持ち悪い笑い方をしていたのだろうかとちょっと恥ずかしくなった。
「それじゃあ行ってくると良いわ、もうスメールも本来の由緒正しい統治に変わったのだから安心していいわ」
ナヒーダがそう言うと、私達は久しぶりのモンドへ帰る事にした。
「行くならロイも一緒に連れて行ったほうが良いわ。彼もモンドへ行かなければならないからよ」
ナヒーダはスラサタンナ聖処を出ていこうとした私達にそう忠告してきた。
私はわかったとだけ伝えて重いドアを押して外へと繰り出した。
私達はロイを連れてスメールを出た、ロイは駄々をこねてヤダヤダと言うと思っていたが案外アッサリと承諾した。
スメールから璃月、そしてモンドの経路で行こうと璃月に訪れた際に丁度良く鍾離と会って、いつもの席でお茶を嗜みながら少し話すことになった。
「ふむ、スメールではそんな事が起こっていたのだな」
鍾離にスメールで起きたこと細かく説明すると茶を飲んで、息を漏らしながら少し遠い目をする。
「それでこの方が璃月を救ってくれた英雄か」
鍾離は仙跳牆を啜るように食べているロイを見つめる。
本当はロイがトワリンを連れてきたんだけど…、言ったら面倒になりそうだし別に良いか。
「ロイ殿、そなたの力は一体何処からの物なのだ?自慢では無いが俺もある程度博識だ、だがこの世界に置いて炎元素ではない炎を見たことが無いんだ」
鍾離はロイに聞くがロイは仙跳牆を持って、残った汁を一滴も残さずに飲んで一言「知らん」とだけ言いドンッと空になった鍋をテーブルに力いっぱいに置いた。
「やっと見つけました」
聞いたことがある声がして、上を向いてみると屋根の上に立っている麒麟の血を受け継いだ甘雨が見下ろす形でいた。
「ロイさん、旅人さん、天権様が群玉閣へお呼びです」
甘雨は昔の初対面の時のような言い方で私達を凝光がいる場所へと誘ってきた。
「蛍」
するとロイが私の方へ顔を向き、
「金、頼んだ」
そう言ってロイの背中から炎が出現して、その場から消えた。
消えたというよりも私がロイが空へ飛んだ事に認識できずにいたからであるが、ロイは逃げるように何処かへ飛んでいった。
「あちぃ!!あち…、?、熱くない?」
パイモンは小さい手足でバタバタと暴れるがロイから発された炎は周りに影響を一切与えずにいた。
「え、えぇ…」
「ふむ、興味深い現象だ。この炎はやはり元素として知覚できない。つまり元素ではない新しい物質として…」
甘雨は空を見ながら困惑しているようで、鍾離は手を顎に付けて考え込んでいるようだ。
あれからは私だけが群玉閣へ行き、ロイの事だったり世間話をして時間を潰した。
「彼と繋がりを持っていたいわね、その方が今の財力を4倍、いや10倍にまで跳ね上がりそうだし」
凝光と璃月千年というボードゲームをしながら凝光はそんなお金の話をずっとしていて私の耳にはタコが出来そうだった。
そして翌日、ロイと一緒に璃月を出ることにした。
昨夜、ロイは取っていた旅館ですでに寝ている状態でいた。
ベッドはそれしかなかったから、私とパイモンもロイのすでに取られているベッドに潜り込んでロイを挟む形で寝た。
ロイの匂いはとても甘くてすぐに寝入ってしまうほど心地の良いものだった。
そしてモンドへ向かう最中はロイが魈に攻撃されたが、ロイは一撃で魈に反撃して伸ばした。
その時の顔つきがすごい睨みを効かせていて、猫ちゃんみたいでカワイイなと思ってしまった。
まぁなんやかんやあって私達は無事にモンドへ帰ることができた。
モンドの領域に入ると懐かしの気持ちいい風と花の匂いが鼻孔を擽る。
するとロイは「慣れてくる」とだけ行って何処かに行ってしまった。
慣れてくるってモンドの空気感に?私はロイが何者かに見つかりたくないから逃げたように思えた。
「ほんとアイツは自由人だよなぁ」
パイモンもロイに対して同じ気持ちを抱いているらしい。
「旅人ぉ〜!!」
すると遠くから私を呼ぶ声が聞こえてきた。
声がした方に目線を向けるとこちらへと走ってくる、赤いウサギの耳のリボンをつけたアンバーがいた。
「はぁはぁ…、お、おかえり旅人、ロイさんは!?」
アンバーは息を切らしながら私の肩を両手で掴んでブンブンと振ってくる。
目が大きく開いていてちょっと狂信的な気がする。
「ろっ、ロイはっ!今さっき、どっか行っちゃったよ」
私は首を上下に振り回されながら言うと声がとぎれとぎれになる。
「そうなの!?わかったありがとう!!それじゃあ
そう言ってアンバーは手を私の肩から離してロイの跡を追うように必死に走っていった。
「アンバー、あいつの事が好きなのかなぁ」
パイモンはアンバーの背を見ながらニヤニヤとニチャ付いてる。
「旅人もロイのことが好きなんだろ?お互い良いライバルだな!!」
とパイモンは今度は私に笑みを見せてくる。
そんなわけ無いのに…、そんな訳無い?
いやわからない、どうなんだろう。
ロイの事は特別だと思っているし大事な人でもある。
この感情が好きという名前なのかはわからない。
でもずっと目で追ったり、ロイの事を不意に考えちゃったりもする。
好き、好き、好き…か…。
そう考え込んだ時、いつの間にか私の足は動き始めていた。
ロイの跡を追うアンバー、の跡を更に追って私は走っていった。
風立ちの地の七天神像を守るように佇んでいる巨大なオークの木の真下でロイは座り込んでいた。
ただ遠くをじっと見つめて、昔を思い出すような穏やかな表情でいた。
柔らかい風がロイの髪と頬と服とズボンを一方的に撫でる。
「ロイ」
懐かしの声が聞こえてそちらに顔を向けると、長い金色の髪を束ねている青い目をしたジンが珍しく胸元を首元までしっかりと閉めている姿があった。
「帰る時は手紙の一つでもよこせと言っただろう。たくっ、本当にお前はしょうがないやつだな」
ジンはそう言ってあなたのそばまで近寄り、すぐ隣に座った。
肌と肌が触れ合うほど近く、ジンの甘い匂いがロイの鼻孔を透き通る。
「ずっと私を放置していたんだ、しばらく私の言う事を聞いてくれ、聞け」
ジンは少し怒りを含んだ言葉をロイに発して、目を合わせる。
ジンの目はキレイな透き通った目をしており、その目からは嬉しさの感情も含んでいるように感じる。
「まず1つ目だ」
ジンは片手をロイの頬に触れて、何処にも行かないように固定する。
その手の力はロイの本気を持ってすれば、余裕で振り解けるがロイは抵抗したら本気で殺されると思い、なすがままでいる。
そしてジンは目を閉じ、顔が徐々に近づいてくる。
ジンの唇とロイの唇があと寸分で触れ合うという時にロイの頭が後ろへとグイッと引かれた。
後ろに引かれたロイの後頭部は柔らかい何かに触れ、また別の花の匂いと少し冷たい気温が感じる。
顔を上に上げると青髪の琥珀の目をしたロイの後輩、エウルアがロイを豊満な胸の上に乗せて両手を後ろから抱きつくように回している。
「代理団長様がこんな所でなにをしているのかしら?それに私のロイを盗もうとして…、恨むわよ」
エウルアは目のトーンを真っ暗に変えてジンを睨んでいる、ロイを大事そうに抱きつく力を強めてきた。
「は?悪いが私はちゃんと自分の仕事を終わらせて来たんだ。それにロイは私のだ。所有物の扱いをしているお前よりも私はロイの事をちゃんと考えているんだが?」
「チッ! 仕事ばっかりやっているあんたよりも、私がロイを幸せにできる。それに料理もできない掃除もできないあんたよりも家庭的な私の方が絶対に良い」
「わ、私だって料理はできるし私生活はちゃんとしている。それにあまり言いたくは無いがお前はモンドの民達に好かれてはいないだろう。そんな事になったらロイが可愛そうだ」
「他の人みたいに言うのは所詮貴方もその程度の人なのね。ロイは私をそんな偏見の目で見ない、本当の私を見てくれるし愛してくれる。そうやって固定観念に囚われた貴方にはロイを渡せないわね」
ジンとエウルアはロイを挟んで討論している、その時にロイの太ももに重い丸い何かが乗っかってきた。
目線を自分の下腹部へ向けると、目の部分を白いレースカーテンで隠している少女、コロンビーナがニコニコと目を瞑ったまま笑顔で貴方に顔を向ける。
「久しぶりロイ、また私と殺り合おうよぉ」
少女はロイの手を掴んで自分の手と掴み合う。
「「ヤリあう!?」」
ジンとエウルアの二人だけの討論が崩壊し、ロイと少女の方へ目線を向けてきた。
「あの時のロイの太い奴をまた、私にぶち込んでほしいなぁ」
「「ぶち込む!?」」
ジンとエウルアはとても驚いて目を大きくさせて大声を出す。
「おい!!バカ!!お前、私を差し置いて何をやっているんだ!!」
「それにこんなちっちゃい子とヤルなんて、貴方責任は取れるの!? 恨むわよ!!」
二人はロイの首を掴み合ってブンブンと頭を振る。
「…あれってなに?」
「さぁ?」
蛍とパイモンはその光景を見ながら不可思議な表情をしている。
「…ズルい…」
アンバーは指の爪を噛みながら、嫉妬の目で見つめている。
この時ロイは思った。
だから帰りたくなかったんだ。
これで多分本当に終わりです、完結!! やったぁ!!(嬉しみ)
なんてワイの事なんてどうでも良いんでしょ、知ってるよ(メンヘラ)
それじゃあオマ○ケの最終好感度度合い
10:血も爪も全てが愛らしく一緒(物理的に)になりたいレベル
ジンさん エウルアちゃん 少女ちゃん アンバーちゃん バーバラちゃん ノエルちゃん
9:ずっとそばにいないと苦しくなるレベル
コレイちゃん 蛍ちゃん
8:結婚したいレベル
7:恋人にしたいレベル
6:好きレベル
フィッシュルちゃん ナヒーダちゃん
5:普通レベル
リサさん ロサリアさん 凝光さん 甘雨さん その他もろもろ
モンド滅びるデ(迫真)
後日、一夫多妻制の家族が新しくできたんだとか…。